ソロ冒険者のぶらり旅~悠々自適とは無縁な日々~

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ヴァリエンテ領・大規模氾濫掃討戦編~街(前哨基地)建設~

【閑話】:短話の詰め合わせ

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※本編に載せたいのだけど、話の中に混ぜ込むとエライ話数使っちゃうので、ここで纏める事にしました。



~タイトル『王都諜報員『調』(ルーシー姉妹)の密命』にて、諜報員『調(ルーシー・ラーベ)』が何故か落ち込んでいた事について~



~ヴァリエンテ領・話の数時間前~


「ノア様!(ラーベ)」

「どしたのラーベさん?」

「い、今まで私達が王都の諜報員…暗部の者であると黙っていてすいません!
ほ、ほら、ラベルタも!(ラーベ)」

「も、申し訳ありませんでした…(ラベルタ)」


商人のジョーや街の兵士がその場に居らず、周囲にも人影が無いタイミングで突然ラベルタの腕を引っ張って姉のラーベがノアの下に駆け込んできた。

何事かと驚くノアに対して発したのが上記の告白である。


「まぁジョーさんが諜報員なら必然的に皆さんも諜報員でしょうし、気にしてませんよ。」

「そ、そうですか…(ラーベ)」

「ちなみにノア様。
私達が諜報員であると、どの辺で気付かれましたか?(ラベルタ)」

「こ、こら!ラベルタ!(ラーベ)」

「いやいや、お姉ちゃん。
今後の職務に生かす為に、忌憚の無い意見を貰うべきだよ。(ラベルタ)」

「う、うん…(ラーベ)」


諜報員にとって身バレは非常に重い。
唯一正体のバレたノアに意見を貰い、対策する事で完璧にまた1歩近付く事になる。

そう思ったラベルタであったが、これによりラーベは落ち込む事になる。


「どの辺って…″王都で″ですかね。」

「「え?」」

「ほら、ジョーさんとラーベさんを誘って海洋種に会いに行った時があったでしょう?」

「え、えぇ…海洋種と国交を結びたいからとジョー様を仲介にした時ですね…?(ラーベ)」

「そう、その後に別件で王城で報告に向かった際…」



~王都編 タイトル:『例の″アレ″』より抜粋~


ノアがケラケラと笑いながら話していると、諜報部の内の1人がノアに向け歩み寄ってきた。

ザッ、ザリッ…←コレ

「正直あれは調査が大幅に捗りとても助かった、感謝する。」


声音からして女性だろうが、目深に被ったフードで人相が全く分からない。



「これで気付きました。」

「えええっ!?(ラーベ)」

「あの時龍宮城へ向かったのは僕とジョーさんとラーベさんの3人。
龍宮城があるのは海の底、砂地でしたから靴にその砂が残っていたのでしょう。
あの場で『調』さんが来た時に直ぐラーベさんだって分かりましたよ。」

ワナ…ワナワナ…(ラーベ)

「え…じゃあ身バレした原因っておね」


完。





~ここ最近のクリストフから『チリン。』という音が聞こえる事について~



~元奴隷達が街に到着した頃~


「良いんだなクリストフ。」

「勿論ですとも。(クリストフ)」チリン。

「″背中の『それ』、着けたまんまでいくんだな?″」

「私の事を1から話すより『これ』を見て貰った方が手っ取り早いですからな。(クリストフ)」チリン。


つかえるキノコのクリストフは、常日頃から奇異の目で見られる事がある。

何せ見た目は人間サイズのエリンギである為、初見で見た者は一様にクリストフの事を『モンスター』だと思う事だろう。

その度1人1人に生い立ちを説明したり、所持している冒険者カードを提示したりしているが、流石のクリストフも疲れたのだろう、ヴァリエンテ領のとある店で売っていた″ある物″を購入し、その日から常に″装着″しているのだとか。


「……。」


徐にノアはクリストフの背中の方を見る。
人間サイズのエリンギなのだから、背中を見ても白くしっとりとした肌があるだけなのだが…


『ファスナー』・『つまみ(引手)』チリン。


クリストフの背中のど真ん中に『ファスナー』と、その『つまみ(引手)』が埋め込まれていた。

その『つまみ(引手)』が動く度に小さくチリン。チリン。と音が鳴っていた。


「…クリス

「我ながら完璧な策であると自負しておりますぞ!私のこの見た目はモンスター等ではなく『着ぐるみ』なのだと!
これからは声高々に言っていきたいと思っております!(クリストフ)」


