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獣人国編~中級冒険者試験~
ノアの中級冒険者カード
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「ねぇそれよりもノア君の冒険者カード見せてくれない?(ハクア)」
「クロラから聞いたけど、ノア君って″青″らしいじゃない?
″青″の冒険者ってあまり見た事無いからどんななのか見てみたいんだ!(ユカリ)」
3人のイチャイチャっぷりを見ていられなくなったハクアとユカリは、ノアの中級冒険者カードの提示を求めてきた。
ちなみにユカリの言っていた″青″と言うのは″国に対するの危険度″または″ギルド側からの最高評価″を現している。
~アルバラスト編・タイトル『ギルド長』より抜粋~
「皆冒険者カード持ってるよな?
冒険者カードの四隅に装飾付いてるだろ、何色だ?」
ギルド長に言われて各々冒険者カードを確認する。
「俺緑。」
「緑ー。」
「え、これ大体緑じゃないの?」
「そもそもただの飾りでしょ?」
「実はこれただの飾りじゃなく、"国に対する危険度"を表してんだ。
危険度が高い順に赤、橙、黄、緑、青となっていて、将来的に何かやらかす恐れがあるかも、って指標になってんだ。」
~中略~
「冒険者って職業は15歳を迎えたら種族、性別関係無く誰でもなれる。
門扉が広い分、危険因子も多い。
事前に把握しておきたいってのが国からのお達しなんだと。」
「それで、あの坊主は…」
「"青"だ、つまり最高評価って事だ。まぁ、これだけの実績がありゃあ…」
「え?冒険者カードですか?
良いですが、お2人もお持ちでしょうから変わり無いのでは…?」
そう言いつつも懐から冒険者カードを取り出す。
すると青いクリスタルガラスの様な物で作られたカードが出て来た。
カードの隅に金の装飾が施されている事以外特に特徴も無い物ではあるが
「うわぁ!すっごい!本物の″クリスタルブルー″の冒険者カードだぁっ!(ハクア)」
「こ、これが、各国である程度の権限や貴族に対して発言権を持つ事が許されると言う″クリスタルブルー″の冒険者カード!
名のある一部の最上級、上級冒険者しか持たないとされる物をノア君が持つとは!(ユカリ)」
2人の勢いのある説明からしてノアの持つ″クリスタルブルー″の冒険者カードはそれなりな権限を持っている事が窺える。
が
((『と言われても、今までも貴族や王族と普通に話してきたからイマイチピンと来ないなぁ…』))
アルバラストでは野盗殲滅戦、スロア領では子供獣人の保護要請。
龍宮城では国交。王都では王と普通に謁見し、貴族であるコモンの私兵と一戦やらかしている。
獣人国では子供獣人大規模救出作戦にて王族や騎士達と打ち合わせをしたり、普通に話をしてきた為、発言権云々言われてもその重要性がイマイチ分かっていない。
何ならノアは一足飛びで既に行っていた事であった。
ちなみに″貴族に対して発言権を持つ″とあるが、これはあくまで″クリスタルブルーの冒険者カードを持つ者″に限った権限であり、その者の功績や戦果等は加味していない。
″クリスタルブルーの冒険者カードを持つ者″はそれだけで男爵や子爵級の貴族に対して発言権があるのだが、功績や戦果を加味すればそれ以上の存在である伯爵などに対しても影響を与えられるという。
余談ではあるが、ノアの身近に居る貴族としてデミ・スロアが居る。
位は一応『伯爵』である。
元々男爵程度の位でしか無かったが、評判の悪いヒュマノ聖王国と近所と言うだけで自領にまで悪評が流れてしまった結果、当時の伯爵以下子爵までもが匙を投げ、全権をコモン・スロアに押し付けてトンズラこいてしまったのだとか。
結果コモンの好き勝手な領地運営が始まってしまい、造魔核と言う最悪の兵器生産が行われてしまったのである。
(ま、職員からもそう説明されたけど…
今の所そんな権力を振りかざす様な場面は訪れないかな。)
ハクア、ユカリの熱量とは対称的に、ノアは平常運転であった。
「そういえば、この冒険者カードの機能で自分のステータスが見れる様になったんだっけ。」
「あ!ノア君のステータス見るの恐いけど見せて見せて!(ハクア)」
「恐いて…
まぁ自分のステータスがどんななのか僕も知りたいですし良いですよ…
えーっと、確か…″ステータスオープン!″『ブゥンッ!』おー…」
ノアが″ステータスオープン″と唱えると冒険者カードから光が上がり、眼前に10を越える小さな円グラフが表示される。
その小さな円グラフはスキル用で、綺麗な真円を描いている物は熟練度が規定値に達し、次の上位スキルへ変化させる事が出来る事を現している。
それとは逆に一部が欠けていたり半円の物は規定値に達していない事を現していた。
(あ、<水面渡り>が上限に達してる。
<水上歩行>に変化させる事が出来るみたい。)
(『<痩せ我慢>も<慢性我慢>に変化させれるみたいだ…
喜んで良いのやら悪いのやら…』)
と、ステータスの事など気にする事無く自身のスキルを眺めていると、ノアのステータスを覗き込んでいた一同が首を傾げていた。
「あの、ノア君。
ステータス表示されてないよ?(ハクア)」
「え?…ホントだ。表示はキチンと出てるみたいだけど…」
漸くノアが自身のステータス画面を見ると半透明の5角形と、その頂点を通る様に『中級冒険者の平均値』と書かれた円が表示されていた。
それ以外は5角形の頂点にそれぞれ『STR 物理攻撃力』『DEX 射撃力』『DEF 防御力』『ST スタミナ』『VIT 体力』としか表示されていなかった。
「冒険者カード作りたてだからまだ更新されてないのか…ん?」
ノアがふとステータス画面の右下を見てみると『上級冒険者の平均値』と言うアイコンが表示されていた。
ピトッ。『ブゥンッ!』
もしやと思いそこに触れてみると、半透明の5角形は縮小した代わりに新たに『上級冒険者の平均値』と書かれた円が現れた。
そこで漸く『DEX 射撃力』と『DEF 防御力』の頂点が表示された。
「…ステータスが表示されて無いんじゃなくて、大き過ぎて表示されなかったんだね…(クロラ)」
「てかあと3つはまだ表示されて無いわよ…?(ポーラ)」
「…あ、『最上級冒険者の平均値』ってアイコンがあるよ?」
「「「「「「マジか…(一同)」」」」」」
つまりノアのステータスは『最上級冒険者並み』はあると言う事だ。
その後同様に表示を入れ替えて確認した所、まず最初に『VIT 体力』が。
次に『STR 物理攻撃力』が表示され、最後に『ST スタミナ』の頂点が僅かに枠外に出る形で一応表示された。
『STR 物理攻撃力』が高いのは知っていたが、『ST スタミナ』が化物じみていた事はノア自身も驚いていた。
ちなみにステータス画面を開いた状態で腰の荒鬼神ノ化身に触れると、ステータス表示に変動が出た。
つまりこのステータス画面はリアルタイムである事が判明したのである。
「やった!これで僕の素のステータスが分かるぞ!」
とノアは喜んでいたが、他の者達は「違う!そうじゃない!」と突っ込まずにはいられなかった。
~弱体化時のステータス~
『ST スタミナ』は上級冒険者並みで、それ以外は『中級冒険者の平均値』より僅かに上。
~素のステータス~
『ST スタミナ』は『最上級冒険者の平均値』に僅かに届かず、『STR 物理攻撃力』は『上級冒険者の平均値』より少し上。
それ以外は『上級冒険者の平均値』よりちょい下。
~鬼神のステータス~
表示されず。
「クロラから聞いたけど、ノア君って″青″らしいじゃない?
″青″の冒険者ってあまり見た事無いからどんななのか見てみたいんだ!(ユカリ)」
3人のイチャイチャっぷりを見ていられなくなったハクアとユカリは、ノアの中級冒険者カードの提示を求めてきた。
ちなみにユカリの言っていた″青″と言うのは″国に対するの危険度″または″ギルド側からの最高評価″を現している。
~アルバラスト編・タイトル『ギルド長』より抜粋~
「皆冒険者カード持ってるよな?
冒険者カードの四隅に装飾付いてるだろ、何色だ?」
ギルド長に言われて各々冒険者カードを確認する。
「俺緑。」
「緑ー。」
「え、これ大体緑じゃないの?」
「そもそもただの飾りでしょ?」
「実はこれただの飾りじゃなく、"国に対する危険度"を表してんだ。
危険度が高い順に赤、橙、黄、緑、青となっていて、将来的に何かやらかす恐れがあるかも、って指標になってんだ。」
~中略~
「冒険者って職業は15歳を迎えたら種族、性別関係無く誰でもなれる。
門扉が広い分、危険因子も多い。
事前に把握しておきたいってのが国からのお達しなんだと。」
「それで、あの坊主は…」
「"青"だ、つまり最高評価って事だ。まぁ、これだけの実績がありゃあ…」
「え?冒険者カードですか?
良いですが、お2人もお持ちでしょうから変わり無いのでは…?」
そう言いつつも懐から冒険者カードを取り出す。
すると青いクリスタルガラスの様な物で作られたカードが出て来た。
カードの隅に金の装飾が施されている事以外特に特徴も無い物ではあるが
「うわぁ!すっごい!本物の″クリスタルブルー″の冒険者カードだぁっ!(ハクア)」
「こ、これが、各国である程度の権限や貴族に対して発言権を持つ事が許されると言う″クリスタルブルー″の冒険者カード!
