119 / 1,117
旅立ち~オードゥス出立まで
『俺』
しおりを挟む
『俺』がノアの代わりに見張りをして直ぐ休憩所の中から寝息が聞こえてきた。
『皆寝た様…ん?』
「ノア君は…寝ないの?」
ノアの元にクロラがやって来た。
クロラはノアの眼を見て一瞬ハッとする。
『そのノアは丁度寝た所だ。』
「そ、そうですか…あ、あなたは…何て呼んだら良いの?」
『んー?好きに呼んで貰って良いぜ、明確な名前が無いんでな、いつも通りノア君…いや、君付けはちょっとな…
ノア、中の人、あいつは専ら『俺』の事『俺』って言ってるがな…』
「じ、じゃあ俺さんで…あの、俺さんって何者なんですか?」
『何者、か…
嬢ちゃんは【弓】だからあまり分からないだろうが、【適正】の中には詳しい説明を要するものがある、【召喚】【人形師】【勇者】等だな。
案内役とかチュートリアルなんて言われたりするがその中でも【勇者】や【ソロ】は力の根源的存在が必要になる。』
「それが、俺さん、ですか?」
『そう言う事。
【勇者】の適正は授かったその瞬間から何もしなくても勝手に強くなっていくから良いが、【ソロ】はちと特殊でね、力は『俺』から与えてはいるがそれ以外の体の機能は本人由来が殆どだ。
ある程度体を作っとかないと本人の体がもたないから『俺』がそこも指導する。』
「だからノア君あんなに強いんですね。」
『いや、あいつ自身の頑張りが殆どだがね。』
「ノア君の?」
『あぁ、ダンジョンに入った時聞いたろ?
あいつが11歳まで体が弱かった、って。』
「あ、はい。」
『『俺』が目覚めた頃…大体11歳位か、あいつの状態は酷いもんだった。
剣を振るとかそれ以前の話だ、体はガリガリで体重も今の半分以下、食事する時に匙を持つ事すら儘ならなかった。
見るに見かねて『俺』の力の一部を分け与え、ある程度元気になったわ良いが冒険者になる何て考えられなかった。』
「そんなに…」
『本来【適正】の儀を受ける前に出て来る事は禁止なんだが、体を借りてあいつの親御さんに言ったんだ。
これから授かる【適正】の事。
『俺』からあいつに冒険者を強制する事はしない事。
もし冒険者になりたいと言ったら最大限手助けしてやって欲しい、という事をな。
そしたらあいつ俺の予想以上に鍛えちまうんだ、あいつが頑張ってんなら中の『俺』も応えなきゃ駄目だろ?』
「ふふっ、優しいんですね俺さん。」
『優し…くはないな、当初は冒険者を諦めさせる為に親御さんに話した様なもんだしな。』
「でも今だって力を貸してるじゃないですか、十分優しいですよ。」
『優しいねぇ…あんまピンと来ないがそう言う事にしておこう。
さ、嬢ちゃんも早く寝な寝な、下層に行くんだからゆっくり休んどけ。』
「はーい、それにしても俺さんがお喋りな人で良かったです。
またノア君の事聞かせて下さいね。」
そう告げて休憩所の中へ戻るクロラ。
『お喋りねぇ…あいつが喋らな過ぎなだけだ。』
ぽつりと一言溢した後見張りを再開する。
『あ、盾鹿の解体やっとくか…』
「んぬっ…ふぁ~~ぁむ。」ポキポキポキ
ノアが目を覚まし体を反らす。
(『お、起きたか、おはようさん、盾鹿の解体やっといたぞ。』)
(おはよう、あれ?盾鹿の解体出来たっけ?)
(『解体の内容は普通の鹿と変わらないんだ、何て事無かったぞ。』)
(そりゃ助かる。)
(『んじゃ後よろしく、美味い飯期待してるぜ。』)
そう言って立ち上がると休憩所の中を確認。
既に全員起きてはいるがボーッとしてまだ寝惚けている様だ。
「おはよう。」
「おはよう…」
「おはー…」
「おあよう…」
「おはようノア君。」
早速ノアは休憩所の隅っこでアイテムボックスから取り出したキッチンを展開。
「こんにちはノア様。魔力残量は3割程です。」
「こんにちは。」
(こんにちは、って事は外は昼頃か…)
「フライパン2つを温めといて、後手にクリーン。」
「畏まりました。」
ノアはアイテムボックスから解体後の盾鹿の肉を取り出す。
(お、綺麗に出来てる。)
(『当たり前だ、ずっと解体作業見てきたんだからこれ位楽勝だ。』)
まな板の上に鹿肉を置き、1人分の量に切る。
「ノア様、適温になりました。」
合図が来たのでそれぞれのフライパンに獣脂を一欠片入れ、肉を焼く。
ぢゅううぅぅぅっ! じゅううぅぅぅっ!
