193 / 1,117
フリアダビア前哨基地編
※別に修理するとは言ってない
しおりを挟む
「さぁて、使い物にならんくなった防壁の設備、大砲2基と王都から試験的に買ったっつうガトリング砲2基を、戦力増強目的(※別に修理するとは言ってない)で兵士から"快く"貰い受けた!
と言う訳でわし等の手によってこれらの兵器を"魔改造"しようぞ!」
「「ガハハ!やったるぜぇ!」」
「…で、何でここに私もいるの?」
異様に張り切るドワーフとは対称に、取り敢えず呼ばれたミユキが愚痴る。
今4人がいる場所は南門から少し離れた広場で、辺りには分解された設備の部品等が散乱している。
「何でて、嬢ちゃん異世界の者なんじゃろ?
なぁんか凄い兵器とか無いんか?」
「いやいや…知ってたとしてお爺ちゃん達じゃ作れないでしょ?
それに、私は普通の女子高生だったから武器や兵器の知識無いわよ。
…私の恋人だった人なら詳しいんだろうけど…」
「じょしこうせいが何の事か分からんが…
なぁんが、期待外れじゃのぅ…」
むすっとするミユキがチラリとガトリング砲を見る。
「と言うかこの世界にガトリングがあった事に驚きよ。
こんな物見たの映画の中だけだわ…」
「何じゃ、えいが言うんは?」
「うーん、何て言ったら良いかな…映像作品?」
「何じゃ、えいぞー言うんは?」
「うーん、うーん…」
このやり取りを4~5回程繰り返した所でミユキが「とーにーかーくー」と話を中断し、当初の話に引き戻した。
「その映画って奴でこれに似た物を見ただけって話!」
「似た物?これと何が違うんじゃ?」
「これは手回し式だけど私が観た物は、この…砲身?が自動で回って、給弾、装填、発射を連続で行われている物だったわ。」
ミユキの発言を受け、考え込むドワーフ達。
「ふーむ、自動でのぅ…魔力回路の術式を組み込めば訳無いが、弾か…材料があらんし、魔力弾に変更してみるかのぅ…」
「いや、ただの魔力弾じゃ強化されたアイアン系モンスターの表皮すら貫けんじゃろ。
弾にも何か工夫せんとな…」
「工夫…そう言えば奴等は…
お、そこにおる兵士の兄ちゃん、ちょっと【料理人】の所行って聞いて来て欲しい事あるんじゃがええかのぅ?」
ドワーフの1人が"ある事"を思い付き、兵士に調べてきて貰うようお願いしている。
「…それを聞いてくれば良いのですね?」
「ああ、頼むぞ。」
指示を受けた兵士は直ぐに駆け出して行った。
「ロイ、なぁんか思い付いたんか?」
「ん?ああ、まぁ予想が当たっておったら話すとするわい。」
勿体振らせるなぁ、とミユキは思いつつも話は続く。
「嬢ちゃん、他には何か無いかのぅ?」
「うーん…あの俳優、ガトリング以外何持ってたっけなぁ…
彼、特定の俳優の映画しか観なかったからなぁ…
ショットガン…は弱い?のかな…
後は…レールガン…かなぁ…」
「レールガン?何ぞ、それ?」
「詳しい事は私も分からないけど、金属の棒2本に電気流して金属の弾を飛ばすって言う…」
ガトリングの時よりも更にザックリとした説明をすると、意外な答えが返って来た。
「あれ?それと似た様な物作ってくれっちゅう『ゆう』と名乗る坊主がおったな。」
「ああ、おったおった。
あと、嬢ちゃんが言っとった『しょっとがん』つうのも作れないか聞いてきたのぅ…」
「わっけ分からん事言うとったな、『げんだい知識を活用して生き抜いてやる』言うとったわ。」
「ちょっ、ちょっと待って!?その人ってどんな見た目か分かる!?」
今までに無い位感情を露にしてドワーフ達に詰め寄るミユキ。
「落ち着け、落ち着け…
そうさなぁ、嬢ちゃんの頭の位置にその坊主の肩辺りにあたる位背のでかぁ奴じゃったわい。」
「髪が短く刈っちょって快活そうな坊主じゃったね。
後は左腕に長い古傷があっとったなぁ。」
「あ、そうじゃ、その坊主が書いたメモあるんじゃが見てくれんか?
