ソロ冒険者のぶらり旅~悠々自適とは無縁な日々~

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取り敢えず南へ編

白→黒→金

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~各々の現在のステータス~

【勇者】軍第9・10部隊超強化兵:後方待機。
『雷鳴竜』を宿したドラグナ:【竜攘虎迫】解除まで残り18分。
『昂雷猿帝』を宿したビスマス:【竜攘虎迫】解除まで残り18分。

ノア:回復措置により弱体化(解除まで残り9分50秒)
グリード:躍起
クリストフ:雷食らって真っ黒焦げ
【鬼灯丸】:(゜゜)(゜゜)


【竜攘虎迫(リュウジョウコハク)】…【竜操騎士】【猛獣使い(ビーストマスター)】の持つ固有スキル。
過去に友宜を結び、友好関係となった各々の種のモンスターの力を一時的(20分間)に身に宿す事が可能。

※発動者に力を貸している間、モンスターは通常行動不能となるのだが、モンスターの力が強大な場合は発動者と共に戦闘に参加する事もある。

その辺のモンスターであれば大した事は無いが、強力なモンスターとなれば行使出来る力は途方も無いが、返ってくる反動も凄まじいモノとなる。



バクンッ!『ギュィイインッ!』(口を開き、プラズマレーザーのチャージを開始。)

〔〔っ!?〕〕


人間形態のグリードが口を開くと、光の粒子が集束を開始。
何の攻撃か分からないものの、そうはさせまいとドラグナか天に向かって手を掲げると、後ろに配置している『雷鳴竜』を起点として落雷が発生した。


バシィイインッ!『ィイイイイイッ!』

〔っ!?雷の直撃だぞ!?何故動じない!(ドラグナ)〕

〔なら直接攻撃だ!お前は雷を射続けろ!(ビスマス)〕

バチュンッ!(雷による超高速移動)


『雷鳴竜』からの落雷をモロに受けたグリードであったが、特に気にする様子も無くチャージを続ける。
焦ったビスマスは、ドラグナに雷を放ち続ける様に言った直後、超高速接近していった。


バシィンッ!『『チュドドッ!』』ヂュンッ!

〔オ″ォ″オ″『『ズドォオオンッ!』』オ″ォ″オ″オ″ッ″!(昂雷猿帝)〕

『『バヂバヂバヂィイッ!』』〔おおおっ!(ビスマス)〕


ビスマスが言った様に、『雷鳴竜』の力を宿したドラグナはグリードを中心とした、半径50メルの範囲内に断続的に雷を落とし続ける。

その雷の雨の中を、『昂雷猿帝』の力を宿したビスマスと『昂雷猿帝』自身が駆け抜ける。

その内の数発の雷を自身の拳に集め、煌々と光輝く拳を振り上げてグリードに狙いを定める。

ビスマスは両手に雷を集め、グリード同様にチャージしている様だ。


『『バシュゥウンッ!』』(超高速接近)

〔ゥヴァア″ア″ア″ア″アアッ!!(昂雷猿帝)〕

〔食らえぃっ!『バヂュゥウウウッ!』(ビスマス)〕


2つの姿はまるで雷の様に変化し、攻撃力に加えて速度も乗せた拳と雷撃を同時に放つ。
こんなものをまともに食らってしまえば、原型も止めずに消し炭になってしまうものだが…


《あなた達、【魔王】の一撃はこんなモノじゃ無いわよ?》


先程天空から放たれた巨雷の一撃よりも数倍
以上の一撃が、今度は地上から放たれたのであった。





ズリ…ズリリ…(ノアが地面を這う音)

プス…プスプス…(クリストフが炭化した音)

