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ヴァリエンテ領・大規模氾濫掃討戦編~掃討開始~
ある意味循環型
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<尽力>…瞬間的に力を発揮する<渾身>と違い、全ての力を使い自身が持ち得る最大の攻撃を″一撃だけ″放つ事が可能。必殺技的ポジションのスキルで、再使用には6時間の間隔を要する。
取得の為には全力を出し切った上でもう一押し力を振り絞る必要があり、意外とこのスキルを持っている者は少なかったりする。
~防壁前のとある一画~
「ひ、188…ひゃ、189…(バルク)」プルプル…
「どうしました?もう限界ですか?」
「ま、まだまだ…ひ、ひゃ、190…
ひゃ、ひゃく…ひゃく…(バルク)」プルプル…
ザスッ!(荒鬼神ノ化身を地面に突き刺す)
「これで4本全ての剣を捨て去った!
バルクさんの上に乗ってるのは僕だけ!
大分身軽になった!はい、後10っ!」
ちなみに<尽力>というスキルはノアも取得してはいるものの、1人で継続的に戦闘を行うスタイルのノアにとって、全力を出し切るのは愚策と取れる為、今まで使用した事は無い。
「ひ、ひゃ…(バルク)」プルプル…
スタッ。(背中から降りる)
「ほら!降りたぞ!
重りとなる物は何も無い!ただの″腕立て伏せ″をやるだけだ!
出来る!出来るぞ!出来なきゃ何の為の筋肉だ!」
「お…ぬぉおおっ!ひゃ、191ぃっ!(バルク)」プルプル…
「そうだ!その調子だ!
出来るじゃないか!まだ力が残ってるハズだ!絞り出せっ!」
「あ、あのー…(ヴァンディット)」
「ひゃ…っ…ひゃぁ…(バルク)」プルプル…
「弱気になるな!出し切れ!叫べ!
絞り出せ!恥ずかしがる事は無い、全力を出し切るのに見映えを気にしてどうする!
吐け!吐き出してでも全力を出せ!
バルクの全力を見せてみろ!」
腕立て伏せをしていたバルクの背中から降り、しゃがみ込んでバルクの側面から檄を飛ばすノア。
先程まで重りとして荒鬼神ノ化身4本(約100キロ)を装備したノアが背中に乗っていた事もあり、既にバルクの腕や胸筋は限界に近かったが
「ぬ、ぉおおおおおっ!192ぃっ!(バルク)」プルプル…
「良いぞ!出来たじゃないか!もう1回!
もう1回見せてくれ!」
「…あ、あのー…お取り込み中失」
「ヴァンディットちゃんちょーっと待っててね?今ノアちゃんが″<尽力>″の取得に協力してあげてる所だから。(アミスティア)」
「あ、はいー…(ヴァンディット)」
″蘇生薬″作成の為″聖水″確保を目的にノアの下までやって来たヴァンディットだが、″<尽力>取得″中のバルクと鬼教官と化したノアによる恐ろしい光景を前に、声を掛けるに掛けられない状況となっていた。
そんなヴァンディットに母のアミスティアが説明に入り、″<尽力>″はもう少しで取得が成されるとの事なので待つ事にした。
「ヒュ…ぉ、おぉおおおっ!
ひゃ、く、93んンんんんんっ!(バルク)」ブルブル…
「やった!やってくれた!信じてましたよ!
後2回!2回で最後だ!出し切れ!」
「ヒッ…ヒャ…ク……キュ…ン…(バルク)」ズシャッ!
限界を超えても追加注文が入れられ、何とか1回こなすも、そのまま地面に突っ伏してしまうバルク。
彼の腕はガクガクと震え、荒い息遣いが聞こえていた。
「どうです?
″<尽力>″が身に付いてるハズですよ。」
「ハー…ハー…ァ、ア…ル…アリマスゾ…(バルク)」ガクガク…
「成し得た!彼は勝ったんだ!自分に打ち勝って新たなスキルを勝ち取ったんです!皆さん彼に拍手を!」
「「「「「「うぉおおおおおっ!(主に『エイペス』と『筋肉達磨』)」」」」」」パチパチ
「さ、終わったわよヴァンディットちゃん。
行ってらっしゃいな。(アミスティア)」
(行き辛い…(ヴァンディット))
暑苦しい集団と暑苦しい光景を前に、何とも近付き難い雰囲気に困るヴァンディット。
ちなみに周りには他にも見物していた冒険者等が居たが、ノアの追い込み方に恐怖を抱き、ドン引きする者が殆どであった。(何故かサキュバス族のラハラメは羨ましそうに眺めていた。)
「″聖水″作り?
あ、″蘇生薬″の材料だったね。」
「えぇ、ノア様の【鬼哭死重奏】で井戸水を浄化し、″聖水″を作れれば直ぐにでも取り掛かろうかと。(ヴァンディット)」
「そう言えば魔石の蓄えはありますか?
確かその他の薬品製作の際にも結構使うんじゃなかったでしたっけ?」
「あ、そうでした。
では後でハーちゃん(ラインハードの愛称)にでも…(ヴァンディット)」
「ラインハードさんも防壁への魔法付与で結構消費したみたいだから、貰った方が早いかも。」
「そうですね、そうしましょう。
えーっと、3人かミダレさんが居ると良いのですが…あ、居ました居ました。(ヴァンディット)」
″聖水″作りの為にノアと合流したヴァンディットだが、同時に大量の魔力も消費する為魔石の用意が必要になった事を思い出す。
その魔石を確保する為に何故かサキュバス族を探すヴァンディット。
すると1人のサキュバス族を見付けてそちらへと向かう。
~性処理(精気回収)に勤しんでいたミダラちゃん~
『『『シュゥウウ…』』』(精気回収)
「もー、溜めすぎですよおじさーん。(ミダラ)」
「モンスター倒した後で昂ってたんだから仕方無いだろー?また頼むよ嬢ちゃん。(冒険者1)」
「はーい。(ミダラ)」
中年の冒険者から精気回収したサキュバス族のミダラは、手を振って送り出す。
元々この街(前哨基地)にサキュバス族3人組を呼び寄せたのは、この性処理(精気回収)が目的で、これを蔑ろにしてしまうと【勇者】軍が行った蛮行の二の舞となってしまうからである。
が、この街には戦闘職と共にその家族が多く居た為か、当初は誰も3人に頼む事が無く暇をもて余していた。
だがここ最近で有志の者達が一気に増えた事で忙しい毎日を送っていた。
ちなみにノアによる特訓の成果で彼女達の魔力許容量がジワジワと底上げされた為、数百人分の精気を回収しても割と平気だとか。
「ミダラさーん。(ヴァンディット)」
「あ、ヴァンディットさんとノアさん。
どうしましたか?(ミダラ)」
「精気回収に励まれてる様ですが、″魔石生成″の方はどうでしょうか?(ヴァンディット)」
「そうですね~、これだけ人が居るので″余剰魔力″も発生してるので今の所3つ程作られてますよ。
入り用ですか?(ミダラ)」
「はい、これから″蘇生薬″の作製に入るので少しばかり頂けると…(ヴァンディット)」
「良いですよ~。(ミダラ)」
サキュバス族は他者の″精気″を魔力に変換して自身の糧と出来る種族である。
但し1回で回収出来る量には限りがあり、許容量を超えると急性精気中毒に陥ってしまうが、滅多な事では急性精気中毒に陥る事は無い。
そして現在サキュバス3人組には、ラインハード製の魔力を魔石へと変換するブローチを渡しており、″余剰魔力″を魔石へと変換する事が可能。
先程ラインハードが防壁上で使用していた魔石も、彼女達が回収した精気を変換した物である。
取得の為には全力を出し切った上でもう一押し力を振り絞る必要があり、意外とこのスキルを持っている者は少なかったりする。
~防壁前のとある一画~
「ひ、188…ひゃ、189…(バルク)」プルプル…
「どうしました?もう限界ですか?」
「ま、まだまだ…ひ、ひゃ、190…
ひゃ、ひゃく…ひゃく…(バルク)」プルプル…
ザスッ!(荒鬼神ノ化身を地面に突き刺す)
「これで4本全ての剣を捨て去った!
バルクさんの上に乗ってるのは僕だけ!
大分身軽になった!はい、後10っ!」
ちなみに<尽力>というスキルはノアも取得してはいるものの、1人で継続的に戦闘を行うスタイルのノアにとって、全力を出し切るのは愚策と取れる為、今まで使用した事は無い。
「ひ、ひゃ…(バルク)」プルプル…
スタッ。(背中から降りる)
「ほら!降りたぞ!
重りとなる物は何も無い!ただの″腕立て伏せ″をやるだけだ!
出来る!出来るぞ!出来なきゃ何の為の筋肉だ!」
「お…ぬぉおおっ!ひゃ、191ぃっ!(バルク)」プルプル…
「そうだ!その調子だ!
出来るじゃないか!まだ力が残ってるハズだ!絞り出せっ!」
「あ、あのー…(ヴァンディット)」
「ひゃ…っ…ひゃぁ…(バルク)」プルプル…
「弱気になるな!出し切れ!叫べ!
絞り出せ!恥ずかしがる事は無い、全力を出し切るのに見映えを気にしてどうする!
吐け!吐き出してでも全力を出せ!
バルクの全力を見せてみろ!」
腕立て伏せをしていたバルクの背中から降り、しゃがみ込んでバルクの側面から檄を飛ばすノア。
先程まで重りとして荒鬼神ノ化身4本(約100キロ)を装備したノアが背中に乗っていた事もあり、既にバルクの腕や胸筋は限界に近かったが
「ぬ、ぉおおおおおっ!192ぃっ!(バルク)」プルプル…
「良いぞ!出来たじゃないか!もう1回!
もう1回見せてくれ!」
「…あ、あのー…お取り込み中失」
「ヴァンディットちゃんちょーっと待っててね?今ノアちゃんが″<尽力>″の取得に協力してあげてる所だから。(アミスティア)」
「あ、はいー…(ヴァンディット)」
″蘇生薬″作成の為″聖水″確保を目的にノアの下までやって来たヴァンディットだが、″<尽力>取得″中のバルクと鬼教官と化したノアによる恐ろしい光景を前に、声を掛けるに掛けられない状況となっていた。
そんなヴァンディットに母のアミスティアが説明に入り、″<尽力>″はもう少しで取得が成されるとの事なので待つ事にした。
「ヒュ…ぉ、おぉおおおっ!
ひゃ、く、93んンんんんんっ!(バルク)」ブルブル…
「やった!やってくれた!信じてましたよ!
後2回!2回で最後だ!出し切れ!」
「ヒッ…ヒャ…ク……キュ…ン…(バルク)」ズシャッ!
限界を超えても追加注文が入れられ、何とか1回こなすも、そのまま地面に突っ伏してしまうバルク。
彼の腕はガクガクと震え、荒い息遣いが聞こえていた。
「どうです?
″<尽力>″が身に付いてるハズですよ。」
「ハー…ハー…ァ、ア…ル…アリマスゾ…(バルク)」ガクガク…
「成し得た!彼は勝ったんだ!自分に打ち勝って新たなスキルを勝ち取ったんです!皆さん彼に拍手を!」
「「「「「「うぉおおおおおっ!(主に『エイペス』と『筋肉達磨』)」」」」」」パチパチ
「さ、終わったわよヴァンディットちゃん。
行ってらっしゃいな。(アミスティア)」
(行き辛い…(ヴァンディット))
暑苦しい集団と暑苦しい光景を前に、何とも近付き難い雰囲気に困るヴァンディット。
ちなみに周りには他にも見物していた冒険者等が居たが、ノアの追い込み方に恐怖を抱き、ドン引きする者が殆どであった。(何故かサキュバス族のラハラメは羨ましそうに眺めていた。)
「″聖水″作り?
あ、″蘇生薬″の材料だったね。」
「えぇ、ノア様の【鬼哭死重奏】で井戸水を浄化し、″聖水″を作れれば直ぐにでも取り掛かろうかと。(ヴァンディット)」
「そう言えば魔石の蓄えはありますか?
確かその他の薬品製作の際にも結構使うんじゃなかったでしたっけ?」
「あ、そうでした。
では後でハーちゃん(ラインハードの愛称)にでも…(ヴァンディット)」
「ラインハードさんも防壁への魔法付与で結構消費したみたいだから、貰った方が早いかも。」
「そうですね、そうしましょう。
えーっと、3人かミダレさんが居ると良いのですが…あ、居ました居ました。(ヴァンディット)」
″聖水″作りの為にノアと合流したヴァンディットだが、同時に大量の魔力も消費する為魔石の用意が必要になった事を思い出す。
その魔石を確保する為に何故かサキュバス族を探すヴァンディット。
すると1人のサキュバス族を見付けてそちらへと向かう。
~性処理(精気回収)に勤しんでいたミダラちゃん~
『『『シュゥウウ…』』』(精気回収)
「もー、溜めすぎですよおじさーん。(ミダラ)」
「モンスター倒した後で昂ってたんだから仕方無いだろー?また頼むよ嬢ちゃん。(冒険者1)」
「はーい。(ミダラ)」
中年の冒険者から精気回収したサキュバス族のミダラは、手を振って送り出す。
元々この街(前哨基地)にサキュバス族3人組を呼び寄せたのは、この性処理(精気回収)が目的で、これを蔑ろにしてしまうと【勇者】軍が行った蛮行の二の舞となってしまうからである。
が、この街には戦闘職と共にその家族が多く居た為か、当初は誰も3人に頼む事が無く暇をもて余していた。
だがここ最近で有志の者達が一気に増えた事で忙しい毎日を送っていた。
ちなみにノアによる特訓の成果で彼女達の魔力許容量がジワジワと底上げされた為、数百人分の精気を回収しても割と平気だとか。
「ミダラさーん。(ヴァンディット)」
「あ、ヴァンディットさんとノアさん。
どうしましたか?(ミダラ)」
「精気回収に励まれてる様ですが、″魔石生成″の方はどうでしょうか?(ヴァンディット)」
「そうですね~、これだけ人が居るので″余剰魔力″も発生してるので今の所3つ程作られてますよ。
入り用ですか?(ミダラ)」
「はい、これから″蘇生薬″の作製に入るので少しばかり頂けると…(ヴァンディット)」
「良いですよ~。(ミダラ)」
サキュバス族は他者の″精気″を魔力に変換して自身の糧と出来る種族である。
但し1回で回収出来る量には限りがあり、許容量を超えると急性精気中毒に陥ってしまうが、滅多な事では急性精気中毒に陥る事は無い。
そして現在サキュバス3人組には、ラインハード製の魔力を魔石へと変換するブローチを渡しており、″余剰魔力″を魔石へと変換する事が可能。
先程ラインハードが防壁上で使用していた魔石も、彼女達が回収した精気を変換した物である。
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(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
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