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なんて諦めが悪いんだろう。
諦めたふりをして彼の気を引こうとしている惨めな女だ。
そう考えが至って口に出そうとした言葉を飲み込んだ。重ねられた手を払いのけることもせず、私は窓の外に視線を投げだし、零れ落ちそうな涙を気が付かれないようにした。
晩秋の静かな朝は車も少なく、どこに向かっているのかわからない私は流れる景色をまるで目に焼き付けるように見続けた。
「ちょっと寄り道してもいいかなぁ。」
彼は見えてきた看板に何かを持ったのかウィンカーを出す。
それはゆっくり山道のほうに行き高台にある展望台の駐車場で車を停める。
「降りよう。」
開けられたドアから手を引かれて車を降りて三島さんについて歩く。
まだ朝早い時間のせいか人はおらず私たちの前にまだモヤのかかった空が広がる。
彼は私の手を握りながらその高台で立ち止まりゆっくり振り返る。
「多分初めて会った時から君に惹かれていた。駅で偶然会えた時、俺に風が吹いてるって思ったんだ。一緒に映画を見に行って一緒に食事をしてどんどん惹かれていった。三十も過ぎてこんなに人のこと好きになったり欲しいって思ったりするんだなって。高校生みたいだよな。でも抑えきれなくて言葉が足りないなんて気づいてもなかった。伝わってるって思ってたんだ。大事な子や特別じゃない子にあんなことしないよ。」
向き直って彼が言う。
「佐和ちゃん。好きだよ。会った時からずっと君が欲しくてしようがない。そばにいて欲しいんだ。」
ずっと欲しかった言葉が溢れ出るように彼から聞けて私は思わず息をすることを忘れそうになる。
彼はぐっと私を抱き寄せて
「不安にさせないように努力する。もっと言葉を尽くすように努力するだから僕のそばにいて欲しい。」
「ごめんなさい。私、自分の自信のなさを三島さんを疑うことで軽くしようとしていました。三島さんみたいな人に自分が選ばれるわけないって、そう思った方がいろんなことが納得できて。」
ボロボロと泣く私の頬をそっと指の腹で押さえながら
「僕は好きじゃない子のことを追いかけて駅で待ち伏せしたりしないよ。正直マメな方でもないし、メッセージのやりとりなんて苦手なんだけど。でも、気がついたら時間がどんどん過ぎて。佐和ちゃん一緒にいてくれる。俺と付き合ってほしい。」
見上げると彼が私の方を見つめていた。
幸せ過ぎて涙が止まらないのに笑っていた。
「めんどくさい女ですよ。」
「そこもかわいいと思ってる。」
三島さんは私を強く抱きしめた。
諦めたふりをして彼の気を引こうとしている惨めな女だ。
そう考えが至って口に出そうとした言葉を飲み込んだ。重ねられた手を払いのけることもせず、私は窓の外に視線を投げだし、零れ落ちそうな涙を気が付かれないようにした。
晩秋の静かな朝は車も少なく、どこに向かっているのかわからない私は流れる景色をまるで目に焼き付けるように見続けた。
「ちょっと寄り道してもいいかなぁ。」
彼は見えてきた看板に何かを持ったのかウィンカーを出す。
それはゆっくり山道のほうに行き高台にある展望台の駐車場で車を停める。
「降りよう。」
開けられたドアから手を引かれて車を降りて三島さんについて歩く。
まだ朝早い時間のせいか人はおらず私たちの前にまだモヤのかかった空が広がる。
彼は私の手を握りながらその高台で立ち止まりゆっくり振り返る。
「多分初めて会った時から君に惹かれていた。駅で偶然会えた時、俺に風が吹いてるって思ったんだ。一緒に映画を見に行って一緒に食事をしてどんどん惹かれていった。三十も過ぎてこんなに人のこと好きになったり欲しいって思ったりするんだなって。高校生みたいだよな。でも抑えきれなくて言葉が足りないなんて気づいてもなかった。伝わってるって思ってたんだ。大事な子や特別じゃない子にあんなことしないよ。」
向き直って彼が言う。
「佐和ちゃん。好きだよ。会った時からずっと君が欲しくてしようがない。そばにいて欲しいんだ。」
ずっと欲しかった言葉が溢れ出るように彼から聞けて私は思わず息をすることを忘れそうになる。
彼はぐっと私を抱き寄せて
「不安にさせないように努力する。もっと言葉を尽くすように努力するだから僕のそばにいて欲しい。」
「ごめんなさい。私、自分の自信のなさを三島さんを疑うことで軽くしようとしていました。三島さんみたいな人に自分が選ばれるわけないって、そう思った方がいろんなことが納得できて。」
ボロボロと泣く私の頬をそっと指の腹で押さえながら
「僕は好きじゃない子のことを追いかけて駅で待ち伏せしたりしないよ。正直マメな方でもないし、メッセージのやりとりなんて苦手なんだけど。でも、気がついたら時間がどんどん過ぎて。佐和ちゃん一緒にいてくれる。俺と付き合ってほしい。」
見上げると彼が私の方を見つめていた。
幸せ過ぎて涙が止まらないのに笑っていた。
「めんどくさい女ですよ。」
「そこもかわいいと思ってる。」
三島さんは私を強く抱きしめた。
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