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獣人国編~御前試合の代表決め~
ごぼごぼぼ
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ドパァッ!ズガガガガガッ!
ガションッ!「っ…皆は!…よし、無事だな…」
水流ブレスによってぶっ飛ばされた【鬼鎧殻】装着状態のノアは、砂地に激突、数十メル程後退して停止した。
直ぐに【鬼鎧殻】を解除するとセレイア達の方を確認。
ブレスの破壊の痕から、直撃を免れたと判断して安堵する。
次に城流クジラとサハギンの攻防を見てみると、未だ水流ブレスを吐き、次々にサハギンを屠り続けている。
が、サハギンもただただ殺られる訳ではなく、ブレスを掻い潜り、肉薄して三叉槍を次々に突き立てていく。
一撃一撃は浅くとも、数百に及ぶ刺突によって城流クジラの周囲の海水はジワジワと赤く染まる。
小型でありながら物量と高機動で勝るサハギン相手に、巨体である城流クジラは分が悪かった。
そして
『『ドドスッ!』』×10
『『『ズグッ!』』』×10
『『フズブズッ!』』×10
『グヂュッ!』×10
『『『『ズンッ!』』』』×10
ゴォオオオオオオオオオオ…ズズン…
『『『『『ゥゲァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!』』』』』×40
次々と集られ、次々と三叉槍を突き立てられた城流クジラは、弱々しく咆哮を上げた後に力尽き、海底にその巨体を横倒しにした。
その死骸に立ち、三叉槍を振り上げサハギン共は勝ち誇っていた。
「物量に任せたゴリ押しか…
範囲攻撃を持っていないみたいだったし、城流クジラにとっては分が悪いな…
一先ず皆の下に…あ、マズイ!」
死合いは決着したので一先ず一行の所に戻ろうとしたノアが気付く。
城流クジラが流した血液が海中を漂い、海上方面に血の層が出来始め、周辺が更に暗くなる。
今思えばサハギン共は平気で周辺地帯を闊歩していた。
そして遂に
『ゲギャガガゥバッ!』
『『『『ギェエエエエエエエエッ!』』』』×40
ドドドドドドッ!
「しまった!気付かれた!?」
城流クジラの上で勝ち誇っていた1体のサハギンが叫ぶと、周囲に居たサハギン共が一斉にセレイア達の方に視線を送る。
と、直ぐ様城流クジラの死骸を発ったサハギン共が真っ直ぐセレイア達の方に向かい出す。
「グリード!皆を守れ!」
「マ、マズイ!気付かれた!
ラビッちゃん、セレイアさんの後ろに!(ヤン)」ジャキンッ!
「は、はい…!(ラビッツ)」ギュッ…
「くっ、結界を再展開します!(セレイア)」
サハギン共に気付かれた一行だが、自身の得物である槍を手にして迎撃態勢を取るヤンと結界を張り直すセレイア。
だがサハギン共の速度の方が明らかに速かった。
ドゴォ『グォオオオオオオオオオオッ!!』
「「「!?」」」
ドヒュッ!バチッ!ブチッ!バチュッ!ビチッ!
バジュァアアアアアアッ!
ドドンッ!ズズンッ!ズンッ!ズドンッ!
セレイア達一行の正面から突如25メルサイズのグリードが出現。
開幕尻尾の凪払いを行い、先行してきたサハギンを蹴散らす。
そして振り向き様に口からプラズマレーザーをぶっ放して向かってきていたサハギン共を諸とも爆散させた。
「…え?な、何ですか…この生き物は…?(ラビッツ)」
「こ、こぇ~…(ヤン)」
「こ、この方は…(セレイア)」
くるっ。
《ぼごごぼぼごごごごっ。(私は主様の契約獣のグリードよ。)》
「「「へ?」」」
《がぼぼぼごぼ、ごぼぼぼぶぼぼごぼごぼ。(主様に任された以上あなた達の事はしっかり守るわ。)》
(((何か言いたい事はあるんだろうけど、ぼこぼこ言ってて分からない…!(一同))))
今まで地中に潜んでいたグリードが魔導具の類を装着している訳もなく、口から泡をぼこぼこと出していた。
と言うかこれだけ呼気を放出しているハズなのに平気である辺り、グリードはこの環境下でも生きていけるのだろう。
ドズッ!ザッ、ザフッ…
「彼女は僕の頼れる相棒のグリード。
ぶっ飛ばされちゃったから応援を呼んだのさ。
助かったよグリード。」
「あ、ノア君無事だったのね…!(ヤン)」
吹き飛ばされたノアがセレイア達の下に合流しつつグリードとの関係性を説明。
一行は安堵の表情を浮かべた。
スリ…
《ぼごごごぼごぼごぼどぼぼぼぼ…(最近喚んでくれないから少し寂しかったぁ…)》
「別にこっちから喚ばなくても寂しかったら出て来て良いんだよ?