(さて、この間に昨日の蛇肉スープの配膳でも…)
「ノア君何か手伝える事あるかな?」
「あ、クロラさん。
それでは昨日のスープを皆に運んで貰って良いですか?」
そう言ってアイテムボックスからスープが入った皿を台に置いていく。
それを持ってクロラは皆に配膳する。
受け取った3人は各々スープを啜る。
「うめぇ…」
「染みるー」
「染みるわね…」
(近所のじいちゃんばあちゃんみたいな事言うな…)
等と思いつつフライパンを振り、肉をひっくり返し、軽く塩コショウを振る。
暫し焼いた後一旦まな板に上げ、食べやすい大きさに切り皿に盛り皆の元へ持っていく。
「はい、お待ちどうさま、盾鹿のステーキです。」
皆の前に盾鹿のステーキ2枚分を置く。
「「「「いただきまーす。」」」」
(朝からステーキはどうかとも思うが、スープの食欲増進効果で何とかなるだろう。)
ノアも含め皆、盾鹿のステーキを頬張る。
「お、旨い!」
「柔!美味!」
「うめー!」
「結構さっぱりしてるのね。」
「ふも!」
脂肪が少なくクセも普通の鹿肉よりも少ない為あっという間に平らげた一同。
塩コショウでこれだけ美味しいのだからもう少し食材を買い込んでおけば良かったと少し後悔する。
ちなみに盾鹿のステーキの食事効果は防御力上昇(中)、受け流し効果(小)、スタミナ継続回復(中)であった。
だが蛇肉のスープも一緒に食べた事で効果が上昇した。
毒耐性(中)、受け流し効果(中+小)→(大)、食欲増進、体力、自然治癒力継続回復(大)、防御力上昇(小+中)→(大)、スタミナ継続回復(中)
「さて、僕からはやれるだけの事はやりました。
準備が済み次第下層に向かいましょう。」
ノアの一言で各自準備を開始する。
ジェイルはカイトシールドを構え、剣を2~3回振って動きを確認し、ロゼも同様に二刀を構えつつ体を動かす。
ポーラは特段変わりは無く、落ち着いている。
クロラは弓、矢、装備を頻りに確認し、屈伸運動をしたりと入念に体を解している。
「凄いな…体が軽く感じる…」
「うん…今なら1人でバトルベアと戦えそーな気がする。」
「ロゼ、油断は禁物よ。」
「でも分かるよ、体軽いし動いても全然疲れないし…」
「この食事効果は長くて2時間程です。
いつも以上に動けるかもしれませんが皆無理は為さらずに。
ジェイルさん、探索の進退等の判断等お願いします。
ロゼさん、クロラさん、下層の樹上に何がいるか分かりませんので注意して下さい。
出来ればポーラさんを護衛する様な形で最初は動いた方が良いかもしれません。」
「了解。」
「分かったわ。」
「りょーかい。」
「うん、分かった。」
「それじゃ向かいましょうか。」
『皆寝た様…ん?』
「ノア君は…寝ないの?」
ノアの元にクロラがやって来た。
クロラはノアの眼を見て一瞬ハッとする。
『そのノアは丁度寝た所だ。』
「そ、そうですか…あ、あなたは…何て呼んだら良いの?」
『んー?好きに呼んで貰って良いぜ、明確な名前が無いんでな、いつも通りノア君…いや、君付けはちょっとな…
ノア、中の人、あいつは専ら『俺』の事『俺』って言ってるがな…』
「じ、じゃあ俺さんで…あの、俺さんって何者なんですか?」
『何者、か…
嬢ちゃんは【弓】だからあまり分からないだろうが、【適正】の中には詳しい説明を要するものがある、【召喚】【人形師】【勇者】等だな。
案内役とかチュートリアルなんて言われたりするがその中でも【勇者】や【ソロ】は力の根源的存在が必要になる。』
「それが、俺さん、ですか?」
『そう言う事。
【勇者】の適正は授かったその瞬間から何もしなくても勝手に強くなっていくから良いが、【ソロ】はちと特殊でね、力は『俺』から与えてはいるがそれ以外の体の機能は本人由来が殆どだ。
ある程度体を作っとかないと本人の体がもたないから『俺』がそこも指導する。』
「だからノア君あんなに強いんですね。」
『いや、あいつ自身の頑張りが殆どだがね。』
「ノア君の?」
『あぁ、ダンジョンに入った時聞いたろ?
