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旅立ち~オードゥス出立まで
久しぶりの街の外
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ノアは今久しぶりの街の外にいる。
正確には街の外にいる門番から少し離れた外壁の直ぐ近くでキッチンを展開していた。
「なぁ、少年よ。こんな所で料理かい?しかも何だこの設備は?」
「流石に街の中で料理するのは難しかったのでここでやる事にしようかと思うんですが、ここだと邪魔ですか?」
「いや、大丈夫だよ。」
門番からも了承を頂いたので早速調理を開始する。
「手にクリーンをお願いします。あと包丁を1本。」
「はい、どうぞ。」
ノアはアイテムボックスから玉ねぎ12個を取り出し根と頭を切り外側の皮を剥く。
半分に切り分け、縦横に切れ目を入れ、勢いよく切り刻む。
ジャッ!ジャッ!ジャッ!ジャッ!ジャッ!
あっという間に全ての玉ねぎを刻み終えたら更に細かくしていく。
ザザザザザザッ!ザザザザザザッ!
半分程刻み終わった所で次の準備を促す。
「フライパン2つ、1つは中火で温めといて。」
「分かりました。もう1つはどうしましょう。」
「8割位切り終わったら温め始めて…って流石にこれは難しいか…」
「了解しました。」
そんな事も出来るか少し不安だが作業を進める。
先に温めたフライパンにバターを一欠片、直ぐに刻んだ玉ねぎの山を投入し、フライパンを軽く振る。
玉ねぎを刻みつつ低温で炒め続けていると本当に8割過ぎた辺りで加熱が始まる。
「うわぁ~、流石高性能…」
「いえいえ、そんなそんな。」
玉ねぎを全て刻み終え、2つのフライパンで炒める。
「包丁とまな板にクリーンを掛けて。あとへらありますか?」
「クリーン掛けます。はい、へらどうぞ。」
焦げない様に小まめに混ぜつつ、すっかり忘れていた食材をアイテムボックスから取り出す。
「『喋るし歩く茸』のチャールズから貰った『無限キノコ』…いつの間にか235個に増えてたとは…これも混ぜて使ってみるか。」
掌サイズの無限キノコをとりあえず20個程取り出し、石突きは切り取ってそれ以外は全て小さく切り、飴色になり始めた玉ねぎに投入する。
もう片方のフライパンの玉ねぎも飴色になり体積も減ったので1つのフライパンに纏める。
「空いたフライパン、クリーンお願いします。」
「はい、了解しました。」
「あと大きめのボウルを出して。」
「はい、こちらに。」
収納棚の上にボウルが置かれ、よく炒められた玉ねぎとさっと炒めた無限キノコをボウルにあける。
「これ少し冷ませますか?」
「やってみます。」
「あとフライパンをクリーンに。」
「了解しました。」
冷ましてる間にアイテムボックスから鹿の肉5キロを取り出し、まずは粗く刻む。
ズバッ!ズバッ!ズバッ!ズバッ!
続いてノアは粗く刻んだ肉を5つの塊に分け、凄まじい早さで叩いていく。
ダンッ!ダダッ!ダラララララララララッ!
叩いては纏め、また叩くを繰り返し、均等に刻んでいくと少し粘りが出た所でボウルに移す。
あっという間に全ての肉を刻み終えたら続いてアイテムボックスから卵10個を取り出し、次々投入。
パン粉を少量加え、塩胡椒で味付けしたら成形に入る。
「フライパン2つ中火で温めといて欲しいのと、まな板にクリーンを。どんどん成形したら並べたいので。」
「了解しました。」
フライパンが加熱され始めたのを横目に素早く掌サイズに成形していく。
コネッ!タパタパッ! ストン!
コネッ!タパタパッ! ストン!
「ノア様、フライパン2つ共適温になりました。」
「はーい。」
成形が完了した物を次々フライパンに乗せ、焼いていく。
ジジジ…ジュワァァァッ…
「パッド出して貰って良いですか?」
「はい、こちらに。」
台上にパッドが2つ並べられる、ここでノアが<調理時間短縮>を発動、見る見るうちに焼かれていく。
「フライ返しはありますか?」
「申し訳ございません、在庫が無く用意出来ておりません。」
「なら仕方無いですね。」
ノアはアイテムボックスから鉄串を2本取り出し、それを使ってひっくり返す。
「器用ですね。」
「んー?こんなの慣れですよ。慣れ。」
反対側も焼きつつ鉄串を各々刺して焼き具合を確認していく。
十分火が通っていたらパッドに上げ、焼いては上げを繰り返す。
フライパン2つ共焼き終わったらアイテムボックスからトマトの水煮を2瓶取り出し、それぞれのフライパンに開ける。
ジュゴワワワワ…
トマトの水煮が温まり出した所でバターを一欠片ずつとウスターソースをドボン、乾燥出汁をザラっと投入、塩コショウをパラッパラと入れて味を見る。
「うん、こんなもんでしょう。」
「えらく大雑把ですね…」
「そうでも無いよ、味をみてみると分かるだろうけどどちらも高評価出てると思いますよ?」
すると台の下から表面が少し窪んだガラス板が2枚出て来た。
「ここに1滴ずつ垂らして下さい。」
「もう何でもありだね…」
言われるまま1滴ずつ垂らし、ガラス板は姿を消す。
「あ、確かにどちらも高評価です。
レベルは8で、食事効果も3つ付いてます。」
「うん、そうだろうね。
今回はダンジョン探索用のご飯だから敢えて酒類や香辛料は入れない様にしたんだ。」
「酒類は分かりますが、何故香辛料は入れないのですか?」
「香辛料の中には匂いが強いものもあるでしょ?
