811 / 1,117
獣人国編~事後処理・決意・旅立ち~
性能チェック兼肩慣らし
しおりを挟む
~夕方・獣人国から南に5キロメル・~
「畜生!どの馬車も護衛付きで全然襲撃出来ねぇ!」
「だから言ったんだ!せめてもう少し南下して車列がバラけた方が成功率上がるってな!」
「俺に言うんじゃねぇ!つーか手前ぇが最初ここにしよう、っつったんじゃねぇか!」
辺りが既に薄暗くなってきた頃、薄汚れた防具や歯溢れした武器を身に付けた野盗3人が今日1日の成果に嘆いていた。
彼等は大挙として自領へと帰還していく貴族連中の車列を襲おうとしたが、どの馬車も上級冒険者の護衛付きで、しかも隙間が殆ど無く進んでいた為、彼等の様な野盗達は中々手出し出来ずに嘆いていた。
彼等が居る位置から更に南下した所では、車列がバラけてチラホラと襲撃を成功させている野盗パーティも居るとか。
「お、おい!見てみろ!誰かこっちに1人で歩いてくるぞ!」
「おおっ!マジだ!」
「ははっ!天は我等を見放さなかったって訳だ!」
そんな中、薄暗くなった通りを誰かが歩いてくるのを確認し一気に沸き立つ3人。
ザスッ!
「「「え?」」」
バシュッ!
「な『ガンッ!』『ゴンッ!』」
「え『ドゴォッ!』っぶぅ!?」
「『ゴチュッ!』んぴゅっ!」
3人横並びになっていた所、ほぼ同時に何者かに襲われる形となった。
左側に立っていた野盗は下顎に強い衝撃を受けて一瞬地面から足が離れ、直後にこめかみを撃ち抜かれ、そのまま気絶。
真ん中に居た野盗は、何者かの前蹴りが思いっ切り腹部に突き刺さり、そのまま10メル後方に吹き飛ばされてそのまま気絶。
右側に立っていた野盗は、気付いた頃には何者かの肘鉄が顔面に突き刺さり、5メル程吹き飛ばされてそのまま気絶した。
ドサッ!ズガガッ!ズザザァッ!
キンッ…
「よし、奇襲成功。
″ショックムーヴァー″もちゃんと機能してるな。
一応2発叩き込んだけど、この分なら1発でも良いかな。」
(『そうだな、主は顔面強度が高ぇから複数発必要だが、コイツらなら1発で良いだろう。』)
(…何?顔面強度って…)
野盗の真ん前に転移する為にぶん投げた荒鬼神ノ化身を回収しつつ新装備の″指輪(ショックムーヴァー)″の性能を確かめるノア。
どうやら使い勝手が良かった様なので、次なる野盗を懲らしめに向かう。
所なのだがその前に
ギュッ!ギュギュッ!ギュッ!
「ロープで縛って…後はラインハードさんお願いします。」
「はいよー。『バスッ!バスバスッ!(大工が使う釘打ち機みたいなヤツ)』
固定出来たよー。(ラインハード)」
「じゃあ次行きましょう。」
ズズズ…
「はーい。(ラインハード)」
気絶させた野盗達をロープで縛り上げ、ラインハードが近くの木や岩に固定していく。
その後に獣人国から手の空いたハナやサクラ等の騎士達が回収しに来る流れである。
「さて…聞いた話では、近くの村が野盗に占領されたらしいからそこを奪還しに行くか。」
(『まずはその村周辺の野盗を潰していくのが先決だな。』)
(だね。)ダッ!
犬姫騎士団長のハナの話では、大きな野盗の集団が南部にある小さな村を占領したとの事。
なのでノアは、その村を占領していると言う野盗達に奇襲を仕掛けに向かうのであった。
~更に2キロメル程南下したとある村~
ガン…ガァン…
「はっはー!まだどっかで稼いでる奴らが居るみたいだなぁ!