文字が読めんくて困っちょってのぅ…」
「み、見せて!!」
ドワーフのルドがアイテムボックスから数枚の紙を取り出す。
ミユキはその紙を受け取ると食い入る様に見始めた。
「…ちょっとわし等は飯でも食って来るでの、また後でな。
バド、ロイ、行くぞ。」
「…はい…」
少しして紙に目を通していたミユキの表情に変化があったので、ルドがバドとロイを誘ってその場を離れる。
残ったミユキは壁の方を向いて何度も紙に目を通す。
誰にも聞こえない声でポツリと呟く。
「…悠君の文字だ…」
「お?どうしたドワーフ3人衆、さっき門の所で【勇者】の娘とワイワイ騒いでなかったか?」
「ん?まぁそのつもりじゃったが、あの娘にも色々ある様での、少しそっとしとこ思っての。
お前さん達は何しとったんじゃ?」
「「何って、ぼっち君の様子見に来たのよ。
ヴァンちゃんが診てるとはいえ心配だったから。」」
ちなみに『ヴァンちゃん』とは妖精2人が付けたヴァンディットの愛称である。
いつの間にか仲良くなっていたらしい。
「う、うううっ…」
「あ、ノア様、大丈夫ですか!?」
「魘されちょる、傷が熱を持っとるんじゃろ、凄い熱じゃのう…」
ドワーフのバドがガントレットを装着した手でノアに触れる。
体温を見ている様だ。
「傷が多いし、意識もハッキリせんからスキルが働かんのじゃろう、大の大人でも耐えられんてこれじゃ…」
「クリストロ、氷出せるか?」
「はいよ。」
エルフのユグがクリストロに指示を出し、魔法で氷を出して貰う。
ユグとサンドラはその氷を布で巻き、ノアの体の周りに置いていく。
「スゴく原始的な方法だけど、一先ずこれで熱を下げましょ。」
「時折クリーン掛けた方が良いじゃろうな、化膿しとるかも知れんしの。」
「一応定期的に火傷に効く薬と回復薬を混ぜた物を塗り込んでましたが、追加でクリーンも行いましょう。
安心して休んで下さいね、ノア様。」
ヴァンディットの両手がノアの頬に触れる。
すると落ち着いたのか、再び深い寝息を吐き始めた。
「一先ず落ち着いたかの。」
「その様じゃ、さて飯でも食いに行くかの。」
と、ノアの様子が収まった所でまた別の問題が発生した。
「おい!誰だ、私達を奴隷と同じ様に雑魚寝させおって!」
「おい!腹が減った!誰か食事を持って来い!」
取り巻き2人が目を覚ました様で、途端に周囲の人々が溜め息を漏らす。
が、これに即座に対応したのはエルグランドだった。
「お、やっと目を覚ましたか。(強制的に眠らせてたけど)
それだけ元気があるなら大丈夫そうだな。
さて、早速資材運搬の手伝いをして貰おうか。」
「何だと貴様!何故我々がその様な事をしなければならんのだ!」
「それに私達は死の淵を彷徨っていたのだぞ?
にも関わらず手伝えだと?正気か貴様!」
「はいはい、たかだか右足と脇腹に穴空いた位でわーわー叫ぶな。
お前達より重傷だった冒険者はもう起きて手伝いやら、見回りに行ってるんだ。
この街に来てから特に何もしないまま怪我だけ負ってぐーすか寝てたお前達とは違う。
分かったらさっさと何か仕事見付けて来い。
働かざる者食うべからず、ってね。」
「ふん!先程言った事をもう忘れたのか?
貴様如きの指図は受けん!最終的な判断は国が決める!」
「そう言うだろうと思って、国から返事を貰った!
良く確認しろ!」
エルグランドはフードの男から受け取った紙を広げ、取り巻き2人の前に掲げる。
ヒュマノ聖王国製の紙、ヒュマノ国王の印が押されており、字も紛れもなく国王の物だった。
「な、何故…だ…あの爺がこれを!?」
「う、嘘だ!こんな物偽造したに違いない!
あの老いぼれは我等の傀儡も当然!この様な文章を…書く訳が…」
そこまで叫んだ所で周囲の反応に気付き、言葉が詰まる取り巻き2人であった。
と言う訳でわし等の手によってこれらの兵器を"魔改造"しようぞ!」
「「ガハハ!やったるぜぇ!」」
「…で、何でここに私もいるの?」
異様に張り切るドワーフとは対称に、取り敢えず呼ばれたミユキが愚痴る。
今4人がいる場所は南門から少し離れた広場で、辺りには分解された設備の部品等が散乱している。
「何でて、嬢ちゃん異世界の者なんじゃろ?
なぁんか凄い兵器とか無いんか?」
「いやいや…知ってたとしてお爺ちゃん達じゃ作れないでしょ?