不意を突こうと隠れても匂いでバレる事もあるからその可能性を潰したんです。」
「なるほど…(カキカキ)」
何故か音声の向こうでメモを取る様な音が聞こえたがとりあえずここはスルーする事にした。
「大鍋を用意して下さい。」
「ん?あ、はい、了解です。」
フライパン2つで作ったソースを大鍋に移し、パッドに上げたハンバーグを次々投入していく。
「フライパン2つをクリーンでお願いします。」
指示を出した後、台上に次々と皿を並べていく。
(一先ずここに煮込んだハンバーグを移してアイテムボックスに仕舞っておこう…)
5分程煮込んだ後、火を止め大鍋から皿に移し、アイテムボックスに仕舞って行く。
「あ、しまった!結構大きめに作ったハズなのに8個余っちゃった…」
どうしたもんかと考えていると、いつの間にか立っていたジョー、ドゥ、カサグリア、ルーシー姉妹、それと門番2人が大鍋のハンバーグを凝視していた。
(門番はここにいて良いのだろうか…)
「…どうしました?皆さん。」
「ノア君、どうやら作り過ぎた様だねぇ…」
皆の目付きで分かる、『食わせて』とそう物語っている。
「まぁ元々意見聞くつもりでしたしどうぞ。
ただ皿は無いので何かで代用を…」
「たまたま皆皿持ってるから大丈夫!」
(うわぁ…用意周到…)
皆から皿を受け取りハンバーグを皿によそい、皆に行き渡らせる。
「「う、うめぇ!?」」
「うん、旨い!」
「お、うめぇ!」
「あ、美味しい!」
「「お、美味ひぃ…」」
門番2人とジョー達の反応は上々の様だ。
残りの1つはノアが朝食変わりにその場で一気食いする。
使用した調理器具にクリーンを掛け、キッチンを仕舞う。
「いやぁ美味しかった、ありがとうね、ノア君。」
「こちらこそ良い買い物させて貰いました。」
「またなにか何か欲しい物あったら相談に乗るよ?」
「その時はまたお願いします。」
そのままノアは腹を満たした門番に声を掛けて街へ戻って行った。
正確には街の外にいる門番から少し離れた外壁の直ぐ近くでキッチンを展開していた。
「なぁ、少年よ。こんな所で料理かい?しかも何だこの設備は?」
「流石に街の中で料理するのは難しかったのでここでやる事にしようかと思うんですが、ここだと邪魔ですか?」
「いや、大丈夫だよ。」
門番からも了承を頂いたので早速調理を開始する。
「手にクリーンをお願いします。あと包丁を1本。」
「はい、どうぞ。」
ノアはアイテムボックスから玉ねぎ12個を取り出し根と頭を切り外側の皮を剥く。
半分に切り分け、縦横に切れ目を入れ、勢いよく切り刻む。
ジャッ!ジャッ!ジャッ!ジャッ!ジャッ!
あっという間に全ての玉ねぎを刻み終えたら更に細かくしていく。
ザザザザザザッ!ザザザザザザッ!
半分程刻み終わった所で次の準備を促す。
「フライパン2つ、1つは中火で温めといて。」
「分かりました。もう1つはどうしましょう。」
「8割位切り終わったら温め始めて…って流石にこれは難しいか…」
「了解しました。」
そんな事も出来るか少し不安だが作業を進める。
先に温めたフライパンにバターを一欠片、直ぐに刻んだ玉ねぎの山を投入し、フライパンを軽く振る。
玉ねぎを刻みつつ低温で炒め続けていると本当に8割過ぎた辺りで加熱が始まる。
「うわぁ~、流石高性能…」
「いえいえ、そんなそんな。」
玉ねぎを全て刻み終え、2つのフライパンで炒める。
「包丁とまな板にクリーンを掛けて。あとへらありますか?」
「クリーン掛けます。はい、へらどうぞ。」
焦げない様に小まめに混ぜつつ、すっかり忘れていた食材をアイテムボックスから取り出す。
「『喋るし歩く茸』のチャールズから貰った『無限キノコ』…いつの間にか235個に増えてたとは…これも混ぜて使ってみるか。」
掌サイズの無限キノコをとりあえず20個程取り出し、石突きは切り取ってそれ以外は全て小さく切り、飴色になり始めた玉ねぎに投入する。
もう片方のフライパンの玉ねぎも飴色になり体積も減ったので1つのフライパンに纏める。
「空いたフライパン、クリーンお願いします。」
「はい、了解しました。」
「あと大きめのボウルを出して。」
「はい、こちらに。」
収納棚の上にボウルが置かれ、よく炒められた玉ねぎとさっと炒めた無限キノコをボウルにあける。
「これ少し冷ませますか?」
「やってみます。」
「あとフライパンをクリーンに。」
「了解しました。」
冷ましてる間にアイテムボックスから鹿の肉5キロを取り出し、まずは粗く刻む。
ズバッ!ズバッ!ズバッ!ズバッ!
