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獣人国編~御前試合の代表決め~
欲しそう。
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~商業エリア・武具屋~
「″クリオネの高純度魔石″、″サハギンの皮膜″、″神兵鮫の神聖皮膜″を一定量集めるとこの装備が作成出来るのですね?」
「おぅ。女性用だが、防具兼ドレス兼水着、一銛二魚(人族が使う所の一石二鳥。)にも三魚にもなる優れ物だ。(武具屋店主の″殻族″)」
「大丈夫なのですか?
…その、胸元と大事な所以外布が無いですけど…」
「水着形態だと腹部や素足は透明なベールに包まれるので、見た目程防御力はあるぞ。
まぁ坊主の防具には負けるがな。
ドレス形態はベールが半透明に可視化され、購入者が設定した色合いのドレスに早変わり。
艶やかさに重きを置く様に仕立ててるぜ。
防具形態時は、持ち前の防御性能を遺憾無く発揮させ、″海中″エリアのモンスターの攻撃なら傷1つ付かないだろうぜ。(″殻族″店主)」
商業エリアで取材兼視察中のノアは、1軒の武具屋に居た。
最初は店先に並んだドレスの数々に、「富裕層向けに衣装を売り出すのか…」と横目に流していたのだが、武具屋だと知り思わず2度見した。
すると武具屋の【防具】担当の店主である″殻族″の男性と、【武具】担当の店主である″魚族″の女性が出てきた。
″殻族″とは、甲殻類系の海洋種の総称であり、″魚族″とは魚類系の総称である。
″殻族″の見た目は、逆三角形でムキムキな人族の男性と変わり無いのだが、所々(口元に爪状口器・両脇腹に甲殻類の脚らしき機構)に甲殻類の特徴が見てとれる。
″魚族″は人魚の様な見た目で、手足にヒレ、顔や体の所々に鱗が現れている。
「聞いた話では君には可愛い彼女さんが居るそうじゃないですか。
どうです?その子にコチラの装備をプレゼントしてみては。(″魚族″店主)」
「う、う~ん…」
そう言われて目の前に置かれた防具?ドレス?水着?(この際バトルドレスと呼ぶ事にした。)を身に付けたクロラとポーラを想像してみる事にした。
~海~
ザザ~ン…
「ノーアくーん、ほらこっち来て一緒に泳ごうよ~!」
「し、少年!まじまじと見るんじゃない!」
~どっかのパーティ~
~♪
「…ノア君、一緒に踊って頂けますか…?」
「わ、私こういうのは慣れてないんだ!し、少年がエスコートしてくれ…」
(くっ…本音を言えば着て貰いたい…!!)
(欲しそう。(ヤン))
(欲しそう。(セレイア))
(欲しそうな顔してる…(ラビッツ))
((もう一押し…(″殻族″と″魚族″の店主)))
普段は冷静なノアだが、クロラとポーラが関わるのであればその限りでは無い。
「あー、でも素材が手元に無いのでどのみち…」
「なら他に素材となる物があればそれと交換で作るぞ?
ダンジョン開放前だし、一応素材はこちらで揃ってっからな。(″殻族″店主)」
「そうですか…『ゴソゴソ…』これでどうでしょう?」
ズンッ!
「「へ?(″殻族″と″魚族″の店主)」」
そう言ってノアはアイテムボックスから巨大な素材を取り出し、″殻族″、″魚族″店主の前に重々しい音を立てつつ置く。
と、店主の2人は一瞬固まった後
「こ!?これは″大海獣の粉砕牙″!?
ク、クラーケンの素材じゃねぇかっ!?(″殻族″店主)」
「さ、最高品質の超貴重素材!?
は!初めて見た!!(″魚族″店主)」
「はい、褒美として貰ったのですが、使い所があまり無く持て余してたんです。
これは交換材料になるでしょうか?」
2人は叫んだ状態で固まっていたが、ノアに声を掛けられ、漸く動き出す。
「こ、これは受け取れねぇ!
あ、いや、素材としては最高だが、最高過ぎるんだ!(″殻族″店主)」
「ク、クラーケン様の素材を防具2組と交換なんてこっちが罰食らっちゃうわ!
か、開放後に店頭に並べる予定のウチの武器を10…いや20本好きなの持って「だーっ!待った待った!そんなに貰えませんて!」
わー!ぎゃー!
店主2人は冷や汗をダラダラと流しながら店内の防具や武器をかき集めようとしてくる。
そんな2人の行動に焦ったノアが必死で止めに掛かる。
「え…何あの素材…″■■■の■■■″?