名のある一部の最上級、上級冒険者しか持たないとされる物をノア君が持つとは!(ユカリ)」
2人の勢いのある説明からしてノアの持つ″クリスタルブルー″の冒険者カードはそれなりな権限を持っている事が窺える。
が
((『と言われても、今までも貴族や王族と普通に話してきたからイマイチピンと来ないなぁ…』))
アルバラストでは野盗殲滅戦、スロア領では子供獣人の保護要請。
龍宮城では国交。王都では王と普通に謁見し、貴族であるコモンの私兵と一戦やらかしている。
獣人国では子供獣人大規模救出作戦にて王族や騎士達と打ち合わせをしたり、普通に話をしてきた為、発言権云々言われてもその重要性がイマイチ分かっていない。
何ならノアは一足飛びで既に行っていた事であった。
ちなみに″貴族に対して発言権を持つ″とあるが、これはあくまで″クリスタルブルーの冒険者カードを持つ者″に限った権限であり、その者の功績や戦果等は加味していない。
″クリスタルブルーの冒険者カードを持つ者″はそれだけで男爵や子爵級の貴族に対して発言権があるのだが、功績や戦果を加味すればそれ以上の存在である伯爵などに対しても影響を与えられるという。
余談ではあるが、ノアの身近に居る貴族としてデミ・スロアが居る。
位は一応『伯爵』である。
元々男爵程度の位でしか無かったが、評判の悪いヒュマノ聖王国と近所と言うだけで自領にまで悪評が流れてしまった結果、当時の伯爵以下子爵までもが匙を投げ、全権をコモン・スロアに押し付けてトンズラこいてしまったのだとか。
結果コモンの好き勝手な領地運営が始まってしまい、造魔核と言う最悪の兵器生産が行われてしまったのである。
(ま、職員からもそう説明されたけど…
今の所そんな権力を振りかざす様な場面は訪れないかな。)
ハクア、ユカリの熱量とは対称的に、ノアは平常運転であった。
「そういえば、この冒険者カードの機能で自分のステータスが見れる様になったんだっけ。」
「あ!ノア君のステータス見るの恐いけど見せて見せて!(ハクア)」
「恐いて…
まぁ自分のステータスがどんななのか僕も知りたいですし良いですよ…
えーっと、確か…″ステータスオープン!″『ブゥンッ!』おー…」
ノアが″ステータスオープン″と唱えると冒険者カードから光が上がり、眼前に10を越える小さな円グラフが表示される。
その小さな円グラフはスキル用で、綺麗な真円を描いている物は熟練度が規定値に達し、次の上位スキルへ変化させる事が出来る事を現している。
それとは逆に一部が欠けていたり半円の物は規定値に達していない事を現していた。
(あ、<水面渡り>が上限に達してる。
<水上歩行>に変化させる事が出来るみたい。)
(『<痩せ我慢>も<慢性我慢>に変化させれるみたいだ…
喜んで良いのやら悪いのやら…』)
と、ステータスの事など気にする事無く自身のスキルを眺めていると、ノアのステータスを覗き込んでいた一同が首を傾げていた。
「あの、ノア君。
ステータス表示されてないよ?(ハクア)」
「え?…ホントだ。表示はキチンと出てるみたいだけど…」
漸くノアが自身のステータス画面を見ると半透明の5角形と、その頂点を通る様に『中級冒険者の平均値』と書かれた円が表示されていた。
それ以外は5角形の頂点にそれぞれ『STR 物理攻撃力』『DEX 射撃力』『DEF 防御力』『ST スタミナ』『VIT 体力』としか表示されていなかった。
「冒険者カード作りたてだからまだ更新されてないのか…ん?」
ノアがふとステータス画面の右下を見てみると『上級冒険者の平均値』と言うアイコンが表示されていた。
ピトッ。『ブゥンッ!』
もしやと思いそこに触れてみると、半透明の5角形は縮小した代わりに新たに『上級冒険者の平均値』と書かれた円が現れた。
そこで漸く『DEX 射撃力』と『DEF 防御力』の頂点が表示された。
「…ステータスが表示されて無いんじゃなくて、大き過ぎて表示されなかったんだね…(クロラ)」
「てかあと3つはまだ表示されて無いわよ…?(ポーラ)」
「…あ、『最上級冒険者の平均値』ってアイコンがあるよ?」
「「「「「「マジか…(一同)」」」」」」
つまりノアのステータスは『最上級冒険者並み』はあると言う事だ。
その後同様に表示を入れ替えて確認した所、まず最初に『VIT 体力』が。
次に『STR 物理攻撃力』が表示され、最後に『ST スタミナ』の頂点が僅かに枠外に出る形で一応表示された。
『STR 物理攻撃力』が高いのは知っていたが、『ST スタミナ』が化物じみていた事はノア自身も驚いていた。
ちなみにステータス画面を開いた状態で腰の荒鬼神ノ化身に触れると、ステータス表示に変動が出た。
つまりこのステータス画面はリアルタイムである事が判明したのである。
「やった!これで僕の素のステータスが分かるぞ!」
とノアは喜んでいたが、他の者達は「違う!そうじゃない!」と突っ込まずにはいられなかった。
~弱体化時のステータス~
『ST スタミナ』は上級冒険者並みで、それ以外は『中級冒険者の平均値』より僅かに上。
~素のステータス~
『ST スタミナ』は『最上級冒険者の平均値』に僅かに届かず、『STR 物理攻撃力』は『上級冒険者の平均値』より少し上。
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