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取り敢えず南へ編
新【固有スキル】
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~戦闘開始15分経過~
「おぉおおおっ!『茸御雷神(タケミカヅチ)』っ!(クリストフ)」
『『ドドンッ!ドンッ!』』(閃光と共に煌々としたキノコが飛来。)
「今です!『鎮魂の振鈴』を幾度か!
そうすれば奴に対抗出来るやも!(クリストフ)」
「おぅよ!『『リィイイ〔さぜるかぁっ!〕
『『『『バギバギバギバギッ!』』』』(突き立った『茸御雷神(タケミカヅチ)』とヒュージャごと、黒く巨大な腕で根刮ぎ薙ぎ払う。)
ズシャァアッ!
「くそっ!コレもダメか!
浄化作用を施す前に壊されてしまう!(ヒュージャ)」
「奴もその『鎮魂の振鈴』が弱点である事は分かっているのでしょう。
うぬぬ…何と手強い…(クリストフ)」
戦闘を開始して暫く、クリストフが攻撃兼セーフティエリアの基礎を構築し、ヒュージャが攻撃しつつ浄化作用を付与させる流れを行っていたが、既に5つの策を封じられ、ジリ貧に追いやられていた。
〔うふふふ…あなた達のトラウマも可視化してあげる…そうすれば″あの子″の様に動けなくなるでしょうしね…うふふ…〕
「ふんっ!ノア殿は回復に勤しんでおられるだけだ。調子に乗られるでないぞ!(クリストフ)」
と、強気に出るクリストフだが、彼も内心ノアが復帰する可能性は五分五分であると思っていた。
〔…あなたがこの中で1番厄介ね…
あなたにはトラウマと言えるモノが無いし、そもそもあなたが何なのかよく分からないもの。〕
「つかえるキノコだ!覚えておけ!(クリストフ)」
(つかえるキノコ…?(ヒュージャ))
クリストフは元がキノコであり、生後まだ2ヶ月である為、トラウマと言えるモノが無いらしい。
が
〔でも、その随道の先、街の方に仲間が居るみたいね。
その子達が酷い事になったら…どう思う…?〕
「ぬっ!?…記憶を覗かれたか…!(クリストフ)」
クリストフ自身にあれこれ対処するのを止めた黒い涙を流す幼女の悪霊は、クリストフの記憶を読み取り、矛先を街の方に向けた様子。
「お″ぉ″お″お″お″っ!(ヒュージャ)」
バシィンッ!「っがっ!?(ヒュージャ)」
〔闇雲に掛かってきても無駄よ?
あなた達は大人しく街が無惨に飲み込まれていく様を見届けるが良いわ。〕ズズズ…
街に向かおうとする悪霊を止めるべく特攻を仕掛けるヒュージャを、黒い涙を流す幼女の悪霊は事も無げに払う。
自身だけでは戦力として心許ないと分かっていてもヒュージャは叫ぶ。
「ふざけるなっ!街を襲うだと!
そんな事絶対「させるかっ!」…え?(ヒュージャ)」
「ノ、ノア殿?(クリストフ)」
自身が発しようとした言葉が後方から聞こえてきた為、後ろを振り返ると、そこには両手に荒鬼神ノ化身を手にしたノアがこちらに歩を進めていた。
バシャッ!バシャッ!バシャッ…(黒い液体の中を進む。)
〔あらぁ、まだやる気?
またトラウマが見たいの『黙れ。』…ぁ?〕
ズズズズズズ…
『お前はここで″浄化″してやる。
一片たりとも残さず全て。これは決定事項だ。』
『『ズルリ…』』『『ジャキィンッ!』』(赤黒いオーラを立ち昇らせ、追加の腕2本を形成。
腰に差していた残り2本の荒鬼神ノ化身を抜く。)
「う、腕が…4本…?
と言うか何だこの尋常じゃない殺気は…(ヒュージャ)」
「あ、あの姿は″ある意味″本気の様です…
だがもう<浄化>は放てないハズ…何か策があるのでしょうか…(クリストフ)」
力の制御を解除した代わりに腕を生成するノア。クリストフは策があるのかと半信半疑だが、行く末を見守る事にした。
〔なぁにぃ、きみも″憑き者″なのぉ?
実は人間じゃなくて私と同じ悪霊の類なのかしら?くすくす…〕
悪霊は笑みを浮かべながら微笑する。
どうやったって自分には敵わないのだと確信しているのだろう。
が
『『『『ギシッ…』』』』(手にした4本の荒鬼神ノ化身を眼前に構え、″✕″を形成させる。)
〔…?〕
「「…?」」
その行動の意味がこの場に居る全員が分かっていなかったが、直ぐに身を以て体感する事となった。
『【鬼哭死重奏・穢払ノ鐔鳴(キコクシジュウソウ・ケガレバライノツバナリ)】。』
『『『『ギャリィイイイインッ!』』』』
『『ジュワッ!』』
『ジュワァアアアッ!』
『『『ジュワァッ!』』』
〔っひぐぅう″う″っ!?〕
「「え?」」
″✕″を形成した荒鬼神ノ化身同士を擦り合わせる事で強烈な音が発生。
足下に池溜まりとなった黒い液体が所々霧散し、黒い涙を流す幼女の悪霊は身を捩り、耳を押さえて抵抗する。
だが、クリストフとヒュージャに特段変化は見られない。
『『『『ギャリィイイイインッ!』』』』
『『ジュワァアアアッ!』』
〔ぃい…止めろぉ!『ジュッ!』その音ヲ鳴らすな″ぁ!〕
2度目の音で足下にある黒い液体の多くが霧散し、黒い涙を流す悪霊の体も所々が霧散していた。
〔ぐぞっ!ごぅな″れ″ば!『『グヂュッ!ブチブチブチッ!』』〕
「うわっ!?耳を!?(ヒュージャ)」
「自分で千切りおった…(クリストフ)」
音を嫌がった悪霊は自身の両耳に深く指を突き刺し、大きく抉り取った。
〔あ″はははははっ!これで不快な音は聞こえん!残念だった『『ザシュゥッ!』』…あぇ…?〕
『『『ボワァアアアッ!』』』(悪霊の体が炎上。)
バシャッ!パシャァッ!(自身の体に黒い液体を掛ける。)
『『『ゴォオオオオッ!』』』
〔あ″あ″あ″あ″あ″あ″っ!?
ひ、火ぃ!何故消えん!?何故消火出来んのだぁ『ゾンッ!』っ!?〕
突然斬撃が飛んできたかと思えば、命中後は全身が火達磨となり悪霊を焼く。
依然燃え続ける自身の体の炎を消す為に黒い液体を掛け続ける悪霊だが、火は衰える事を知らない。
そうこうしていると、今度は悪霊の首に斬撃が飛ぶ。
斬撃が放たれた方を見てみると、そこには赤熱を通り越して白熱化した荒鬼神ノ化身を手にするノアが、剣を振り抜いた姿勢で立っていた。
『【鬼哭死重奏・穢払ノ″癒火″(キコクシジュウソウ・ケガレバライノ″イヤシビ″)】。
その炎はお前が消滅するまで消える事は無い。
無駄な抵抗はせず、大人しく消滅しちまえ。』
『『『ゴォオオオオッ!』』』
〔い、嫌だ!
漸く手に入れた力を!十数年掛けて蓄えた力をこんな所でぇえっ!
死にたくない!死にたくない!死にたくないぃいっ!〕
ザッ!
『…往生際が、悪いっ!』
『『『『ザシュウッ!』』』』(炎上する悪霊を4本の荒鬼神ノ化身で十字に斬る。)
〔あ″あ″あ″あ″あ″あ″あ″あ″あ″あ″『『パシュゥウウウッ!』』
『『『シュパァアアアアッ!』』』(地面に広がっていた残りの黒い液体までもが霧散。)
トドメとばかりに振られた十字斬りによって悪霊は焼滅。光の粒子となって完全に消滅した。
黒い液体全てが消滅した事で、ノアの前には『ダンジョンコア』だけが残される事となった。
「おぉおおおっ!『茸御雷神(タケミカヅチ)』っ!(クリストフ)」
『『ドドンッ!ドンッ!』』(閃光と共に煌々としたキノコが飛来。)
「今です!『鎮魂の振鈴』を幾度か!
そうすれば奴に対抗出来るやも!(クリストフ)」
「おぅよ!『『リィイイ〔さぜるかぁっ!〕
『『『『バギバギバギバギッ!』』』』(突き立った『茸御雷神(タケミカヅチ)』とヒュージャごと、黒く巨大な腕で根刮ぎ薙ぎ払う。)
ズシャァアッ!
「くそっ!コレもダメか!
浄化作用を施す前に壊されてしまう!(ヒュージャ)」
「奴もその『鎮魂の振鈴』が弱点である事は分かっているのでしょう。
うぬぬ…何と手強い…(クリストフ)」
戦闘を開始して暫く、クリストフが攻撃兼セーフティエリアの基礎を構築し、ヒュージャが攻撃しつつ浄化作用を付与させる流れを行っていたが、既に5つの策を封じられ、ジリ貧に追いやられていた。
〔うふふふ…あなた達のトラウマも可視化してあげる…そうすれば″あの子″の様に動けなくなるでしょうしね…うふふ…〕
「ふんっ!ノア殿は回復に勤しんでおられるだけだ。調子に乗られるでないぞ!(クリストフ)」
と、強気に出るクリストフだが、彼も内心ノアが復帰する可能性は五分五分であると思っていた。
〔…あなたがこの中で1番厄介ね…
あなたにはトラウマと言えるモノが無いし、そもそもあなたが何なのかよく分からないもの。〕
「つかえるキノコだ!覚えておけ!(クリストフ)」
(つかえるキノコ…?(ヒュージャ))
クリストフは元がキノコであり、生後まだ2ヶ月である為、トラウマと言えるモノが無いらしい。
が
〔でも、その随道の先、街の方に仲間が居るみたいね。
その子達が酷い事になったら…どう思う…?〕
「ぬっ!?…記憶を覗かれたか…!(クリストフ)」
クリストフ自身にあれこれ対処するのを止めた黒い涙を流す幼女の悪霊は、クリストフの記憶を読み取り、矛先を街の方に向けた様子。
「お″ぉ″お″お″お″っ!(ヒュージャ)」
バシィンッ!「っがっ!?(ヒュージャ)」
〔闇雲に掛かってきても無駄よ?
あなた達は大人しく街が無惨に飲み込まれていく様を見届けるが良いわ。〕ズズズ…
街に向かおうとする悪霊を止めるべく特攻を仕掛けるヒュージャを、黒い涙を流す幼女の悪霊は事も無げに払う。
自身だけでは戦力として心許ないと分かっていてもヒュージャは叫ぶ。
「ふざけるなっ!街を襲うだと!
そんな事絶対「させるかっ!」…え?(ヒュージャ)」
「ノ、ノア殿?(クリストフ)」
自身が発しようとした言葉が後方から聞こえてきた為、後ろを振り返ると、そこには両手に荒鬼神ノ化身を手にしたノアがこちらに歩を進めていた。
バシャッ!バシャッ!バシャッ…(黒い液体の中を進む。)
〔あらぁ、まだやる気?
またトラウマが見たいの『黙れ。』…ぁ?〕
ズズズズズズ…
『お前はここで″浄化″してやる。
一片たりとも残さず全て。これは決定事項だ。』
『『ズルリ…』』『『ジャキィンッ!』』(赤黒いオーラを立ち昇らせ、追加の腕2本を形成。
腰に差していた残り2本の荒鬼神ノ化身を抜く。)
「う、腕が…4本…?
と言うか何だこの尋常じゃない殺気は…(ヒュージャ)」
「あ、あの姿は″ある意味″本気の様です…
だがもう<浄化>は放てないハズ…何か策があるのでしょうか…(クリストフ)」
力の制御を解除した代わりに腕を生成するノア。クリストフは策があるのかと半信半疑だが、行く末を見守る事にした。
〔なぁにぃ、きみも″憑き者″なのぉ?
実は人間じゃなくて私と同じ悪霊の類なのかしら?くすくす…〕
悪霊は笑みを浮かべながら微笑する。
どうやったって自分には敵わないのだと確信しているのだろう。
が
『『『『ギシッ…』』』』(手にした4本の荒鬼神ノ化身を眼前に構え、″✕″を形成させる。)
〔…?〕
「「…?」」
その行動の意味がこの場に居る全員が分かっていなかったが、直ぐに身を以て体感する事となった。
『【鬼哭死重奏・穢払ノ鐔鳴(キコクシジュウソウ・ケガレバライノツバナリ)】。』
『『『『ギャリィイイイインッ!』』』』
『『ジュワッ!』』
『ジュワァアアアッ!』
『『『ジュワァッ!』』』
〔っひぐぅう″う″っ!?〕
「「え?」」
″✕″を形成した荒鬼神ノ化身同士を擦り合わせる事で強烈な音が発生。
足下に池溜まりとなった黒い液体が所々霧散し、黒い涙を流す幼女の悪霊は身を捩り、耳を押さえて抵抗する。
だが、クリストフとヒュージャに特段変化は見られない。
『『『『ギャリィイイイインッ!』』』』
『『ジュワァアアアッ!』』
〔ぃい…止めろぉ!『ジュッ!』その音ヲ鳴らすな″ぁ!〕
2度目の音で足下にある黒い液体の多くが霧散し、黒い涙を流す悪霊の体も所々が霧散していた。
〔ぐぞっ!ごぅな″れ″ば!『『グヂュッ!ブチブチブチッ!』』〕
「うわっ!?耳を!?(ヒュージャ)」
「自分で千切りおった…(クリストフ)」
音を嫌がった悪霊は自身の両耳に深く指を突き刺し、大きく抉り取った。
〔あ″はははははっ!これで不快な音は聞こえん!残念だった『『ザシュゥッ!』』…あぇ…?〕
『『『ボワァアアアッ!』』』(悪霊の体が炎上。)
バシャッ!パシャァッ!(自身の体に黒い液体を掛ける。)
『『『ゴォオオオオッ!』』』
〔あ″あ″あ″あ″あ″あ″っ!?
ひ、火ぃ!何故消えん!?何故消火出来んのだぁ『ゾンッ!』っ!?〕
突然斬撃が飛んできたかと思えば、命中後は全身が火達磨となり悪霊を焼く。
依然燃え続ける自身の体の炎を消す為に黒い液体を掛け続ける悪霊だが、火は衰える事を知らない。
そうこうしていると、今度は悪霊の首に斬撃が飛ぶ。
斬撃が放たれた方を見てみると、そこには赤熱を通り越して白熱化した荒鬼神ノ化身を手にするノアが、剣を振り抜いた姿勢で立っていた。
『【鬼哭死重奏・穢払ノ″癒火″(キコクシジュウソウ・ケガレバライノ″イヤシビ″)】。
その炎はお前が消滅するまで消える事は無い。
無駄な抵抗はせず、大人しく消滅しちまえ。』
『『『ゴォオオオオッ!』』』
〔い、嫌だ!
漸く手に入れた力を!十数年掛けて蓄えた力をこんな所でぇえっ!
死にたくない!死にたくない!死にたくないぃいっ!〕
ザッ!
『…往生際が、悪いっ!』
『『『『ザシュウッ!』』』』(炎上する悪霊を4本の荒鬼神ノ化身で十字に斬る。)
〔あ″あ″あ″あ″あ″あ″あ″あ″あ″あ″『『パシュゥウウウッ!』』
『『『シュパァアアアアッ!』』』(地面に広がっていた残りの黒い液体までもが霧散。)
トドメとばかりに振られた十字斬りによって悪霊は焼滅。光の粒子となって完全に消滅した。
黒い液体全てが消滅した事で、ノアの前には『ダンジョンコア』だけが残される事となった。
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そして、このスキルを発動すれば神を自由に召喚出来るらしく、他の三大神も召喚するがうまく進むわけもなく......。
これは、雑魚と呼ばれ続けた勇者が、強き勇者へとなる物語である。
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