それに、私は普通の女子高生だったから武器や兵器の知識無いわよ。
…私の恋人だった人なら詳しいんだろうけど…」
「じょしこうせいが何の事か分からんが…
なぁんが、期待外れじゃのぅ…」
むすっとするミユキがチラリとガトリング砲を見る。
「と言うかこの世界にガトリングがあった事に驚きよ。
こんな物見たの映画の中だけだわ…」
「何じゃ、えいが言うんは?」
「うーん、何て言ったら良いかな…映像作品?」
「何じゃ、えいぞー言うんは?」
「うーん、うーん…」
このやり取りを4~5回程繰り返した所でミユキが「とーにーかーくー」と話を中断し、当初の話に引き戻した。
「その映画って奴でこれに似た物を見ただけって話!」
「似た物?これと何が違うんじゃ?」
「これは手回し式だけど私が観た物は、この…砲身?が自動で回って、給弾、装填、発射を連続で行われている物だったわ。」
ミユキの発言を受け、考え込むドワーフ達。
「ふーむ、自動でのぅ…魔力回路の術式を組み込めば訳無いが、弾か…材料があらんし、魔力弾に変更してみるかのぅ…」
「いや、ただの魔力弾じゃ強化されたアイアン系モンスターの表皮すら貫けんじゃろ。
弾にも何か工夫せんとな…」
「工夫…そう言えば奴等は…
お、そこにおる兵士の兄ちゃん、ちょっと【料理人】の所行って聞いて来て欲しい事あるんじゃがええかのぅ?」
ドワーフの1人が"ある事"を思い付き、兵士に調べてきて貰うようお願いしている。
「…それを聞いてくれば良いのですね?」
「ああ、頼むぞ。」
指示を受けた兵士は直ぐに駆け出して行った。
「ロイ、なぁんか思い付いたんか?」
「ん?ああ、まぁ予想が当たっておったら話すとするわい。」
勿体振らせるなぁ、とミユキは思いつつも話は続く。
「嬢ちゃん、他には何か無いかのぅ?」
「うーん…あの俳優、ガトリング以外何持ってたっけなぁ…
彼、特定の俳優の映画しか観なかったからなぁ…
ショットガン…は弱い?のかな…
後は…レールガン…かなぁ…」
「レールガン?何ぞ、それ?」
「詳しい事は私も分からないけど、金属の棒2本に電気流して金属の弾を飛ばすって言う…」
ガトリングの時よりも更にザックリとした説明をすると、意外な答えが返って来た。
「あれ?それと似た様な物作ってくれっちゅう『ゆう』と名乗る坊主がおったな。」
「ああ、おったおった。
あと、嬢ちゃんが言っとった『しょっとがん』つうのも作れないか聞いてきたのぅ…」
「わっけ分からん事言うとったな、『げんだい知識を活用して生き抜いてやる』言うとったわ。」
「ちょっ、ちょっと待って!?その人ってどんな見た目か分かる!?」
今までに無い位感情を露にしてドワーフ達に詰め寄るミユキ。
「落ち着け、落ち着け…
そうさなぁ、嬢ちゃんの頭の位置にその坊主の肩辺りにあたる位背のでかぁ奴じゃったわい。」
「髪が短く刈っちょって快活そうな坊主じゃったね。
後は左腕に長い古傷があっとったなぁ。」
「あ、そうじゃ、その坊主が書いたメモあるんじゃが見てくれんか?
