481 / 1,117
獣人国編~森の番人~
もう1つの進化形態
しおりを挟む
「ねぇ鬼神さん?申し訳ないんだけど、状況説明して貰って良い?」
『んだよ急に改まっちまって、気持ち悪ぃな。』ブチブチッ!
「いや…だって僕、さっきから蔓に絡まったままで何もしてなかったし…」
『訓練の時はほぼ毎日そんな事の連続だったろう、そん位気にするな。
マドリックの立てた作戦通り奴を不完全な状態で上位存在へ進化を促したんだが…
正直コレで正しかったのか疑わしい状況だっ、っと。』
ブチッ!
『…ホレ、蔓を千切ってやったから自分の目で状況を見てみな。』
「あ、どうも。」
進化途中のレントに吹っ飛ばされた鬼神は、降下した先に『聖樹の奉り蛇(サーペンテ)』と、未だ身動きが取れないノアが居た。
なので着地と同時に『聖樹の奉り蛇(サーペンテ)』目掛けて拳を振るい粉砕した後、蔓でがんじ絡めであったノアを手助けした所であった。
ガシャガシャ…
「おぉぅ…何か薄暗くなったと思ったらこんな事になってたのか…」
魔装鉄甲を装着したノアが体を起こして頭上を見上げると、周囲の森の木々より更に頭上に進化途中のレントから延びた枝葉が生い茂っていた。
軽く見積もっただけでも高さ200メルにまで成長した大樹から、半径150メルの範囲に渡って枝葉が延び、今も尚成長を続けている。
それにより辺りは昼間だと言うのに薄暗くなっていた。
「…確かにこれじゃあ不安になるのも分かるよ…
本当にこれで良いのかな…?」
『だろ?』
ノアと鬼神は肩を並べて頭上を見上げ、呆然と成長したレントを見詰めていた。
すると
ザッザッ…
「『滅びの森』周辺から手当たり次第に魔力を吸収した結果、自身の体組織に魔力を保有しきれなくなり巨大化。
それでも、更なる魔力を求め続ける事で樹状状態に移行する。
"森の番人"を"森の現人神(アラヒトガミ)"に進化させるのでは無く、人という形態を捨てたもう1つの進化先である"森の荒神(アラガミ)"へと進化させる事が奴の討伐難度を下げる1番の方法なんだ。」
「あ、マドリックさん。」
「「「ワシらも居るぞ。」」」
呆然としていた2人の元にマドリックが作戦の概要を説明しながらやって来た。
その後ろからドワーフ3人組に、エスメラルダも追随している。
進化形態:"森の荒神(アラガミ)"…"森の番人"が通常進化した場合、"森の現人神(アラヒトガミ)"になるのだが、条件が揃わずに不完全な状態で進化した場合、"人"と言う形態を捨てたもう1つの存在"森の荒神(アラガミ)"へと変化する。
動きが制限された事で討伐難度は低下するハズだが、体積や攻撃の幅が格段に増えた為、戦力によっては逆に討伐難度が悪化する事になる。
「で?こんなデカブツをどうやって討伐するんじゃ?」
「まんま樹の見た目しちょるから、まさか切り倒すなんて事は無いよな?」
「こんなサイズの大木、根腐れ起こすのだって骨よ?
街から応援募って地道に…」
「いや、この形態の奴に時間を与えるのはマズイ。
このまま一気に殲滅戦を行う。
私達はここで"樹状状態のレント分体"の殲滅を行いつつ奴の気を引く為に根を攻撃するぞ。」
「「「「"レント分体"?」」」」
マドリックの口から新たな存在の名が上がり、首を傾げる一同。
「まぁ今に分か…っ!
来るぞっ!全員迎撃体勢を取れっ!」
マドリックが呟いた直後、一行の直上から謎の物体が落下して来ている反応を感知。
どうやら枝葉に実の様な物が形成され、それが降ってきている様であった。
荒げたマドリックの声に即座に全員が迎撃体勢を取る。
『『『ヒュゴッ!』』』
ゴンッ!ゴッ!ゴンッ!
風切り音と共に3つの塊が地面に着弾。
一瞬見えた色味や大きさからして、てっきり獣人国側から発射された大砲の弾かとも思われたが、直後の出来事でその考えは霧散した。
ギィイイッ!!ズボッ!
ギギャギギッ!!グボッ!
ガァアアアッ!ズヌッ!
着弾した地面から奇声と共に、木と蔓で形成された蜘蛛や人型のモンスターが出現。
知能ある生き物なら備わっているハズの躊躇い等は微塵も見せず、一行に向け襲い掛かってきた。
だが
「ヌゥッ!」ブンッ!
「リャッ!」ブォッ!
「セィッ!」バォッ!
『『『ソバッ!』』』
ドワーフ3人組が即座に火属性付きの斧を振り振り翳し両断。
ドサッ!ドササッ!
焼き断ち切られたモンスター共は、悲鳴を上げる事無く絶命した。
「なぁる程な。これが今言っとった"分体"じゃな。」
「何で上から…『ニチャ…』こりゃ、卵…か?」
「いや、こりゃ"実"じゃな。
そうか…上で"実"を作り、それが落下して来た様じゃな。」
「その通り。
この形態だと自身が動けない代わりに分体を無数に生成し、自身を守らせるのだ。」
『これがさっき奴が言ってた"子供"か…
ここでこれだと、既に他の所でも同様の事が起こってる事だろう。
直ぐにでも行動開始するか。』
「その方が良い。
私らはここで戦い、ノアと君らは本体であるレントを攻撃してくれ。」
「分かった。」
『あいよ。
つー訳だグリード、いつも通りの手筈で頼むぞ。』
《はーい。》
「ん?」
『あれ?』
と、グリードに呼び掛け、すぐにでも戦いに赴こうとしたが、ここで見過ごせない存在がグリードと共に現れたのであった。
[…ど、どうもです…]
「誰っ!?」
『…てか竜…いや、気配からして龍か…
何でしれっと増えてるんだ?』
《ここでアレコレ説明するだけの時間も無いでしょうから詳しくは省きますが、"かくかくしかじか"という事で。》
「え?それって完全に部外者って事だよね?」
『レアナを倒してくれた事に関しては有り難いとは思うが、変に首を突っ込まなくても良いぞ?』
[いえ、多少でも関わってしまいましたのでグリード"様"の手助けが出来ればと…]
2人にとって初対面となる亞龍・プロスペリダージが、グリードに"様"と付けていた事に対して何と無く察した2人は、プロスペリダージに手招きして小声で話す事にした。
「…その反応からして、あなたにとってグリードは目上の存在だよね…?
もしかして変な気を遣わせちゃったりしましたか?」ゴニョゴニョ…
[え?いや…はい…]ゴニョゴニョ…
『大方、敵側からの召喚に応じた形での出会い方だったから変に目を付けられたのでは…とかか?』ゴニョゴニョ…
[う…そ、そうです…]ゴニョゴニョ…
《主様?その者と何を話しているのでしょう?
御安心下さい、その者が何か粗相を起こしたら私が責任をもって"処理"致しますので。》
満面の笑みでそう答えるグリード。
「『…何かマズイ事になりそうだったら形振り構わず僕(俺)らの所に逃げてきて下さいね?』」
[はい…その時はお願いします…]
上位存在である龍種も中々に大変なんだな、と感じるノアと鬼神なのであった。
『んだよ急に改まっちまって、気持ち悪ぃな。』ブチブチッ!
「いや…だって僕、さっきから蔓に絡まったままで何もしてなかったし…」
『訓練の時はほぼ毎日そんな事の連続だったろう、そん位気にするな。
マドリックの立てた作戦通り奴を不完全な状態で上位存在へ進化を促したんだが…
正直コレで正しかったのか疑わしい状況だっ、っと。』
ブチッ!
『…ホレ、蔓を千切ってやったから自分の目で状況を見てみな。』
「あ、どうも。」
進化途中のレントに吹っ飛ばされた鬼神は、降下した先に『聖樹の奉り蛇(サーペンテ)』と、未だ身動きが取れないノアが居た。
なので着地と同時に『聖樹の奉り蛇(サーペンテ)』目掛けて拳を振るい粉砕した後、蔓でがんじ絡めであったノアを手助けした所であった。
ガシャガシャ…
「おぉぅ…何か薄暗くなったと思ったらこんな事になってたのか…」
魔装鉄甲を装着したノアが体を起こして頭上を見上げると、周囲の森の木々より更に頭上に進化途中のレントから延びた枝葉が生い茂っていた。
軽く見積もっただけでも高さ200メルにまで成長した大樹から、半径150メルの範囲に渡って枝葉が延び、今も尚成長を続けている。
それにより辺りは昼間だと言うのに薄暗くなっていた。
「…確かにこれじゃあ不安になるのも分かるよ…
本当にこれで良いのかな…?」
『だろ?』
ノアと鬼神は肩を並べて頭上を見上げ、呆然と成長したレントを見詰めていた。
すると
ザッザッ…
「『滅びの森』周辺から手当たり次第に魔力を吸収した結果、自身の体組織に魔力を保有しきれなくなり巨大化。
それでも、更なる魔力を求め続ける事で樹状状態に移行する。
"森の番人"を"森の現人神(アラヒトガミ)"に進化させるのでは無く、人という形態を捨てたもう1つの進化先である"森の荒神(アラガミ)"へと進化させる事が奴の討伐難度を下げる1番の方法なんだ。」
「あ、マドリックさん。」
「「「ワシらも居るぞ。」」」
呆然としていた2人の元にマドリックが作戦の概要を説明しながらやって来た。
その後ろからドワーフ3人組に、エスメラルダも追随している。
進化形態:"森の荒神(アラガミ)"…"森の番人"が通常進化した場合、"森の現人神(アラヒトガミ)"になるのだが、条件が揃わずに不完全な状態で進化した場合、"人"と言う形態を捨てたもう1つの存在"森の荒神(アラガミ)"へと変化する。
動きが制限された事で討伐難度は低下するハズだが、体積や攻撃の幅が格段に増えた為、戦力によっては逆に討伐難度が悪化する事になる。
「で?こんなデカブツをどうやって討伐するんじゃ?」
「まんま樹の見た目しちょるから、まさか切り倒すなんて事は無いよな?」
「こんなサイズの大木、根腐れ起こすのだって骨よ?
