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取り敢えず南へ編
足止め(無意味)
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~早朝・カステロ裏門前~
「この度は色々と申し訳ありませんでした。
病室で苦しんでいる元領主代理シルヴィオに代わり謝罪致します。(ガネメ)」
「いえいえ…
ガネメさんこそ冒険者ギルドマスターと領主代理の掛け持ち、頑張って下さいね?」
「いえいえ、奴が居なくなってくれたので全然気が楽ですわ。(ガネメ)」
まだ薄暗い早朝、冒険者ギルドの人の出入りが少ない時を狙ってカステロを発つ一行。
色々あったカステロとはおさらばし、『アルゴダ』へと向かう事になる。
スッ…(ガネメが懐から紙を数枚取り出す。)
「それとこちら、『ロウバンド』について纏めたモノになります。
バルディック・ロスト伯爵から力になってくれと申し付けられましたので。(ガネメ)」
「あ、助かります。」
去り際、冒険者ギルドマスターのガネメから掌サイズのメモ数枚を手渡される。
内容としては『ロウバンド』の経歴や周辺ギルドから集めた情報の類いである。
その中には、宜しくない連中を金で雇った履歴が書かれており、これだけでも『ロウバンド』がシトラの実家に悪さをした証拠にはなるだろう。
「それでは皆さん、安全の為影の中に潜んでて下さい。
何かあれば中から声を掛けてね。」
「「「「「「はい。」」」」」」
~カステロを出て30分程・一行は安全の為影の中~
テクテク…
「ふわぁあああ…」
(『寝不足だな。』)
(慢性的なね。)
(『どうすんだ?嬢ちゃん(ミダレ)に頼むのか?』)
(そのつもりだよ。
ミダレさんが『マッサージ地獄』の技術を学んだって言う″睡眠学習″、あれの応用らしいんだ。
″夢の中は2人(イスクリードとミダレ)の領域″になるから、″悪夢の根源″を排除出来れば上手く行くかも、って話らしい。)
(『ほーん。』)
ノアは朝方故人通りの少ない通りをもくもくと歩いている。
安全の為皆は影の中に居る為、話し相手は鬼神位である。
未だ睡眠不足が解消されていないノアは、時折アクビを出していた。
と
フヒュッ!
パシッ!パシッ!(何かを掴む。)
「…吹き矢?」
(『毒矢だな。』)
<嘘だろ…!これを止めるか…!>
「…眠気覚ましにはなったな…」グシグシ…
近くの雑木林から毒矢が発射されたが、まるで事前に分かっていたかの様にそれを掴み取るノア。
難無く受け止めたが相手にとっては予想外の事だったらしく、<聞き耳>には驚きの声が聞こえてきていた。
ノアは、アクビを噛み殺して出てきた涙を擦りながら毒矢を飛ばしてきた者へと向かう。
描写を書くと長くなるので、2行に纏める。
抵抗してきた。
でも無駄だった。
~2分後~
テクテク…
ズルズル…(後ろ手に縛った何者かの首に掛けたロープを引っ張り、引き摺る。)
「ぐぇっ、げっ!がっ、がふっ!(何者か)」
「あー別に何も話す必要は無いですよ?
どうせ喋らないでしょうし。」
後ろ手に縛って拘束し、首にロープを掛けて引き摺れば勝手に首が締まり問答無用で苦しめる。
ノアは本当に何者かから何も聞く事無くそのまま10分程引き摺っていった。
~10分後・山道からの合流地点~
「え?どういう状況…?(冒険者)」
「僕を襲ってきた刺客ですよ。
要ります?何処かのギルドに連行すれば少ないでしょうけど賞金出るでしょうし、装備品を売ればある程度の金にはなるでしょう。」
「お、それじゃあ連れて行こう。
最近装備に金を使って少額でも要り用なのでな。(冒険者)」
何者かを引き摺って歩いていると山道へと続く分かれ道に行き着く。
丁度山道から5人組の冒険者パーティがやって来てノアの状況を見て目を点にしていた。
この世界では懸賞金が掛けられていなくても、悪事を働いた者をギルドに連れていけば一定の金が支払われる。
金の捻出元は悪事を働いた者の装備なり所持金等。野盗等で金を持っていない場合は、犯罪奴隷として文字通り体で支払って貰う為、賞金が出ない何て事は全く無いのである。
冒険者パーティの中には体付きの良いゴツい冒険者も居たので持って行って貰う事にした。
ちなみに持っていって貰ったのに暴れられても後味悪いので、両肩を外しておいた。
冒険者パーティはその光景を見て思いっ切り引いていた。
~何やかんやあって3時間後~
テクテク…
「えーっと、『アルゴダ』へは道なりに進んで、分かれ道にある石橋を渡る…か…」
(『ここまで特に怪しい影とか無かったなぁ。
さっきの1人だけってこたぁ無ぇだろうと思ったが…』)
<おいどうするよ…(冒険者)>
<迂回するか…?(冒険者)>
<確か半日歩いた所に迂回路が…(冒険者)>
<<<<それはやだ。(冒険者達)>>>>
「あれ?さっきの冒険者パーティの声がする。」
(『会話を聞くに、立ち往生してるみたいだな。
何だ?寸断でもしてるのか?』)
何やかんや歩いていると、通りの先から先程の冒険者パーティの話し声が聞こえてきた。
何事かと思ったが、徐々に通りを曲がっていくと判明した。
~石橋上・金で雇われた野盗総勢20人~
「ここは俺達が占拠した!通りたければ金を払え!それか『4本剣のガキ』を連れて来い!身柄引渡しと引き換えに通してやる!(野盗1)」
「へっへっへ!ガキ1人で100万ガルだとよ、気前良いぜ。(野盗2)」
道の先にある石橋には野盗がたむろして通行を妨害していた。
周囲には立ち往生している荷馬車が待機しているがそれを襲う気配は無い。
ちなみに石橋は全長30メル位で、反対側には何処から派遣された衛兵の様な存在が4人位居るが、流石に4vs20では分が悪いらしく応援を呼び待機している様だ。
「何だよ『4本剣のガキ』って。
ここを通るか分からねぇってのに。(冒険者)」
「衛兵さん頼むよー、早く退けてちょーだいよー…(冒険者)」
「いやいや、あの人数で20人は難しいだろ…
時間はかなり掛かるって…(冒険者)」
「じゃあやっぱり迂回するしか無いか…?(冒険者)」
テクテク…
「どうやら僕を所望しているらしい、片付けて来るよ。」
「「「「「あ、おぅ…」」」」」
「「「「「え?」」」」」
~3分後~
「つ、強ぇ…(野盗20)」
ドサッ。
「はぁ…終わった…
みなさーん、もう通って大丈夫です!ご迷惑お掛けしました!
衛兵さーん、お待たせしてすいませーん!」
テクテクと歩いていったノアは野盗と接敵するや、アイテムボックスからロープを取り出しつつ腹パン+捕縛術で次々と無力化と捕縛していった。
その光景を石橋の前後に居た冒険者パーティと商人、衛兵達が唖然とした表情で眺めていた。
結果、野盗達はロープで一繋がりとなり、後は連行していくだけというお手軽な状態となっていた。
「よい…しょっと!」グンッ!
『『『『ズズズズ…』』』』×5(引き摺られる音)
「「「「痛ででででっ!?(野盗達)」」」」×5
橋の上で死屍累々となっていては通行の邪魔になるので、一繋がりとなった野盗達を引っ張って退けていく。
そのまま石橋の反対側迄引っ張り脇に寄せるのだった。
と
(影の中から)
「【鬼神】、外に出ても良いか…?(ミコト)」
「ん?ミコトさん?
ええ、良いですがどうしました?」
「あの衛兵隊、『アルゴダ』の者達。
お嬢の帰還、伝える。(ミコト)」
「分かりました、良いですよ。」
影の中に潜んでいたミコトが声を掛けてきた。
どうやら石橋の反対側で待機していた衛兵達はシトラの実家がある『アルゴダ』の者達だったらしく、連絡を取り付けるとの事。
一応万が一を考え、確認が取れるまでシトラは出ずにミコトが対応するらしい。
「す、凄い…(冒険者 )」
「君は一体…(冒険者)」
「あ、あれらも貰ってくれます?」
「「「「「いやいや!いやいやいやいや!」」」」」
渋ったが貰ってくれた。
「この度は色々と申し訳ありませんでした。
病室で苦しんでいる元領主代理シルヴィオに代わり謝罪致します。(ガネメ)」
「いえいえ…
ガネメさんこそ冒険者ギルドマスターと領主代理の掛け持ち、頑張って下さいね?」
「いえいえ、奴が居なくなってくれたので全然気が楽ですわ。(ガネメ)」
まだ薄暗い早朝、冒険者ギルドの人の出入りが少ない時を狙ってカステロを発つ一行。
色々あったカステロとはおさらばし、『アルゴダ』へと向かう事になる。
スッ…(ガネメが懐から紙を数枚取り出す。)
「それとこちら、『ロウバンド』について纏めたモノになります。
バルディック・ロスト伯爵から力になってくれと申し付けられましたので。(ガネメ)」
「あ、助かります。」
去り際、冒険者ギルドマスターのガネメから掌サイズのメモ数枚を手渡される。
内容としては『ロウバンド』の経歴や周辺ギルドから集めた情報の類いである。
その中には、宜しくない連中を金で雇った履歴が書かれており、これだけでも『ロウバンド』がシトラの実家に悪さをした証拠にはなるだろう。
「それでは皆さん、安全の為影の中に潜んでて下さい。
何かあれば中から声を掛けてね。」
「「「「「「はい。」」」」」」
~カステロを出て30分程・一行は安全の為影の中~
テクテク…
「ふわぁあああ…」
(『寝不足だな。』)
(慢性的なね。)
(『どうすんだ?嬢ちゃん(ミダレ)に頼むのか?』)
(そのつもりだよ。
ミダレさんが『マッサージ地獄』の技術を学んだって言う″睡眠学習″、あれの応用らしいんだ。
″夢の中は2人(イスクリードとミダレ)の領域″になるから、″悪夢の根源″を排除出来れば上手く行くかも、って話らしい。)
(『ほーん。』)
ノアは朝方故人通りの少ない通りをもくもくと歩いている。
安全の為皆は影の中に居る為、話し相手は鬼神位である。
未だ睡眠不足が解消されていないノアは、時折アクビを出していた。
と
フヒュッ!
パシッ!パシッ!(何かを掴む。)
「…吹き矢?」
(『毒矢だな。』)
<嘘だろ…!これを止めるか…!>
「…眠気覚ましにはなったな…」グシグシ…
近くの雑木林から毒矢が発射されたが、まるで事前に分かっていたかの様にそれを掴み取るノア。
難無く受け止めたが相手にとっては予想外の事だったらしく、<聞き耳>には驚きの声が聞こえてきていた。
ノアは、アクビを噛み殺して出てきた涙を擦りながら毒矢を飛ばしてきた者へと向かう。
描写を書くと長くなるので、2行に纏める。
抵抗してきた。
でも無駄だった。
~2分後~
テクテク…
ズルズル…(後ろ手に縛った何者かの首に掛けたロープを引っ張り、引き摺る。)
「ぐぇっ、げっ!がっ、がふっ!(何者か)」
「あー別に何も話す必要は無いですよ?
