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獣人国編~事後処理・決意・旅立ち~
指輪✕→トンファー○→ガントンファー◎
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~夜・獣人国の武器屋『アルマ』~
…ッダッダッダッダッダ!ズザザァッ!
カランコロ「ゴアさん! 」
「おー少年!新装備の使い心地はどう「これ変更利きますかぁ!?」えええっ!マジでぇっ!?(ゴア)」
指輪型の新装備″ショックムーヴァー″を実戦(野盗退治)で試しに行って数時間経った頃、突然帰ってきたかと思えば、店内に入ってくるなり″却下″とダメ出しされ、思わず叫んでしまうゴアであった。
別に動作に不具合があったとか、暴発してしまった、といった事は無く、ノアにとって″指輪型″がお気に召さなかったのは″手数の制限″であった。
ノアの持ち味は、多彩な手技を用いた超近距離戦闘であるが、″指輪型″の武装を装着してしまうとその後の攻撃手段が限られてしまうと言う。
対人用の武器を所望したのはノアではあるが、それだけで片方の腕を潰してしまうのは何とも勿体無い。
「″ショックムーヴァー″自体の性能は申し分無いのですけど、攻撃の幅が狭くなってしまうと、逆に使い勝手が悪いと言いますか…
出来れば繰り出した攻撃の後に2、3別の攻撃手段に派生出来れば良「おいおい、要望が一気に溢れ出てきたなぁ…しかしそんな都合の良い武器種が…」
カランコロンカラン♪
「それなら″トンファー″とか良いんでない?(ヤン)」
「あ、ヤンさん。」
「「ウチらもいるよ~。(リン、フェイ)」」
突然『アルマ』の扉が開かれたかと思うと、通りから【槍】パーティ『ネプトゥリオ』の3人が入ってきた。
「漸く目が覚めたって聞いて探してたんだよ。
はい、お見舞いの″海のパイナップル″の『ホヤ』だよ。(ヤン)」
うねうね…
「あ、どうも…」
「聞いたよー、病み上がりに近隣の村の野盗を捕まえに行ったたんだって?(リン)」
「相変わらず頑張るねぇ、無理しないでよ?(フェイ)」
10日振りだと言うのに、ネプトゥリオの3人は相変わらず軽い口調で接してくれた。
有難い事だが、お見舞いとして『ホヤ』を手渡された事だけがイマイチ分からなかった。
「それでヤンさん、僕には″トンファー″が良いと言ってましたが…
″トンファー″ってあれですよね?丁字型の…」
「そうそう。
意外と使い勝手良くて、攻撃にも防御にも応用が利くのよ。(ヤン)」
「それに私達の故郷でやってたアニ…じゃなかった、創作物ではそのトンファーの中に銃器を仕込む″ガントンファー″ってのがあったの。(フェイ)」
「あくまで″仕込み″だから射程は無いに等しくて、少しでも距離が離れると威力は大幅に減衰するもんなんだけど、ノア君みたいな近距離戦闘タイプなら使いこなせるんじゃないかなー、って思ってね。(リン)」
「″ガントンファー″…うーん…」
ネプトゥリオの3人からの推薦に、目を瞑って少し考えるノア。
ノア自身、″トンファー″を扱った事が無い訳では無い。
本物の″トンファー″ではなく、森の中に落ちていたそれっぽい形状の木の枝を使って母親からの攻撃を凌ぎ、受け流す訓練の時に触れた程度である。
が、言われてみれば使い勝手は良いかも知れないな、と少し思う所はある。
例えて言うと、ノアは現状母親であるアミスティアの放つ斬撃に対し、目で視認出来、腕だけであれば迎撃に間に合っているが、刀剣での迎撃が間に合わず攻撃を貰ってしまうらしい。
対策として、逆手持ちで迎撃する事でリーチを縮める事が出来るが、その後に攻勢を仕掛ける際に一度持ち直さなければならない為、煩わしさを感じていると言う。
腕に這わせるだけで防御が出来、腕の振りを利用してスムーズに持ち変える事も出来、容易に攻撃を仕掛けられる為、トンファーはその点もカバー出来る。
そんなトンファーにショックムーヴァーの機能を搭載し、ヤンの言うガントンファーとなったらどれだけ有用だろう。
等をノアは考察し
「うん、良いですね。その″ガントンファー″とか言う武器。
それを作って貰う事出来ますか?」
暫し考えた上でそれをゴアに伝えるノア。
だが
「と言う感じの内部機構なのですよ。(ラインハード)」
「なる程な。″銃″っつーのは案外簡単な機構なんだな。それならトンファーの中に仕込むのは容易だ。(ゴア)」
「うっわー、流石異世界。
現実じゃ作れないモノが簡単に作り出せるのは良いもんだわ~。(ヤン)」
「「うんうん。(リンとフェイ)」」
ノアの返答を聞くまでもなく、既にガントンファーを作る前提で話が進んでおり、ラインハードから銃の内部構造を聞いていたゴアの反応からして作る事自体は容易らしい。
「形状はどうすっか?スタンダードな物か、少し手を加えるか…(ゴア)」
「私が見たヤツは何かメカメカしい見た目してた。何てーの?ロマン武器みたいな。(フェイ)」
「ノア君が使うんだからド派手なモノにしましょうよ。(ラインハード)」
「あのー、僕の意見は…」
「取り敢えず作ってから考えるか。(ゴア)」
「だね。(ヤン)」
「ですね。(ラインハード)」
「ねぇ聞こえてる!?僕の意見は!?ねぇ!」
と、本人からの承諾を無視したまま再製作は開始され、後にノアの意見も反映される事となった。
そして気が付けば朝を迎えていた。
ちなみに朝方ネプトゥリオの3人は龍宮城へ戻っていった。
~朝・『アルマ』工房内~
『『ゴトッ!』』
「よっしゃ、出来たぜ!
取り敢えず持ってみ?(ゴア)」
人通りの少ない朝方頃にゴアは武骨な造りのトンファーを2本完成させた。
レバーを握り込むと、先端は拳1つ分、肘よりも20セメル程突き出た位の長さである。
「おー…見た目は普通のトンファー…
…で、これが″ガントンファー″なんですか?」
「レバーの所にトリガーがあるから、そこを指で引いてみて下さい。(ラインハード)」
「ここで『ガンッ!』おわっと!?」
言われるがままに手にしたトンファーのレバーに付いた引き金を引いてみると、指輪型のショックムーヴァー同様先端から強い衝撃が発射された。
「指輪ん時同様、そのトンファーはエルダー(クラーケン)様の素材を使っているから防具に触れさせるだけで装填される。
連続で5発まで撃てるし、5発分纏めて撃つ事も出来る。
勿論防具に衝撃が蓄積されてないと装填されないのは同じだがな。
まぁその辺の使い勝手は昨日みたいな機会ん時にでも試してみるのが
『『『バタバタバタ!』』』←外から
「モモッ!!今度は西の街道で野盗の集団が現れたってぇ!(チワ)」
「またぁっ!?誰か手の空いてるのは居ないの!?(モモ)」
「居ないわよ!ハナとサクラは昨日の連中の調書でそれ所じゃ無いわ!(サクラ)」
と言う会話が外から聞こえてきた。
「……(ゴア)」
「……。(ラインハード)」
「……っす。」
…ッダッダッダッダッダ!ズザザァッ!
カランコロ「ゴアさん! 」
「おー少年!新装備の使い心地はどう「これ変更利きますかぁ!?」えええっ!マジでぇっ!?(ゴア)」
指輪型の新装備″ショックムーヴァー″を実戦(野盗退治)で試しに行って数時間経った頃、突然帰ってきたかと思えば、店内に入ってくるなり″却下″とダメ出しされ、思わず叫んでしまうゴアであった。
別に動作に不具合があったとか、暴発してしまった、といった事は無く、ノアにとって″指輪型″がお気に召さなかったのは″手数の制限″であった。
ノアの持ち味は、多彩な手技を用いた超近距離戦闘であるが、″指輪型″の武装を装着してしまうとその後の攻撃手段が限られてしまうと言う。
対人用の武器を所望したのはノアではあるが、それだけで片方の腕を潰してしまうのは何とも勿体無い。
「″ショックムーヴァー″自体の性能は申し分無いのですけど、攻撃の幅が狭くなってしまうと、逆に使い勝手が悪いと言いますか…
出来れば繰り出した攻撃の後に2、3別の攻撃手段に派生出来れば良「おいおい、要望が一気に溢れ出てきたなぁ…しかしそんな都合の良い武器種が…」
カランコロンカラン♪
「それなら″トンファー″とか良いんでない?(ヤン)」
「あ、ヤンさん。」
「「ウチらもいるよ~。(リン、フェイ)」」
突然『アルマ』の扉が開かれたかと思うと、通りから【槍】パーティ『ネプトゥリオ』の3人が入ってきた。
「漸く目が覚めたって聞いて探してたんだよ。
はい、お見舞いの″海のパイナップル″の『ホヤ』だよ。(ヤン)」
うねうね…
「あ、どうも…」
「聞いたよー、病み上がりに近隣の村の野盗を捕まえに行ったたんだって?(リン)」
「相変わらず頑張るねぇ、無理しないでよ?(フェイ)」
10日振りだと言うのに、ネプトゥリオの3人は相変わらず軽い口調で接してくれた。
有難い事だが、お見舞いとして『ホヤ』を手渡された事だけがイマイチ分からなかった。
「それでヤンさん、僕には″トンファー″が良いと言ってましたが…
″トンファー″ってあれですよね?丁字型の…」
「そうそう。
意外と使い勝手良くて、攻撃にも防御にも応用が利くのよ。(ヤン)」
「それに私達の故郷でやってたアニ…じゃなかった、創作物ではそのトンファーの中に銃器を仕込む″ガントンファー″ってのがあったの。(フェイ)」
「あくまで″仕込み″だから射程は無いに等しくて、少しでも距離が離れると威力は大幅に減衰するもんなんだけど、ノア君みたいな近距離戦闘タイプなら使いこなせるんじゃないかなー、って思ってね。(リン)」
「″ガントンファー″…うーん…」
ネプトゥリオの3人からの推薦に、目を瞑って少し考えるノア。
ノア自身、″トンファー″を扱った事が無い訳では無い。
本物の″トンファー″ではなく、森の中に落ちていたそれっぽい形状の木の枝を使って母親からの攻撃を凌ぎ、受け流す訓練の時に触れた程度である。
が、言われてみれば使い勝手は良いかも知れないな、と少し思う所はある。
例えて言うと、ノアは現状母親であるアミスティアの放つ斬撃に対し、目で視認出来、腕だけであれば迎撃に間に合っているが、刀剣での迎撃が間に合わず攻撃を貰ってしまうらしい。
対策として、逆手持ちで迎撃する事でリーチを縮める事が出来るが、その後に攻勢を仕掛ける際に一度持ち直さなければならない為、煩わしさを感じていると言う。
腕に這わせるだけで防御が出来、腕の振りを利用してスムーズに持ち変える事も出来、容易に攻撃を仕掛けられる為、トンファーはその点もカバー出来る。
そんなトンファーにショックムーヴァーの機能を搭載し、ヤンの言うガントンファーとなったらどれだけ有用だろう。
等をノアは考察し
「うん、良いですね。その″ガントンファー″とか言う武器。
それを作って貰う事出来ますか?」
暫し考えた上でそれをゴアに伝えるノア。
だが
「と言う感じの内部機構なのですよ。(ラインハード)」
「なる程な。″銃″っつーのは案外簡単な機構なんだな。それならトンファーの中に仕込むのは容易だ。(ゴア)」
「うっわー、流石異世界。
現実じゃ作れないモノが簡単に作り出せるのは良いもんだわ~。(ヤン)」
「「うんうん。(リンとフェイ)」」
ノアの返答を聞くまでもなく、既にガントンファーを作る前提で話が進んでおり、ラインハードから銃の内部構造を聞いていたゴアの反応からして作る事自体は容易らしい。
「形状はどうすっか?スタンダードな物か、少し手を加えるか…(ゴア)」
「私が見たヤツは何かメカメカしい見た目してた。何てーの?ロマン武器みたいな。(フェイ)」
「ノア君が使うんだからド派手なモノにしましょうよ。(ラインハード)」
「あのー、僕の意見は…」
「取り敢えず作ってから考えるか。(ゴア)」
「だね。(ヤン)」
「ですね。(ラインハード)」
「ねぇ聞こえてる!?僕の意見は!?ねぇ!」
と、本人からの承諾を無視したまま再製作は開始され、後にノアの意見も反映される事となった。
そして気が付けば朝を迎えていた。
ちなみに朝方ネプトゥリオの3人は龍宮城へ戻っていった。
~朝・『アルマ』工房内~
『『ゴトッ!』』
「よっしゃ、出来たぜ!
取り敢えず持ってみ?(ゴア)」
人通りの少ない朝方頃にゴアは武骨な造りのトンファーを2本完成させた。
レバーを握り込むと、先端は拳1つ分、肘よりも20セメル程突き出た位の長さである。
「おー…見た目は普通のトンファー…
…で、これが″ガントンファー″なんですか?」
「レバーの所にトリガーがあるから、そこを指で引いてみて下さい。(ラインハード)」
「ここで『ガンッ!』おわっと!?」
言われるがままに手にしたトンファーのレバーに付いた引き金を引いてみると、指輪型のショックムーヴァー同様先端から強い衝撃が発射された。
「指輪ん時同様、そのトンファーはエルダー(クラーケン)様の素材を使っているから防具に触れさせるだけで装填される。
連続で5発まで撃てるし、5発分纏めて撃つ事も出来る。
勿論防具に衝撃が蓄積されてないと装填されないのは同じだがな。
まぁその辺の使い勝手は昨日みたいな機会ん時にでも試してみるのが
『『『バタバタバタ!』』』←外から
「モモッ!!今度は西の街道で野盗の集団が現れたってぇ!(チワ)」
「またぁっ!?誰か手の空いてるのは居ないの!?(モモ)」
「居ないわよ!ハナとサクラは昨日の連中の調書でそれ所じゃ無いわ!(サクラ)」
と言う会話が外から聞こえてきた。
「……(ゴア)」
「……。(ラインハード)」
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