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取り敢えず南へ編
普通は回想が挟まる流れ
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バチチチチチチッ!
(〔くっ…何て奴だ…
もしや″あの国″、″既に完成まで漕ぎ着けた″んじゃないだろうな…
雷鳴竜!今一度『大白雷』を行使し、奴を殲滅するぞ!(ドラグナ)〕)
(〔……(雷鳴竜)〕)
(〔雷鳴竜?雷鳴竜!どうしたのだ雷鳴竜!(ドラグナ)〕)
雷鳴竜と共に上空で静止していたドラグナは、眼下に立つグリードを殲滅すべく、力を貸してくれている雷鳴竜に声を掛けるが応答が無い。
だが何度か呼び掛けた所
(〔あ、″あの方″の気配に覚えがある…
遥か昔に″全てを呑み込んでいった飢えきお方″の気配と同じだ…(雷鳴竜)〕)
(〔?…ウエキ…?
何を言っているのだ?(ドラグナ)〕)
(〔わ、我らの様に″天候を操れる竜種″は稀有であり誇りでもあった…
だが″あの方″は違う…
我らの誇りを何でもない様に呑み込み、喉を鳴らしていた…
あの者は″あの方の末裔″に違いない…(雷鳴竜)〕)
眼下でこちらを見詰めているグリードの正体に気付き、声と体を震わせる雷鳴竜。
(〔????雷鳴竜、一体何
(〔ドラグナ、お主とは友好関係にあったが、今日限りとなる事だろう。(雷鳴竜)〕)
ど、どういう事だ雷鳴竜!?(ドラグナ)〕)
唐突な関係解消を求められたドラグナは更に混乱する事になる。
(〔…我は売ってはならない相手に喧嘩を売ってしまった…ここからどう弁解したとて命を落とす事になるのは必定。
それ故この場では命を睹してお主と共に″あの方″とお相手致す…(雷鳴竜)〕)
(〔…雷鳴竜がそれ程の覚悟を…!?
そんな…それでは奴は″アレ″に匹敵する程の相手だと…?(ドラグナ)〕)
(〔…それ以上だ。(雷鳴竜)〕)
眼下に立つグリードに対し、絶望の色を滲ませた声音で話す雷鳴竜。
そんな雷鳴竜の覚悟に、ドラグナは″初めて会った日″の事を思い返すのだった。
~約5年程ま
《何ボケッとしてんのよ、来ないなら私から行くわよ?》
バクンッ!(顎を大きく開く。)
〔〔っ!?〕〕
いつの間にか背後に迫っていたグリードが下顎を大きく開き、恐ろしい口内が露となる。
『『『ズゥウウウッ!』』』(吸う。)
『『『ギュゥウウウウッ!』』』(周囲に満たされている電撃が吸収される。)
〔が、ぁああああっ!?ち、力が抜ける!?(ドラグナ)〕
〔くっ!『イナヅマドラグノスブレス』!(雷鳴竜)〕
『『『ズバババババ『『ギュォオオオッ!』』(稲妻の様な拡散性ブレスが放たれるが、全てグリードの口内に吸収される。)
『『『バヒュゥウウッ!』』』(プラズマレーザー+吸収した『イナヅマドラグノスブレス』上乗せした一撃。)
〔は…?『『『ドパパパパパパパッ!』』』
たった今雷鳴竜が放った苦し紛れの拡散ブレスを吸収した上、その性質を取り入れ、属性が加算された『拡散性プラズマレーザー』がグリードから放たれた。
至近距離であった為、回避出来ずに雷鳴竜・ドラグナ共々全身の8割が消し飛ぶ事になった。
バチッ!バチチチッ!(雷鳴竜・ドラグナに雷が降り注ぐ。)
現在直上にある積乱雲から電撃を供給している為、消し飛んだ体は直ぐに再生するのだが、その際″雷鳴竜は一瞬浅黒い表皮が露″になり、″ドラグナは一瞬元の姿が露″になっていた。
(《ははーん、そういう事ぉ…》)
それを見逃さなかったグリードは、ニヤリと口角を上げるのであった。
~地上~
〔な、何て奴だ…あのままじゃ解除前に殺られちまう!加勢に行くぞ!(ビスマス)〕
〔ヴォオオッ!(昂雷猿帝)〕
「悪いですがあなた達の相手は私になりますな。(クリストフ)」
〔ヴォオオッ!?(昂雷猿帝)〕ズザザザッ!
〔い、いつの間に??と言うか何だお前!
金ぴかで気持ち悪ぃな!(ビスマス)〕
「あなたの一撃、最高で御座いましたよ?
お陰でこの得体を手に入れる事が出来ましたので。(クリストフ)」クネクネ。
〔その姿でクネクネすんな!
気持ち悪い通り越しておぞましいわ!
昂雷猿帝!コイツを消し炭にしてやれ!(ビスマス)〕
〔ゥボォオ″オ″オ″オ″ッ!〕
『『『バリリリリリリッ!』』』(直上から雷落下。)
バ『キュン』『『『ズドドドドドドンッ!』』』(落雷がクリストフの間近で方向転換し、そのまま地面に落ちる。)
〔〔!?〕〕
金クリストフを消し飛ばす為に放った一撃が直撃せずに逸れた事に、放った昂雷猿帝とビスマスは驚きを露にしていた。
バ『キュン』『『ドドンッ!』』(take2)
バ『キュン』『『『ズドドッ!』』』(take3)
バ『キュン』『『ドドドドンッ!』』(take4)
「はっはっは、あなた達の雷はもう食らいませんよ。(クリストフ)」
〔ブフーッ…ブフーッ…グゥウウ…!(昂雷猿帝)〕
〔くそっ!何故だ!何故当たらん!(ビスマス)〕
次々に放たれる雷が次々にクリストフを逸れて地面に着弾する。
昂雷猿帝は体力を消耗したのか息を荒げて苛立ちを露にしていた。
クリストフはそんな2人に解説を挟む。
「今私の周りには『アマヨケカラカサキノコの胞子』と『避雷芯の胞子』を舞わせています。
これによって雨と雷を弾いている為、あなた達の攻撃が届く事はありません。(クリストフ)」
『アマヨケカラカサキノコ』…とある地域に生育しているキノコの一種。雨季に胞子を撒くのだが、雨を弾く為広い範囲に散布される。
一部地域では雨具に加工使用される。
『避雷芯』…見た目はクリストフの様に巨大なキノコなのだが、中心部分に金属成分が多く含まれているので文字通り″避雷針″として活用出来る代物である。
〔御丁寧な説明ありがとうよ!
雷が効かねぇのなら直接攻撃を仕掛けりゃ良いだけじゃねぇか!
行くぞ昂雷猿帝!(ビスマス)〕
〔ヴ…ォオオ…!(昂雷猿帝)〕
(〔…ん?何か消耗が激しく無いか…?
さっき半分消し飛ばされたが、まだ積乱雲はあるよな…(ビスマス)〕)
数発の雷を放っただけで息が上がっている昂雷猿帝に、ビスマスは空を見上げて積乱雲を確認していた。
〔なら俺が行く!
お前はそこで力を溜めていろ!(ビスマス)〕バチュンッ!
バシッ!バシュゥッ!(雷の様な超高速移動。)
バシュッ!バチ…チッ…『ガクンッ!』ドシャァアッ!(体から雷が消失し、元の姿に戻る。そのまま地面に倒れ込む。)
「??…っ!?(ビスマス)」
自分で【竜攘虎迫】を解除した訳でも無いのに体から雷が消失して脱力。
声も発せられなくなる程に体力が消耗したビスマスは何が起こったのか分からない様子。
「分からなくて当然です。
私はもう1つ『蓄電キノコの胞子』を撒いております。
あなた達が纏っている雷撃はかなりのものですからその分早く″育った″のでしょう。(クリストフ)」
「っ…!?…っ…(ビスマス)」
地面に倒れ、体を動かす事もままならないビスマスは自身の手を見てみると、薄らと発光している″白い物体″が目に入る。
それらはビスマスの全身に付着し、纏わり付いていた。
『蓄電キノコ』…落雷の多い地域に生息。
組織内に微細な魔石が内蔵されており、蓄えた雷を後々自身の育成に利用する。
一部地域では一般家庭に応用出来ないか研究しているという。
〔ブフーッ…ブフーッ…(昂雷猿帝)〕
「ふーむ、雷が煩わしかったので放ったモノでしたが、まさかあなた方から力を奪ってしまうモノだったとは…
ふむ、″本来の姿″はその様な姿なのですな。(クリストフ)」
先程まで全身に雷を纏っていた昂雷猿帝の姿はそこには無く、浅黒い毛並みの巨大な猿が何とか踏ん張ってクリストフを睨み付けていた。
『昂雷猿帝』…雷雲を呼び、自身に纏わせる事で大幅な身体強化を可能にし、雷を操って戦闘に組み込む事が可能な巨猿。
受けたダメージによって損傷した体は、雷雲から雷を供給する事で直ぐ様再生させる事が可能。
ほぼ不死身に思われるが、雷雲から離し供給を止めれば本来の姿が露となるので、ダメージを与える事が可能になる。
(〔くっ…何て奴だ…
もしや″あの国″、″既に完成まで漕ぎ着けた″んじゃないだろうな…
雷鳴竜!今一度『大白雷』を行使し、奴を殲滅するぞ!(ドラグナ)〕)
(〔……(雷鳴竜)〕)
(〔雷鳴竜?雷鳴竜!どうしたのだ雷鳴竜!(ドラグナ)〕)
雷鳴竜と共に上空で静止していたドラグナは、眼下に立つグリードを殲滅すべく、力を貸してくれている雷鳴竜に声を掛けるが応答が無い。
だが何度か呼び掛けた所
(〔あ、″あの方″の気配に覚えがある…
遥か昔に″全てを呑み込んでいった飢えきお方″の気配と同じだ…(雷鳴竜)〕)
(〔?…ウエキ…?
何を言っているのだ?(ドラグナ)〕)
(〔わ、我らの様に″天候を操れる竜種″は稀有であり誇りでもあった…
だが″あの方″は違う…
我らの誇りを何でもない様に呑み込み、喉を鳴らしていた…
あの者は″あの方の末裔″に違いない…(雷鳴竜)〕)
眼下でこちらを見詰めているグリードの正体に気付き、声と体を震わせる雷鳴竜。
(〔????雷鳴竜、一体何
(〔ドラグナ、お主とは友好関係にあったが、今日限りとなる事だろう。(雷鳴竜)〕)
ど、どういう事だ雷鳴竜!?(ドラグナ)〕)
唐突な関係解消を求められたドラグナは更に混乱する事になる。
(〔…我は売ってはならない相手に喧嘩を売ってしまった…ここからどう弁解したとて命を落とす事になるのは必定。
それ故この場では命を睹してお主と共に″あの方″とお相手致す…(雷鳴竜)〕)
(〔…雷鳴竜がそれ程の覚悟を…!?
そんな…それでは奴は″アレ″に匹敵する程の相手だと…?(ドラグナ)〕)
(〔…それ以上だ。(雷鳴竜)〕)
眼下に立つグリードに対し、絶望の色を滲ませた声音で話す雷鳴竜。
そんな雷鳴竜の覚悟に、ドラグナは″初めて会った日″の事を思い返すのだった。
~約5年程ま
《何ボケッとしてんのよ、来ないなら私から行くわよ?》
バクンッ!(顎を大きく開く。)
〔〔っ!?〕〕
いつの間にか背後に迫っていたグリードが下顎を大きく開き、恐ろしい口内が露となる。
『『『ズゥウウウッ!』』』(吸う。)
『『『ギュゥウウウウッ!』』』(周囲に満たされている電撃が吸収される。)
〔が、ぁああああっ!?ち、力が抜ける!?(ドラグナ)〕
〔くっ!『イナヅマドラグノスブレス』!(雷鳴竜)〕
『『『ズバババババ『『ギュォオオオッ!』』(稲妻の様な拡散性ブレスが放たれるが、全てグリードの口内に吸収される。)
『『『バヒュゥウウッ!』』』(プラズマレーザー+吸収した『イナヅマドラグノスブレス』上乗せした一撃。)
〔は…?『『『ドパパパパパパパッ!』』』
たった今雷鳴竜が放った苦し紛れの拡散ブレスを吸収した上、その性質を取り入れ、属性が加算された『拡散性プラズマレーザー』がグリードから放たれた。
至近距離であった為、回避出来ずに雷鳴竜・ドラグナ共々全身の8割が消し飛ぶ事になった。
バチッ!バチチチッ!(雷鳴竜・ドラグナに雷が降り注ぐ。)
現在直上にある積乱雲から電撃を供給している為、消し飛んだ体は直ぐに再生するのだが、その際″雷鳴竜は一瞬浅黒い表皮が露″になり、″ドラグナは一瞬元の姿が露″になっていた。
(《ははーん、そういう事ぉ…》)
それを見逃さなかったグリードは、ニヤリと口角を上げるのであった。
~地上~
〔な、何て奴だ…あのままじゃ解除前に殺られちまう!加勢に行くぞ!(ビスマス)〕
〔ヴォオオッ!(昂雷猿帝)〕
「悪いですがあなた達の相手は私になりますな。(クリストフ)」
〔ヴォオオッ!?(昂雷猿帝)〕ズザザザッ!
〔い、いつの間に??と言うか何だお前!
金ぴかで気持ち悪ぃな!(ビスマス)〕
「あなたの一撃、最高で御座いましたよ?
