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獣人国編~国交式典・解放・擬似的大氾濫~
第2波
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『『『『『『『ズドンッ!』』』』』』』
「「「「「「「「んぇっ!?」」」」」」」」
ノアからのバフが掛け終わり、皆が一様にモンスターの群を迎撃しようと第1歩を踏み出した瞬間、あまりの踏み込みの強さに各々自分自身で驚きの声を上げていた。
それもそのハズ、この場に居る者の大半はクリストフの回復措置を受けたからといって、平時の40~70%程の体力しか持ち合わせていなかった。
だがノアの発した【鬼哭崇崇】によって自身の本来のステータスが上乗せされた形である。
つまりは全快状態以上のステータスとなったのだ。
ズダダダダダダダッ!
「ぐはははっ!何ぞ体が異常に軽いぞ!(バド)」
「力も漲るど!がははははっ!(ルド)」
「若返ったんでねぇがな?がははっ!(ロイ)」
「安心なさい、しっかり爺だから。(エスメラルダ)」
シャキィンッ!
「き、騎士団【盾】兵!前へ!(ハナ)」
「「「「「「「おぅっ!」」」」」」」
『『『『『ズドドドドドドドッ!』』』』』
「ちょ…何これ…?バフ所の話じゃないわよ…?(サクラ)」
「…さっきまで立ってるのすらやっとだった兵達が盾持って走ってる…ひぇぇ…(チワ)」
ダガァンッ!
「オオオオオオオオッ!ナントイウチカラノタギリ!イマナラ【魔王】グンスラテキデハナイワァッ!(エルグランド)」
「す、凄ぇ…滅茶苦茶力が湧いてくる…
今なら【鬼神】に…いや、自惚れ過ぎだな…(ヨーヘー)」
「け、剣が枯れ木の様に軽い!?
ヤベェ!今すぐにでも剣技を振るってみてぇ!(ダン)」
「うひょぉおおっ!【鬼神】君から!【鬼神】君から愛が注がれたのを感じるわぁ!
死に晒せぇモンスター共ォッ!(ゲイリー)」
「凄…(ミコト)」
「…皆良いなぁ、私のこのボディ機械だからバフとか乗らな…あれ!?
魔力の最大値が凄く上昇してる!?
これなら″大戦仕様の武器″が使用出来るじゃない!(ラインハード)」
ドシュゥゥウウウッ!
(『なる程…機械の体でも、魔力量とかにはバフ掛かるのか…』)
と、意気揚々とブースターを吹かせて前線へと進んでいったラインハードを見つつ、自身が発動した【鬼哭崇崇】の性能を考察するノア。
すると
「あ、あの、ノア様…?(ヴァンディット)」
『ん?どうしたのヴァンディットさ…ん?』
不意にヴァンディットから声を掛けられたので振り返ると、いつも以上に輝きを増した銀髪と、シルクの様な白い肌、ルビーの様に輝く双眸でノアを見るヴァンディットが立っていた。
普段からもそうだが、今は何処ぞの富豪のお嬢様を思わせる様な煌びやかさと威厳と美しさを振り撒いていた。
『おー…』
「どう?(ヴァンディット)」ずぃっ。
『え?』
「どう?(ヴァンディット)」ずぃいっ。
『いつも以上に綺麗ですよ?』
「くっ…この状態でもノア様に『魅惑の魔眼』は効かないのですね…
正直1人の女として自信が無くなってしまいそうですが…(ヴァンディット)」
『え!?あっ、今″魅了″してきてたの!?
ゴメンゴメン気付かなかったよ!(しれっと追い打ち)』
確かにいつも以上にキラキラエフェクトが乗っているとは思ったが、まさか『魅惑の魔眼』を発動しているとは思わなかったノア。
「ふふ、冗談です。これからも精進致しますわ。
さ、行きましょうか!(ヴァンディット)」
『『ゥゴォオオッ!』』
小さく微笑んだヴァンディットは″魅了″したエグリゴリラと共に前線へと向かっていった。
『それじゃあ僕らも行こっか、グリード。』
《…》
『…グリード?』
ズダダダダダダダッ!
「なぁんか見えてきたのぅ!(バド)」
「黒い人型のモンスターじゃな!周りも黒いが!(ルド)」
「なんが″影そのもの″が歩いてきとるみたいじゃ。(ロイ)」
ガシャガシャガシャ…
「気を付けて下さい!
奴等は『暗闇人(クラヤミビト)』!こちらに生息している『暗人(ヤミビト)』の上位種。(ハナ)」
「『暗人(ヤミビト)』は日光が極端に苦手ですから対処は比較的楽なのですが、『暗闇人(クラヤミビト)』は、状態異常″盲目″を常時仕掛けてくるので非常に厄介です!(サクラ)」
「げっ!その後ろに居るムカデって『アースイーター』じゃん!
こっちにも生息してんのアイツ!?(エスメラルダ)」
最前線を駆ける一行の前には『暗闇人(クラヤミビト)』と言うモンスター。
その後方には『アースイーター』なる大型のモンスターが迫っていた。
獣人国騎士団のハナとエルフのエスメラルダはそれらの正体に気付いている様子である。
『『『『ズズズズズ…』』』』
ズダダダダダダダッ!
「近いわね…
皆!間も無く接敵する!守りをしっかりと固めておけ!(ハナ)」
「「「「「「「おおおっ!」」」」」」」
騎士団のハナが檄を飛ばし、人型モンスターの『暗闇人(クラヤミビト)』との衝突に備える。
そんな中、第2波との距離が大体200メル程まで縮まった時であった。
シタタタタタタタッ!
ポポイ!ポイ!ポイ!
「ならばここを防衛線としましょう!
『バックラッシュルーム・クランプ』!(クリストフ)」
『『『モコモコモコモコッ!』』』
つかえるキノコのクリストフが自身の傘のヒダから数本のキノコを抜きつつ、あちこちに放り投げる。
どうやら先程同様にバックラッシュルームの防壁を作り、避難所とするつもりの様だが、今度は″壁″ではなく″森″の様に形成されていった。
「今度は人型モンスター故、敢えて入り組む形状に仕上げました。
機能としては先程と同様に使われて貰って構いません。
そして私は一時的にここに残り、準備を進めます!ご武運を!(クリストフ)」
そう言ってクリストフは『バックラッシュルーム・クランプ』の森の前で立ち止まり、何やら準備に取り掛かった。
ズダダダダダダダッ!
「おぅ娘っ子!
あのデケェムカデ!確か『アースイーター』っつったか!?
アイツの情報教えとくれぃ!(バド)」
「見ての通りデカいムカデよ!
ただ体内に強酸性の体液を保有しているから迂闊に近寄らないで!
遠方から属性魔法攻撃を仕掛けるか<酸耐性>を保有している者が前に出ないと危ないわ!(エスメラルダ)」
「<酸耐性>…か…!なる程な。
バド!ロイ!坊のバフで魔力量が底上げされちょる故、儂は″アレ″を仕込むど!
時間を稼いどくれ!(ルド)」
「なる程、″アレ″なら酸なぞ関係無いわな。(バド)」
「よっしゃ!任された!(ロイ)」
今度はルドが立ち止まり、地面に手を翳して何やら唱え始めた。
『アースイーター』対策で何やら準備があるらしい。
チャッ、チャッ、チャッ…
「状態異常″盲目″に対抗するとなれば…
『拡散タンポポの綿毛』と『ホタル亀の冷光液』、『吸湿松ぼっくり』を…『カシュッ!』『パシュッ!』シッ!(エスメラルダ)」
『『『パカァンッ!』』』
【薬学弓士(ネイチャー)】のエスメラルダは、走りながらも腰のポーチを開き、幾つかの素材を取り出してその場で『暗闇人(クラヤミビト)』の対抗策を作成。
自身の矢に取り付けて前方斜め上へ向けて発射。
前進を続ける一行に降り注いだ。
「皆!状態異常″盲目″を緩和させる生薬を散布させたわ!
これで視界が少し薄暗くなる程度に抑えられるから『アースイーター』が来る前に『暗闇人(クラヤミビト)』の数を減らしましょう!(エスメラルダ)」
「支援感謝します!
一同抜剣!このまま敵陣に突っ込み円陣防御!各個撃破だ!(ハナ)」
「「「「「「「「「おぅ!」」」」」」」」」
ドドドドドドドドドドッ!
『『フーッ、フーッ…』』
『『『オォオオオオオオオッ!』』』
『『『『『ズァッ!』』』』』
一行との距離が50メル程まで迫った所で一斉に『暗闇人(クラヤミビト)』が叫び始めた。
すると各々の足下にあった影が溶け合い、1つに統合。
一気に拡張されていき、周辺一帯は暗闇に包まれた。
「「「「「「「「んぇっ!?」」」」」」」」
ノアからのバフが掛け終わり、皆が一様にモンスターの群を迎撃しようと第1歩を踏み出した瞬間、あまりの踏み込みの強さに各々自分自身で驚きの声を上げていた。
それもそのハズ、この場に居る者の大半はクリストフの回復措置を受けたからといって、平時の40~70%程の体力しか持ち合わせていなかった。
だがノアの発した【鬼哭崇崇】によって自身の本来のステータスが上乗せされた形である。
つまりは全快状態以上のステータスとなったのだ。
ズダダダダダダダッ!
「ぐはははっ!何ぞ体が異常に軽いぞ!(バド)」
「力も漲るど!がははははっ!(ルド)」
「若返ったんでねぇがな?がははっ!(ロイ)」
「安心なさい、しっかり爺だから。(エスメラルダ)」
シャキィンッ!
「き、騎士団【盾】兵!前へ!(ハナ)」
「「「「「「「おぅっ!」」」」」」」
『『『『『ズドドドドドドドッ!』』』』』
「ちょ…何これ…?バフ所の話じゃないわよ…?(サクラ)」
「…さっきまで立ってるのすらやっとだった兵達が盾持って走ってる…ひぇぇ…(チワ)」
ダガァンッ!
「オオオオオオオオッ!ナントイウチカラノタギリ!イマナラ【魔王】グンスラテキデハナイワァッ!(エルグランド)」
「す、凄ぇ…滅茶苦茶力が湧いてくる…
今なら【鬼神】に…いや、自惚れ過ぎだな…(ヨーヘー)」
「け、剣が枯れ木の様に軽い!?
ヤベェ!今すぐにでも剣技を振るってみてぇ!(ダン)」
「うひょぉおおっ!【鬼神】君から!【鬼神】君から愛が注がれたのを感じるわぁ!
死に晒せぇモンスター共ォッ!(ゲイリー)」
「凄…(ミコト)」
「…皆良いなぁ、私のこのボディ機械だからバフとか乗らな…あれ!?
魔力の最大値が凄く上昇してる!?
これなら″大戦仕様の武器″が使用出来るじゃない!(ラインハード)」
ドシュゥゥウウウッ!
(『なる程…機械の体でも、魔力量とかにはバフ掛かるのか…』)
と、意気揚々とブースターを吹かせて前線へと進んでいったラインハードを見つつ、自身が発動した【鬼哭崇崇】の性能を考察するノア。
すると
「あ、あの、ノア様…?(ヴァンディット)」
『ん?どうしたのヴァンディットさ…ん?』
不意にヴァンディットから声を掛けられたので振り返ると、いつも以上に輝きを増した銀髪と、シルクの様な白い肌、ルビーの様に輝く双眸でノアを見るヴァンディットが立っていた。
普段からもそうだが、今は何処ぞの富豪のお嬢様を思わせる様な煌びやかさと威厳と美しさを振り撒いていた。
『おー…』
「どう?(ヴァンディット)」ずぃっ。
『え?』
「どう?(ヴァンディット)」ずぃいっ。
『いつも以上に綺麗ですよ?』
「くっ…この状態でもノア様に『魅惑の魔眼』は効かないのですね…
正直1人の女として自信が無くなってしまいそうですが…(ヴァンディット)」
『え!?あっ、今″魅了″してきてたの!?
ゴメンゴメン気付かなかったよ!(しれっと追い打ち)』
確かにいつも以上にキラキラエフェクトが乗っているとは思ったが、まさか『魅惑の魔眼』を発動しているとは思わなかったノア。
「ふふ、冗談です。これからも精進致しますわ。
さ、行きましょうか!(ヴァンディット)」
『『ゥゴォオオッ!』』
小さく微笑んだヴァンディットは″魅了″したエグリゴリラと共に前線へと向かっていった。
『それじゃあ僕らも行こっか、グリード。』
《…》
『…グリード?』
ズダダダダダダダッ!
「なぁんか見えてきたのぅ!(バド)」
「黒い人型のモンスターじゃな!周りも黒いが!(ルド)」
「なんが″影そのもの″が歩いてきとるみたいじゃ。(ロイ)」
ガシャガシャガシャ…
「気を付けて下さい!
奴等は『暗闇人(クラヤミビト)』!こちらに生息している『暗人(ヤミビト)』の上位種。(ハナ)」
「『暗人(ヤミビト)』は日光が極端に苦手ですから対処は比較的楽なのですが、『暗闇人(クラヤミビト)』は、状態異常″盲目″を常時仕掛けてくるので非常に厄介です!(サクラ)」
「げっ!その後ろに居るムカデって『アースイーター』じゃん!
こっちにも生息してんのアイツ!?(エスメラルダ)」
最前線を駆ける一行の前には『暗闇人(クラヤミビト)』と言うモンスター。
その後方には『アースイーター』なる大型のモンスターが迫っていた。
獣人国騎士団のハナとエルフのエスメラルダはそれらの正体に気付いている様子である。
『『『『ズズズズズ…』』』』
ズダダダダダダダッ!
「近いわね…
皆!間も無く接敵する!守りをしっかりと固めておけ!(ハナ)」
「「「「「「「おおおっ!」」」」」」」
騎士団のハナが檄を飛ばし、人型モンスターの『暗闇人(クラヤミビト)』との衝突に備える。
そんな中、第2波との距離が大体200メル程まで縮まった時であった。
シタタタタタタタッ!
ポポイ!ポイ!ポイ!
「ならばここを防衛線としましょう!
『バックラッシュルーム・クランプ』!(クリストフ)」
『『『モコモコモコモコッ!』』』
つかえるキノコのクリストフが自身の傘のヒダから数本のキノコを抜きつつ、あちこちに放り投げる。
どうやら先程同様にバックラッシュルームの防壁を作り、避難所とするつもりの様だが、今度は″壁″ではなく″森″の様に形成されていった。
「今度は人型モンスター故、敢えて入り組む形状に仕上げました。
機能としては先程と同様に使われて貰って構いません。
そして私は一時的にここに残り、準備を進めます!ご武運を!(クリストフ)」
そう言ってクリストフは『バックラッシュルーム・クランプ』の森の前で立ち止まり、何やら準備に取り掛かった。
ズダダダダダダダッ!
「おぅ娘っ子!
あのデケェムカデ!確か『アースイーター』っつったか!?
アイツの情報教えとくれぃ!(バド)」
「見ての通りデカいムカデよ!
ただ体内に強酸性の体液を保有しているから迂闊に近寄らないで!
遠方から属性魔法攻撃を仕掛けるか<酸耐性>を保有している者が前に出ないと危ないわ!(エスメラルダ)」
「<酸耐性>…か…!なる程な。
バド!ロイ!坊のバフで魔力量が底上げされちょる故、儂は″アレ″を仕込むど!
時間を稼いどくれ!(ルド)」
「なる程、″アレ″なら酸なぞ関係無いわな。(バド)」
「よっしゃ!任された!(ロイ)」
今度はルドが立ち止まり、地面に手を翳して何やら唱え始めた。
『アースイーター』対策で何やら準備があるらしい。
チャッ、チャッ、チャッ…
「状態異常″盲目″に対抗するとなれば…
『拡散タンポポの綿毛』と『ホタル亀の冷光液』、『吸湿松ぼっくり』を…『カシュッ!』『パシュッ!』シッ!(エスメラルダ)」
『『『パカァンッ!』』』
【薬学弓士(ネイチャー)】のエスメラルダは、走りながらも腰のポーチを開き、幾つかの素材を取り出してその場で『暗闇人(クラヤミビト)』の対抗策を作成。
自身の矢に取り付けて前方斜め上へ向けて発射。
前進を続ける一行に降り注いだ。
「皆!状態異常″盲目″を緩和させる生薬を散布させたわ!
これで視界が少し薄暗くなる程度に抑えられるから『アースイーター』が来る前に『暗闇人(クラヤミビト)』の数を減らしましょう!(エスメラルダ)」
「支援感謝します!
一同抜剣!このまま敵陣に突っ込み円陣防御!各個撃破だ!(ハナ)」
「「「「「「「「「おぅ!」」」」」」」」」
ドドドドドドドドドドッ!
『『フーッ、フーッ…』』
『『『オォオオオオオオオッ!』』』
『『『『『ズァッ!』』』』』
一行との距離が50メル程まで迫った所で一斉に『暗闇人(クラヤミビト)』が叫び始めた。
すると各々の足下にあった影が溶け合い、1つに統合。
一気に拡張されていき、周辺一帯は暗闇に包まれた。
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