どうせ喋らないでしょうし。」
後ろ手に縛って拘束し、首にロープを掛けて引き摺れば勝手に首が締まり問答無用で苦しめる。
ノアは本当に何者かから何も聞く事無くそのまま10分程引き摺っていった。
~10分後・山道からの合流地点~
「え?どういう状況…?(冒険者)」
「僕を襲ってきた刺客ですよ。
要ります?何処かのギルドに連行すれば少ないでしょうけど賞金出るでしょうし、装備品を売ればある程度の金にはなるでしょう。」
「お、それじゃあ連れて行こう。
最近装備に金を使って少額でも要り用なのでな。(冒険者)」
何者かを引き摺って歩いていると山道へと続く分かれ道に行き着く。
丁度山道から5人組の冒険者パーティがやって来てノアの状況を見て目を点にしていた。
この世界では懸賞金が掛けられていなくても、悪事を働いた者をギルドに連れていけば一定の金が支払われる。
金の捻出元は悪事を働いた者の装備なり所持金等。野盗等で金を持っていない場合は、犯罪奴隷として文字通り体で支払って貰う為、賞金が出ない何て事は全く無いのである。
冒険者パーティの中には体付きの良いゴツい冒険者も居たので持って行って貰う事にした。
ちなみに持っていって貰ったのに暴れられても後味悪いので、両肩を外しておいた。
冒険者パーティはその光景を見て思いっ切り引いていた。
~何やかんやあって3時間後~
テクテク…
「えーっと、『アルゴダ』へは道なりに進んで、分かれ道にある石橋を渡る…か…」
(『ここまで特に怪しい影とか無かったなぁ。
さっきの1人だけってこたぁ無ぇだろうと思ったが…』)
<おいどうするよ…(冒険者)>
<迂回するか…?(冒険者)>
<確か半日歩いた所に迂回路が…(冒険者)>
<<<<それはやだ。(冒険者達)>>>>
「あれ?さっきの冒険者パーティの声がする。」
(『会話を聞くに、立ち往生してるみたいだな。
何だ?寸断でもしてるのか?』)
何やかんや歩いていると、通りの先から先程の冒険者パーティの話し声が聞こえてきた。
何事かと思ったが、徐々に通りを曲がっていくと判明した。
~石橋上・金で雇われた野盗総勢20人~
「ここは俺達が占拠した!通りたければ金を払え!それか『4本剣のガキ』を連れて来い!身柄引渡しと引き換えに通してやる!(野盗1)」
「へっへっへ!ガキ1人で100万ガルだとよ、気前良いぜ。(野盗2)」
道の先にある石橋には野盗がたむろして通行を妨害していた。
周囲には立ち往生している荷馬車が待機しているがそれを襲う気配は無い。
ちなみに石橋は全長30メル位で、反対側には何処から派遣された衛兵の様な存在が4人位居るが、流石に4vs20では分が悪いらしく応援を呼び待機している様だ。
「何だよ『4本剣のガキ』って。
ここを通るか分からねぇってのに。(冒険者)」
「衛兵さん頼むよー、早く退けてちょーだいよー…(冒険者)」
「いやいや、あの人数で20人は難しいだろ…
時間はかなり掛かるって…(冒険者)」
「じゃあやっぱり迂回するしか無いか…?(冒険者)」
テクテク…
「どうやら僕を所望しているらしい、片付けて来るよ。」
「「「「「あ、おぅ…」」」」」
「「「「「え?」」」」」
~3分後~
「つ、強ぇ…(野盗20)」
ドサッ。
「はぁ…終わった…
みなさーん、もう通って大丈夫です!ご迷惑お掛けしました!
衛兵さーん、お待たせしてすいませーん!」
テクテクと歩いていったノアは野盗と接敵するや、アイテムボックスからロープを取り出しつつ腹パン+捕縛術で次々と無力化と捕縛していった。
その光景を石橋の前後に居た冒険者パーティと商人、衛兵達が唖然とした表情で眺めていた。
結果、野盗達はロープで一繋がりとなり、後は連行していくだけというお手軽な状態となっていた。
「よい…しょっと!」グンッ!
『『『『ズズズズ…』』』』×5(引き摺られる音)
「「「「痛ででででっ!?(野盗達)」」」」×5
橋の上で死屍累々となっていては通行の邪魔になるので、一繋がりとなった野盗達を引っ張って退けていく。
そのまま石橋の反対側迄引っ張り脇に寄せるのだった。
と
(影の中から)
「【鬼神】、外に出ても良いか…?(ミコト)」
「ん?ミコトさん?
ええ、良いですがどうしました?」
「あの衛兵隊、『アルゴダ』の者達。
お嬢の帰還、伝える。(ミコト)」
「分かりました、良いですよ。」
影の中に潜んでいたミコトが声を掛けてきた。
どうやら石橋の反対側で待機していた衛兵達はシトラの実家がある『アルゴダ』の者達だったらしく、連絡を取り付けるとの事。
一応万が一を考え、確認が取れるまでシトラは出ずにミコトが対応するらしい。
「す、凄い…(冒険者 )」
「君は一体…(冒険者)」
「あ、あれらも貰ってくれます?」
「「「「「いやいや!いやいやいやいや!」」」」」
渋ったが貰ってくれた。
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