ノアから何処と無く同情する様な声を掛けられそうになったクリストフは断固とした面持ち(表情無いけど。)でそう言い放った。


「未来永劫?」

「何れ腰を据えて暮らせる土地がありましたらこの設定…じゃなかった、『ファスナー』は取り外そうかと…(クリストフ)」チリン。

「やっぱ納得してないんじゃん!
ってか″設定″って言っちゃったよ!」

「それじゃあ私は調査の方に…(クリストフ)」チリンチリン。

「あ、ちょ、話がまだ…帰ってきたら話の続きですからねー!」


で、この後ノアはママン・モスとマン・モスとの戦闘になり、ケット・シーとの出会い等があってこの話は有耶無耶となった。

ちなみにファスナーは縫い付けてる訳では無く、肌に押し込んだら埋まったので簡単に取り外せはするそうです。


完。





~秒で決まる新領主~



~ケット・シーを連れて帰って来たノアとアミスティアに、父親を連れてきてと頼まれたカルル視点~


コンコンコン!(ルルイエの私室の扉が鳴る音。)

「失礼します父上。(カルル)」

「おう、カルルか。
お主、あの地の″領主″として任命したでな。(ルルイエ)」
「頑張ってねお兄様!(妹ミミカ)」
「勿論私達も協力するから頑張りましょ。(母ミミルナ)」

「ん?(カルル)」


完。





~悠がテイムした他のモンスター(『削岩土竜(サクガンモグラ)のリドル』と『ダックス憤怒のダックス』)は何処に居るの?~


「そう言えばユウさん、お仲間のモグラとダックス憤怒はどうしたんですか?
こっちに来てから全然見てませんが…?」

「あぁ、リドルとダックスの事だね。
実は【テイム】を修得してから暫くして<モンスターインベントリ>っていう常時発動スキルを覚えてね、専用の魔石の中にテイムしたモンスターを入れられる様になったのさ。(悠)」

「へぇ~。
じゃあそこに2体共入れて持ち歩いてるのですね?」

「そういう事だね。
魔石の大きさはモンスターの大きさに関係無く、ポケットに入る位のサイズだから非常に助かるよ。(悠)」

「ポケットに…<モンスターインベントリ>…」

「ん?(悠)」

「じゃあ略してポケ「それはそうだけど!何かダメな気がする!(悠)」


完。





~実はまだ1回も約束を果たせていない神様~



~獣人国編~事後処理・決意・旅立ち~ タイトル:『こう言うので良いんだよ。』より抜粋~


″定期的におヌシの下へ新鮮な海鮮を送る″事も出来るがどうじゃ?
その魚を食おうが売ろうが、それはおヌシの自由じゃよ。(海神)″

「え?手間じゃないですか?」

″かかか!儂は海の神じゃぞ?その様な事は造作も無い。
何なら毎時で送ってやる事も厭わんぞ?(海神)″

「いやいや、そこまでは…!定期的な方でお願いします!」

″よっしゃ!承った。
そだらば、遣いの者に贈らせる故楽しみにしておれよ。(海神)″



↑から約1ヶ月後の現在。


「海神様、今回も鮮魚のお送りする事が出来ませぬ…(遣いの者)」

″うぬぬ…あの少年、全然1人にならんから遣いを送る事が出来ぬ…周りに水場も無いし、どんどん内陸に向かっておるしな…
で?今何尾分滞っておる?(海神)″

「15尾です…(遣いの者)」

″それは流石にマズイの…
神ともあろう者が約束を違える事等あってはならん…
とは言え儂には″暦″の様に時止めの力は無い…(海神)″

「もういっその事置き配して行きませんか…?(遣いの者)」

″ダメじゃダメじゃ!新鮮な内に渡さにゃならんだろ生モノじゃぞ!
仕方無い!儂自ら行ってくる!相応の服装で行けば行商人に見えるじゃろう!(海神)″

「えぇ…(遣いの者)」


完。
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