文字が読めんくて困っちょってのぅ…」
「み、見せて!!」
ドワーフのルドがアイテムボックスから数枚の紙を取り出す。
ミユキはその紙を受け取ると食い入る様に見始めた。
「…ちょっとわし等は飯でも食って来るでの、また後でな。
バド、ロイ、行くぞ。」
「…はい…」
少しして紙に目を通していたミユキの表情に変化があったので、ルドがバドとロイを誘ってその場を離れる。
残ったミユキは壁の方を向いて何度も紙に目を通す。
誰にも聞こえない声でポツリと呟く。
「…悠君の文字だ…」
「お?どうしたドワーフ3人衆、さっき門の所で【勇者】の娘とワイワイ騒いでなかったか?」
「ん?まぁそのつもりじゃったが、あの娘にも色々ある様での、少しそっとしとこ思っての。
お前さん達は何しとったんじゃ?」
「「何って、ぼっち君の様子見に来たのよ。
ヴァンちゃんが診てるとはいえ心配だったから。」」
ちなみに『ヴァンちゃん』とは妖精2人が付けたヴァンディットの愛称である。
いつの間にか仲良くなっていたらしい。
「う、うううっ…」
「あ、ノア様、大丈夫ですか!?」
「魘されちょる、傷が熱を持っとるんじゃろ、凄い熱じゃのう…」
ドワーフのバドがガントレットを装着した手でノアに触れる。
体温を見ている様だ。
「傷が多いし、意識もハッキリせんからスキルが働かんのじゃろう、大の大人でも耐えられんてこれじゃ…」
「クリストロ、氷出せるか?」
「はいよ。」
エルフのユグがクリストロに指示を出し、魔法で氷を出して貰う。
ユグとサンドラはその氷を布で巻き、ノアの体の周りに置いていく。
「スゴく原始的な方法だけど、一先ずこれで熱を下げましょ。」
「時折クリーン掛けた方が良いじゃろうな、化膿しとるかも知れんしの。」
「一応定期的に火傷に効く薬と回復薬を混ぜた物を塗り込んでましたが、追加でクリーンも行いましょう。
安心して休んで下さいね、ノア様。」
ヴァンディットの両手がノアの頬に触れる。
すると落ち着いたのか、再び深い寝息を吐き始めた。
「一先ず落ち着いたかの。」
「その様じゃ、さて飯でも食いに行くかの。」
と、ノアの様子が収まった所でまた別の問題が発生した。
「おい!誰だ、私達を奴隷と同じ様に雑魚寝させおって!」
「おい!腹が減った!誰か食事を持って来い!」
取り巻き2人が目を覚ました様で、途端に周囲の人々が溜め息を漏らす。
が、これに即座に対応したのはエルグランドだった。
「お、やっと目を覚ましたか。(強制的に眠らせてたけど)
それだけ元気があるなら大丈夫そうだな。
さて、早速資材運搬の手伝いをして貰おうか。」
「何だと貴様!何故我々がその様な事をしなければならんのだ!」
「それに私達は死の淵を彷徨っていたのだぞ?
にも関わらず手伝えだと?正気か貴様!」
「はいはい、たかだか右足と脇腹に穴空いた位でわーわー叫ぶな。
お前達より重傷だった冒険者はもう起きて手伝いやら、見回りに行ってるんだ。
この街に来てから特に何もしないまま怪我だけ負ってぐーすか寝てたお前達とは違う。
分かったらさっさと何か仕事見付けて来い。
働かざる者食うべからず、ってね。」
「ふん!先程言った事をもう忘れたのか?
貴様如きの指図は受けん!最終的な判断は国が決める!」
「そう言うだろうと思って、国から返事を貰った!
良く確認しろ!」
エルグランドはフードの男から受け取った紙を広げ、取り巻き2人の前に掲げる。
ヒュマノ聖王国製の紙、ヒュマノ国王の印が押されており、字も紛れもなく国王の物だった。
「な、何故…だ…あの爺がこれを!?」
「う、嘘だ!こんな物偽造したに違いない!
あの老いぼれは我等の傀儡も当然!この様な文章を…書く訳が…」
そこまで叫んだ所で周囲の反応に気付き、言葉が詰まる取り巻き2人であった。
117
あなたにおすすめの小説
隠して忘れていたギフト『ステータスカスタム』で能力を魔改造 〜自由自在にカスタマイズしたら有り得ないほど最強になった俺〜
桜井正宗
ファンタジー
能力(スキル)を隠して、その事を忘れていた帝国出身の錬金術師スローンは、無能扱いで大手ギルド『クレセントムーン』を追放された。追放後、隠していた能力を思い出しスキルを習得すると『ステータスカスタム』が発現する。これは、自身や相手のステータスを魔改造【カスタム】できる最強の能力だった。
スローンは、偶然出会った『大聖女フィラ』と共にステータスをいじりまくって最強のステータスを手に入れる。その後、超高難易度のクエストを難なくクリア、無双しまくっていく。その噂が広がると元ギルドから戻って来いと頭を下げられるが、もう遅い。
真の仲間と共にスローンは、各地で暴れ回る。究極のスローライフを手に入れる為に。
『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる
仙道
ファンタジー
気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
12/23 HOT男性向け1位
【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』
ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。
全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。
「私と、パーティを組んでくれませんか?」
これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
ブラック企業で心身ボロボロの社畜だった俺が少年の姿で異世界に転生!? ~鑑定スキルと無限収納を駆使して錬金術師として第二の人生を謳歌します~
楠富 つかさ
ファンタジー
ブラック企業で働いていた小坂直人は、ある日、仕事中の過労で意識を失い、気がつくと異世界の森の中で少年の姿になっていた。しかも、【錬金術】という強力なスキルを持っており、物質を分解・合成・強化できる能力を手にしていた。
そんなナオが出会ったのは、森で冒険者として活動する巨乳の美少女・エルフィーナ(エル)。彼女は魔物討伐の依頼をこなしていたが、強敵との戦闘で深手を負ってしまう。
「やばい……これ、動けない……」
怪我人のエルを目の当たりにしたナオは、錬金術で作成していたポーションを与え彼女を助ける。
「す、すごい……ナオのおかげで助かった……!」
異世界で自由気ままに錬金術を駆使するナオと、彼に惚れた美少女冒険者エルとのスローライフ&冒険ファンタジーが今、始まる!
【コミカライズ決定】勇者学園の西園寺オスカー~実力を隠して勇者学園を満喫する俺、美人生徒会長に目をつけられたので最強ムーブをかましたい~
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】
【第5回一二三書房Web小説大賞コミカライズ賞】
~ポルカコミックスでの漫画化(コミカライズ)決定!~
ゼルトル勇者学園に通う少年、西園寺オスカーはかなり変わっている。
学園で、教師をも上回るほどの実力を持っておきながらも、その実力を隠し、他の生徒と同様の、平均的な目立たない存在として振る舞うのだ。
何か実力を隠す特別な理由があるのか。
いや、彼はただ、「かっこよさそう」だから実力を隠す。
そんな中、隣の席の美少女セレナや、生徒会長のアリア、剣術教師であるレイヴンなどは、「西園寺オスカーは何かを隠している」というような疑念を抱き始めるのだった。
貴族出身の傲慢なクラスメイトに、彼と対峙することを選ぶ生徒会〈ガーディアンズ・オブ・ゼルトル〉、さらには魔王まで、西園寺オスカーの前に立ちはだかる。
オスカーはどうやって最強の力を手にしたのか。授業や試験ではどんなムーブをかますのか。彼の実力を知る者は現れるのか。
世界を揺るがす、最強中二病主人公の爆誕を見逃すな!
※小説家になろう、カクヨム、pixivにも投稿中。
「餌代の無駄」と追放されたテイマー、家族(ペット)が装備に祝福を与えていた。辺境で美少女化する家族とスローライフ
天音ねる(旧:えんとっぷ)
ファンタジー
【祝:男性HOT18位】Sランクパーティ『紅蓮の剣』で、戦闘力のない「生産系テイマー」として雑用をこなす心優しい青年、レイン。
彼の育てる愛らしい魔物たちが、実はパーティの装備に【神の祝福】を与え、その強さの根源となっていることに誰も気づかず、仲間からは「餌代ばかりかかる寄生虫」と蔑まれていた。
「お前はもういらない」
ついに理不尽な追放宣告を受けるレイン。
だが、彼と魔物たちがパーティを去った瞬間、最強だったはずの勇者の聖剣はただの鉄クズに成り果てた。祝福を失った彼らは、格下のモンスターに惨敗を喫する。
――彼らはまだ、自分たちが捨てたものが、どれほど偉大な宝だったのかを知らない。
一方、レインは愛する魔物たち(スライム、ゴブリン、コカトリス、マンドラゴラ)との穏やかな生活を求め、人里離れた辺境の地で新たな暮らしを始める。
生活のためにギルドへ持ち込んだ素材は、実は大陸の歴史を塗り替えるほどの「神話級」のアイテムばかりだった!?
彼の元にはエルフやドワーフが集い、静かな湖畔の廃屋は、いつしか世界が注目する「聖域」へと姿を変えていく。
そして、レインはまだ知らない。
夜な夜な、彼が寝静まった後、愛らしい魔物たちが【美少女】の姿となり、
「れーんは、きょーも優しかったの! だからぽるん、いーっぱいきらきらジェル、あげたんだよー!」
「わ、私、今日もちゃんと硬い石、置けました…! レイン様、これがあれば、きっともう危ない目に遭いませんよね…?」
と、彼を巡って秘密のお茶会を繰り広げていることを。
そして、彼が築く穏やかな理想郷が、やがて大国の巨大な陰謀に巻き込まれていく運命にあることを――。
理不尽に全てを奪われた心優しいテイマーが、健気な“家族”と共に、やがて世界を動かす主となる。
王道追放ざまぁ × 成り上がりスローライフ × 人外ハーモニー!
HOT男性49位(2025年9月3日0時47分)
→37位(2025年9月3日5時59分)→18位(2025年9月5日10時16分)
ダンジョンに行くことができるようになったが、職業が強すぎた
ひまなひと
ファンタジー
主人公がダンジョンに潜り、ステータスを強化し、強くなることを目指す物語である。
今の所、170話近くあります。
(修正していないものは1600です)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる