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ヴァリエンテ領・大規模氾濫掃討戦編~街(前哨基地)建設~
いつもの流れ
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『『ズシンッ!』』(四季龍インヴェルノ着地。)
《カルル殿、待たせたな。土産を持ってきた、受け取ってくれ。》
〈領主君、呼ばれてるのだわさ。〉
「あ、おお。
…なる程、″krr″が″カルル″という訳か。
何と無く分かってきたぞ…(カルル)」
※ノア以外ステラの通訳を挟まないと四季龍インヴェルノ・ハーピー族の言葉は分かりません。
大地を揺るがす程の轟音と共に、飛来してきた四季龍インヴェルノが着地。
彼の言う土産というのが、チュルチー他4人のハーピー族が持ってきた塊=『涼虫(スズムシ)』であった。
現状四季龍並びに山の上に住まう者達の言語はノア以外理解出来ていないが、着実にカルルはモノにし始めている様子。
『『『コォオオオ…』』』(大岩の如き大きさの虫から冷気が漏れる。)
「おお、これが件の…
大人しい虫だな。それに冷気が…この暑さにこれは嬉しい。(カルル)」
大亀の様な大きさの虫『涼虫(スズムシ)』は、鈴虫と同じ呼び方ではあるものの、どちらかと言えばテントウムシが近いと言える。
背中の斑点状に散らばる薄い魔石の模様には冷気が蓄えられており、そこから心地よい風が流れてきていた。
これは暑さに苦慮していた街の者達への、四季龍インヴェルノからの細やかな贈り物であった。
「…それでそちらの方々が運んできてくれたのですね?(カルル)」
〈改めて紹介して貰った方が良いのだわさ。〉
《そうだな。
では皆の者、改めて正式な紹介をして貰えるか?
言葉は伝わらずとも行動を見れば自ずと何を伝えたいかは分かるであろうからな。》
※ここから翻訳再開します。
〔〔〔〔〔ハッ!〕〕〕〕〕
『『『『『ザッ!』』』』』(右鉤爪を胸の前で構える。)
〔我等【制空の守護者(グアジアンド・セウ)】として″天空大陸・第3諸島″を守護する者なり。
私はリーダーのチュルチーだ。(チュルチー)〕
〔部下のヤンチャラットだ。
己を磨く為、常に強者を求めている。
ここには面白いヤツが居ると聞いた、良ければ手合わせ願いたい。(ヤンチャラット)〕
〔同じく部下のシッチャカよ。
ヤンチャラット程では無いけど、手頃な相手を所望したい。
インヴェルノ殿では力の差があり過ぎて訓練にならんのだ。(シッチャカ)〕
〔あ、部下のチャチャです…
私は純粋に皆さんとは仲良くしたいなと思ってます…(チャチャ)〕オドオド…
〔私ー、部下のゴチ。お腹空いたー。(ゴチ)〕
ハーピー族である彼女達が所属する組織の礼儀なのか、翼と一体化した鉤爪を胸の前で構えて次々に名乗りを上げる。
言葉は伝わらなくとも、その後の行動で彼女達が何を伝えたいのかは自ずと分かった様で
「これはご丁寧にありがとうございます。
私はこの地に新たに建造させる事になった街の新領主のカルルと言います。
これからはご近所さんとして仲良くして頂けたら幸いです。(カルル)」
カルルは、軽い会釈と共に簡単な自己紹介を行い、ハーピー族からの自己紹介に応えていた。
そんな両者のやりとりを少し離れた場所で見るノアは
(凛とした佇まい、だけど何処か砕けた調子の金髪美人さんがチュルチーさん。
肌に生傷が絶えない野性的な笑みを浮かべる、同じく金髪美人のヤンチャラットさん。
落ち着いた様子だけど同じく生傷が絶えない黒髪美人のシッチャカさん。
5人の中で1番小柄、青髪で目元まで隠れてて表情が読めないオドオドした美人さんがチャチャさん。
緑髪で、間延びした声が特徴。軽い調子の腹ペコさんがゴチさんね…)
(『おいおいそんな事よりさっきとんでもねぇ事言ってたぞ?
あのチュルチーっつー嬢ちゃんがよ。』)
(分かってるっての…敢えてスルーしたのに…)
新たにやって来たハーピー族の面々を特徴等で覚えている所であった。
と言うかそう思考していないと、先程チュルチーの言った爆弾発言に動揺し、周りから怪しまれてしまう事だろう。
この事については周囲にあまり吹聴せず、大氾濫を無事乗り越える事が出来たら掛け合ってみる事にしよう。そう考えるノア。
ちなみにノアの肩の上では
「わー…ハーピーなんて創作上の存在だと思ってました…
本当にノアさんと一緒に居ると、色んな種族に会えますね。(ミリア)」
「いやいや、偶々だよ。」
街の方に買い出しに行っていた商人見習いのミリアが戻って来たタイミングでハーピー族が来訪。
人だかりの手前でぴょんぴょんしていた所でノアと出会し、肩車しつつ一緒に見る事となったのだった。
「顔と胴体は人なのに、腕や足には鳥みたいな鋭い鉤爪。
全身を羽毛が覆ってて、大きな翼が生えてますよノアさん!(ミリア)」
「ははは、見えてるよ。
見えてるから髪引っ張らないで…」
ミリアは興奮しているのか、ノアの髪を引っ張っている事にも気付いていない様子であった。
〔全く…心配したのですよステラさん。
直ぐ帰ると言っていたのに戻って来ないから、また人里で飼われてるのでは、と皆話していましたよ。(チュルチー)〕
〈ごめんだわさー。
ノアちゃんやここの人達が良くしてくれていたから、何だか居心地良くなっちゃったのだわさ。〉
〔〔〔〔〔ノア君…?〕〕〕〕〕
《あそこで女児を肩車している少年だ。
領主とは既知の仲で、この地で発生するモンスターの大量発生を前に招集された実力者の1人だ。》
自己紹介を終えたハーピーの5人は、領主カルルの肩に乗るステラへ声を掛ける。
ステラは謝りながらも居着いている理由を話し、四季龍インヴェルノを経由してノアの話になった。
〔あぁ、あそこの兄妹だな。(チュルチー)〕
〔実力者…なのか?そんな気配は感じないが…(ヤンチャラット)〕
〔あー、微笑ましい光景ですね。
やさしそうな人族ですよね…(チャチャ)〕
《そうだろう。
あの状態では全く気配を感じ取れず後れを取った。
だが、かなりの強者であると私から太鼓判を押させて貰う、何せ私と殺り合って全ていなされたのだからな。》
〈だわさ?〉
〔〔〔〔〔え♪〕〕?〕〕〕
「さーてミリアちゃん、街に買い物に行こうか。」ソソクサ…
「え?え?どうしたんですかノアさん急に…(ミリア)」
話が良くない方向に流れ始めたので、ノアはミリアを肩車したままそそくさと街の方に向かい始める。
が
『『バササッ!』』ザザッ!
〔やぁ坊や、インヴェルノが高く買ってくれてるみたいなんだがちょっとお話しない?(ヤンチャラット)〕
〔ねぇねぇ?今インヴェルノ殿が言ってたのは本当の話?ねぇねぇ?(シッチャカ)〕
「さ、さぁ…何の話ですかねぇ…」
そそくさとこの場から離れようとしていたノアの前にハーピー族のヤンチャラットとシッチャカが降り立った。
2人共良い笑顔でノアを見詰め、問い質してくる。
ノアとしてはやんわり受け流したい所であるが
〔〔あ!この少年私達の言葉通じてるよ!〕〕
「え?あ!あー!しまった!」
「え?ノアさん?ノアさん?」
自然と耳に入ってきたから全く気にしていなかったが、彼女達に会うのも今日が初である為、本来は言葉が通じる訳がない。
ある意味インヴェルノの話を裏付ける形になってしまったのであった。
《カルル殿、待たせたな。土産を持ってきた、受け取ってくれ。》
〈領主君、呼ばれてるのだわさ。〉
「あ、おお。
…なる程、″krr″が″カルル″という訳か。
何と無く分かってきたぞ…(カルル)」
※ノア以外ステラの通訳を挟まないと四季龍インヴェルノ・ハーピー族の言葉は分かりません。
大地を揺るがす程の轟音と共に、飛来してきた四季龍インヴェルノが着地。
彼の言う土産というのが、チュルチー他4人のハーピー族が持ってきた塊=『涼虫(スズムシ)』であった。
現状四季龍並びに山の上に住まう者達の言語はノア以外理解出来ていないが、着実にカルルはモノにし始めている様子。
『『『コォオオオ…』』』(大岩の如き大きさの虫から冷気が漏れる。)
「おお、これが件の…
大人しい虫だな。それに冷気が…この暑さにこれは嬉しい。(カルル)」
大亀の様な大きさの虫『涼虫(スズムシ)』は、鈴虫と同じ呼び方ではあるものの、どちらかと言えばテントウムシが近いと言える。
背中の斑点状に散らばる薄い魔石の模様には冷気が蓄えられており、そこから心地よい風が流れてきていた。
これは暑さに苦慮していた街の者達への、四季龍インヴェルノからの細やかな贈り物であった。
「…それでそちらの方々が運んできてくれたのですね?(カルル)」
〈改めて紹介して貰った方が良いのだわさ。〉
《そうだな。
では皆の者、改めて正式な紹介をして貰えるか?
言葉は伝わらずとも行動を見れば自ずと何を伝えたいかは分かるであろうからな。》
※ここから翻訳再開します。
〔〔〔〔〔ハッ!〕〕〕〕〕
『『『『『ザッ!』』』』』(右鉤爪を胸の前で構える。)
〔我等【制空の守護者(グアジアンド・セウ)】として″天空大陸・第3諸島″を守護する者なり。
私はリーダーのチュルチーだ。(チュルチー)〕
〔部下のヤンチャラットだ。
己を磨く為、常に強者を求めている。
ここには面白いヤツが居ると聞いた、良ければ手合わせ願いたい。(ヤンチャラット)〕
〔同じく部下のシッチャカよ。
ヤンチャラット程では無いけど、手頃な相手を所望したい。
インヴェルノ殿では力の差があり過ぎて訓練にならんのだ。(シッチャカ)〕
〔あ、部下のチャチャです…
私は純粋に皆さんとは仲良くしたいなと思ってます…(チャチャ)〕オドオド…
〔私ー、部下のゴチ。お腹空いたー。(ゴチ)〕
ハーピー族である彼女達が所属する組織の礼儀なのか、翼と一体化した鉤爪を胸の前で構えて次々に名乗りを上げる。
言葉は伝わらなくとも、その後の行動で彼女達が何を伝えたいのかは自ずと分かった様で
「これはご丁寧にありがとうございます。
私はこの地に新たに建造させる事になった街の新領主のカルルと言います。
これからはご近所さんとして仲良くして頂けたら幸いです。(カルル)」
カルルは、軽い会釈と共に簡単な自己紹介を行い、ハーピー族からの自己紹介に応えていた。
そんな両者のやりとりを少し離れた場所で見るノアは
(凛とした佇まい、だけど何処か砕けた調子の金髪美人さんがチュルチーさん。
肌に生傷が絶えない野性的な笑みを浮かべる、同じく金髪美人のヤンチャラットさん。
落ち着いた様子だけど同じく生傷が絶えない黒髪美人のシッチャカさん。
5人の中で1番小柄、青髪で目元まで隠れてて表情が読めないオドオドした美人さんがチャチャさん。
緑髪で、間延びした声が特徴。軽い調子の腹ペコさんがゴチさんね…)
(『おいおいそんな事よりさっきとんでもねぇ事言ってたぞ?
あのチュルチーっつー嬢ちゃんがよ。』)
(分かってるっての…敢えてスルーしたのに…)
新たにやって来たハーピー族の面々を特徴等で覚えている所であった。
と言うかそう思考していないと、先程チュルチーの言った爆弾発言に動揺し、周りから怪しまれてしまう事だろう。
この事については周囲にあまり吹聴せず、大氾濫を無事乗り越える事が出来たら掛け合ってみる事にしよう。そう考えるノア。
ちなみにノアの肩の上では
「わー…ハーピーなんて創作上の存在だと思ってました…
本当にノアさんと一緒に居ると、色んな種族に会えますね。(ミリア)」
「いやいや、偶々だよ。」
街の方に買い出しに行っていた商人見習いのミリアが戻って来たタイミングでハーピー族が来訪。
人だかりの手前でぴょんぴょんしていた所でノアと出会し、肩車しつつ一緒に見る事となったのだった。
「顔と胴体は人なのに、腕や足には鳥みたいな鋭い鉤爪。
全身を羽毛が覆ってて、大きな翼が生えてますよノアさん!(ミリア)」
「ははは、見えてるよ。
見えてるから髪引っ張らないで…」
ミリアは興奮しているのか、ノアの髪を引っ張っている事にも気付いていない様子であった。
〔全く…心配したのですよステラさん。
直ぐ帰ると言っていたのに戻って来ないから、また人里で飼われてるのでは、と皆話していましたよ。(チュルチー)〕
〈ごめんだわさー。
ノアちゃんやここの人達が良くしてくれていたから、何だか居心地良くなっちゃったのだわさ。〉
〔〔〔〔〔ノア君…?〕〕〕〕〕
《あそこで女児を肩車している少年だ。
領主とは既知の仲で、この地で発生するモンスターの大量発生を前に招集された実力者の1人だ。》
自己紹介を終えたハーピーの5人は、領主カルルの肩に乗るステラへ声を掛ける。
ステラは謝りながらも居着いている理由を話し、四季龍インヴェルノを経由してノアの話になった。
〔あぁ、あそこの兄妹だな。(チュルチー)〕
〔実力者…なのか?そんな気配は感じないが…(ヤンチャラット)〕
〔あー、微笑ましい光景ですね。
やさしそうな人族ですよね…(チャチャ)〕
《そうだろう。
あの状態では全く気配を感じ取れず後れを取った。
だが、かなりの強者であると私から太鼓判を押させて貰う、何せ私と殺り合って全ていなされたのだからな。》
〈だわさ?〉
〔〔〔〔〔え♪〕〕?〕〕〕
「さーてミリアちゃん、街に買い物に行こうか。」ソソクサ…
「え?え?どうしたんですかノアさん急に…(ミリア)」
話が良くない方向に流れ始めたので、ノアはミリアを肩車したままそそくさと街の方に向かい始める。
が
『『バササッ!』』ザザッ!
〔やぁ坊や、インヴェルノが高く買ってくれてるみたいなんだがちょっとお話しない?(ヤンチャラット)〕
〔ねぇねぇ?今インヴェルノ殿が言ってたのは本当の話?ねぇねぇ?(シッチャカ)〕
「さ、さぁ…何の話ですかねぇ…」
そそくさとこの場から離れようとしていたノアの前にハーピー族のヤンチャラットとシッチャカが降り立った。
2人共良い笑顔でノアを見詰め、問い質してくる。
ノアとしてはやんわり受け流したい所であるが
〔〔あ!この少年私達の言葉通じてるよ!〕〕
「え?あ!あー!しまった!」
「え?ノアさん?ノアさん?」
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