ま、俺らはもう店仕舞いで″この宿″で宴の真っ最中だけどなぁ!」
「おい女共!酒持って来い!
動くんじゃねぇぞお前ら?変な真似すりゃ大事な大事な娘達がどうなるか分かってるよなぁ?」
「「「う、うぅ…」」」
とある村の中央広場には、現在村人約30人が集められ、その周りを武器を手にした野盗達が睨みを利かせて見張っていた。
野盗は全部で35人。
数で言えば村人と大差無いが、彼等の武器となりえる農具等からは大分離されているので、抵抗する事が出来ない状況である。
野盗達は村人を集めた後、見張り役とは別に家屋に侵入して食い物や酒を見付けた後、宴を開き始めた。
このまま勝手に楽しんでくれれば良かったのだが、酒を飲んで酔った輩が村の娘達に酌する様に迫り始めた。
そこからの話の展開は、ご想像通りのモノとなるのが普通であろう。
「むはぁ、はぁ、お前中々可愛いじゃん。
後で俺と遊ぼぅぜぇ…?」
「い、いや!」ダッ!
「だははっ!フラれてやんの!」
「おい逃がすんじゃねぇぞ、ダノパ。
追い掛けて少し″分からせて″やれ。」
「へっへぇ、分かってんじゃん…」
下卑た笑みを浮かべた野盗の1人が逃げ出した村の娘を追い掛け始めた。
「ノルン!逃げるんだ!」
「うっせぇ!黙って座ってろ!」ゴッ!
「ぐぁっ!」
彼女の父だろうか、娘に逃げるよう言った直後野盗に殴られて黙らされてしまった。
~中央広場から3軒程奥にある高床式家屋前~
「はぁ!はぁ!」ズリ…ズリ…
「こんな所に逃げ込んでぇ…
そうか、物陰でヤりたいんだなぁ、恥ずかしがり屋さんめぇ…」
野盗から逃げた娘はとある家屋の下に逃げ込んだが、直ぐに見付かってしまった。
娘は恐怖で上手く足が動かず、尻餅を付いた姿勢のまま下卑た笑みを浮かべる野盗から目を離す事が出来ずにいた。
野盗は屈んで家屋の下に潜り込もうとする。
「…ぃしょっと…なぁ痛くはしな『ガキッ!』っぐぅっ!?」
~中央広場~
ォ″ォ…ォ″ォ…
「ぶふっ!汚ぇ声で喘ぎやがって気持ち悪ぃ!
ま、コレであの娘っ子も″分かった″事だろう。」
「チッ!あの娘俺も手ぇ付けようと思ってたのによ!」
「まぁ良いじゃねぇか、手頃な娘はまだ他にも『ガサガサガサ!』『ドシャッ!』うっ、うわぁっ!?何か落ち…ダ、ダノパァッ!?」
仲間の低い唸り声が聞こえてきたかと思えば、直後に″真っ最中″であろうと思われた仲間が広場に生えていた木の樹上から気絶した状態で降ってきた。
突然の事に騒然とする一同だが、そうやって仲間に目を向けていた僅かな時間に
ヒュパッ…「『ギュンッ!』っぶぅっ!?」
ガシッ!「『グンッ!』っぎゃぁあっ!?」
ガッ!「『ギュゥッ!』っぐげげ…」
背後から首にロープを掛けられて家屋の裏に引き摺り込まれる者や、足を掴まれて悲鳴と共に家屋の下に引き摺り込まれる者。
首を締め上げられてそのまま屋根上に引っ張り上げられてしまう者等も居た。
「うわっ止『ガ『ガンッ!』」
「ぎゃぁあ『ガンッ!』」
「『ガンッ!』待『ガンッ!』『ガ『ガンッ!』」
「何だ!?何が起こった!?おい何とか言え!」
各所から悲鳴が上がるも、あまり聞いた事の無い音と共に仲間の声が途絶えていく。
野盗のリーダーらしき人物が呼び掛けるが、返答は無い。
「おい手前ぇら!今のは何だ!お前らの仲間か!?」
「し、知らない!この村にはその様な「お、おい!出て来た『ガンッ!』」
「んだと!?」
野盗等が村人達に詰問している最中、新たに仲間が襲われた様子。
大慌てで振り返ると、視界一杯に仲間の背中が迫ってきていた。
ドカッ!