″の″しか分からないけど、クラーケンってマジすか…?(ヤン)」
「え?え?クラーケンって伝記やお伽噺の…?(ラビッツ)」
「えぇ、クラーケン様は″海溝″エリア最奥部に生息しております。
素材は最初期にノア君とクラーケン様の方で色々とあって褒美と言う形でノア君の下に渡った物ですね。(セレイア)」
伝説級の存在が居る事を知った2人は、理解が追い付かないのか、暫し固まっていた。
結局バトルドレスの購入は、店主2人の収拾がつかなくなった為、何れ正規の方法で素材を入手して購入すると言う事で落ち着いた。
結局は普通が一番である。
この後数件の商業施設を回り、続けて宿泊施設・温水施設があるエリアへと順々に向かうのであった。
~大体2時間後~
「「「あ~、気持ちよかったぁ~。(ノアとヤンとラビッツ)」」」
「お気に召した様で幸いです。(セレイア)」
宿泊施設は格安~高級まであり、寝食出来る簡素な作りから、煌びやかに染まった″深海″エリアを望める大展望の宿であったりとバリエーションがあって楽しめた。
地上での宿は通常干し草を利用したり、羊毛を利用したりするが、どちらも海洋種は持っていない為、ここでも海藻が使われていた。
「あのベッド良いわぁ~。
半固体で体の形にフィットする感じが最高!(ヤン)」
「私なんか座ったまま寝ちゃいましたよ~。(ラビッツ)」
格安~高級問わず、どの宿にも海藻成分を抽出して作られたゲル状のベッドが設置されていた。
これは体の形に合わせて形状を変化させ、体に余計な負担を掛けない代物であった。
「料理は火を使っていないのにも関わらず、全然飽きが無い位美味しかったですし、高級宿の料理は目でも楽しませてくれましたしね。」
今まで海で暮らしてきた海洋種の事を考えれば当たり前なのだが、基本的に生食な為、全員″猫舌″である。
だがソースや冷製スープと絡めたり、芸術作品の様な造形を料理で表し、目で楽しんだりした為、言われるまですっかり気付かなかった程であった。
「それでどうでした?『オセアノ』自慢の大浴場の方は?(セレイア)」
「「「あれは怖い!(ノアとヤンとラビッツ)」」」
「あらま。(セレイア)」
取材の締め括りで寄った温水施設(男女別の大浴場)は、海底火山の熱を利用した温泉となっていたが、浴槽が透き通っており、遥か眼下に広がるマグマの流れを感じながらの入浴となった。
これは怖い。
「一先ずザックリとではありますけど、セーフティエリア兼街『オセアノ』の説明は以上となります。(セレイア)」
「は~…」
と、ここに来てノアがガックリと肩を落とす。
″深海″エリアの一番の目玉とも言えた街の紹介が終わったと言う事は、いよいよ最奥のエリア″海溝″エリアに向かう事になる。
前話を思い出して欲しいのだが、″深海″エリアと″海溝″エリアとの境界にはあるモンスターがエリアボス兼門番として立ち塞がっている。
取材と視察の為と言う事ですんなり通して貰えないだろうか。
と、淡い期待を込めて″海溝″エリアの方へトボトボと歩くノアなのであった。
「″クリオネの高純度魔石″、″サハギンの皮膜″、″神兵鮫の神聖皮膜″を一定量集めるとこの装備が作成出来るのですね?」
「おぅ。女性用だが、防具兼ドレス兼水着、一銛二魚(人族が使う所の一石二鳥。)にも三魚にもなる優れ物だ。(武具屋店主の″殻族″)」
「大丈夫なのですか?
…その、胸元と大事な所以外布が無いですけど…」
「水着形態だと腹部や素足は透明なベールに包まれるので、見た目程防御力はあるぞ。
まぁ坊主の防具には負けるがな。
ドレス形態はベールが半透明に可視化され、購入者が設定した色合いのドレスに早変わり。
艶やかさに重きを置く様に仕立ててるぜ。
防具形態時は、持ち前の防御性能を遺憾無く発揮させ、″海中″エリアのモンスターの攻撃なら傷1つ付かないだろうぜ。(″殻族″店主)」
商業エリアで取材兼視察中のノアは、1軒の武具屋に居た。
最初は店先に並んだドレスの数々に、「富裕層向けに衣装を売り出すのか…」と横目に流していたのだが、武具屋だと知り思わず2度見した。
すると武具屋の【防具】担当の店主である″殻族″の男性と、【武具】担当の店主である″魚族″の女性が出てきた。
″殻族″とは、甲殻類系の海洋種の総称であり、″魚族″とは魚類系の総称である。
″殻族″の見た目は、逆三角形でムキムキな人族の男性と変わり無いのだが、所々(口元に爪状口器・両脇腹に甲殻類の脚らしき機構)に甲殻類の特徴が見てとれる。
″魚族″は人魚の様な見た目で、手足にヒレ、顔や体の所々に鱗が現れている。
「聞いた話では君には可愛い彼女さんが居るそうじゃないですか。
どうです?その子にコチラの装備をプレゼントしてみては。(″魚族″店主)」
「う、う~ん…」
そう言われて目の前に置かれた防具?ドレス?水着?(この際バトルドレスと呼ぶ事にした。)を身に付けたクロラとポーラを想像してみる事にした。
~海~
ザザ~ン…
「ノーアくーん、ほらこっち来て一緒に泳ごうよ~!」
「し、少年!まじまじと見るんじゃない!」
~どっかのパーティ~
~♪
「…ノア君、一緒に踊って頂けますか…?」
「わ、私こういうのは慣れてないんだ!し、少年がエスコートしてくれ…」
(くっ…本音を言えば着て貰いたい…!!)