あいつが11歳まで体が弱かった、って。』
「あ、はい。」
『『俺』が目覚めた頃…大体11歳位か、あいつの状態は酷いもんだった。
剣を振るとかそれ以前の話だ、体はガリガリで体重も今の半分以下、食事する時に匙を持つ事すら儘ならなかった。
見るに見かねて『俺』の力の一部を分け与え、ある程度元気になったわ良いが冒険者になる何て考えられなかった。』
「そんなに…」
『本来【適正】の儀を受ける前に出て来る事は禁止なんだが、体を借りてあいつの親御さんに言ったんだ。
これから授かる【適正】の事。
『俺』からあいつに冒険者を強制する事はしない事。
もし冒険者になりたいと言ったら最大限手助けしてやって欲しい、という事をな。
そしたらあいつ俺の予想以上に鍛えちまうんだ、あいつが頑張ってんなら中の『俺』も応えなきゃ駄目だろ?』
「ふふっ、優しいんですね俺さん。」
『優し…くはないな、当初は冒険者を諦めさせる為に親御さんに話した様なもんだしな。』
「でも今だって力を貸してるじゃないですか、十分優しいですよ。」
『優しいねぇ…あんまピンと来ないがそう言う事にしておこう。
さ、嬢ちゃんも早く寝な寝な、下層に行くんだからゆっくり休んどけ。』
「はーい、それにしても俺さんがお喋りな人で良かったです。
またノア君の事聞かせて下さいね。」
そう告げて休憩所の中へ戻るクロラ。
『お喋りねぇ…あいつが喋らな過ぎなだけだ。』
ぽつりと一言溢した後見張りを再開する。
『あ、盾鹿の解体やっとくか…』
「んぬっ…ふぁ~~ぁむ。」ポキポキポキ
ノアが目を覚まし体を反らす。
(『お、起きたか、おはようさん、盾鹿の解体やっといたぞ。』)
(おはよう、あれ?盾鹿の解体出来たっけ?)
(『解体の内容は普通の鹿と変わらないんだ、何て事無かったぞ。』)
(そりゃ助かる。)
(『んじゃ後よろしく、美味い飯期待してるぜ。』)
そう言って立ち上がると休憩所の中を確認。
既に全員起きてはいるがボーッとしてまだ寝惚けている様だ。
「おはよう。」
「おはよう…」
「おはー…」
「おあよう…」
「おはようノア君。」
早速ノアは休憩所の隅っこでアイテムボックスから取り出したキッチンを展開。
「こんにちはノア様。魔力残量は3割程です。」
「こんにちは。」
(こんにちは、って事は外は昼頃か…)
「フライパン2つを温めといて、後手にクリーン。」
「畏まりました。」
ノアはアイテムボックスから解体後の盾鹿の肉を取り出す。
(お、綺麗に出来てる。)
(『当たり前だ、ずっと解体作業見てきたんだからこれ位楽勝だ。』)
まな板の上に鹿肉を置き、1人分の量に切る。
「ノア様、適温になりました。」
合図が来たのでそれぞれのフライパンに獣脂を一欠片入れ、肉を焼く。
ぢゅううぅぅぅっ! じゅううぅぅぅっ!
(さて、この間に昨日の蛇肉スープの配膳でも…)
「ノア君何か手伝える事あるかな?」
「あ、クロラさん。
それでは昨日のスープを皆に運んで貰って良いですか?」
そう言ってアイテムボックスからスープが入った皿を台に置いていく。
それを持ってクロラは皆に配膳する。
受け取った3人は各々スープを啜る。
「うめぇ…」
「染みるー」
「染みるわね…」
(近所のじいちゃんばあちゃんみたいな事言うな…)
等と思いつつフライパンを振り、肉をひっくり返し、軽く塩コショウを振る。
暫し焼いた後一旦まな板に上げ、食べやすい大きさに切り皿に盛り皆の元へ持っていく。
「はい、お待ちどうさま、盾鹿のステーキです。」
皆の前に盾鹿のステーキ2枚分を置く。
「「「「いただきまーす。」」」」
(朝からステーキはどうかとも思うが、スープの食欲増進効果で何とかなるだろう。)
ノアも含め皆、盾鹿のステーキを頬張る。
「お、旨い!」
「柔!美味!」
「うめー!」
「結構さっぱりしてるのね。」
「ふも!」
脂肪が少なくクセも普通の鹿肉よりも少ない為あっという間に平らげた一同。
塩コショウでこれだけ美味しいのだからもう少し食材を買い込んでおけば良かったと少し後悔する。
ちなみに盾鹿のステーキの食事効果は防御力上昇(中)、受け流し効果(小)、スタミナ継続回復(中)であった。
だが蛇肉のスープも一緒に食べた事で効果が上昇した。
毒耐性(中)、受け流し効果(中+小)→(大)、食欲増進、体力、自然治癒力継続回復(大)、防御力上昇(小+中)→(大)、スタミナ継続回復(中)
「さて、僕からはやれるだけの事はやりました。
準備が済み次第下層に向かいましょう。」
ノアの一言で各自準備を開始する。
ジェイルはカイトシールドを構え、剣を2~3回振って動きを確認し、ロゼも同様に二刀を構えつつ体を動かす。
ポーラは特段変わりは無く、落ち着いている。
クロラは弓、矢、装備を頻りに確認し、屈伸運動をしたりと入念に体を解している。
「凄いな…体が軽く感じる…」
「うん…今なら1人でバトルベアと戦えそーな気がする。」
「ロゼ、油断は禁物よ。」