…と言うか息大丈夫?ずっとぼこぼこいってるけど…」
《ごぼぼぼ。どぼぼぼぼごぼぼごぼごごぼぼぼぼぼぼずぼ。(ご安心を。
大量のモンスターを食らうと同時に大量の酸素を取り入れておりますので当分は大丈夫にございます。)》
「それなら良かった。」
(((何で会話が成り立つの!!?(一同))))
ずっとぼこぼこしか聞こえていない3人だが、ノアの対応からして他愛の無い会話をしている様であった。
『『『『ゥゲァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!』』』』×60
「…っと、話はここまでだ。
サハギンが集まってきた、フリアダビアの時同様、ぶっ放しまくってくれるかな?」
《ぼごがぼごぼ、ぼごぼご…(その事なのですが、主様…)》シュルルル…
先程蹴散らしたサハギンであったが、奥から続々と増援がやって来た。
グリードのプラズマレーザーで50体程は吹き飛んだハズだが、それ以上の数が補填され、ジリジリとこちらを警戒しつつ接近していた。
どうやらグリードを高脅威の相手と見た様だ。
話を一旦止めたノアはグリードに攻撃要請を掛けたのだが、グリードが突然<人化>形態を取り始めた。
《ぼごがぼごぼご(水中だからかブレスの出力がいつもの3割程しか出ませんし、主様だけならまだしも彼女達が居ては巨体のままでは戦えません。
故にこの姿を取らせて戴きます。)》
ポンポン。
「そっか、気を遣ってくれてありがとうな、グリード。」
グリードがいつも通りに暴れられるのはノアが前線に立ち、周囲に誰も居ない状況でのみである。
セレイア達が背後に居る為、大規模攻撃を仕掛けられないグリードは<人化>形態を取る事にしたのである。
と、ノアがグリードの頭を撫でて褒めている中、セレイアとラビッツは<人化>したグリードを見て首を傾げていた。
「「え?何でクロラさんと同じ顔してるのですか?(セレイアとラビッツ)」」
「あ~…そこに気付いちゃいましたか…
これには深い訳が…」
《ごぼのごぼぼ、性癖ごぼぼぼ。(主様の趣味嗜好、性癖に配慮致しました。)》
「性へ…あっ…『カシャッ!』『カシャッ!』(何か察したラビッツ)」
「おぅおぅ撮るな撮るな!
グリードも誤解されやすい事を言うんじゃない!」
<人化>形態になったので割と声が通る事になり、一番聞こえて欲しくない単語がラビッツの耳に入ってしまうのであった。
ゾロゾロ…ゾロゾロ…
『『『『『『ギュゲゲゲゲゲゲゲゲッ!』』』』』』×70
そんな話をしつつ、サハギンは更に数を増やす。既に総数は400を越え、尚も増え続けていた。
「…さて、本当に話はここまでだ。
セレイアさん達はなるべく下がって結界と防御を固めてて下さい。」
「ほ、本当にあれを相手にするの…?
あの数はマズイって…(ヤン)」
「そうです!ここは1度仕切り直して「勿論玉砕覚悟で挑むつもりもありませんし、引き際はちゃんと見極めるつもりです。それに″あれ位なら″何とかなりそうなのでね。」
「「「あ、あれ位て…(一同)」」」
「さ、行こうかグリード。」
《はい主様。》パキパキ…
一同の返事を聞く前に前へと進み出るノアとグリード。
ノアは両の手に荒鬼神ノ化身を持ち、グリードは長い髪を硬質化させ、恐ろしく鋭い爪を生やし、尻尾も生やした。
「…まぁ頭数は依然こちらが圧倒的に少ない。ここは1つ″増援″を喚ぶとするか。」チャキ…
そう言ってノアは荒鬼神ノ化身を眼前に構えて【召喚獣】の名を喚んだ。
「僕の喚び掛けに応じて姿を現せ!!【召喚獣:二刀】【鬼灯丸(ホオズキマル)】!」
ガションッ!「っ…皆は!…よし、無事だな…」
水流ブレスによってぶっ飛ばされた【鬼鎧殻】装着状態のノアは、砂地に激突、数十メル程後退して停止した。
直ぐに【鬼鎧殻】を解除するとセレイア達の方を確認。
ブレスの破壊の痕から、直撃を免れたと判断して安堵する。
次に城流クジラとサハギンの攻防を見てみると、未だ水流ブレスを吐き、次々にサハギンを屠り続けている。
が、サハギンもただただ殺られる訳ではなく、ブレスを掻い潜り、肉薄して三叉槍を次々に突き立てていく。
一撃一撃は浅くとも、数百に及ぶ刺突によって城流クジラの周囲の海水はジワジワと赤く染まる。
小型でありながら物量と高機動で勝るサハギン相手に、巨体である城流クジラは分が悪かった。
そして
『『ドドスッ!』』×10
『『『ズグッ!』』』×10
『『フズブズッ!』』×10
『グヂュッ!』×10
『『『『ズンッ!』』』』×10
ゴォオオオオオオオオオオ…ズズン…
『『『『『ゥゲァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!』』』』』×40
次々と集られ、次々と三叉槍を突き立てられた城流クジラは、弱々しく咆哮を上げた後に力尽き、海底にその巨体を横倒しにした。
その死骸に立ち、三叉槍を振り上げサハギン共は勝ち誇っていた。
「物量に任せたゴリ押しか…
範囲攻撃を持っていないみたいだったし、城流クジラにとっては分が悪いな…
一先ず皆の下に…あ、マズイ!」
死合いは決着したので一先ず一行の所に戻ろうとしたノアが気付く。
城流クジラが流した血液が海中を漂い、海上方面に血の層が出来始め、周辺が更に暗くなる。
今思えばサハギン共は平気で周辺地帯を闊歩していた。
そして遂に
『ゲギャガガゥバッ!』
『『『『ギェエエエエエエエエッ!』』』』×40
ドドドドドドッ!
「しまった!気付かれた!?」
城流クジラの上で勝ち誇っていた1体のサハギンが叫ぶと、周囲に居たサハギン共が一斉にセレイア達の方に視線を送る。
と、直ぐ様城流クジラの死骸を発ったサハギン共が真っ直ぐセレイア達の方に向かい出す。
「グリード!皆を守れ!」
「マ、マズイ!気付かれた!
ラビッちゃん、セレイアさんの後ろに!(ヤン)」ジャキンッ!
「は、はい…!(ラビッツ)」ギュッ…
「くっ、結界を再展開します!(セレイア)」
サハギン共に気付かれた一行だが、自身の得物である槍を手にして迎撃態勢を取るヤンと結界を張り直すセレイア。
だがサハギン共の速度の方が明らかに速かった。
ドゴォ『グォオオオオオオオオオオッ!!』
「「「!?」」」
ドヒュッ!バチッ!ブチッ!バチュッ!ビチッ!
バジュァアアアアアアッ!
ドドンッ!ズズンッ!ズンッ!ズドンッ!
セレイア達一行の正面から突如25メルサイズのグリードが出現。
開幕尻尾の凪払いを行い、先行してきたサハギンを蹴散らす。
そして振り向き様に口からプラズマレーザーをぶっ放して向かってきていたサハギン共を諸とも爆散させた。
「…え?な、何ですか…この生き物は…?(ラビッツ)」
「こ、こぇ~…(ヤン)」
「こ、この方は…(セレイア)」
くるっ。
《ぼごごぼぼごごごごっ。(私は主様の契約獣のグリードよ。)》
「「「へ?」」」
《がぼぼぼごぼ、ごぼぼぼぶぼぼごぼごぼ。(主様に任された以上あなた達の事はしっかり守るわ。)》
(((何か言いたい事はあるんだろうけど、ぼこぼこ言ってて分からない…!(一同))))
今まで地中に潜んでいたグリードが魔導具の類を装着している訳もなく、口から泡をぼこぼこと出していた。
と言うかこれだけ呼気を放出しているハズなのに平気である辺り、グリードはこの環境下でも生きていけるのだろう。
ドズッ!ザッ、ザフッ…
「彼女は僕の頼れる相棒のグリード。
ぶっ飛ばされちゃったから応援を呼んだのさ。
助かったよグリード。」
「あ、ノア君無事だったのね…!(ヤン)」
吹き飛ばされたノアがセレイア達の下に合流しつつグリードとの関係性を説明。
一行は安堵の表情を浮かべた。
スリ…
《ぼごごごぼごぼごぼどぼぼぼぼ…(最近喚んでくれないから少し寂しかったぁ…)》
「別にこっちから喚ばなくても寂しかったら出て来て良いんだよ?
…と言うか息大丈夫?ずっとぼこぼこいってるけど…」
《ごぼぼぼ。どぼぼぼぼごぼぼごぼごごぼぼぼぼぼぼずぼ。(ご安心を。
大量のモンスターを食らうと同時に大量の酸素を取り入れておりますので当分は大丈夫にございます。)》
「それなら良かった。」
(((何で会話が成り立つの!!?(一同))))
ずっとぼこぼこしか聞こえていない3人だが、ノアの対応からして他愛の無い会話をしている様であった。
『『『『ゥゲァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!』』』』×60
「…っと、話はここまでだ。
サハギンが集まってきた、フリアダビアの時同様、ぶっ放しまくってくれるかな?」
《ぼごがぼごぼ、ぼごぼご…(その事なのですが、主様…)》シュルルル…
先程蹴散らしたサハギンであったが、奥から続々と増援がやって来た。
グリードのプラズマレーザーで50体程は吹き飛んだハズだが、それ以上の数が補填され、ジリジリとこちらを警戒しつつ接近していた。
どうやらグリードを高脅威の相手と見た様だ。
話を一旦止めたノアはグリードに攻撃要請を掛けたのだが、グリードが突然<人化>形態を取り始めた。
《ぼごがぼごぼご(水中だからかブレスの出力がいつもの3割程しか出ませんし、主様だけならまだしも彼女達が居ては巨体のままでは戦えません。
故にこの姿を取らせて戴きます。)》
ポンポン。
「そっか、気を遣ってくれてありがとうな、グリード。」
グリードがいつも通りに暴れられるのはノアが前線に立ち、周囲に誰も居ない状況でのみである。
セレイア達が背後に居る為、大規模攻撃を仕掛けられないグリードは<人化>形態を取る事にしたのである。
と、ノアがグリードの頭を撫でて褒めている中、セレイアとラビッツは<人化>したグリードを見て首を傾げていた。
「「え?何でクロラさんと同じ顔してるのですか?(セレイアとラビッツ)」」
「あ~…そこに気付いちゃいましたか…
これには深い訳が…」
《ごぼのごぼぼ、性癖ごぼぼぼ。(主様の趣味嗜好、性癖に配慮致しました。)》
「性へ…あっ…『カシャッ!』『カシャッ!』(何か察したラビッツ)」
「おぅおぅ撮るな撮るな!
グリードも誤解されやすい事を言うんじゃない!」
<人化>形態になったので割と声が通る事になり、一番聞こえて欲しくない単語がラビッツの耳に入ってしまうのであった。
ゾロゾロ…ゾロゾロ…
『『『『『『ギュゲゲゲゲゲゲゲゲッ!』』』』』』×70
そんな話をしつつ、サハギンは更に数を増やす。既に総数は400を越え、尚も増え続けていた。
「…さて、本当に話はここまでだ。
セレイアさん達はなるべく下がって結界と防御を固めてて下さい。」
「ほ、本当にあれを相手にするの…?
あの数はマズイって…(ヤン)」
「そうです!ここは1度仕切り直して「勿論玉砕覚悟で挑むつもりもありませんし、引き際はちゃんと見極めるつもりです。それに″あれ位なら″何とかなりそうなのでね。」
「「「あ、あれ位て…(一同)」」」
「さ、行こうかグリード。」
《はい主様。》パキパキ…
一同の返事を聞く前に前へと進み出るノアとグリード。
ノアは両の手に荒鬼神ノ化身を持ち、グリードは長い髪を硬質化させ、恐ろしく鋭い爪を生やし、尻尾も生やした。
「…まぁ頭数は依然こちらが圧倒的に少ない。ここは1つ″増援″を喚ぶとするか。」チャキ…
そう言ってノアは荒鬼神ノ化身を眼前に構えて【召喚獣】の名を喚んだ。
「僕の喚び掛けに応じて姿を現せ!!【召喚獣:二刀】【鬼灯丸(ホオズキマル)】!」
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