(欲しそう。(ヤン))
(欲しそう。(セレイア))
(欲しそうな顔してる…(ラビッツ))
((もう一押し…(″殻族″と″魚族″の店主)))
普段は冷静なノアだが、クロラとポーラが関わるのであればその限りでは無い。
「あー、でも素材が手元に無いのでどのみち…」
「なら他に素材となる物があればそれと交換で作るぞ?
ダンジョン開放前だし、一応素材はこちらで揃ってっからな。(″殻族″店主)」
「そうですか…『ゴソゴソ…』これでどうでしょう?」
ズンッ!
「「へ?(″殻族″と″魚族″の店主)」」
そう言ってノアはアイテムボックスから巨大な素材を取り出し、″殻族″、″魚族″店主の前に重々しい音を立てつつ置く。
と、店主の2人は一瞬固まった後
「こ!?これは″大海獣の粉砕牙″!?
ク、クラーケンの素材じゃねぇかっ!?(″殻族″店主)」
「さ、最高品質の超貴重素材!?
は!初めて見た!!(″魚族″店主)」
「はい、褒美として貰ったのですが、使い所があまり無く持て余してたんです。
これは交換材料になるでしょうか?」
2人は叫んだ状態で固まっていたが、ノアに声を掛けられ、漸く動き出す。
「こ、これは受け取れねぇ!
あ、いや、素材としては最高だが、最高過ぎるんだ!(″殻族″店主)」
「ク、クラーケン様の素材を防具2組と交換なんてこっちが罰食らっちゃうわ!
か、開放後に店頭に並べる予定のウチの武器を10…いや20本好きなの持って「だーっ!待った待った!そんなに貰えませんて!」
わー!ぎゃー!
店主2人は冷や汗をダラダラと流しながら店内の防具や武器をかき集めようとしてくる。
そんな2人の行動に焦ったノアが必死で止めに掛かる。
「え…何あの素材…″■■■の■■■″?
″の″しか分からないけど、クラーケンってマジすか…?(ヤン)」
「え?え?クラーケンって伝記やお伽噺の…?(ラビッツ)」
「えぇ、クラーケン様は″海溝″エリア最奥部に生息しております。
素材は最初期にノア君とクラーケン様の方で色々とあって褒美と言う形でノア君の下に渡った物ですね。(セレイア)」
伝説級の存在が居る事を知った2人は、理解が追い付かないのか、暫し固まっていた。
結局バトルドレスの購入は、店主2人の収拾がつかなくなった為、何れ正規の方法で素材を入手して購入すると言う事で落ち着いた。
結局は普通が一番である。
この後数件の商業施設を回り、続けて宿泊施設・温水施設があるエリアへと順々に向かうのであった。
~大体2時間後~
「「「あ~、気持ちよかったぁ~。(ノアとヤンとラビッツ)」」」
「お気に召した様で幸いです。(セレイア)」
宿泊施設は格安~高級まであり、寝食出来る簡素な作りから、煌びやかに染まった″深海″エリアを望める大展望の宿であったりとバリエーションがあって楽しめた。
地上での宿は通常干し草を利用したり、羊毛を利用したりするが、どちらも海洋種は持っていない為、ここでも海藻が使われていた。
「あのベッド良いわぁ~。
半固体で体の形にフィットする感じが最高!(ヤン)」
「私なんか座ったまま寝ちゃいましたよ~。(ラビッツ)」
格安~高級問わず、どの宿にも海藻成分を抽出して作られたゲル状のベッドが設置されていた。
これは体の形に合わせて形状を変化させ、体に余計な負担を掛けない代物であった。
「料理は火を使っていないのにも関わらず、全然飽きが無い位美味しかったですし、高級宿の料理は目でも楽しませてくれましたしね。」
今まで海で暮らしてきた海洋種の事を考えれば当たり前なのだが、基本的に生食な為、全員″猫舌″である。
だがソースや冷製スープと絡めたり、芸術作品の様な造形を料理で表し、目で楽しんだりした為、言われるまですっかり気付かなかった程であった。
「それでどうでした?『オセアノ』自慢の大浴場の方は?(セレイア)」
「「「あれは怖い!(ノアとヤンとラビッツ)」」」
「あらま。(セレイア)」
取材の締め括りで寄った温水施設(男女別の大浴場)は、海底火山の熱を利用した温泉となっていたが、浴槽が透き通っており、遥か眼下に広がるマグマの流れを感じながらの入浴となった。
これは怖い。
「一先ずザックリとではありますけど、セーフティエリア兼街『オセアノ』の説明は以上となります。(セレイア)」
「は~…」
と、ここに来てノアがガックリと肩を落とす。
″深海″エリアの一番の目玉とも言えた街の紹介が終わったと言う事は、いよいよ最奥のエリア″海溝″エリアに向かう事になる。
前話を思い出して欲しいのだが、″深海″エリアと″海溝″エリアとの境界にはあるモンスターがエリアボス兼門番として立ち塞がっている。
取材と視察の為と言う事ですんなり通して貰えないだろうか。
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