ソロ冒険者のぶらり旅~悠々自適とは無縁な日々~

.

文字の大きさ
854 / 1,117
取り敢えず南へ編

後にこの村では罪を犯した者に″根潰し″の刑が処される事になったとか何とか

しおりを挟む
~遡る事30分前~


「済みませぬお嬢さん、心苦しいでしょうがどの輩に辱しめられたか教えて戴いて良いでしょうか?(クリストフ)」

「う…あ、あの…そこに居る大柄の…男…」

『ん?エド何とかって言う【勇者】軍第8部隊のリーダーの事?』

「は、はい…」

「ノ…じゃなかった、ノアール殿、連れてきて戴いて良いでしょうか。
それと″アレ″御座いますかな?(クリストフ)」

『あぁ分かったクリストフ…ィー。
あと、″アレ″で良いんだよな?』ポンポン。

「はい。(クリストフ)」


ノアはクリストフから言われた″アレ″に対してアイテムボックスを叩いて反応を窺うと、頷いた為、クリストフがこれから何をやろうとしているのかを察する。

ノアはその後言われた通り【勇者】軍第8部隊リーダーのエドガーを引き摺ってきた。


「な、何をやろうってんだ…(エドガー)」

「根潰し。(クリストフ)」

「は?(エドガー)」

「ノアール殿、コイツに″アレ″を。(クリストフ)」

『はいよ。』ピッピッ!

ビチャッ!

「おい聞け白いの!一体何を…ッォオオオオオオオオアアアアッ!?
何だぁこれはあああっ!こ、股間が熱いぃいいいっ!(エドガー)」

「ひぃいっ!」

『『『ボコボコボコ…』』』(クリストフの手から不格好なハンマー状のキノコを生成。)

「ふん!(クリストフ)」

ゴッ!『バチュンッ!』


クリストフに言われ、エドガーにピンク色の粘液(ミダレの″誘惑香入りの獣脂″)を付着させると、立ち所に興奮状態に陥り、地面に膝を着くエドガー。

その場に居合わせた村娘が怯える中、手に不格好なハンマーを生成したクリストフが大きく振り被ってエドガーの″ナニ″に振り下ろし、そのまま粉砕した。

エドガーは一瞬″ナニ″がどうなったのか分からず呆然としていたが、直ぐに激痛と共に彼を襲うのであった。


「っっっっっっぎぃやぁぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!!???(エドガー)」

「ふむ。(クリストフ)」
『うわぁ…』
(『まぁ…そうなるわな。』)

「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!…っぁあ…(エドガー)」

『あ、気絶した。』

ガバッ!

(『あ、起きた。』)

「っぎぃ″い″い″い″い″い″い″い″い″い″い″い″い″い″い″い″い″い″い″い″い″い″い″い″い″い″い″い″い″い″い″っ!(エドガー)」


″ナニ″を叩き潰されたエドガーは、激痛で2回失神し、激痛で2回覚醒。
失神するまで叫び、覚醒しては涙を流しながら絶叫していた。

すると


「こ、この男は…嫌がる私を2度も襲いました…!
1回だけでは腹の虫が治まりません!」

「わ、私もその男に襲われました!
制裁を要求します!」
「私も!」
「私も!」

「ま、待へ…待て…(エドガー)」

『だそうだ、クリストフィー。
彼女達の意思を尊重してやりなさい。』

「は。(クリストフ)」


自分を辱しめた輩の絶叫に、次々と報復の声が挙がる。
勿論ノアやクリストフは聞き入れ、全く聞き入れて貰えないエドガーは、結局8回も回復→屹立→破壊→絶叫というループを食らう事になった。

自身への報復が終わりを迎える頃には、村娘の姿を見ただけで目が恐怖の色に染まっていた。




『『『ダッ!』』』

「「「「あっ!」」」」

「あ、あんな仕打ち、受けたかねぇぜ!」
「森の中に逃げちまおうぜ!」
「悪ぃなエドガー!俺らは【勇者】軍なんか抜けっぜ!」


明日は我が身、とばかりに報復を恐れた輩共が四方八方へ次々と逃げ出した。
村の者達も思わず反応が遅れてしまったが


バシュンッ!バキュン!バシュッ!ビキュゥンッ!