「うおっ!?」
ガガンッ!ガンッ!「殺『ドカッ!』ガンッ!ザキュッ!「がぁっ『ゴッ!』ドッドカッ!
気絶した仲間の体が吹っ飛んできて覆い被さってしまう。
その間にも幾人かの仲間の悲鳴が聞こえてくるが、何が起こっているのかは一切分からなかった。
ズリ…
「ど、退けっ!
っ!?…な、何だこりゃあ!?」
覆い被さっていた仲間を退かして状況を確認すると、既に他の仲間も同様に仕留められて地面に転がっていたり、武器を残して姿を消していたりした。
残るはこの野盗ただ1人となった。
チャキ…ガランッ…
「お、おい!何処だ!出てきやがれ!
出てこないと人質が『ジャリ…』っひ!」
仲間が取り落とした剣と盾を手にして謎の存在に叫び掛けると、不意に背後から足音が。
野盗は手にしていた剣を大振りして背後に斬撃を放つ。
ガギィンッ!「ひぃっ!?」
ゴリンッ!ギギギ…
振った剣は、背後に居た謎の存在に″噛み止められ″る。
が、振り下ろされた剣を逆に盾で受け止める事に成功。
したのも束の間
ゴリッ…ゴリリリ…
「ひぃぃあぁぁあっ!何で…斬れ…」
全力で構えているハズの盾が意図も容易く両断されていっている光景に恐怖を覚える野盗だが
にゅ。
「っ!?ゆ、指!?」
斬り開かれていく盾の隙間から2本の指が飛び出してきた。
ガンッ!
そこから強い衝撃が放たれ、野盗の意識は途絶えるのであった。
「畜生!どの馬車も護衛付きで全然襲撃出来ねぇ!」
「だから言ったんだ!せめてもう少し南下して車列がバラけた方が成功率上がるってな!」
「俺に言うんじゃねぇ!つーか手前ぇが最初ここにしよう、っつったんじゃねぇか!」
辺りが既に薄暗くなってきた頃、薄汚れた防具や歯溢れした武器を身に付けた野盗3人が今日1日の成果に嘆いていた。
彼等は大挙として自領へと帰還していく貴族連中の車列を襲おうとしたが、どの馬車も上級冒険者の護衛付きで、しかも隙間が殆ど無く進んでいた為、彼等の様な野盗達は中々手出し出来ずに嘆いていた。
彼等が居る位置から更に南下した所では、車列がバラけてチラホラと襲撃を成功させている野盗パーティも居るとか。
「お、おい!見てみろ!誰かこっちに1人で歩いてくるぞ!」
「おおっ!マジだ!」
「ははっ!天は我等を見放さなかったって訳だ!」
そんな中、薄暗くなった通りを誰かが歩いてくるのを確認し一気に沸き立つ3人。
ザスッ!
「「「え?」」」
バシュッ!
「な『ガンッ!』『ゴンッ!』」
「え『ドゴォッ!』っぶぅ!?」
「『ゴチュッ!』んぴゅっ!」
3人横並びになっていた所、ほぼ同時に何者かに襲われる形となった。
左側に立っていた野盗は下顎に強い衝撃を受けて一瞬地面から足が離れ、直後にこめかみを撃ち抜かれ、そのまま気絶。
真ん中に居た野盗は、何者かの前蹴りが思いっ切り腹部に突き刺さり、そのまま10メル後方に吹き飛ばされてそのまま気絶。
右側に立っていた野盗は、気付いた頃には何者かの肘鉄が顔面に突き刺さり、5メル程吹き飛ばされてそのまま気絶した。
ドサッ!ズガガッ!ズザザァッ!
