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王都編
彼氏!?お前がか!?
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「彼氏!?お前がか!?」
「な、何よ…私だって今年で18よ?彼氏位いたって良いじゃない。」
「あ、相手は…それなりに稼ぎはあるのか?
お前を養っていけるだけの稼ぎ(特に食費)はあるのか?」
「ち、ちょっと、話が飛躍し過ぎだよ!
ただ付き合ってるだけだって…」
「そ、そうか…それなら…」
「いや、2人のイチャイチャっぷりは良く見せ付けられていますが、常に秒読み待った無しって状態ですぜぇ、兄者。(ポーラ)」
「「な、何だってぇっ!?」」
「ポーラ、火に油を注ぐな。」ペシッ
「あでっ。」
クックがの仕事が一段落し、早上がりとなった為、厨房の奥で細やかながら祝賀会の様な物が行われた。
久し振りの再会を喜びつつも話題の中心となったのは勿論クロラに彼氏が出来た事だ。
この世界では一応15歳から結婚は可能なので、本来であればクロラに彼氏が出来た事は喜ばしい事なのだが、5人兄妹で唯一の女性という事もあり、上の兄としては少し過保護気味な所があった。
「あ、相手は…相手は何をやってる方だ?」
「し、新人冒険者です…2つ下の…」
「な!?それはこの子達と同じ位歳じゃないか!?」
「クロラはただでさえ人の4倍食べるのに、相手を破産させるつもりか?」
「失礼ね!今は3倍に抑えてるわよ。」
(((え?あれで!?)))
クロラの食欲を間近で見ている3人としては、それでも抑えてたのか、と驚き戦いていた。
「それに食費位今でもちゃーんと稼いで「そう言う問題じゃない!」
「冒険者ってのは厳しい世界なのはクロラが一番よく知っているだろう?
2人の気持ちもそうだが、相手にそれなりの武力が備わっているかが大事だ。」
「あのー…その点については問題無いかと…(ロゼ)」
「「え?」」
「相手の男の子、私達が束になって掛かっても勝てない位強いんです。
明日の御前試合の時にも来るので、見て貰ったら直ぐに分かります。」
(ほぅ、御前試合の時に会場に来るのか…
よぉーし、どんな奴か見定めてやろう。(クリス))
(ウチの可愛い妹に手を出しよって(出してない)、しょーも無い奴ならぶっ飛ばしてやろう。(クック))
愛するクロラの彼氏が御前試合に来る事を知ったクリス、クック両名は、どんな野郎が来るのかと見定める決意を固めた。
「いやー、君達済まないね、王都に来て早々内輪揉め何か見せてしまって。」
「この日の為に料理を作りまくってたんだ、遠慮はいらない、どんどん食べてくれ!」
「うおっしゃー!食うぞーっ!」
「それでは遠慮無く頂きます。」
「クロラも食べましょ。」
「うん。(ああ…お兄ちゃん達、ノア君の事見定める気満々だ…)」
明日の御前試合に、別の意味でハラハラしつつも結局この日は夜遅くまで他のギルドメンバーも巻き込んで、飲めや歌えやの大騒ぎとなってしまった。
日付もそろそろ変わる頃になり、漸く解放されたクロラは、ノアに今日はもう会えそうに無い事を伝えるべく連絡を開始。
「"ノア君ごめんなさい、【料理人】ギルドにいるのですが、お兄ちゃん達かなり盛り上がっちゃって今日は会えそうにありません。
明日御前試合は必ず見に行くので、その後にでも会いましょ。"っと。」
連絡を入れて少しすると返事が返って来た。
"折角の家族水入らずなのだから気にしなくて大丈夫。
でも【料理人】ギルドにいるなら近くに居おわぁああああっ"
最後に謎の奇声が入っており心配になったが、直ぐにまた返事が届く。
"ごめん、こっちも予定が入ったので僕も会えなくなりました。
明日の御前試合頑張るね。"
「良かった大丈夫そう。ふふ、頑張ってねー。」
安心したのか、返事は返さずにこやかに笑って連絡を終える。
何故なら
「見ましたかい兄者、あの笑顔を。
ありゃ、例の男ですぜ?(ポーラ)」
「クロラ、男か!?今のは例の男なのか!?」
「はいはい、中戻って続き続き!ね?」
この後、話題を無理矢理変えようとするも、悉く悪ノリしたロゼとポーラによる介入があり、ジェイルの健闘虚しく、深夜3時頃まで兄達の追及は続く事になった。
「お、クロラさんから連絡だ。何々…
"ノア君ごめんなさい、【料理人】ギルドにいるのですが、お兄ちゃん達かなり盛り上がっちゃって今日は会えそうにありません。
明日御前試合は必ず見に行くので、その後にでも会いましょ。"」
「ふふ、レター。
"折角の家族水入らずなのだから気にしなくて大丈夫。
でも【料理人】ギルドにいるなら近くに『ガシッ』『ガシッ』居おわぁああああっ"」
突如返事を返していたノアに向かって2人の人物が接近、瞬く間にノアの両脇を抱えて引き摺って行ってしまった。
「ちょ、ちょっとデオさん、ガーラさんどうしたんですか急に!?」
「ちと早いが、装備が完成したんでお前さんを探してたんだ。」
「ギルドの連中は魔力が空っぽになっちまって使い物にならないからな。
と言う訳でさっさと行くぞ?」
「ち、ちょっと待って下さい、直ぐ済ませますんで…レ、レター。
"ごめん、こっちも予定が入ったので僕も会えなくなりました。
明日の御前試合頑張るね。"っと、それじゃあギルドに向かいましょうか!」
「何だ、連れと会う約束してたのか。」
「それなら当初の予定通り明日の朝にすっか?」
「いえ、もう連絡しちゃいましたし、御前試合の後にでも会えますので大丈夫です。」
「そうか…なら行くぞ。」
デオとガーラ、ノアは完成したと言う防具を確認しに【防具】ギルドへ駆けて行った。
カランコロンカラン
「失礼しまー…うわぁ…」
ギルド内に入り、工房の辺りを覗くと、魔力が枯渇したギルドメンバーが壁や床に横たわり、死屍累々といった光景が広がっていた。
「…ヴァンディットさん、マナポーションありますか?」
「ぷはーっ!」
「…た、助かった…」
「防具製作でここまで追い詰められた事は無かった…」
「大袈裟だなぁ…しかしお陰でスキルやら何やらがバカスカレベル上がったろ?」
「た、確かに…スキルレベルが15以上も上がってるし魔力の上限も上がってる。
それにスキルが2つも新しいのが増えてるわ…」
皆一様に、自身のステータスを確認し、あまりの変容っぷりを見て驚きに固まっていた。
ギルドマスターに至っては防具製作で使用した『大海獣の柔肌』の端材を見て表情が凍り付いていた。
「お!もしやギルマス、その素材の名前が見える様になったのか?」
「…あ、ああ…こりゃ、確かにコイツはおいそれと口に出したらいけない、とんでも無い素材だ!」
他のギルドメンバーも確認してみるが、『大海○の○肌』等まだ隠れてる部分があるという事で何の素材かは未だ不明のままらしい。
「…それで…あそこの防具立てに飾ってあるのが件の防具ですか?」
「あぁ!使われた素材も凄まじいが、性能も凄まじい物になったぜ!」
「はっはっは!いやぁ、久々にこんな楽しい製作依頼を請け負ったもんだ!
さぁ、早速装着してみな、俺達の自信作『ギガンテ・ドゥマ』だ!」
「な、何よ…私だって今年で18よ?彼氏位いたって良いじゃない。」
「あ、相手は…それなりに稼ぎはあるのか?
お前を養っていけるだけの稼ぎ(特に食費)はあるのか?」
「ち、ちょっと、話が飛躍し過ぎだよ!
ただ付き合ってるだけだって…」
「そ、そうか…それなら…」
「いや、2人のイチャイチャっぷりは良く見せ付けられていますが、常に秒読み待った無しって状態ですぜぇ、兄者。(ポーラ)」
「「な、何だってぇっ!?」」
「ポーラ、火に油を注ぐな。」ペシッ
「あでっ。」
クックがの仕事が一段落し、早上がりとなった為、厨房の奥で細やかながら祝賀会の様な物が行われた。
久し振りの再会を喜びつつも話題の中心となったのは勿論クロラに彼氏が出来た事だ。
この世界では一応15歳から結婚は可能なので、本来であればクロラに彼氏が出来た事は喜ばしい事なのだが、5人兄妹で唯一の女性という事もあり、上の兄としては少し過保護気味な所があった。
「あ、相手は…相手は何をやってる方だ?」
「し、新人冒険者です…2つ下の…」
「な!?それはこの子達と同じ位歳じゃないか!?」
「クロラはただでさえ人の4倍食べるのに、相手を破産させるつもりか?」
「失礼ね!今は3倍に抑えてるわよ。」
(((え?あれで!?)))
クロラの食欲を間近で見ている3人としては、それでも抑えてたのか、と驚き戦いていた。
「それに食費位今でもちゃーんと稼いで「そう言う問題じゃない!」
「冒険者ってのは厳しい世界なのはクロラが一番よく知っているだろう?
2人の気持ちもそうだが、相手にそれなりの武力が備わっているかが大事だ。」
「あのー…その点については問題無いかと…(ロゼ)」
「「え?」」
「相手の男の子、私達が束になって掛かっても勝てない位強いんです。
明日の御前試合の時にも来るので、見て貰ったら直ぐに分かります。」
(ほぅ、御前試合の時に会場に来るのか…
よぉーし、どんな奴か見定めてやろう。(クリス))
(ウチの可愛い妹に手を出しよって(出してない)、しょーも無い奴ならぶっ飛ばしてやろう。(クック))
愛するクロラの彼氏が御前試合に来る事を知ったクリス、クック両名は、どんな野郎が来るのかと見定める決意を固めた。
「いやー、君達済まないね、王都に来て早々内輪揉め何か見せてしまって。」
「この日の為に料理を作りまくってたんだ、遠慮はいらない、どんどん食べてくれ!」
「うおっしゃー!食うぞーっ!」
「それでは遠慮無く頂きます。」
「クロラも食べましょ。」
「うん。(ああ…お兄ちゃん達、ノア君の事見定める気満々だ…)」
明日の御前試合に、別の意味でハラハラしつつも結局この日は夜遅くまで他のギルドメンバーも巻き込んで、飲めや歌えやの大騒ぎとなってしまった。
日付もそろそろ変わる頃になり、漸く解放されたクロラは、ノアに今日はもう会えそうに無い事を伝えるべく連絡を開始。
「"ノア君ごめんなさい、【料理人】ギルドにいるのですが、お兄ちゃん達かなり盛り上がっちゃって今日は会えそうにありません。
明日御前試合は必ず見に行くので、その後にでも会いましょ。"っと。」
連絡を入れて少しすると返事が返って来た。
"折角の家族水入らずなのだから気にしなくて大丈夫。
でも【料理人】ギルドにいるなら近くに居おわぁああああっ"
最後に謎の奇声が入っており心配になったが、直ぐにまた返事が届く。
"ごめん、こっちも予定が入ったので僕も会えなくなりました。
明日の御前試合頑張るね。"
「良かった大丈夫そう。ふふ、頑張ってねー。」
安心したのか、返事は返さずにこやかに笑って連絡を終える。
何故なら
「見ましたかい兄者、あの笑顔を。
ありゃ、例の男ですぜ?(ポーラ)」
「クロラ、男か!?今のは例の男なのか!?」
「はいはい、中戻って続き続き!ね?」
この後、話題を無理矢理変えようとするも、悉く悪ノリしたロゼとポーラによる介入があり、ジェイルの健闘虚しく、深夜3時頃まで兄達の追及は続く事になった。
「お、クロラさんから連絡だ。何々…
"ノア君ごめんなさい、【料理人】ギルドにいるのですが、お兄ちゃん達かなり盛り上がっちゃって今日は会えそうにありません。
明日御前試合は必ず見に行くので、その後にでも会いましょ。"」
「ふふ、レター。
"折角の家族水入らずなのだから気にしなくて大丈夫。
でも【料理人】ギルドにいるなら近くに『ガシッ』『ガシッ』居おわぁああああっ"」
突如返事を返していたノアに向かって2人の人物が接近、瞬く間にノアの両脇を抱えて引き摺って行ってしまった。
「ちょ、ちょっとデオさん、ガーラさんどうしたんですか急に!?」
「ちと早いが、装備が完成したんでお前さんを探してたんだ。」
「ギルドの連中は魔力が空っぽになっちまって使い物にならないからな。
と言う訳でさっさと行くぞ?」
「ち、ちょっと待って下さい、直ぐ済ませますんで…レ、レター。
"ごめん、こっちも予定が入ったので僕も会えなくなりました。
明日の御前試合頑張るね。"っと、それじゃあギルドに向かいましょうか!」
「何だ、連れと会う約束してたのか。」
「それなら当初の予定通り明日の朝にすっか?」
「いえ、もう連絡しちゃいましたし、御前試合の後にでも会えますので大丈夫です。」
「そうか…なら行くぞ。」
デオとガーラ、ノアは完成したと言う防具を確認しに【防具】ギルドへ駆けて行った。
カランコロンカラン
「失礼しまー…うわぁ…」
ギルド内に入り、工房の辺りを覗くと、魔力が枯渇したギルドメンバーが壁や床に横たわり、死屍累々といった光景が広がっていた。
「…ヴァンディットさん、マナポーションありますか?」
「ぷはーっ!」
「…た、助かった…」
「防具製作でここまで追い詰められた事は無かった…」
「大袈裟だなぁ…しかしお陰でスキルやら何やらがバカスカレベル上がったろ?」
「た、確かに…スキルレベルが15以上も上がってるし魔力の上限も上がってる。
それにスキルが2つも新しいのが増えてるわ…」
皆一様に、自身のステータスを確認し、あまりの変容っぷりを見て驚きに固まっていた。
ギルドマスターに至っては防具製作で使用した『大海獣の柔肌』の端材を見て表情が凍り付いていた。
「お!もしやギルマス、その素材の名前が見える様になったのか?」
「…あ、ああ…こりゃ、確かにコイツはおいそれと口に出したらいけない、とんでも無い素材だ!」
他のギルドメンバーも確認してみるが、『大海○の○肌』等まだ隠れてる部分があるという事で何の素材かは未だ不明のままらしい。
「…それで…あそこの防具立てに飾ってあるのが件の防具ですか?」
「あぁ!使われた素材も凄まじいが、性能も凄まじい物になったぜ!」
「はっはっは!いやぁ、久々にこんな楽しい製作依頼を請け負ったもんだ!
さぁ、早速装着してみな、俺達の自信作『ギガンテ・ドゥマ』だ!」
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