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獣人国編~事後処理・決意・旅立ち~
過保護と心配性
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″…″過保護″で″心配性″…はぁ…
親でしたらそう言うものじゃないでしょうか…?
それに、安心させる為なら尚更言ってあげた方が良いのではないでしょうか…?(暦)″
両親に対して″神様とは会ってない″と嘘を吐いた理由が″過保護″と″心配性″だった事に対し、暦は苦笑いであった。
その事にノアは少しムッとし
「だったら言わせて貰いますけど、暦さんは僕の人生から恥ずかしい過去まで全て調べ尽くしてるんですよね?」
″い、言い方ぁ…
まぁ確かにノア君の″暦″は大体把握していますよ…?(暦)″
「だったら″あの時″の事を思い出してみて下さいよ!」
″″あの時″…?(暦)″
~あの時(ノアの病気が完治し、両親に冒険者になりたいと話した日の夜・ノアは寝室にて就寝中)~
「あの子が冒険者にねぇ…半年前には考えられなかったわね…(アミスティア)」
「あぁ。これで寿命を延ばす為に自然な形でスキル取得を促す事が出来るな。(レドリック)」
完治したとは言え、病気の影響でノアの寿命が短くなったと伝えられた両親は、少しでも延命させようと有用なスキル取得を思案していた。
「外は危険が一杯だから耐性系は必須よね。(アミスティア)」
「所変われば水も変わる。
胃を強くするスキルも取得させた方が良いな。(レドリック)」
~2分後~
「無いとは思うけど、食べ物に困って毒草を口にしちゃうかも知れないわ…
あぁ…心配だわぁ…(アミスティア)」
「無いとは思うが、食うに困って腐肉を口にしてしまうかも知れん。
<サバイバル飯>を取得させるべきか…(レドリック)」
~更に2分後~
「ミストレイ山地に生息している『デッドポイズンクソバード(標高6000メルに生息する猛毒の鳥モンスター)』にたまたま出会して襲われたらどうしましょう…!
考えたらキリが無い…!(アミスティア)」
「腹を空かせたノアが『フラッドベア(人里から遠く離れた僻地に生息している虫も食わないとても臭い肉の熊)』を食べてしまわないか…心配だぁ…心配だぁ…(レドリック)」
「「…そうだ…」」
息子を思うあまり、どこか思考が狂ってきた両親は
~少しして~
トコトコ…
「うー…のど渇いた…
あれ?台所が明るい…お父さんお母さんが起きてるのかな…?」
喉が渇いて起きてきたノアは、台所の扉から光が漏れてきているのを見付け、両親が何かやってるのだと思い見に行く事に。
扉の隙間から中を覗いてみると
ポタ…ポタポタ…
「うふふふ…ノアちゃんの体重からして『発狂鼠』の毒3滴までなら大丈夫…
これを毎日食せばすーぐに<毒耐性>が上がっていくわ…
ノアちゃんの為、ノアちゃんの為…(アミスティア)」
「次は『マヒトヒヒ』の尻尾を2欠片…これで<麻痺耐性>が…
その後『眠眠蝉(ミンミンゼミ)』の翅を1枚半混入させれば<睡眠耐性>が容易に得られるぞ…
ノアが安心して冒険者生活を送れる様にしないとなぁ…(レドリック)」
カタカタ…
…冒険者になりたいと言った日の深夜、両親は僕の朝食に毒物を混入していた…
″…あ、ありましたねぇ…そんな事…
…美味しく頂けましたか…?(暦)″
「美味しく頂けちゃいましたよ!
何故かあの日以降毒物を悟らせない為か、味のレベルが引き上げられちゃってましたよ!
後僕がご飯食べてる時の両親の目が何か怖くなった!」
ノアの想いに両親の心配性が合わさった結果、少し間違った方向に舵を切る事になった。
ちなみに両親合作毒物料理の影響で、耐性系は容易に身に付き、戦闘時の洞察力と観察力が養われ、大いに役立つ事になった。
″し、心配性は何と無く分かりましたが、″過保護″とは…?
普通のご家庭は子供を甘やかしたり、お願い事を叶えてくれるモノだと思いますが…?(暦)″
「では″あの時″の事を思い出してみて下さい。
″僕が幼少の頃にチョロっと話した事″が今の僕に繋がってますので!」
″″あの時″…?(暦)″
~あの時(ノアが幼少の頃に行ったピクニック(と言う名の母アミスティアvs『サウザントネイルドラゴン』戦)にて)~
グォオオオオオオオオッ!
「うふふふふふふふっ!そんな攻撃じゃ私は倒せないわよぉっ!『竜殺シノ断チ』!(アミスティア)」
『『『『ドゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ!』』』』
グァアアアアアアアアアッ!