続いてノアは粗く刻んだ肉を5つの塊に分け、凄まじい早さで叩いていく。
ダンッ!ダダッ!ダラララララララララッ!
叩いては纏め、また叩くを繰り返し、均等に刻んでいくと少し粘りが出た所でボウルに移す。
あっという間に全ての肉を刻み終えたら続いてアイテムボックスから卵10個を取り出し、次々投入。
パン粉を少量加え、塩胡椒で味付けしたら成形に入る。
「フライパン2つ中火で温めといて欲しいのと、まな板にクリーンを。どんどん成形したら並べたいので。」
「了解しました。」
フライパンが加熱され始めたのを横目に素早く掌サイズに成形していく。
コネッ!タパタパッ! ストン!
コネッ!タパタパッ! ストン!
「ノア様、フライパン2つ共適温になりました。」
「はーい。」
成形が完了した物を次々フライパンに乗せ、焼いていく。
ジジジ…ジュワァァァッ…
「パッド出して貰って良いですか?」
「はい、こちらに。」
台上にパッドが2つ並べられる、ここでノアが<調理時間短縮>を発動、見る見るうちに焼かれていく。
「フライ返しはありますか?」
「申し訳ございません、在庫が無く用意出来ておりません。」
「なら仕方無いですね。」
ノアはアイテムボックスから鉄串を2本取り出し、それを使ってひっくり返す。
「器用ですね。」
「んー?こんなの慣れですよ。慣れ。」
反対側も焼きつつ鉄串を各々刺して焼き具合を確認していく。
十分火が通っていたらパッドに上げ、焼いては上げを繰り返す。
フライパン2つ共焼き終わったらアイテムボックスからトマトの水煮を2瓶取り出し、それぞれのフライパンに開ける。
ジュゴワワワワ…
トマトの水煮が温まり出した所でバターを一欠片ずつとウスターソースをドボン、乾燥出汁をザラっと投入、塩コショウをパラッパラと入れて味を見る。
「うん、こんなもんでしょう。」
「えらく大雑把ですね…」
「そうでも無いよ、味をみてみると分かるだろうけどどちらも高評価出てると思いますよ?」
すると台の下から表面が少し窪んだガラス板が2枚出て来た。
「ここに1滴ずつ垂らして下さい。」
「もう何でもありだね…」
言われるまま1滴ずつ垂らし、ガラス板は姿を消す。
「あ、確かにどちらも高評価です。
レベルは8で、食事効果も3つ付いてます。」
「うん、そうだろうね。
今回はダンジョン探索用のご飯だから敢えて酒類や香辛料は入れない様にしたんだ。」
「酒類は分かりますが、何故香辛料は入れないのですか?」
「香辛料の中には匂いが強いものもあるでしょ?
不意を突こうと隠れても匂いでバレる事もあるからその可能性を潰したんです。」
「なるほど…(カキカキ)」
何故か音声の向こうでメモを取る様な音が聞こえたがとりあえずここはスルーする事にした。
「大鍋を用意して下さい。」
「ん?あ、はい、了解です。」
フライパン2つで作ったソースを大鍋に移し、パッドに上げたハンバーグを次々投入していく。
「フライパン2つをクリーンでお願いします。」
指示を出した後、台上に次々と皿を並べていく。
(一先ずここに煮込んだハンバーグを移してアイテムボックスに仕舞っておこう…)
5分程煮込んだ後、火を止め大鍋から皿に移し、アイテムボックスに仕舞って行く。
「あ、しまった!結構大きめに作ったハズなのに8個余っちゃった…」
どうしたもんかと考えていると、いつの間にか立っていたジョー、ドゥ、カサグリア、ルーシー姉妹、それと門番2人が大鍋のハンバーグを凝視していた。
(門番はここにいて良いのだろうか…)
「…どうしました?皆さん。」
「ノア君、どうやら作り過ぎた様だねぇ…」
皆の目付きで分かる、『食わせて』とそう物語っている。
「まぁ元々意見聞くつもりでしたしどうぞ。
ただ皿は無いので何かで代用を…」
「たまたま皆皿持ってるから大丈夫!」
(うわぁ…用意周到…)
皆から皿を受け取りハンバーグを皿によそい、皆に行き渡らせる。
「「う、うめぇ!?」」
「うん、旨い!」
「お、うめぇ!」
「あ、美味しい!」
「「お、美味ひぃ…」」
門番2人とジョー達の反応は上々の様だ。
残りの1つはノアが朝食変わりにその場で一気食いする。
使用した調理器具にクリーンを掛け、キッチンを仕舞う。
「いやぁ美味しかった、ありがとうね、ノア君。」
「こちらこそ良い買い物させて貰いました。」
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