お陰でこの得体を手に入れる事が出来ましたので。(クリストフ)」クネクネ。
〔その姿でクネクネすんな!
気持ち悪い通り越しておぞましいわ!
昂雷猿帝!コイツを消し炭にしてやれ!(ビスマス)〕
〔ゥボォオ″オ″オ″オ″ッ!〕
『『『バリリリリリリッ!』』』(直上から雷落下。)
バ『キュン』『『『ズドドドドドドンッ!』』』(落雷がクリストフの間近で方向転換し、そのまま地面に落ちる。)
〔〔!?〕〕
金クリストフを消し飛ばす為に放った一撃が直撃せずに逸れた事に、放った昂雷猿帝とビスマスは驚きを露にしていた。
バ『キュン』『『ドドンッ!』』(take2)
バ『キュン』『『『ズドドッ!』』』(take3)
バ『キュン』『『ドドドドンッ!』』(take4)
「はっはっは、あなた達の雷はもう食らいませんよ。(クリストフ)」
〔ブフーッ…ブフーッ…グゥウウ…!(昂雷猿帝)〕
〔くそっ!何故だ!何故当たらん!(ビスマス)〕
次々に放たれる雷が次々にクリストフを逸れて地面に着弾する。
昂雷猿帝は体力を消耗したのか息を荒げて苛立ちを露にしていた。
クリストフはそんな2人に解説を挟む。
「今私の周りには『アマヨケカラカサキノコの胞子』と『避雷芯の胞子』を舞わせています。
これによって雨と雷を弾いている為、あなた達の攻撃が届く事はありません。(クリストフ)」
『アマヨケカラカサキノコ』…とある地域に生育しているキノコの一種。雨季に胞子を撒くのだが、雨を弾く為広い範囲に散布される。
一部地域では雨具に加工使用される。
『避雷芯』…見た目はクリストフの様に巨大なキノコなのだが、中心部分に金属成分が多く含まれているので文字通り″避雷針″として活用出来る代物である。
〔御丁寧な説明ありがとうよ!
雷が効かねぇのなら直接攻撃を仕掛けりゃ良いだけじゃねぇか!
行くぞ昂雷猿帝!(ビスマス)〕
〔ヴ…ォオオ…!(昂雷猿帝)〕
(〔…ん?何か消耗が激しく無いか…?
さっき半分消し飛ばされたが、まだ積乱雲はあるよな…(ビスマス)〕)
数発の雷を放っただけで息が上がっている昂雷猿帝に、ビスマスは空を見上げて積乱雲を確認していた。
〔なら俺が行く!
お前はそこで力を溜めていろ!(ビスマス)〕バチュンッ!
バシッ!バシュゥッ!(雷の様な超高速移動。)
バシュッ!バチ…チッ…『ガクンッ!』ドシャァアッ!(体から雷が消失し、元の姿に戻る。そのまま地面に倒れ込む。)
「??…っ!?(ビスマス)」
自分で【竜攘虎迫】を解除した訳でも無いのに体から雷が消失して脱力。
声も発せられなくなる程に体力が消耗したビスマスは何が起こったのか分からない様子。
「分からなくて当然です。
私はもう1つ『蓄電キノコの胞子』を撒いております。
あなた達が纏っている雷撃はかなりのものですからその分早く″育った″のでしょう。(クリストフ)」
「っ…!?…っ…(ビスマス)」
地面に倒れ、体を動かす事もままならないビスマスは自身の手を見てみると、薄らと発光している″白い物体″が目に入る。
それらはビスマスの全身に付着し、纏わり付いていた。
『蓄電キノコ』…落雷の多い地域に生息。
組織内に微細な魔石が内蔵されており、蓄えた雷を後々自身の育成に利用する。
一部地域では一般家庭に応用出来ないか研究しているという。
〔ブフーッ…ブフーッ…(昂雷猿帝)〕
「ふーむ、雷が煩わしかったので放ったモノでしたが、まさかあなた方から力を奪ってしまうモノだったとは…
ふむ、″本来の姿″はその様な姿なのですな。(クリストフ)」
先程まで全身に雷を纏っていた昂雷猿帝の姿はそこには無く、浅黒い毛並みの巨大な猿が何とか踏ん張ってクリストフを睨み付けていた。
『昂雷猿帝』…雷雲を呼び、自身に纏わせる事で大幅な身体強化を可能にし、雷を操って戦闘に組み込む事が可能な巨猿。
受けたダメージによって損傷した体は、雷雲から雷を供給する事で直ぐ様再生させる事が可能。
ほぼ不死身に思われるが、雷雲から離し供給を止めれば本来の姿が露となるので、ダメージを与える事が可能になる。
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