「でも分かるよ、体軽いし動いても全然疲れないし…」
「この食事効果は長くて2時間程です。
いつも以上に動けるかもしれませんが皆無理は為さらずに。
ジェイルさん、探索の進退等の判断等お願いします。
ロゼさん、クロラさん、下層の樹上に何がいるか分かりませんので注意して下さい。
出来ればポーラさんを護衛する様な形で最初は動いた方が良いかもしれません。」
「了解。」
「分かったわ。」
「りょーかい。」
「うん、分かった。」
「それじゃ向かいましょうか。」
138
あなたにおすすめの小説
ダンジョントランスポーター ~ 現代に現れたダンジョンに潜ったらレベル999の天使に憑依されて運び屋になってしまった
海道一人
ファンタジー
二十年前、地球の各地に突然異世界とつながるダンジョンが出現した。
ダンジョンから持って出られるのは無機物のみだったが、それらは地球上には存在しない人類の科学や技術を数世代進ませるほどのものばかりだった。
そして現在、一獲千金を求めた探索者が世界中でダンジョンに潜るようになっていて、彼らは自らを冒険者と呼称していた。
主人公、天城 翔琉《あまぎ かける》はよんどころない事情からお金を稼ぐためにダンジョンに潜ることを決意する。
ダンジョン探索を続ける中で翔琉は羽の生えた不思議な生き物に出会い、憑依されてしまう。
それはダンジョンの最深部九九九層からやってきたという天使で、憑依された事で翔は新たなジョブ《運び屋》を手に入れる。
ダンジョンで最強の力を持つ天使に憑依された翔琉は様々な事件に巻き込まれていくのだった。
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・
ある日、俺の部屋にダンジョンの入り口が!? こうなったら配信者で天下を取ってやろう!
さかいおさむ
ファンタジー
ダンジョンが出現し【冒険者】という職業が出来た日本。
冒険者は探索だけではなく、【配信者】としてダンジョンでの冒険を配信するようになる。
底辺サラリーマンのアキラもダンジョン配信者の大ファンだ。
そんなある日、彼の部屋にダンジョンの入り口が現れた。
部屋にダンジョンの入り口が出来るという奇跡のおかげで、アキラも配信者になる。
ダンジョン配信オタクの美人がプロデューサーになり、アキラのダンジョン配信は人気が出てくる。
『アキラちゃんねる』は配信収益で一攫千金を狙う!
【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』
ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。
全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。
「私と、パーティを組んでくれませんか?」
これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!
ザコ魔法使いの僕がダンジョンで1人ぼっち!魔獣に襲われても石化した僕は無敵状態!経験値が溜まり続けて気づいた時には最強魔導士に!?
さかいおさむ
ファンタジー
戦士は【スキル】と呼ばれる能力を持っている。
僕はスキルレベル1のザコ魔法使いだ。
そんな僕がある日、ダンジョン攻略に向かう戦士団に入ることに……
パーティに置いていかれ僕は1人ダンジョンに取り残される。
全身ケガだらけでもう助からないだろう……
諦めたその時、手に入れた宝を装備すると無敵の石化状態に!?
頑張って攻撃してくる魔獣には申し訳ないがダメージは皆無。経験値だけが溜まっていく。
気づけば全魔法がレベル100!?
そろそろ反撃開始してもいいですか?
内気な最強魔法使いの僕が美女たちと冒険しながら人助け!
ブラック企業で心身ボロボロの社畜だった俺が少年の姿で異世界に転生!? ~鑑定スキルと無限収納を駆使して錬金術師として第二の人生を謳歌します~
楠富 つかさ
ファンタジー
ブラック企業で働いていた小坂直人は、ある日、仕事中の過労で意識を失い、気がつくと異世界の森の中で少年の姿になっていた。しかも、【錬金術】という強力なスキルを持っており、物質を分解・合成・強化できる能力を手にしていた。
そんなナオが出会ったのは、森で冒険者として活動する巨乳の美少女・エルフィーナ(エル)。彼女は魔物討伐の依頼をこなしていたが、強敵との戦闘で深手を負ってしまう。
「やばい……これ、動けない……」
怪我人のエルを目の当たりにしたナオは、錬金術で作成していたポーションを与え彼女を助ける。
「す、すごい……ナオのおかげで助かった……!」
異世界で自由気ままに錬金術を駆使するナオと、彼に惚れた美少女冒険者エルとのスローライフ&冒険ファンタジーが今、始まる!
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる