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王都編
ゴリ押し
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(『おい主殿、このゴリ押し戦法いつまで続くんだ!?』)
(勿論発動可能条件を満たすまでだ!
…ってうおっ!?危ねぇ!【鬼鎧殻】!!)
バシュッ!ズドドドドドドドドドドッ!
グリードに乗ったノアは、ヒュドラ変異体の集束ブレスの連射を食らいつつ、体勢を保ちながら、ただひたすら被弾目的で攻め続けていた。
(『そうは言うが、もう50発はまともに食らってんのにまだ溜まってないってのか?』)
(その通り、だ!)
ダンッ!『おぉおおおおらあっ!』
グリードの背から飛び上がったノアは、両手で持った刺突武器を手にヒュドラ変異体に攻撃を仕掛ける。
ジュァアッ!ズドムッ!『ちぃっ!』
『『『『『『『バシュッ!』』』』』』』
尻尾のぶん回しをまともに食らったノアだが防具のお陰でダメージは無い。
だが、弱体化の影響で多少よろめいてしまった所を2体目のヒュドラ変異体から集束ブレス9発同時発射を受ける。
『くぉおおおっ!【鬼鎧殻】!』
集束ブレスはかなりの高温で、顔等の露出してる所に着弾又は余波が当たれば一溜まりも無い為【鬼鎧殻】を発動している。
だが、ノアの魔力は既に空で、余剰魔力を溜めておける指輪の魔力を頼りに戦っている。
ザッ…ザッ…ザッ!
爆風で吹き飛ばされたノアの元へヒュドラ変異体2体が歩みよって来たかと思うと、ノアと10メル程の距離で立ち止まる。
グルルッ!『僕は大丈夫だよ。』
その間グリードが心配して這い寄って来た。
何十発も食らっていて、端から見たら一方的な攻勢ではあるがダメージは一切無い。
……。
『……。』
両者の間で睨み合いが少しあった後、先に動いたのはヒュドラ変異体の方だった。
ズブッ!『!?』
突如、ヒュドラ変異体の1体が自身の首に手を突っ込んだのだ。
グヂュッ、ズヂュッ…
ジュ…ガガガ…ガ…ザ…ゴ…
"ドボジダ、ザッギマデノイゼイワドボイッダ(どうした、さっきまでの威勢は何処行った?)"
『…お前、喋れ…いや、宿主のコモン…だっけか?
そいつが表に出て来てんのか?』
"ヤドヌシのコボン?あぁ、オボテデ喚きチラシテいたヤツカ。奴はコッ格トサイボウだけイタダいて後は処理シダ。
(宿主のコモン?あぁ、表で喚き散らしていた奴か。奴は骨格と細胞だけ頂いて後は処理した。)"
『骨格は分かるが…細胞?』
"ワレはヒュドラ、不死ナレド無敵ではナイ。
図体ばかりデカク、機動力モ無く、弱点も多い。
かといってソれを打開出来るだけの力は我が種族には備わっていナい。
だから貴様ら人間の細胞を利用し、進化する力を得た。"
『うわぁ、不死で進化とか最悪の組み合わせじゃねぇか…』
"何を言う、貴様も我の進化を促した一員なのだ、誇らしく思ってくれないとな!"
ズドンッ!『!?【鬼鎧殻】!』
一通り話終えたヒュドラ変異体が駆け出し、ノアへ襲い掛かる。
寸での所で【鬼鎧殻】を発動したノアの首を掴み、地面に叩き付ける。
グルルォ『バヂィンッ!』
ノアを助けに向かったグリードだが、ヒュドラ変異体が繰り出した尻尾の強烈な叩き付けを受け、後方に吹き飛ばされる。
"私はこのガキを殺る、その蛇はお前が相手せよ。"
後方にいるもう1体のヒュドラ変異体に指示を出し、グリードを相手取らせる。
ヒュドラ変異体は頷き、吹き飛ばされたグリードの尾を掴んで地面に叩き付ける。
『『『『『『『バシュッ!』』』』』』』
ズドドドドドドドドドドッ!
『ぐ、ぬぬぬ…』
"ほぅ、この攻撃を耐えるか…やはり貴様は我の進化を促してくれる良い存在だな。
ではこれは耐えられるかな?"
ゴバァアッ!『うおっ!?』
ヒュドラ変異体の口から放たれたのは、集束ブレスに加え、先程エルニストラ王が放った『雷帝(インペラドールトローヴァー)』を模倣したブレスを重ね合わせた物を発射。
余波だけで周囲の地面は捲り上がり、赤熱化してドロドロに溶けていく。
『う、ごぉおお…』
ノアが苦しんでると錯覚したヒュドラ変異体が更に出力を上げてブレスを吐き掛ける。
ズォオオオオ…
("ん?何だ?このガキの防具が光って…")
『おぉおおおっ!!』"っ!?"
ノアの防具が鮮やかな青色に輝いた事で一瞬反応が遅れたヒュドラ変異体。
その隙を突いて爆炎の中から【鎧袖一贖】を発動したノアが起き上がり、ブレスを吐く為に大きく口を開けていたヒュドラ変異体の両顎を掴み、力任せに顎を外す。
ガギョッ!"うごおぉおっ!?"
そのままヒュドラ変異体の体に足を絡め、体を固定すると、力任せに首を捻りへし折る。
ベキベキボキッ!"……!?"
『取り込んだ奴の影響だろうな!喋り過ぎだ!お陰で俺の準備が整ったぜ!』
【ソロ】の力が戻ったノアが強引にヒュドラ変異体の体を地面に押し付けた。
『グリード!そいつを"呑め"!』
グルルォアァッ!ジュォ『ゴギュンッ!』
今まで一方的にやられている振りをしていたグリードがノアの指示を受け、ヒュドラ変異体の体を容赦無く丸呑みにする。
ポゥッ…
『来たか!』
ノアの腕輪が光り、クロラからの連絡内容を確認したノアが叫ぶ。
『やれっ!』
ブゥン!ブゥウン!ブンッ!ブゥウン!ブンッ!ブゥン!
ヒュドラ変異体は仰向けの状態で押さえ付けられている為、視界の中に次々と結界やら魔法陣が展開されていく光景を、訳も分からず眺めていた。
「クロラっち、試合場から半径100メル以内の避難は完了したよ!」
「ありがとう!」
「結界を張れるポーラは分かるが、俺は何故呼ばれたんだ?」
「指揮はクロラが執ってる様な物なんだし、クロラは防御の類いは持ち合わせて無いでしょ?
少年が何か発動したら盾役のあなたがクロラを守って上げて。
ロゼは私が守るわ。」
「なる程、了解した。」
試合場近くの建物の上でクロラ含めパーティの全員がこの場に集まっている。
少しすると、街の方方から続々と冒険者やギルド職員等が集結して来る。
「おぅ嬢ちゃん!こっちは伝手を辿って結界を使える冒険者を手当たり次第に集めたぜ!」
「【魔術】ギルドは後1分程でここに来るから少し待っててくれ!」
「はい、分かりました!」
「…【魔術】ギルドも会わせると50人弱と言った所か、壮観じゃのぅ。
おや?そこのお主、何処ぞのご令嬢…かや?
逃げなくて良いのか?」
ジャロルは、いつの間にかその場に立っていた青紫色の着物を着ていた女性に声を掛ける。
「あ、ご心配無く、私はあの少年とは知り合いでね。
結構な大役をお願いしちゃったんで、これ位は手伝わせて貰います。」
「ほぅ、そうかの。」
『『『『『『『バシュッ!』』』』』』』
ズドドドドドドドドドドッ!
試合場から集束ブレスの発射音が響き、周囲を地響きが襲う。
「うおっ!?」
「どうやらあっちで動きがあった様だな。」
「【魔術】ギルドはまだか!?」
「あ、来たぞ!おい!急げ!」
ゴバァアッ! ズズンッ!
「うぉおおおっ?」
「おいこれヤバくないか!?」
「【魔術】ギルドの連中!急いで配置に付け!」
試合場から閃光と共に更に強い地響きが襲い、冒険者らが狼狽えている。
そんな中声のでかい冒険者の青年がクロラに合図を送る。
「嬢ちゃん、いけるぞ!急いで連絡を!」
「はい!レター!"準備完了!"」
立っているのが困難な程の轟音と地響きに襲われるクロラだが、ノアに急いで連絡を送る。
と、間髪入れずに腕輪が光り、ノアからの連絡が届く。
"やれっ!"
「やって下さい!!」
「よぉし、うぬら展開せよ!『竜陣』!」
ジャロルを発端に試合場周囲にいる冒険者や職員、ギルドの者等が次々と結界の展開を開始して行く。
「クロラ!体勢を低くして身構えておけ!」
「うん!」
ズズズォォオオオオッ!
ジェイルがクロラの前に立ち、防御体勢に入った直後、この街に居る全ての人間の元に地面が波打つ感覚が襲った。
(勿論発動可能条件を満たすまでだ!
…ってうおっ!?危ねぇ!【鬼鎧殻】!!)
バシュッ!ズドドドドドドドドドドッ!
グリードに乗ったノアは、ヒュドラ変異体の集束ブレスの連射を食らいつつ、体勢を保ちながら、ただひたすら被弾目的で攻め続けていた。
(『そうは言うが、もう50発はまともに食らってんのにまだ溜まってないってのか?』)
(その通り、だ!)
ダンッ!『おぉおおおおらあっ!』
グリードの背から飛び上がったノアは、両手で持った刺突武器を手にヒュドラ変異体に攻撃を仕掛ける。
ジュァアッ!ズドムッ!『ちぃっ!』
『『『『『『『バシュッ!』』』』』』』
尻尾のぶん回しをまともに食らったノアだが防具のお陰でダメージは無い。
だが、弱体化の影響で多少よろめいてしまった所を2体目のヒュドラ変異体から集束ブレス9発同時発射を受ける。
『くぉおおおっ!【鬼鎧殻】!』
集束ブレスはかなりの高温で、顔等の露出してる所に着弾又は余波が当たれば一溜まりも無い為【鬼鎧殻】を発動している。
だが、ノアの魔力は既に空で、余剰魔力を溜めておける指輪の魔力を頼りに戦っている。
ザッ…ザッ…ザッ!
爆風で吹き飛ばされたノアの元へヒュドラ変異体2体が歩みよって来たかと思うと、ノアと10メル程の距離で立ち止まる。
グルルッ!『僕は大丈夫だよ。』
その間グリードが心配して這い寄って来た。
何十発も食らっていて、端から見たら一方的な攻勢ではあるがダメージは一切無い。
……。
『……。』
両者の間で睨み合いが少しあった後、先に動いたのはヒュドラ変異体の方だった。
ズブッ!『!?』
突如、ヒュドラ変異体の1体が自身の首に手を突っ込んだのだ。
グヂュッ、ズヂュッ…
ジュ…ガガガ…ガ…ザ…ゴ…
"ドボジダ、ザッギマデノイゼイワドボイッダ(どうした、さっきまでの威勢は何処行った?)"
『…お前、喋れ…いや、宿主のコモン…だっけか?
そいつが表に出て来てんのか?』
"ヤドヌシのコボン?あぁ、オボテデ喚きチラシテいたヤツカ。奴はコッ格トサイボウだけイタダいて後は処理シダ。
(宿主のコモン?あぁ、表で喚き散らしていた奴か。奴は骨格と細胞だけ頂いて後は処理した。)"
『骨格は分かるが…細胞?』
"ワレはヒュドラ、不死ナレド無敵ではナイ。
図体ばかりデカク、機動力モ無く、弱点も多い。
かといってソれを打開出来るだけの力は我が種族には備わっていナい。
だから貴様ら人間の細胞を利用し、進化する力を得た。"
『うわぁ、不死で進化とか最悪の組み合わせじゃねぇか…』
"何を言う、貴様も我の進化を促した一員なのだ、誇らしく思ってくれないとな!"
ズドンッ!『!?【鬼鎧殻】!』
一通り話終えたヒュドラ変異体が駆け出し、ノアへ襲い掛かる。
寸での所で【鬼鎧殻】を発動したノアの首を掴み、地面に叩き付ける。
グルルォ『バヂィンッ!』
ノアを助けに向かったグリードだが、ヒュドラ変異体が繰り出した尻尾の強烈な叩き付けを受け、後方に吹き飛ばされる。
"私はこのガキを殺る、その蛇はお前が相手せよ。"
後方にいるもう1体のヒュドラ変異体に指示を出し、グリードを相手取らせる。
ヒュドラ変異体は頷き、吹き飛ばされたグリードの尾を掴んで地面に叩き付ける。
『『『『『『『バシュッ!』』』』』』』
ズドドドドドドドドドドッ!
『ぐ、ぬぬぬ…』
"ほぅ、この攻撃を耐えるか…やはり貴様は我の進化を促してくれる良い存在だな。
ではこれは耐えられるかな?"
ゴバァアッ!『うおっ!?』
ヒュドラ変異体の口から放たれたのは、集束ブレスに加え、先程エルニストラ王が放った『雷帝(インペラドールトローヴァー)』を模倣したブレスを重ね合わせた物を発射。
余波だけで周囲の地面は捲り上がり、赤熱化してドロドロに溶けていく。
『う、ごぉおお…』
ノアが苦しんでると錯覚したヒュドラ変異体が更に出力を上げてブレスを吐き掛ける。
ズォオオオオ…
("ん?何だ?このガキの防具が光って…")
『おぉおおおっ!!』"っ!?"
ノアの防具が鮮やかな青色に輝いた事で一瞬反応が遅れたヒュドラ変異体。
その隙を突いて爆炎の中から【鎧袖一贖】を発動したノアが起き上がり、ブレスを吐く為に大きく口を開けていたヒュドラ変異体の両顎を掴み、力任せに顎を外す。
ガギョッ!"うごおぉおっ!?"
そのままヒュドラ変異体の体に足を絡め、体を固定すると、力任せに首を捻りへし折る。
ベキベキボキッ!"……!?"
『取り込んだ奴の影響だろうな!喋り過ぎだ!お陰で俺の準備が整ったぜ!』
【ソロ】の力が戻ったノアが強引にヒュドラ変異体の体を地面に押し付けた。
『グリード!そいつを"呑め"!』
グルルォアァッ!ジュォ『ゴギュンッ!』
今まで一方的にやられている振りをしていたグリードがノアの指示を受け、ヒュドラ変異体の体を容赦無く丸呑みにする。
ポゥッ…
『来たか!』
ノアの腕輪が光り、クロラからの連絡内容を確認したノアが叫ぶ。
『やれっ!』
ブゥン!ブゥウン!ブンッ!ブゥウン!ブンッ!ブゥン!
ヒュドラ変異体は仰向けの状態で押さえ付けられている為、視界の中に次々と結界やら魔法陣が展開されていく光景を、訳も分からず眺めていた。
「クロラっち、試合場から半径100メル以内の避難は完了したよ!」
「ありがとう!」
「結界を張れるポーラは分かるが、俺は何故呼ばれたんだ?」
「指揮はクロラが執ってる様な物なんだし、クロラは防御の類いは持ち合わせて無いでしょ?
少年が何か発動したら盾役のあなたがクロラを守って上げて。
ロゼは私が守るわ。」
「なる程、了解した。」
試合場近くの建物の上でクロラ含めパーティの全員がこの場に集まっている。
少しすると、街の方方から続々と冒険者やギルド職員等が集結して来る。
「おぅ嬢ちゃん!こっちは伝手を辿って結界を使える冒険者を手当たり次第に集めたぜ!」
「【魔術】ギルドは後1分程でここに来るから少し待っててくれ!」
「はい、分かりました!」
「…【魔術】ギルドも会わせると50人弱と言った所か、壮観じゃのぅ。
おや?そこのお主、何処ぞのご令嬢…かや?
逃げなくて良いのか?」
ジャロルは、いつの間にかその場に立っていた青紫色の着物を着ていた女性に声を掛ける。
「あ、ご心配無く、私はあの少年とは知り合いでね。
結構な大役をお願いしちゃったんで、これ位は手伝わせて貰います。」
「ほぅ、そうかの。」
『『『『『『『バシュッ!』』』』』』』
ズドドドドドドドドドドッ!
試合場から集束ブレスの発射音が響き、周囲を地響きが襲う。
「うおっ!?」
「どうやらあっちで動きがあった様だな。」
「【魔術】ギルドはまだか!?」
「あ、来たぞ!おい!急げ!」
ゴバァアッ! ズズンッ!
「うぉおおおっ?」
「おいこれヤバくないか!?」
「【魔術】ギルドの連中!急いで配置に付け!」
試合場から閃光と共に更に強い地響きが襲い、冒険者らが狼狽えている。
そんな中声のでかい冒険者の青年がクロラに合図を送る。
「嬢ちゃん、いけるぞ!急いで連絡を!」
「はい!レター!"準備完了!"」
立っているのが困難な程の轟音と地響きに襲われるクロラだが、ノアに急いで連絡を送る。
と、間髪入れずに腕輪が光り、ノアからの連絡が届く。
"やれっ!"
「やって下さい!!」
「よぉし、うぬら展開せよ!『竜陣』!」
ジャロルを発端に試合場周囲にいる冒険者や職員、ギルドの者等が次々と結界の展開を開始して行く。
「クロラ!体勢を低くして身構えておけ!」
「うん!」
ズズズォォオオオオッ!
ジェイルがクロラの前に立ち、防御体勢に入った直後、この街に居る全ての人間の元に地面が波打つ感覚が襲った。
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