ボンッ!「ヒャァアア…」
ボギンッ!「ギャァアア…」
ブチュンッ!「ッァアアア…!」


とても弓から出たとは思えない発射音が鳴り響いたかと思うと、遠くから輩共の悲鳴が響く。

これは勿論ノアによって放たれたもので、強力な膂力で放たれた矢は輩共の手足に当たり、悉く穿ち弾け飛ぶのであった。


『逃げるのは結構だが俺は決して逃がさねぇぞ?逃げ出した奴は問答無用で″アレ″を3発食らって貰うし、この村を襲ったお前らは1発は必ず食らって貰う。
お前らはそれだけの事を仕出かしたんだからなぁ。』


逃げ出す事も出来ず、許して貰う事も出来ず、かといって反撃しても返り討ちに遭うのは必至である。

それを悟った輩共は、恐怖に震える事しか出来なかったのだった。

ちなみにこの光景は、ノアの<気配感知>のギリギリ範囲外にある、近くの山の山頂に居た″とある集団″も目撃しており、彼等もまたその光景に震え上がっていたのだが、それはまた数話先の話。





~そして現在~

「止め、止めろぉお『バチンッ!』っ″ぁ″あ″あ″あ″あ″あ″あ″あ″あ″っ″!」


「「「「「「「「「……。」」」」」」」」」


【勇者】軍第5・6部隊を引き連れて北上していたアラワ達は、前日に襲った村で行われていた所業に絶句していた。

【勇者】軍第8部隊は特に野蛮な奴等が多いのだが、最悪の形でしっぺ返しを食らっている所であった。




「あ、あああっ!昨日村を襲った奴等だ!」
「また攻めてきた!」
「娘達を避難させろ!」
「た、旅の御方!お、お助けを…」

『待った。
奴等は『ウォルタメ』でボコボコにした連中です。
ちょっと話してきます、クリストフィー、少し外すよ?』

「了解しましたぞ。(クリストフ)」ブンッ!

バツンッ!「っぎゃぁああああああっ!」





『律儀に全員揃って北上してきてくれたんですね。その調子でイグレージャ・オシデンタルまで戻って下さいよ?』

「…逃げ出そうとした奴等が足を何かに食い千切られた…
アンタの言う通りの行動を取らないとどうなるか分かったモンじゃないでしょ…(アラワ)」


集団の方を見てみると、足を食い千切られて仲間に担がれた者達が居た。


『まぁ取り敢えず治療しましょう。
その後制裁として″アレ″を食らって貰いますがね。』

「え、えぇ…
あ、待って、足は食い千切られてここには…(アラワ)」


通常、体の一部を完全に失った状態で復元させるのは非常に難しい。
薬品を用いて″生やす″事は可能だが、非常に高額で高位の薬品に限られる。


『グリードラ(偽名)、足はまだ残ってる?』

「は?(アラワ)」

ボゴゴンッ!グルルルォオッ!

「「「「「「「っ!?」」」」」」」


ノアがグリードの偽名を呼ぶと、ノアの足元から25メル長のグリードが現出。
アラワ含め村の者や報復を受けている者達も固まっていた。


ブッ!『『ビチャッ!ビタッ!』』

《まっず…
アンタらの足、朝方食べたネズミ(カッパラット)より酷い味よ?》
しおりを挟む
感想 1,253

あなたにおすすめの小説

『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる

仙道
ファンタジー
 気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。  この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。  俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。  オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。  腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。  俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。  こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。 12/23 HOT男性向け1位

隠して忘れていたギフト『ステータスカスタム』で能力を魔改造 〜自由自在にカスタマイズしたら有り得ないほど最強になった俺〜

桜井正宗
ファンタジー
 能力(スキル)を隠して、その事を忘れていた帝国出身の錬金術師スローンは、無能扱いで大手ギルド『クレセントムーン』を追放された。追放後、隠していた能力を思い出しスキルを習得すると『ステータスカスタム』が発現する。これは、自身や相手のステータスを魔改造【カスタム】できる最強の能力だった。  スローンは、偶然出会った『大聖女フィラ』と共にステータスをいじりまくって最強のステータスを手に入れる。その後、超高難易度のクエストを難なくクリア、無双しまくっていく。その噂が広がると元ギルドから戻って来いと頭を下げられるが、もう遅い。  真の仲間と共にスローンは、各地で暴れ回る。究極のスローライフを手に入れる為に。

【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』

ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。 全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。 「私と、パーティを組んでくれませんか?」 これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

「餌代の無駄」と追放されたテイマー、家族(ペット)が装備に祝福を与えていた。辺境で美少女化する家族とスローライフ

天音ねる(旧:えんとっぷ)
ファンタジー
【祝:男性HOT18位】Sランクパーティ『紅蓮の剣』で、戦闘力のない「生産系テイマー」として雑用をこなす心優しい青年、レイン。 彼の育てる愛らしい魔物たちが、実はパーティの装備に【神の祝福】を与え、その強さの根源となっていることに誰も気づかず、仲間からは「餌代ばかりかかる寄生虫」と蔑まれていた。 「お前はもういらない」 ついに理不尽な追放宣告を受けるレイン。 だが、彼と魔物たちがパーティを去った瞬間、最強だったはずの勇者の聖剣はただの鉄クズに成り果てた。祝福を失った彼らは、格下のモンスターに惨敗を喫する。 ――彼らはまだ、自分たちが捨てたものが、どれほど偉大な宝だったのかを知らない。 一方、レインは愛する魔物たち(スライム、ゴブリン、コカトリス、マンドラゴラ)との穏やかな生活を求め、人里離れた辺境の地で新たな暮らしを始める。 生活のためにギルドへ持ち込んだ素材は、実は大陸の歴史を塗り替えるほどの「神話級」のアイテムばかりだった!? 彼の元にはエルフやドワーフが集い、静かな湖畔の廃屋は、いつしか世界が注目する「聖域」へと姿を変えていく。 そして、レインはまだ知らない。 夜な夜な、彼が寝静まった後、愛らしい魔物たちが【美少女】の姿となり、 「れーんは、きょーも優しかったの! だからぽるん、いーっぱいきらきらジェル、あげたんだよー!」 「わ、私、今日もちゃんと硬い石、置けました…! レイン様、これがあれば、きっともう危ない目に遭いませんよね…?」 と、彼を巡って秘密のお茶会を繰り広げていることを。 そして、彼が築く穏やかな理想郷が、やがて大国の巨大な陰謀に巻き込まれていく運命にあることを――。 理不尽に全てを奪われた心優しいテイマーが、健気な“家族”と共に、やがて世界を動かす主となる。 王道追放ざまぁ × 成り上がりスローライフ × 人外ハーモニー! HOT男性49位(2025年9月3日0時47分) →37位(2025年9月3日5時59分)→18位(2025年9月5日10時16分)

【コミカライズ決定】勇者学園の西園寺オスカー~実力を隠して勇者学園を満喫する俺、美人生徒会長に目をつけられたので最強ムーブをかましたい~

エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】 【第5回一二三書房Web小説大賞コミカライズ賞】 ~ポルカコミックスでの漫画化(コミカライズ)決定!~  ゼルトル勇者学園に通う少年、西園寺オスカーはかなり変わっている。  学園で、教師をも上回るほどの実力を持っておきながらも、その実力を隠し、他の生徒と同様の、平均的な目立たない存在として振る舞うのだ。  何か実力を隠す特別な理由があるのか。  いや、彼はただ、「かっこよさそう」だから実力を隠す。  そんな中、隣の席の美少女セレナや、生徒会長のアリア、剣術教師であるレイヴンなどは、「西園寺オスカーは何かを隠している」というような疑念を抱き始めるのだった。  貴族出身の傲慢なクラスメイトに、彼と対峙することを選ぶ生徒会〈ガーディアンズ・オブ・ゼルトル〉、さらには魔王まで、西園寺オスカーの前に立ちはだかる。  オスカーはどうやって最強の力を手にしたのか。授業や試験ではどんなムーブをかますのか。彼の実力を知る者は現れるのか。    世界を揺るがす、最強中二病主人公の爆誕を見逃すな! ※小説家になろう、カクヨム、pixivにも投稿中。

ブラック企業で心身ボロボロの社畜だった俺が少年の姿で異世界に転生!? ~鑑定スキルと無限収納を駆使して錬金術師として第二の人生を謳歌します~

楠富 つかさ
ファンタジー
 ブラック企業で働いていた小坂直人は、ある日、仕事中の過労で意識を失い、気がつくと異世界の森の中で少年の姿になっていた。しかも、【錬金術】という強力なスキルを持っており、物質を分解・合成・強化できる能力を手にしていた。  そんなナオが出会ったのは、森で冒険者として活動する巨乳の美少女・エルフィーナ(エル)。彼女は魔物討伐の依頼をこなしていたが、強敵との戦闘で深手を負ってしまう。 「やばい……これ、動けない……」  怪我人のエルを目の当たりにしたナオは、錬金術で作成していたポーションを与え彼女を助ける。 「す、すごい……ナオのおかげで助かった……!」  異世界で自由気ままに錬金術を駆使するナオと、彼に惚れた美少女冒険者エルとのスローライフ&冒険ファンタジーが今、始まる!

ダンジョンに行くことができるようになったが、職業が強すぎた

ひまなひと
ファンタジー
主人公がダンジョンに潜り、ステータスを強化し、強くなることを目指す物語である。 今の所、170話近くあります。 (修正していないものは1600です)

処理中です...