街から応援募って地道に…」
「いや、この形態の奴に時間を与えるのはマズイ。
このまま一気に殲滅戦を行う。
私達はここで"樹状状態のレント分体"の殲滅を行いつつ奴の気を引く為に根を攻撃するぞ。」
「「「「"レント分体"?」」」」
マドリックの口から新たな存在の名が上がり、首を傾げる一同。
「まぁ今に分か…っ!
来るぞっ!全員迎撃体勢を取れっ!」
マドリックが呟いた直後、一行の直上から謎の物体が落下して来ている反応を感知。
どうやら枝葉に実の様な物が形成され、それが降ってきている様であった。
荒げたマドリックの声に即座に全員が迎撃体勢を取る。
『『『ヒュゴッ!』』』
ゴンッ!ゴッ!ゴンッ!
風切り音と共に3つの塊が地面に着弾。
一瞬見えた色味や大きさからして、てっきり獣人国側から発射された大砲の弾かとも思われたが、直後の出来事でその考えは霧散した。
ギィイイッ!!ズボッ!
ギギャギギッ!!グボッ!
ガァアアアッ!ズヌッ!
着弾した地面から奇声と共に、木と蔓で形成された蜘蛛や人型のモンスターが出現。
知能ある生き物なら備わっているハズの躊躇い等は微塵も見せず、一行に向け襲い掛かってきた。
だが
「ヌゥッ!」ブンッ!
「リャッ!」ブォッ!
「セィッ!」バォッ!
『『『ソバッ!』』』
ドワーフ3人組が即座に火属性付きの斧を振り振り翳し両断。
ドサッ!ドササッ!
焼き断ち切られたモンスター共は、悲鳴を上げる事無く絶命した。
「なぁる程な。これが今言っとった"分体"じゃな。」
「何で上から…『ニチャ…』こりゃ、卵…か?」
「いや、こりゃ"実"じゃな。
そうか…上で"実"を作り、それが落下して来た様じゃな。」
「その通り。
この形態だと自身が動けない代わりに分体を無数に生成し、自身を守らせるのだ。」
『これがさっき奴が言ってた"子供"か…
ここでこれだと、既に他の所でも同様の事が起こってる事だろう。
直ぐにでも行動開始するか。』
「その方が良い。
私らはここで戦い、ノアと君らは本体であるレントを攻撃してくれ。」
「分かった。」
『あいよ。
つー訳だグリード、いつも通りの手筈で頼むぞ。』
《はーい。》
「ん?」
『あれ?』
と、グリードに呼び掛け、すぐにでも戦いに赴こうとしたが、ここで見過ごせない存在がグリードと共に現れたのであった。
[…ど、どうもです…]
「誰っ!?」
『…てか竜…いや、気配からして龍か…
何でしれっと増えてるんだ?』
《ここでアレコレ説明するだけの時間も無いでしょうから詳しくは省きますが、"かくかくしかじか"という事で。》
「え?それって完全に部外者って事だよね?」
『レアナを倒してくれた事に関しては有り難いとは思うが、変に首を突っ込まなくても良いぞ?』
[いえ、多少でも関わってしまいましたのでグリード"様"の手助けが出来ればと…]
2人にとって初対面となる亞龍・プロスペリダージが、グリードに"様"と付けていた事に対して何と無く察した2人は、プロスペリダージに手招きして小声で話す事にした。
「…その反応からして、あなたにとってグリードは目上の存在だよね…?
もしかして変な気を遣わせちゃったりしましたか?」ゴニョゴニョ…
[え?いや…はい…]ゴニョゴニョ…
『大方、敵側からの召喚に応じた形での出会い方だったから変に目を付けられたのでは…とかか?』ゴニョゴニョ…
[う…そ、そうです…]ゴニョゴニョ…
《主様?その者と何を話しているのでしょう?
御安心下さい、その者が何か粗相を起こしたら私が責任をもって"処理"致しますので。》
満面の笑みでそう答えるグリード。
「『…何かマズイ事になりそうだったら形振り構わず僕(俺)らの所に逃げてきて下さいね?』」
[はい…その時はお願いします…]
上位存在である龍種も中々に大変なんだな、と感じるノアと鬼神なのであった。
64
あなたにおすすめの小説
ダンジョントランスポーター ~ 現代に現れたダンジョンに潜ったらレベル999の天使に憑依されて運び屋になってしまった
海道一人
ファンタジー
二十年前、地球の各地に突然異世界とつながるダンジョンが出現した。
ダンジョンから持って出られるのは無機物のみだったが、それらは地球上には存在しない人類の科学や技術を数世代進ませるほどのものばかりだった。
そして現在、一獲千金を求めた探索者が世界中でダンジョンに潜るようになっていて、彼らは自らを冒険者と呼称していた。
主人公、天城 翔琉《あまぎ かける》はよんどころない事情からお金を稼ぐためにダンジョンに潜ることを決意する。
ダンジョン探索を続ける中で翔琉は羽の生えた不思議な生き物に出会い、憑依されてしまう。
それはダンジョンの最深部九九九層からやってきたという天使で、憑依された事で翔は新たなジョブ《運び屋》を手に入れる。
ダンジョンで最強の力を持つ天使に憑依された翔琉は様々な事件に巻き込まれていくのだった。
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・
ある日、俺の部屋にダンジョンの入り口が!? こうなったら配信者で天下を取ってやろう!
さかいおさむ
ファンタジー
ダンジョンが出現し【冒険者】という職業が出来た日本。
冒険者は探索だけではなく、【配信者】としてダンジョンでの冒険を配信するようになる。
底辺サラリーマンのアキラもダンジョン配信者の大ファンだ。
そんなある日、彼の部屋にダンジョンの入り口が現れた。
部屋にダンジョンの入り口が出来るという奇跡のおかげで、アキラも配信者になる。
ダンジョン配信オタクの美人がプロデューサーになり、アキラのダンジョン配信は人気が出てくる。
『アキラちゃんねる』は配信収益で一攫千金を狙う!
【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』
ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。
全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。
「私と、パーティを組んでくれませんか?」
これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!
ザコ魔法使いの僕がダンジョンで1人ぼっち!魔獣に襲われても石化した僕は無敵状態!経験値が溜まり続けて気づいた時には最強魔導士に!?
さかいおさむ
ファンタジー
戦士は【スキル】と呼ばれる能力を持っている。
僕はスキルレベル1のザコ魔法使いだ。
そんな僕がある日、ダンジョン攻略に向かう戦士団に入ることに……
パーティに置いていかれ僕は1人ダンジョンに取り残される。
全身ケガだらけでもう助からないだろう……
諦めたその時、手に入れた宝を装備すると無敵の石化状態に!?
頑張って攻撃してくる魔獣には申し訳ないがダメージは皆無。経験値だけが溜まっていく。
気づけば全魔法がレベル100!?
そろそろ反撃開始してもいいですか?
内気な最強魔法使いの僕が美女たちと冒険しながら人助け!
ブラック企業で心身ボロボロの社畜だった俺が少年の姿で異世界に転生!? ~鑑定スキルと無限収納を駆使して錬金術師として第二の人生を謳歌します~
楠富 つかさ
ファンタジー
ブラック企業で働いていた小坂直人は、ある日、仕事中の過労で意識を失い、気がつくと異世界の森の中で少年の姿になっていた。しかも、【錬金術】という強力なスキルを持っており、物質を分解・合成・強化できる能力を手にしていた。
そんなナオが出会ったのは、森で冒険者として活動する巨乳の美少女・エルフィーナ(エル)。彼女は魔物討伐の依頼をこなしていたが、強敵との戦闘で深手を負ってしまう。
「やばい……これ、動けない……」
怪我人のエルを目の当たりにしたナオは、錬金術で作成していたポーションを与え彼女を助ける。
「す、すごい……ナオのおかげで助かった……!」
異世界で自由気ままに錬金術を駆使するナオと、彼に惚れた美少女冒険者エルとのスローライフ&冒険ファンタジーが今、始まる!
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる