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アルバラスト編
開幕ぶっぱ
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「レオさん!昨日僕と戦った時に最後に打ったアレ、奴の傷口に開幕ぶっぱなして下さい!」
「アレをか!?よっしゃ任せろっ!」
ノアはレオに攻撃方法を伝えると、更に加速して先にヒュドラの元へ。
ヒュドラがいる地点、周囲20メル以内は体表から流れ出た毒液が地面に垂れ、白煙が立ち込めている。
食事効果で毒耐性(特大)になったノアにしてみれば何て事無い事だが。
(呼吸も通常通りだし、目や皮膚にも異常無し、この分なら毒耐性(大)でも大丈夫だな。)
周辺状況の分析も早々に済ませ、ヒュドラに肉薄したノアは腰の阿羅亀噛を抜いて<渾身>を発動し、ヒュドラの胴体に左から右へと凪払う。
殆ど何の抵抗も無くヒュドラの胴体を大きく斬り開く。
ジュアアアッ!
「レオさん!今です!」
「おぅよ!任せろぉ!」
ノアの直ぐ後ろに追随していたレオはガントレットに爆裂魔法の陣を展開、<渾身>も発動してノアが作った傷口に腕を突き入れる。
「さぁて!不死竜ヒュドラとはどんなもんかねぇ!」
ドボォッ!ゴバァッ!ジュアアアアアアッ!?
ヒュドラの体内から淡く光が発生、湿っぽい音と共に傷口から小さく炎と血飛沫が上がる。
ヒュドラは鳴き声を上げ苦しんでいる様だが、ノアとレオは気を抜かず動向に注視している。
すると右の頭がレオに向けて緑色のブレスを吐き出す。
シュゴオォオオオッ!ジュジュゥウウウウッ!
このブレスをレオは余裕をもって避ける。
地面にブレスが触れると近くの木や植物はグズグズに溶け、地面は真っ黒に染まる。
「レオさん!あのブレスには絶対触れないで下さい!強い腐食性があります!」
「言わずもがなだ!」
ノアはチラリと先程付けた傷口を見ると、傷口の組織がウネウネと動き、直ぐ様塞がった。
「再生速度は確かに早い様です、出し惜しみ無しで行きましょう!」
「おうよ!」
レオがヒュドラに向け走り出そうとした時、ノアが呼び止める。
「何だ少年?」
「僕の適正は【ソロ】って言います、色々制約があるのですが時間が無いので細かくは言いません。
レオさんは右側を僕は左側を担当しても良いですか?」
「【ソロ】?聞いた事無いな…何か面倒くさそうだし一先ずその指示に従おう。」
「助かります。」
この言葉を皮切りにレオは【獅子奮塵】を、ノアは【一鬼呵成】を同時に発動。
レオは黄金のオーラを、ノアは蒼いオーラを纏ってお互い凄まじい速度でヒュドラに駆け出す。
「ヴォオオオオオオッ!」
急速に接近したレオは大きく跳躍、猛然とヒュドラの顔面に迫る。
シュボオォオオオッ!
ヒュドラはのブレスを吐き、レオは諸に被る。
が、黄金のオーラを纏ったレオがブレスから飛び出し、強烈なパンチを食らわせる。
一拍置いてヒュドラの頭部に衝撃波が伝わり、9割程頭部を木っ端微塵に吹き飛ばす。
左側の頭部がレオに噛み付こうとした所で
「余所見してる暇は無いぞ?』
ザッ!ゾゾンッ!
ヒュドラの視界が縦にズレ、ボトボトと地面に落ちる。
ノアは首を撥ねた上で頭部を十字に切断したのだ。
着地した2人はヒュドラから目を逸らさず、じっと動向を観察していた。
「…レオの【獅子奮塵】久々に見たな…」
「…さっきから思ってたけどあの坊やホントに新人?あっという間に首落として…」
「あっちに集中するのも良いけどよ、お前さんあとどれ位だ?」
「あと30秒位よ。」
「了解、先に食らわせるからトドメ頼むぜ?」
「分かったわ。」
力を溜め終わったルディアが大声でノアとレオに叫ぶ。
「おい!レオ!こっちの準備は完了した!その場から離れろ!」
ルディアの声を聞いたノアとレオは直ぐ様【固有スキル】を解除して後退、それを見たルディアは上空へと槍をぶん投げる。
少し間を置いて上空から6本の光輝く槍がヒュドラを中心にして周囲に突き立ち、陣を形成。
ヒュドラは未だに潰された頭部の再生で思うように動けない様だ。
陣を形成していた槍から光が上空へと伸び、引き寄せる様にして虹色の巨槍が飛来。
「相変わらずド派手な演出だな…」
レオがポツリと呟く。
「確かに派手だな」と思っていると、陣の中にいる頭部が再生しかけのヒュドラが巨槍を目視。
ゾワッと急速に追加で7本の首が生えてきたかと思うと9本全ての頭部が口を開け、ブレスを吐く。
徐々に細く、細く、鋭く、鋭く集束させ、飛来してくる巨槍に当てる。
シュボオォォ…ィィイイッ!ゴガガガガガッ!
「ちょ、ちょっと!?あれ大丈夫!?」
【魔法使い】のマーリは横にいるルディアに心配になり質問を投げ掛ける。
「仮にも"神殺"ってなってんだ、神でも無い奴に止められるハズは無ぇ!」
ズゴンッ!ドガァアアアアッ!
そのルディアの言葉通りヒュドラの集束ブレスを受けた【神殺之槍】は何の抵抗も無くヒュドラを貫通。
轟音、爆音、地響きを立てながら周囲に礫の雨を降らせる。
ゴゴゴゴゴ… パラパラ…
「す、凄い威力ですね…」
「"神殺"ってのも伊達じゃないだろ?」
少しして土煙が晴れると、体積の7割が消し飛び、半壊した頭部を持つ首が1本と僅かに残った胴体、薄ら紫の光を放つ心臓が剥き出しになっているだけであった。
しかし、体の端々の組織、筋肉がウネウネと動き出す。
「うっそだろ…アレでまだ再生すんのかよ…」
【神殺之槍】を放った直後、地面に片膝を付いて呼吸を整えるルディアは、おぞましい光景に愚痴を溢す。
「よーし!私も準備出来たわ!魔力すっからかんになるまで撃ち続けるから射線入らないでよ、ね!
喰らいなさい『ハイエクスプロージョン・バーンレイズ』!」
マーリの前面に自身の身長程もある魔法陣が展開されると、赤熱した溶岩を彷彿とさせる光が射出される。
光が通った場所からは煙が立ち昇り、雑草に至っては発火しており、この魔法の熱量が窺える。
光は真っ直ぐヒュドラへと向かい、着弾迄あと僅かと言う所で、急速に再生したヒュドラの首が次々と光へと立ち塞がる。
ドボゴゴゴゴゴゴッ!ジュアアアアアアッ!
光は立ち塞がるヒュドラの顔に当たると、爆音と爆発を断続的に発生させながら突き進む。
爆発により徐々にヒュドラの砕け散って行き、光が当たった箇所は赤熱した上で発火、じわりじわりと心臓へと迫る。
「アンタの再生力、生命力と私の破壊力、どちらが勝つかしらねぇ!」
ズンッ!ボン!ドガッ!ボガァッ!ズドンッ!
ジュア…ガァアッ…ガガガッ…ッ!
身を焼かれながらも爆発に耐えつつ再生し続けてマーリの魔法を凌いでいるヒュドラが苦悶の声を上げる。
「…くっ…まだなの…?もうそろそろで魔力が…」
魔力が残り僅かとなったマーリが脂汗を流しながら呟く。
するとヒュドラが一際大きく鳴き、辺りが爆発に包まれる。
ジュォアアアアアアアッ!
ズドドドドドドドドドドドドドドドドッ!
爆発の衝撃波は凄まじく、火柱は50メル程も上がり、レオは地面に爪を、ノアは剣を地面に突き刺して耐えている。
火柱が上がった直後、魔力が尽きたマーリはその場で気を失い【義賊】のレミアが受け止める。
爆発地点は高温の火の海と化した為、遠目から確認するレオとノアは、心臓も見当たらずヒュドラだった物が轟々と燃え盛り、黒々と炭化しているのを確認。
「あの爆発だ…体も心臓も吹き飛び、完全に死んだだろう。」
ノアも火の海では近付けない為<気配感知>の範囲内での話しにはなるが、反応は無い。
レオに対して「その様ですね」と言おうとしたノアは、燃え盛る炎の奥からヒュドラの集束ブレスが放たれたのを目撃した。
「アレをか!?よっしゃ任せろっ!」
ノアはレオに攻撃方法を伝えると、更に加速して先にヒュドラの元へ。
ヒュドラがいる地点、周囲20メル以内は体表から流れ出た毒液が地面に垂れ、白煙が立ち込めている。
食事効果で毒耐性(特大)になったノアにしてみれば何て事無い事だが。
(呼吸も通常通りだし、目や皮膚にも異常無し、この分なら毒耐性(大)でも大丈夫だな。)
周辺状況の分析も早々に済ませ、ヒュドラに肉薄したノアは腰の阿羅亀噛を抜いて<渾身>を発動し、ヒュドラの胴体に左から右へと凪払う。
殆ど何の抵抗も無くヒュドラの胴体を大きく斬り開く。
ジュアアアッ!
「レオさん!今です!」
「おぅよ!任せろぉ!」
ノアの直ぐ後ろに追随していたレオはガントレットに爆裂魔法の陣を展開、<渾身>も発動してノアが作った傷口に腕を突き入れる。
「さぁて!不死竜ヒュドラとはどんなもんかねぇ!」
ドボォッ!ゴバァッ!ジュアアアアアアッ!?
ヒュドラの体内から淡く光が発生、湿っぽい音と共に傷口から小さく炎と血飛沫が上がる。
ヒュドラは鳴き声を上げ苦しんでいる様だが、ノアとレオは気を抜かず動向に注視している。
すると右の頭がレオに向けて緑色のブレスを吐き出す。
シュゴオォオオオッ!ジュジュゥウウウウッ!
このブレスをレオは余裕をもって避ける。
地面にブレスが触れると近くの木や植物はグズグズに溶け、地面は真っ黒に染まる。
「レオさん!あのブレスには絶対触れないで下さい!強い腐食性があります!」
「言わずもがなだ!」
ノアはチラリと先程付けた傷口を見ると、傷口の組織がウネウネと動き、直ぐ様塞がった。
「再生速度は確かに早い様です、出し惜しみ無しで行きましょう!」
「おうよ!」
レオがヒュドラに向け走り出そうとした時、ノアが呼び止める。
「何だ少年?」
「僕の適正は【ソロ】って言います、色々制約があるのですが時間が無いので細かくは言いません。
レオさんは右側を僕は左側を担当しても良いですか?」
「【ソロ】?聞いた事無いな…何か面倒くさそうだし一先ずその指示に従おう。」
「助かります。」
この言葉を皮切りにレオは【獅子奮塵】を、ノアは【一鬼呵成】を同時に発動。
レオは黄金のオーラを、ノアは蒼いオーラを纏ってお互い凄まじい速度でヒュドラに駆け出す。
「ヴォオオオオオオッ!」
急速に接近したレオは大きく跳躍、猛然とヒュドラの顔面に迫る。
シュボオォオオオッ!
ヒュドラはのブレスを吐き、レオは諸に被る。
が、黄金のオーラを纏ったレオがブレスから飛び出し、強烈なパンチを食らわせる。
一拍置いてヒュドラの頭部に衝撃波が伝わり、9割程頭部を木っ端微塵に吹き飛ばす。
左側の頭部がレオに噛み付こうとした所で
「余所見してる暇は無いぞ?』
ザッ!ゾゾンッ!
ヒュドラの視界が縦にズレ、ボトボトと地面に落ちる。
ノアは首を撥ねた上で頭部を十字に切断したのだ。
着地した2人はヒュドラから目を逸らさず、じっと動向を観察していた。
「…レオの【獅子奮塵】久々に見たな…」
「…さっきから思ってたけどあの坊やホントに新人?あっという間に首落として…」
「あっちに集中するのも良いけどよ、お前さんあとどれ位だ?」
「あと30秒位よ。」
「了解、先に食らわせるからトドメ頼むぜ?」
「分かったわ。」
力を溜め終わったルディアが大声でノアとレオに叫ぶ。
「おい!レオ!こっちの準備は完了した!その場から離れろ!」
ルディアの声を聞いたノアとレオは直ぐ様【固有スキル】を解除して後退、それを見たルディアは上空へと槍をぶん投げる。
少し間を置いて上空から6本の光輝く槍がヒュドラを中心にして周囲に突き立ち、陣を形成。
ヒュドラは未だに潰された頭部の再生で思うように動けない様だ。
陣を形成していた槍から光が上空へと伸び、引き寄せる様にして虹色の巨槍が飛来。
「相変わらずド派手な演出だな…」
レオがポツリと呟く。
「確かに派手だな」と思っていると、陣の中にいる頭部が再生しかけのヒュドラが巨槍を目視。
ゾワッと急速に追加で7本の首が生えてきたかと思うと9本全ての頭部が口を開け、ブレスを吐く。
徐々に細く、細く、鋭く、鋭く集束させ、飛来してくる巨槍に当てる。
シュボオォォ…ィィイイッ!ゴガガガガガッ!
「ちょ、ちょっと!?あれ大丈夫!?」
【魔法使い】のマーリは横にいるルディアに心配になり質問を投げ掛ける。
「仮にも"神殺"ってなってんだ、神でも無い奴に止められるハズは無ぇ!」
ズゴンッ!ドガァアアアアッ!
そのルディアの言葉通りヒュドラの集束ブレスを受けた【神殺之槍】は何の抵抗も無くヒュドラを貫通。
轟音、爆音、地響きを立てながら周囲に礫の雨を降らせる。
ゴゴゴゴゴ… パラパラ…
「す、凄い威力ですね…」
「"神殺"ってのも伊達じゃないだろ?」
少しして土煙が晴れると、体積の7割が消し飛び、半壊した頭部を持つ首が1本と僅かに残った胴体、薄ら紫の光を放つ心臓が剥き出しになっているだけであった。
しかし、体の端々の組織、筋肉がウネウネと動き出す。
「うっそだろ…アレでまだ再生すんのかよ…」
【神殺之槍】を放った直後、地面に片膝を付いて呼吸を整えるルディアは、おぞましい光景に愚痴を溢す。
「よーし!私も準備出来たわ!魔力すっからかんになるまで撃ち続けるから射線入らないでよ、ね!
喰らいなさい『ハイエクスプロージョン・バーンレイズ』!」
マーリの前面に自身の身長程もある魔法陣が展開されると、赤熱した溶岩を彷彿とさせる光が射出される。
光が通った場所からは煙が立ち昇り、雑草に至っては発火しており、この魔法の熱量が窺える。
光は真っ直ぐヒュドラへと向かい、着弾迄あと僅かと言う所で、急速に再生したヒュドラの首が次々と光へと立ち塞がる。
ドボゴゴゴゴゴゴッ!ジュアアアアアアッ!
光は立ち塞がるヒュドラの顔に当たると、爆音と爆発を断続的に発生させながら突き進む。
爆発により徐々にヒュドラの砕け散って行き、光が当たった箇所は赤熱した上で発火、じわりじわりと心臓へと迫る。
「アンタの再生力、生命力と私の破壊力、どちらが勝つかしらねぇ!」
ズンッ!ボン!ドガッ!ボガァッ!ズドンッ!
ジュア…ガァアッ…ガガガッ…ッ!
身を焼かれながらも爆発に耐えつつ再生し続けてマーリの魔法を凌いでいるヒュドラが苦悶の声を上げる。
「…くっ…まだなの…?もうそろそろで魔力が…」
魔力が残り僅かとなったマーリが脂汗を流しながら呟く。
するとヒュドラが一際大きく鳴き、辺りが爆発に包まれる。
ジュォアアアアアアアッ!
ズドドドドドドドドドドドドドドドドッ!
爆発の衝撃波は凄まじく、火柱は50メル程も上がり、レオは地面に爪を、ノアは剣を地面に突き刺して耐えている。
火柱が上がった直後、魔力が尽きたマーリはその場で気を失い【義賊】のレミアが受け止める。
爆発地点は高温の火の海と化した為、遠目から確認するレオとノアは、心臓も見当たらずヒュドラだった物が轟々と燃え盛り、黒々と炭化しているのを確認。
「あの爆発だ…体も心臓も吹き飛び、完全に死んだだろう。」
ノアも火の海では近付けない為<気配感知>の範囲内での話しにはなるが、反応は無い。
レオに対して「その様ですね」と言おうとしたノアは、燃え盛る炎の奥からヒュドラの集束ブレスが放たれたのを目撃した。
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