幼いノアとレドリックは、母アミスティアの依頼先のとある荒地にピクニックに来ていた。
ノアはレドリックに肩車され、遠く離れた場所から母の勇姿を眺めていた。
「ふぉおおお…おかーさんすごいね。」
「はっはっは、あれ位訳無いさ。(レドリック)」
「ぼくもおかーさんみたいにドラゴンをたおせるかなぁ?」
「はっはっは、何だ?ノアはドラゴンを倒したいのか?(レドリック)」
「うん!」
~それから数年後のとある山中~
「って小さい頃に言っていただろう!『メテオストライク』!(レドリック)」
『『『『『ゴォッ!』』』』』
「言った僕ですら忘れてたのに何『『『ドガガガガガガガガガガガッ!』』』
レドリックの下に″ゴブリンが湧き過ぎて困っている。何なら山ごと消して構わん″との依頼が来たので、ついでに特訓も兼ねてノアと戦闘を行っていた。
幾本もの火球がノアの下に降り注ぎ、辺りは大爆発に包まれた。
「並みのモンスターなど素手で!
ドラゴンなど無造作に!
俺やアミに匹敵する力を!
ノアの要望は俺が!俺達がその願いを叶えてやろうじゃないかぁっ!(レドリック)」
「覚えて無いけど当時の僕はそこまで言ったつもり無いと思うなぁっ!」
「くはははははははっ!問答無用!
次行くぞ息子よ!(レドリック)」
小さい頃にポソリと″ドラゴンをたおしたい″と言ったが為、両親は全力で以てノアをシゴク事に。
その結果、今のノアを形成する程の戦力を有する事になった。
が、両親に対して不用意に発言したらダメだな、と言う考える様になったのだった。
「もしあの時″神様に会って、寿命延ばせるんだ″って言ったら、両親が一体どんな行動を取るか分かったもんじゃない!
だから言わなかったんですよ、怖くて!」
″う、うん…言わない方が良かったかもね…(暦)″
ノアからの言い分に、漸く暦も理解を示してくれた様子。
「でも両親に心配は掛けたくないので、何れは話そうと思ってますし、延命の件も何れ暦さんにお願いするかもしれません。
ですが、まだ5年以上もあるのでもう少し整理したいので、もうちょっと待って貰えないでしょうか?」
″え、えぇ、大丈夫だけど…(暦)″
「もしかして保留にし続けると僕か暦さんに何か不都合が出てくるとか…?」
″いえ、そう言うのはありません…ありませんが…(暦)″
″無いならええじゃろ。
変に追及するのもこの少年に拒まれる事に繋がってしまうぞ暦よ。
時間を取らせてしまって済まなかったな少年よ、また機会があれば会いに来るでの。
旅の幸運を祈っとるぞ。
ほれ暦、ドーラ帰るぞ。(海神)″
″は、はい…(暦)″
″ええ。(地母神ドーラ)″
少し歯切れの悪い暦に、海神が言い聞かせ2人を連れ立って姿を消す。
すると止まっていた時間が徐々に動き出し、一行は当初の予定通りスロア領へと向かうのであった。
親でしたらそう言うものじゃないでしょうか…?
それに、安心させる為なら尚更言ってあげた方が良いのではないでしょうか…?(暦)″
両親に対して″神様とは会ってない″と嘘を吐いた理由が″過保護″と″心配性″だった事に対し、暦は苦笑いであった。
その事にノアは少しムッとし
「だったら言わせて貰いますけど、暦さんは僕の人生から恥ずかしい過去まで全て調べ尽くしてるんですよね?」
″い、言い方ぁ…
まぁ確かにノア君の″暦″は大体把握していますよ…?(暦)″
「だったら″あの時″の事を思い出してみて下さいよ!」
″″あの時″…?(暦)″
~あの時(ノアの病気が完治し、両親に冒険者になりたいと話した日の夜・ノアは寝室にて就寝中)~
「あの子が冒険者にねぇ…半年前には考えられなかったわね…(アミスティア)」
「あぁ。これで寿命を延ばす為に自然な形でスキル取得を促す事が出来るな。(レドリック)」
完治したとは言え、病気の影響でノアの寿命が短くなったと伝えられた両親は、少しでも延命させようと有用なスキル取得を思案していた。
「外は危険が一杯だから耐性系は必須よね。(アミスティア)」
「所変われば水も変わる。
胃を強くするスキルも取得させた方が良いな。(レドリック)」
~2分後~
「無いとは思うけど、食べ物に困って毒草を口にしちゃうかも知れないわ…
あぁ…心配だわぁ…(アミスティア)」
「無いとは思うが、食うに困って腐肉を口にしてしまうかも知れん。
<サバイバル飯>を取得させるべきか…(レドリック)」
~更に2分後~
「ミストレイ山地に生息している『デッドポイズンクソバード(標高6000メルに生息する猛毒の鳥モンスター)』にたまたま出会して襲われたらどうしましょう…!
考えたらキリが無い…!(アミスティア)」
「腹を空かせたノアが『フラッドベア(人里から遠く離れた僻地に生息している虫も食わないとても臭い肉の熊)』を食べてしまわないか…心配だぁ…心配だぁ…(レドリック)」
「「…そうだ…」」
息子を思うあまり、どこか思考が狂ってきた両親は
~少しして~
トコトコ…
「うー…のど渇いた…
あれ?台所が明るい…お父さんお母さんが起きてるのかな…?」
喉が渇いて起きてきたノアは、台所の扉から光が漏れてきているのを見付け、両親が何かやってるのだと思い見に行く事に。
扉の隙間から中を覗いてみると
ポタ…ポタポタ…
「うふふふ…ノアちゃんの体重からして『発狂鼠』の毒3滴までなら大丈夫…
これを毎日食せばすーぐに<毒耐性>が上がっていくわ…
ノアちゃんの為、ノアちゃんの為…(アミスティア)」
「次は『マヒトヒヒ』の尻尾を2欠片…これで<麻痺耐性>が…
その後『眠眠蝉(ミンミンゼミ)』の翅を1枚半混入させれば<睡眠耐性>が容易に得られるぞ…
ノアが安心して冒険者生活を送れる様にしないとなぁ…(レドリック)」
カタカタ…
…冒険者になりたいと言った日の深夜、両親は僕の朝食に毒物を混入していた…
″…あ、ありましたねぇ…そんな事…
…美味しく頂けましたか…?(暦)″
「美味しく頂けちゃいましたよ!
何故かあの日以降毒物を悟らせない為か、味のレベルが引き上げられちゃってましたよ!
後僕がご飯食べてる時の両親の目が何か怖くなった!」
ノアの想いに両親の心配性が合わさった結果、少し間違った方向に舵を切る事になった。
ちなみに両親合作毒物料理の影響で、耐性系は容易に身に付き、戦闘時の洞察力と観察力が養われ、大いに役立つ事になった。
″し、心配性は何と無く分かりましたが、″過保護″とは…?
普通のご家庭は子供を甘やかしたり、お願い事を叶えてくれるモノだと思いますが…?(暦)″
「では″あの時″の事を思い出してみて下さい。
″僕が幼少の頃にチョロっと話した事″が今の僕に繋がってますので!」
″″あの時″…?(暦)″
~あの時(ノアが幼少の頃に行ったピクニック(と言う名の母アミスティアvs『サウザントネイルドラゴン』戦)にて)~
グォオオオオオオオオッ!
「うふふふふふふふっ!そんな攻撃じゃ私は倒せないわよぉっ!『竜殺シノ断チ』!(アミスティア)」
『『『『ドゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ!』』』』
グァアアアアアアアアアッ!
幼いノアとレドリックは、母アミスティアの依頼先のとある荒地にピクニックに来ていた。
ノアはレドリックに肩車され、遠く離れた場所から母の勇姿を眺めていた。
「ふぉおおお…おかーさんすごいね。」
「はっはっは、あれ位訳無いさ。(レドリック)」
「ぼくもおかーさんみたいにドラゴンをたおせるかなぁ?」
「はっはっは、何だ?ノアはドラゴンを倒したいのか?(レドリック)」
「うん!」
~それから数年後のとある山中~
「って小さい頃に言っていただろう!『メテオストライク』!(レドリック)」
『『『『『ゴォッ!』』』』』
「言った僕ですら忘れてたのに何『『『ドガガガガガガガガガガガッ!』』』
レドリックの下に″ゴブリンが湧き過ぎて困っている。何なら山ごと消して構わん″との依頼が来たので、ついでに特訓も兼ねてノアと戦闘を行っていた。
幾本もの火球がノアの下に降り注ぎ、辺りは大爆発に包まれた。
「並みのモンスターなど素手で!
ドラゴンなど無造作に!
俺やアミに匹敵する力を!
ノアの要望は俺が!俺達がその願いを叶えてやろうじゃないかぁっ!(レドリック)」
「覚えて無いけど当時の僕はそこまで言ったつもり無いと思うなぁっ!」
「くはははははははっ!問答無用!
次行くぞ息子よ!(レドリック)」
小さい頃にポソリと″ドラゴンをたおしたい″と言ったが為、両親は全力で以てノアをシゴク事に。
その結果、今のノアを形成する程の戦力を有する事になった。
が、両親に対して不用意に発言したらダメだな、と言う考える様になったのだった。
「もしあの時″神様に会って、寿命延ばせるんだ″って言ったら、両親が一体どんな行動を取るか分かったもんじゃない!
だから言わなかったんですよ、怖くて!」
″う、うん…言わない方が良かったかもね…(暦)″
ノアからの言い分に、漸く暦も理解を示してくれた様子。
「でも両親に心配は掛けたくないので、何れは話そうと思ってますし、延命の件も何れ暦さんにお願いするかもしれません。
ですが、まだ5年以上もあるのでもう少し整理したいので、もうちょっと待って貰えないでしょうか?」
″え、えぇ、大丈夫だけど…(暦)″
「もしかして保留にし続けると僕か暦さんに何か不都合が出てくるとか…?」
″いえ、そう言うのはありません…ありませんが…(暦)″
″無いならええじゃろ。
変に追及するのもこの少年に拒まれる事に繋がってしまうぞ暦よ。
時間を取らせてしまって済まなかったな少年よ、また機会があれば会いに来るでの。
旅の幸運を祈っとるぞ。
ほれ暦、ドーラ帰るぞ。(海神)″
″は、はい…(暦)″
″ええ。(地母神ドーラ)″
少し歯切れの悪い暦に、海神が言い聞かせ2人を連れ立って姿を消す。
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