ソロ冒険者のぶらり旅～悠々自適とは無縁な日々～

獣人国編～【勇者】アーク・ダンジョン『時の迷宮』～

キルログ

ギャリィィインッ！

「ぐっ…この…散々不快音を響かせおってぇ…！
許さんぞ貴様ぁっ！」

「突撃準備整えといて許さんも糞もあるか。
突っ込んでくるのは構わないが、相手の実力を見極めてからにした方が良いですよ？」

「抜かしよるか黒い二刀の小僧が！
貴様の実力なぞ知らんでも物量差で潰すまでよ！
鎖鎌！奴の得物を絡めぃっ！」

「「「「「「おぅっ！！」」」」」」

ブンブンブンッ…
ヂャラララララッ！


ノアからの忠告を受けたが、知った事では無いとばかりに指示出しが声を張り上げ、鎖鎌を持った兵に指示を飛ばす。

恐らく槍兵共の突撃で出鼻を挫くつもりだったのだが、ノアに止められた為、先ずはノアの武器を封じる事にしたのであろう。

鎖鎌を持った兵達は、徐に鎖を回して加速し、ノアの荒鬼神目掛けてぶん投げる。


『『『ヂャリッ！ヂャララッ！』』』
『『『ガギギッ！ヂャリッ！』』』


左右の荒鬼神に5本ずつの鎖が絡み付き、見た目的には武器が封じられてしまった。


「ちょ、何で回避しなかった！？
君なら避けられただろう！？」


アークが叫ぶのもごもっともではあるが、ノアは落ち着いた様子で


「勿論避けられましたが、ここは敢えて避けませんでした。」

「な、何で…」


ノアの意図が分からないアークは困惑の表情である。


「はっ！抜かしおるっ！今だ槍兵共！突撃せよ！」

「「「「「「おぅっ！」」」」」」ドォッ！


再突撃を開始した槍兵達ではあるが、ノアは未だ落ち着き払い


「こう言うのはインパクトか大事なんですよ。
この様に、ねっ！」

ぐんっ！

「「「「「ぅおわっ！？」」」」」


ノアが荒鬼神に絡み付いた5本の鎖を引っ張ると、鎖鎌を手にした兵が5人纏めて宙を舞う。


「この程度で封じたと思うなよ？」

『『『『『ザシュッ！』』』』』


"鎖鎌兵1体を討伐、報酬として"4分"を獲得しました。〟
"鎖鎌兵1体を討伐、報酬として"4分"を獲得しました。〟
"鎖鎌兵1体を討伐、報酬として"4分"を獲得しました。〟
"鎖鎌兵1体を討伐、報酬として"4分"を獲得しました。〟
"鎖鎌兵1体を討伐、報酬として"4分"を獲得しました。〟


「ヌッ！？」

「「「「「「っ！？」」」」」」ザワッ…


纏めて引き寄せた鎖鎌兵を一撃で全員叩き斬ったノアに、一時的に時羽軍が騒然となるが


「そらもう一丁っ！」ぐんっ！

「「「「「ぅおおっ！？」」」」」

『『『『『ドバッ！』』』』』


"鎖鎌兵1体を討伐、報酬として"4分"を獲得しました。〟
"鎖鎌兵1体を討伐、報酬として"4分"を獲得しました。〟
"鎖鎌兵1体を討伐、報酬として"4分"を獲得しました。〟
"鎖鎌兵1体を討伐、報酬として"4分"を獲得しました。〟
"鎖鎌兵1体を討伐、報酬として"4分"を獲得しました。〟


「……っ…」

「「「「「「「ひぃいぃっ…」」」」」」」


再び振るわれた凶刃に、敵陣は恐れ戦く。
ノアはたった2回の攻撃で場の空気を支配したのであった。


「オラァッ！」ブンッ！

ビュンビュンビュンッ！

バヂュンッ！「へぶっ！？」
ビシッ！「おぶっ！？」
グンッ！「…っ！？」
ビンッ！「おぅっ！？」

ドガガガガガガッ！

「「「「「おがぁあああああっ！？」」」」」


<渾身>を発動したノアは時羽軍の先頭に立つ槍兵のに向けて荒鬼神をぶん投げる。
先程屠った鎖鎌兵が絡ませてきた鎖付きの為、首や腕に絡み付いた兵は悲惨な事になるは必然である。