「お、おい…嘘だろクリストフ…
さっきからその立ち姿のまま動かないけど生きてるよな…?
割と何でもありなお前の事だから、その状態でも実はピンピン」

「あ、生きとりますぞ。(クリストフ)」

「あ、良かった、いつものクリストフだ。」


先程落雷を食らい、表面上炭化したクリストフを心配し、弱体化状態のノアが地面を這ってやって来た。

が、やっぱりいつものクリストフだったらしく。炭化したクリストフからいつもの声が響いていた。


ボロボロ…(炭化した表面が崩れる音)

「まだ視力と聴力が戻りきって無いけど、ヒールダストマッシュルームを提供してくれたクリストフにお礼言う前に消し炭になっちゃったらどうしようかと…
…ねぇクリストフ?イマイチ見えてないし、肩の辺りまでしか出てないけど、何だか体が″金色″になってない?」


クリストフが中で体を震わせたからか、表面の炭がボロボロと剥げてきた。

ノアが安堵しつつクリストフに感謝を述べていたものの、姿形はそのままに体色の異様な変化に困惑していた。


「ノア殿、こんな話を聞いた事ありませんかな?(クリストフ)」

「え?何…?」

「キノコの群生地に雷が落ちると、生育スピードに加えて収穫量が増加すると。(クリストフ)」

「え?あー…村のおじいちゃんがそんな事言ってた様な…」

「そういう事です。(クリストフ)」

「どういう事っ!?」


結局クリストフの体表が″金色″に変化している理由は分からなかった。

すると


「あ、ノア殿、耳を塞いで下され。(クリストフ)」

「え?『『ムギュ。』』何

″『『『『『ズバァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアンッ!!!』』』』』″

ぅおおおおおおおおおおおっ!?
破れる!また鼓膜破けちゃうって!今度は何!?」

「グリード殿が攻撃を行ったのでしょう。
見て下され、空に厚く立ち込めていた積乱雲に大穴が空いて大半が霧散しておりますぞ。(クリストフ)」


ノアが耳を塞いだ直後、大爆音と閃光、そして衝撃波が一帯を襲う。
閃光と衝撃波は、ノアの前にクリストフ(炭化)が立っていたので殆ど防がれていた。


「そ、そうか、グリードか…
…状況を確認したいけど、30メル以上先はボヤけて見えな…
う、うわぁあああっ!クリストフの全身が″金色″になってるぅっ!?」

「おお、何と荘厳な。(クリストフ)」クネクネ。

「その姿でクネクネすんな!」


グリードの攻撃で発生した衝撃波で炭化した部分が全て吹き飛んだ結果、クリストフの全身金色の体が露になった。

これによって


白○プシ→黒ペ○シ→金ペプ○


に変貌を遂げたのであった。(全身金タイツの変態にしか見えない。)


「ノア殿はまだ弱体化しておりますでしょうからお休みしていて下され。
なーに、あっちはグリード殿と私が居れば事足りるでしょう。
【鬼灯丸】のお二方、ノア殿の側に居ていて下され。(クリストフ)」

『う。』(     ゜゜)b(     ゜゜)b

「おわっ!居たのか!?」

『うん。』(     ゜゜)(     ゜゜)


弱体化解除まで後5分程あるノアを【鬼灯丸】に任せ、クリストフは前線のグリードの所まで向かうのであった。





ヒュォオオオオオ…

〔く…はぁ…ぐっ…(ビスマス)〕

〔グルル…ォオ…(昂雷猿帝)〕

《はぁ、属性持ちは厄介ねぇ…
体の大半を吹き飛ばしても、周囲に対応する属性があれば簡単に再生しちゃうんだもの。》

バクンッ!『ギュィイインッ!』(口を開き、プラズマレーザーのチャージを開始。)

〔〔〔〔っ!?〕〕〕〕

《ヒャージのホフはわふぁっふぁかは、ふぎはへんしゃしへかんへんにけひとふぁしへやほーかひら。(チャージのコツは分かったから次は連射して完全に消し飛ばしてやろうかしら。)》

『ボシュウ!』

《でも主様から″殺すな″と言われているから、手加減してあげる。
さっさと再生して掛かってらっしゃい。》
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