キンッ…
「よし、奇襲成功。
″ショックムーヴァー″もちゃんと機能してるな。
一応2発叩き込んだけど、この分なら1発でも良いかな。」
(『そうだな、主は顔面強度が高ぇから複数発必要だが、コイツらなら1発で良いだろう。』)
(…何?顔面強度って…)
野盗の真ん前に転移する為にぶん投げた荒鬼神ノ化身を回収しつつ新装備の″指輪(ショックムーヴァー)″の性能を確かめるノア。
どうやら使い勝手が良かった様なので、次なる野盗を懲らしめに向かう。
所なのだがその前に
ギュッ!ギュギュッ!ギュッ!
「ロープで縛って…後はラインハードさんお願いします。」
「はいよー。『バスッ!バスバスッ!(大工が使う釘打ち機みたいなヤツ)』
固定出来たよー。(ラインハード)」
「じゃあ次行きましょう。」
ズズズ…
「はーい。(ラインハード)」
気絶させた野盗達をロープで縛り上げ、ラインハードが近くの木や岩に固定していく。
その後に獣人国から手の空いたハナやサクラ等の騎士達が回収しに来る流れである。
「さて…聞いた話では、近くの村が野盗に占領されたらしいからそこを奪還しに行くか。」
(『まずはその村周辺の野盗を潰していくのが先決だな。』)
(だね。)ダッ!
犬姫騎士団長のハナの話では、大きな野盗の集団が南部にある小さな村を占領したとの事。
なのでノアは、その村を占領していると言う野盗達に奇襲を仕掛けに向かうのであった。
~更に2キロメル程南下したとある村~
ガン…ガァン…
「はっはー!まだどっかで稼いでる奴らが居るみたいだなぁ!
ま、俺らはもう店仕舞いで″この宿″で宴の真っ最中だけどなぁ!」
「おい女共!酒持って来い!
動くんじゃねぇぞお前ら?変な真似すりゃ大事な大事な娘達がどうなるか分かってるよなぁ?」
「「「う、うぅ…」」」
とある村の中央広場には、現在村人約30人が集められ、その周りを武器を手にした野盗達が睨みを利かせて見張っていた。
野盗は全部で35人。
数で言えば村人と大差無いが、彼等の武器となりえる農具等からは大分離されているので、抵抗する事が出来ない状況である。
野盗達は村人を集めた後、見張り役とは別に家屋に侵入して食い物や酒を見付けた後、宴を開き始めた。
このまま勝手に楽しんでくれれば良かったのだが、酒を飲んで酔った輩が村の娘達に酌する様に迫り始めた。
そこからの話の展開は、ご想像通りのモノとなるのが普通であろう。
「むはぁ、はぁ、お前中々可愛いじゃん。
後で俺と遊ぼぅぜぇ…?」
「い、いや!」ダッ!
「だははっ!フラれてやんの!」
「おい逃がすんじゃねぇぞ、ダノパ。
追い掛けて少し″分からせて″やれ。」
「へっへぇ、分かってんじゃん…」
下卑た笑みを浮かべた野盗の1人が逃げ出した村の娘を追い掛け始めた。
「ノルン!逃げるんだ!」
「うっせぇ!黙って座ってろ!」ゴッ!
「ぐぁっ!」
彼女の父だろうか、娘に逃げるよう言った直後野盗に殴られて黙らされてしまった。
~中央広場から3軒程奥にある高床式家屋前~
「はぁ!はぁ!」ズリ…ズリ…
「こんな所に逃げ込んでぇ…
そうか、物陰でヤりたいんだなぁ、恥ずかしがり屋さんめぇ…」
野盗から逃げた娘はとある家屋の下に逃げ込んだが、直ぐに見付かってしまった。
娘は恐怖で上手く足が動かず、尻餅を付いた姿勢のまま下卑た笑みを浮かべる野盗から目を離す事が出来ずにいた。
野盗は屈んで家屋の下に潜り込もうとする。
「…ぃしょっと…なぁ痛くはしな『ガキッ!』っぐぅっ!?」
~中央広場~
ォ″ォ…ォ″ォ…
「ぶふっ!汚ぇ声で喘ぎやがって気持ち悪ぃ!
ま、コレであの娘っ子も″分かった″事だろう。」
「チッ!あの娘俺も手ぇ付けようと思ってたのによ!」
「まぁ良いじゃねぇか、手頃な娘はまだ他にも『ガサガサガサ!』『ドシャッ!』うっ、うわぁっ!?何か落ち…ダ、ダノパァッ!?」
仲間の低い唸り声が聞こえてきたかと思えば、直後に″真っ最中″であろうと思われた仲間が広場に生えていた木の樹上から気絶した状態で降ってきた。
突然の事に騒然とする一同だが、そうやって仲間に目を向けていた僅かな時間に
ヒュパッ…「『ギュンッ!』っぶぅっ!?」
ガシッ!「『グンッ!』っぎゃぁあっ!?」
ガッ!「『ギュゥッ!』っぐげげ…」
背後から首にロープを掛けられて家屋の裏に引き摺り込まれる者や、足を掴まれて悲鳴と共に家屋の下に引き摺り込まれる者。
首を締め上げられてそのまま屋根上に引っ張り上げられてしまう者等も居た。
「うわっ止『ガ『ガンッ!』」
「ぎゃぁあ『ガンッ!』」
「『ガンッ!』待『ガンッ!』『ガ『ガンッ!』」
「何だ!?何が起こった!?おい何とか言え!」
各所から悲鳴が上がるも、あまり聞いた事の無い音と共に仲間の声が途絶えていく。
野盗のリーダーらしき人物が呼び掛けるが、返答は無い。
「おい手前ぇら!今のは何だ!お前らの仲間か!?」
「し、知らない!この村にはその様な「お、おい!出て来た『ガンッ!』」
「んだと!?」
野盗等が村人達に詰問している最中、新たに仲間が襲われた様子。
大慌てで振り返ると、視界一杯に仲間の背中が迫ってきていた。
ドカッ!
「うおっ!?」
ガガンッ!ガンッ!「殺『ドカッ!』ガンッ!ザキュッ!「がぁっ『ゴッ!』ドッドカッ!
気絶した仲間の体が吹っ飛んできて覆い被さってしまう。
その間にも幾人かの仲間の悲鳴が聞こえてくるが、何が起こっているのかは一切分からなかった。
ズリ…
「ど、退けっ!
っ!?…な、何だこりゃあ!?」
覆い被さっていた仲間を退かして状況を確認すると、既に他の仲間も同様に仕留められて地面に転がっていたり、武器を残して姿を消していたりした。
残るはこの野盗ただ1人となった。
チャキ…ガランッ…
「お、おい!何処だ!出てきやがれ!
出てこないと人質が『ジャリ…』っひ!」
仲間が取り落とした剣と盾を手にして謎の存在に叫び掛けると、不意に背後から足音が。
野盗は手にしていた剣を大振りして背後に斬撃を放つ。
ガギィンッ!「ひぃっ!?」
ゴリンッ!ギギギ…
振った剣は、背後に居た謎の存在に″噛み止められ″る。
が、振り下ろされた剣を逆に盾で受け止める事に成功。
したのも束の間
ゴリッ…ゴリリリ…
「ひぃぃあぁぁあっ!何で…斬れ…」
全力で構えているハズの盾が意図も容易く両断されていっている光景に恐怖を覚える野盗だが
にゅ。
「っ!?ゆ、指!?」
斬り開かれていく盾の隙間から2本の指が飛び出してきた。
ガンッ!
そこから強い衝撃が放たれ、野盗の意識は途絶えるのであった。
32
あなたにおすすめの小説
【もうダメだ!】貧乏大学生、絶望から一気に成り上がる〜もし、無属性でFランクの俺が異文明の魔道兵器を担いでダンジョンに潜ったら〜
KEINO
ファンタジー
貧乏大学生の探索者はダンジョンに潜り、全てを覆す。
~あらすじ~
世界に突如出現した異次元空間「ダンジョン」。
そこから産出される魔石は人類に無限のエネルギーをもたらし、アーティファクトは魔法の力を授けた。
しかし、その恩恵は平等ではなかった。
富と力はダンジョン利権を牛耳る企業と、「属性適性」という特別な才能を持つ「選ばれし者」たちに独占され、世界は新たな格差社会へと変貌していた。
そんな歪んだ現代日本で、及川翔は「無属性」という最底辺の烙印を押された青年だった。
彼には魔法の才能も、富も、未来への希望もない。
あるのは、両親を失った二年前のダンジョン氾濫で、原因不明の昏睡状態に陥った最愛の妹、美咲を救うという、ただ一つの願いだけだった。
妹を治すため、彼は最先端の「魔力生体学」を学ぶが、学費と治療費という冷酷な現実が彼の行く手を阻む。
希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。
英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。
これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。
彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。
テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。
SF味が増してくるのは結構先の予定です。
スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。
良かったら読んでください!
ブラック企業で心身ボロボロの社畜だった俺が少年の姿で異世界に転生!? ~鑑定スキルと無限収納を駆使して錬金術師として第二の人生を謳歌します~
楠富 つかさ
ファンタジー
ブラック企業で働いていた小坂直人は、ある日、仕事中の過労で意識を失い、気がつくと異世界の森の中で少年の姿になっていた。しかも、【錬金術】という強力なスキルを持っており、物質を分解・合成・強化できる能力を手にしていた。
そんなナオが出会ったのは、森で冒険者として活動する巨乳の美少女・エルフィーナ(エル)。彼女は魔物討伐の依頼をこなしていたが、強敵との戦闘で深手を負ってしまう。
「やばい……これ、動けない……」
怪我人のエルを目の当たりにしたナオは、錬金術で作成していたポーションを与え彼女を助ける。
「す、すごい……ナオのおかげで助かった……!」
異世界で自由気ままに錬金術を駆使するナオと、彼に惚れた美少女冒険者エルとのスローライフ&冒険ファンタジーが今、始まる!
ある日、俺の部屋にダンジョンの入り口が!? こうなったら配信者で天下を取ってやろう!
さかいおさむ
ファンタジー
ダンジョンが出現し【冒険者】という職業が出来た日本。
冒険者は探索だけではなく、【配信者】としてダンジョンでの冒険を配信するようになる。
底辺サラリーマンのアキラもダンジョン配信者の大ファンだ。
そんなある日、彼の部屋にダンジョンの入り口が現れた。
部屋にダンジョンの入り口が出来るという奇跡のおかげで、アキラも配信者になる。
ダンジョン配信オタクの美人がプロデューサーになり、アキラのダンジョン配信は人気が出てくる。
『アキラちゃんねる』は配信収益で一攫千金を狙う!