"槍兵1体を討伐、報酬として"12分"を獲得しました。〟
"槍兵1体を討伐、報酬として"12分"を獲得しました。〟
"足軽兵1体を討伐、報酬として"4分"を獲得しました。〟
"槍兵1体を討伐、報酬として"12分"を獲得しました。〟
"槍兵1体を討伐、報酬として"12分"を獲得しました。〟
"槍兵1体を討伐、報酬として"12分"を獲得しました。〟
"足軽兵1体を討伐、報酬として"4分"を獲得しました。〟
"槍兵1体を討伐、報酬として"12分"を獲得しました。〟
"槍兵1体を討伐、報酬として"12分"を獲得しました。〟


「ひ、火矢衆！小僧に火『バシュッ！』矢を射れぇっ！」

「出来ませんっ！味方に当たります！」

「なっ！？」


指示出しの兵が困惑するのも無理は無く、ノアは集団へぶん投げた荒鬼神の元へ転移し、荒鬼神片手に現在大暴れの真っ最中である。


ザシュッ！ドバッ！グシャッ！ザキッ！

「ひぃ『ザシュッ！』いっ！」
「た、助け『ドッ！』べぇっ！？」


"槍兵1体を討伐、報酬として"12分"を獲得しました。〟
"足軽兵1体を討伐、報酬として"4分"を獲得しました。〟
"槍兵1体を討伐、報酬として"12分"を獲得しました。〟
"足軽兵1体を討伐、報酬として"4分"を獲得しました。〟


超重量の荒鬼神とノアによる力の暴力により、時羽軍の兵が纏う甲冑は意味を為さず、ただただ一方的な蹂躙が行われていた。


「おい火矢衆！射てっ！味方ごと射ってでも奴をここで仕留めるのだっ！」

「は、はいっ！
火矢衆構えぇっ！射てぇっ！」

『『『『『バシュシュシュッ！』』』』』


ノアの攻勢に形振り構っていられなくなった時羽軍は、集団の中で暴れるノア目掛けて火矢を射始めた。


「死ねぃっ！」ボッ！

ガシッ！グリッ！「いででっ！？」

ドッ！ドドドッ！「お"ぁああああっ！？」


ノアは咄嗟に袈裟斬りを仕掛けてきた足軽兵の手首を捻って関節を極めると、そのまま首を掴んで背中に担ぐ。

その足軽兵に火矢が次々と突き立って同士討ちをさせつつ残りの兵を斬り捨てていく。


"足軽兵1体を討伐、報酬として"4分"を獲得しました。〟

ザシュッ！「がぁああっ！？」

ドドドッ！ドドッ！「うがぁあっ！」

"足軽兵1体を討伐、報酬として"4分"を獲得しました。〟
"足軽兵1体を討伐、報酬として"4分"を獲得しました。〟
"足軽兵1体を討伐、報酬として"4分"を獲得しました。〟


カランッ…ブォンッ！

ドズッ！「ぉげぇっ！？」


地面に転がっていた槍を手に取ったノアは、火矢衆目掛けて<渾身><集中>を発動してぶん投げる。

高台の上にいた火矢衆の1人の胸を抉り飛ばすと、その者はその一撃で絶命した。


"火矢兵1体を討伐、報酬として火矢10本と"6分"を獲得しました。〟

「ほー…火矢か…
出たんなら使ってみますか。」ザキッ！チャキッ！


地面に荒鬼神を突き刺すと、背中の弓に手を掛ける。


「させるかあっ！」グァアッ！

ヒュバッ！パシッ。ドズッ！「があっ！」


ノアが弓を使うのを察した足軽兵の1人が斬り掛かって来るも、腕2本の肘から先を斬り飛ばし、その刀を足軽兵に突き刺して縫い付ける。

ノアは即席で矢避けの盾を作ったのである。


「取り敢えず死ぬまでの間矢避け宜しく。」

バシュッ！