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
隠して忘れていたギフト『ステータスカスタム』で能力を魔改造 〜自由自在にカスタマイズしたら有り得ないほど最強になった俺〜
桜井正宗
ファンタジー
能力(スキル)を隠して、その事を忘れていた帝国出身の錬金術師スローンは、無能扱いで大手ギルド『クレセントムーン』を追放された。追放後、隠していた能力を思い出しスキルを習得すると『ステータスカスタム』が発現する。これは、自身や相手のステータスを魔改造【カスタム】できる最強の能力だった。
スローンは、偶然出会った『大聖女フィラ』と共にステータスをいじりまくって最強のステータスを手に入れる。その後、超高難易度のクエストを難なくクリア、無双しまくっていく。その噂が広がると元ギルドから戻って来いと頭を下げられるが、もう遅い。
真の仲間と共にスローンは、各地で暴れ回る。究極のスローライフを手に入れる為に。
掘鑿王(くっさくおう)~ボクしか知らない隠しダンジョンでSSRアイテムばかり掘り出し大金持ち~
テツみン
ファンタジー
『掘削士』エリオットは、ダンジョンの鉱脈から鉱石を掘り出すのが仕事。
しかし、非戦闘職の彼は冒険者仲間から不遇な扱いを受けていた。
ある日、ダンジョンに入ると天災級モンスター、イフリートに遭遇。エリオットは仲間が逃げ出すための囮(おとり)にされてしまう。
「生きて帰るんだ――妹が待つ家へ!」
彼は岩の割れ目につるはしを打ち込み、崩落を誘発させ――
目が覚めると未知の洞窟にいた。
貴重な鉱脈ばかりに興奮するエリオットだったが、特に不思議な形をしたクリスタルが気になり、それを掘り出す。
その中から現れたモノは……
「えっ? 女の子???」
これは、不遇な扱いを受けていた少年が大陸一の大富豪へと成り上がっていく――そんな物語である。
「餌代の無駄」と追放されたテイマー、家族(ペット)が装備に祝福を与えていた。辺境で美少女化する家族とスローライフ
天音ねる(旧:えんとっぷ)
ファンタジー
【祝:男性HOT18位】Sランクパーティ『紅蓮の剣』で、戦闘力のない「生産系テイマー」として雑用をこなす心優しい青年、レイン。
彼の育てる愛らしい魔物たちが、実はパーティの装備に【神の祝福】を与え、その強さの根源となっていることに誰も気づかず、仲間からは「餌代ばかりかかる寄生虫」と蔑まれていた。
「お前はもういらない」
ついに理不尽な追放宣告を受けるレイン。
だが、彼と魔物たちがパーティを去った瞬間、最強だったはずの勇者の聖剣はただの鉄クズに成り果てた。祝福を失った彼らは、格下のモンスターに惨敗を喫する。
――彼らはまだ、自分たちが捨てたものが、どれほど偉大な宝だったのかを知らない。
一方、レインは愛する魔物たち(スライム、ゴブリン、コカトリス、マンドラゴラ)との穏やかな生活を求め、人里離れた辺境の地で新たな暮らしを始める。
生活のためにギルドへ持ち込んだ素材は、実は大陸の歴史を塗り替えるほどの「神話級」のアイテムばかりだった!?
彼の元にはエルフやドワーフが集い、静かな湖畔の廃屋は、いつしか世界が注目する「聖域」へと姿を変えていく。
そして、レインはまだ知らない。
夜な夜な、彼が寝静まった後、愛らしい魔物たちが【美少女】の姿となり、
「れーんは、きょーも優しかったの! だからぽるん、いーっぱいきらきらジェル、あげたんだよー!」
「わ、私、今日もちゃんと硬い石、置けました…! レイン様、これがあれば、きっともう危ない目に遭いませんよね…?」
と、彼を巡って秘密のお茶会を繰り広げていることを。
そして、彼が築く穏やかな理想郷が、やがて大国の巨大な陰謀に巻き込まれていく運命にあることを――。
理不尽に全てを奪われた心優しいテイマーが、健気な“家族”と共に、やがて世界を動かす主となる。
王道追放ざまぁ × 成り上がりスローライフ × 人外ハーモニー!
HOT男性49位(2025年9月3日0時47分)
→37位(2025年9月3日5時59分)→18位(2025年9月5日10時16分)
【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』
ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。
全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。
「私と、パーティを組んでくれませんか?」
これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる