ソロ冒険者のぶらり旅~悠々自適とは無縁な日々~

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ヴァリエンテ領・大規模氾濫掃討戦編~万死一生~

再戦への決意

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テクテクテク…

(…あれがインヴェルノさんが展開している氷の牢獄か…思ったより大規模だね…)

(『あの規模で3時間持たせるとは流石亜龍種だな…
おっと、出迎えだぞ。』)

(うん。)


長屋を出たノアは涼しげな夜風に身を当てつつ夜空を見上げて四季龍インヴェルノが展開している巨大な氷の牢獄を確認。

つまりそこに半封印状態の『竜征趙』が居り、四季龍インヴェルノの魔力が尽きた後に訪れる解放を今か今かと待ち侘びている訳だ。

四季龍インヴェルノの事を思えば真っ先に向かいたい所ではあるが


…タタタタタタッ!

「ノア君っ!(ミダレ)」

「…あ、ミ…レ『バフッ』
…心、いさせ、めんね。(心配させてごめんね。)」

「…ぅん…うん…(ミダレ)」


防壁上からノアを見付けたミダレが目に涙を浮かべて駆け寄ってきた。

ノアは比較的無事な左腕を広げて抱き締め、安心させる様に声を掛ける。

未だ雷撃を受けた火傷の後遺症で上手く喋れないが、ノアからの温もりを感じて幾分安心してくれた様だ。

2人の間にしっとりとした、良い言い方をすれば良い雰囲気が漂い、自然とお互いの距離が近付いていく。

自分を想ってくれている人を落ち着かせる為、ノアはミダレに優しく



シュタタタタタタッ!ズザザァッ!(クリストフの滑り込み)

「おおっ!目覚められましたかノアど

『ぶにょん!』(蹴り)

ノォッ!?(クリストフ)」

《良い雰囲気をぶち壊すんじゃないわよ特大キノコォッ!》


ノアの声を聞き付けて駆けるクリストフに遅れる事僅か0.2秒、同じくノアの声を聞き付けてやって来たグリード(人間形態)は、ノアとミダレ間で良い雰囲気になっていたの感じ取ってはいたがクリストフがその空気をぶち壊した為、そのまま大股開きでクリストフの傘に蹴り(非殺傷)を入れて吹っ飛ばしたのであった。


「おーいノア君ー!(ラインハード)」
 [[ノア様目覚められたのですね!(エルとアール)]]


「はっはっは!目覚めんのが遅ぇぞ坊主!(デオ)」
「全く、大した坊主だな。(ガーラ)」


「あらノアちゃん起き抜け早々良い雰囲気じゃない、戦場だと高まるからね、しょうがないね。(アミスティア)」
「コラコラ。(レドリック)」


「一時は君を見送らなければならないのかとヒヤヒヤしたぞノア殿。(シンプソン)」
「怪我は大丈夫なのか?(ヒューガ)」


「「「おお!ノア殿!(兵士達)」」」
「カルル様とルルイエ様に知らせるのだ!(兵士1)」


『『『バサバササッ!』』』(飛来するハーピー族)
〔〔〔おおっ!目覚めたのですね人族の方!〕〕〕


それを皮切りに、防壁上から、施設の中から、通りから、空からノアの無事を確認しに仲間が続々とやって来た。

その後ステラ、美幸や悠、海洋種の肺魚人族、カルルやヴァンディット等も合流し、ノアの目覚めを細やかに祝ったのであった。





「それ、で、これ…らなんだけど…

「よしノア、お前ミダレちゃん達と一緒に街に戻れ。(レドリック)」

「え?」


喧騒が穏やかになってきた所で機を見計らったノアが口火を切る。

これからの事について話そうとすると、丁度レドリックから避難を促されてしまい話が遮られてしまった。


「ちょ、ま…」 

「そうね、それが良いわ。(アミスティア)」
「重傷ですものね、ノア様。(ヴァンディット)」
「ヴァリエンテ領でごゆるりとお休み下されノア殿。(クリストフ)」

「あの、話…を…」

「そうと決まりゃ善は急げだ。
武器拾ってさっさと行った行った。(デオ)」
「そういや武器何処に落とした?(ガーラ)」
「まぁそれは後で拾っておこう。ノア殿、早く退領するのだ。(ザラット)」

「あの…だか、ら…ね…?」

「「「ん?」」」
「「「「ん?」」」」

「ま、た″アイツ″…の所に、行こ…思、う…」


着々と避難する話の流れになりつつあったが、何か言いたそうなノアに、皆が聞き耳を立てると、返ってきた返答がこれであった。


ビュンッ!(恐ろしく速い手刀)

「危っ!」

「チッ!ノアちゃんダメじゃない!
母からの愛の手刀を避けちゃ!(アミスティア)」

「たぶ、それ、愛じゃぁいよ!殺、意だぉ!」


ノアの死角から無言で繰り出されたアミスティアの手刀は空を切り、ノアは額から汗を浮かべていた。


「者共出会え出会え!
息子は目覚めたばかりで戯言をほざきよる!
拘束して身ぐるみを剥いでヴァリエンテ領に縛り付けるぞ!(レドリック)」

《「「「「おおぅ!」」」」》

(待って待って待って待って!)(身振り手振りでアピールするノア)

〔坊やが″待って″って言ってるのだわさ… 〕


ノアの発言を受けて捕縛指示を出すレドリック。
いつもならそういう事に加担しないクリストフやグリードまでも、再戦に挑もうとするノアを捕らえようとしていた。

そんなノアに助け船を出すかの様にステラが割って入って事で、一旦落ち着きを取り戻すのであった。


『『『『ホワワワワッ…(睡眠魔法)』』』』

「んんんんん~!(ミダレ)」

「ミダレ、ざんも落ち着ぃ、てね…」


ノアに寄り添うミダレですら、少ない魔力を使い睡眠魔法を放つ程、『竜征趙』の下へノアが向かうのを阻止するのだった。





「ノア君!もう止めるっちゃよ!
大火傷を負って、ボロボロになって、意識を失って、立って話すだけで一杯一杯な状態じゃ、今度こそ本当に…死んじゃ…(ミダレ)」

「……。」


あまり声を荒げないミダレが語気を強めてノアを諭す。
顔は伏せている為表情は見えないが、涙を浮かべているのだろう、最後の方は言葉が途切れ途切れになっていた。


「ミダレちゃん、ちょっと…(アミスティア)」

「ノア、聞かせて欲しいんだが、アイツの下へ向かうのはそれ相応の算段があっての事か?
それともただの負けず嫌いか?(レドリック)」


肩を震わせるミダレを優しく下がらせるアミスティア。

ノアの前には真剣な面持ちのレドリックが立ち、再戦に対する問いを掛ける。


「勿、論、算段あっての…事…
頭は、至って冷せ…ぃだ、感情に、任せたら、成せる事も成せ…ない…」

「なる程な、教えを言えるって事は、少なからず頭は回っている様だ。
だからといって息子をただで死地へと向かわせる訳にはいかないな。(レドリック)」


家訓の様なものをレドリックに話すと少しだけレドリックの空気が緩む。




「約束しろ。
次同じ様な状況に陥って周りを悲しませてみろ、罰として冒険者生活を辞めて村に戻れ。(レドリック)」

「……っ。」

「「「「「「……っ!?」」」」」」

「自分の発言には責任を持つのよノアちゃん。
これからの行動は1人だけの問題じゃない、ここに残ってる全ての人達に影響を及ぼす事に繋がるかも知れないし、それだけに留まらず隣のヴァリエンテ領にも影響を及ぼすかも知れないのよ?(アミスティア)」


半封印状態とは言え、この戦いを掌握しているのは未だ『竜征趙』である。

再戦の為に『竜征趙』の下へ向かえば、グリードの時同様次なるモンスター群を召喚してくるかも知れない。

そうなればノア個人の問題ではなく、街で防衛している両親や仲間にまで波及する事になる。

それらを網羅してのアミスティアの言葉であったが、それに対して


「それでも、俺の答えは変わら…ない…
今度、こそ奴を倒し…この戦いを、終わらぜてやる。」


「……。(アミスティア)」
「……。(レドリック)」


ボロボロの姿ではあるが決意を秘めたノアの眼差しに、両親は思わず気圧される。
これは力の根源である『鬼神』による気迫や闘気等では無く、ノア自身の強い決意によるものであった。


「その言葉、信じて良いんだな?(レドリック)」

「勿論。」

「男に二言は?(アミスティア)」

「無い。」

「さっきの言葉、忘れるなよ?(レドリック)」

「あぁ。」


両親からは一応の了承を得た。
とは言え、周りに居る誰しもが口を挟めない空気が漂っていた。

ノアの目覚めに沸いていた空気は何処へやら。
このまま剣呑な空気が漂い続けるか、と思われたが、この一家は少し違う。


「約束を違えたら冒険者生活を辞め、村に戻ってさっさと彼女達と式を挙げて一緒に暮らせ。
家の2つや3つ用意してやっから。(レドリック)」

「ん?」

「ダメよレド。
2つも3つも用意したら別居状態になっちゃうでしょ?
大きいのを1つ用意すれば良いじゃない。(アミスティア)」

「…あの、さっきの内容、から、少し足されてる様な…」

「「男に二言は!」」

「な、無い!」

「「よーし!」」

「え!?ちょ…えっ!?」


「「「「「「「……。」」」」」」」


言質を取ったとばかりに約束内容を改変しまくり、結局両親に良いように転がされるノアであった。

空気の急変に、周りの者達はポカンと口を開いて呆然としていた。



「トウサン?ネェトウサン?」

「オトコニニゴンハネェヨナァ?」


「ねぇハーピー族の皆さん?
上で頑張ってくれてる亜龍に伝えてくれない?
息子がもうそろそろそっちに行く、って。(アミスティア)」

〔は、はい…(ハーピー族1)〕





~遥か上空~


『『『『ピキピキピキピキ…』』』』(『絶対零度(アブソリュートゼロ)』展開中)


(〔くっ…この数分で魔力の消費量が格段に増したぞ…
奴め、この氷の牢獄を克服し我が物としようとしている…本当に此奴は何者なのだ…〕)


『『『キィイイイン…』』』(ハーピー族からの報せ)


(〔む!丁度良い!
悪い報せだ!魔力の消費量増して…〕)

(〔インヴェルノ殿!もう間も無くノアさんがそちらに向かいます!
機を見計らってその場から離脱して欲しいとの事です!(ハーピー族)〕)

(〔何っ!?〕)


四季龍インヴェルノが維持し続けている必殺技『絶対零度(アブソリュートゼロ)』により『竜征趙』を半封印状態にしているが、維持する魔力量が飛躍的に上昇。

当初は3時間程は維持出来ると豪語していたが、1時間半程が限界と算出。

すると丁度良いタイミングで友軍のハーピー族から風の障壁を用いた連絡が入る。
四季龍インヴェルノは急いで仲間に報せを伝えるが、ハーピー族からも報せが届く。

思わず四季龍インヴェルノは耳を疑った。
再起不能と思われたノアが再戦に挑もうとしているのだ。





~氷の牢獄直下~


キィイイイン…『『ガシャガシャンッ!』』(エルとアール人間形態に変形)


スタッ!

「ありがとう、エル、アー…おっとっと…」

[ちょ、ノア様…(エル)]

[やはり再戦等無謀なのでは…?
それに武器は如何為されたのですか?
アイテムボックスに仕舞ってるのなら早く出された方が…(アール)]


エルとアールが飛行形態となり街から飛び立ち広大な大地に降り立つ。

所々に虫の死骸が転がり、上を見上げれば『竜征趙』が半封印状態で滞空している氷の巨大な牢獄『絶対零度(アブソリュートゼロ)』が展開されていた。

その奥には星空が広がり氷に反射してイルミネーションの様に輝いていた。

そんな大地に降り立ったノアは踏ん張りが利かずに思わずよろめき、左右に立つエルとアールが手を貸そうとする。

2人もノアの再戦に不安を覚えており、直ぐに退避出来る様に準備だけは整えていた。


「情けない姿を見せてゴメン。
でもここからは任せて欲しい。
2人は街に戻ってく皆の力になってやってくれ。」

[[しかし…]]


この場に来てもノアは″帯刀しておらず″、丸腰であった為エルとアールの不安は更に加速していく。




オォオ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″ッ!(上空から咆哮)


「っ!?」

[っ!?(エル)]

[上からです!
…そしてこの咆哮は…″奴″です!(アール)]





~上空~


『『『『『ビキビキビキビキビキビキビキビキビキビキビキビキッ!』』』』』(『絶対零度(アブソリュートゼロ)』崩壊)


(〔むっ!?牢獄が破ら『ド!』れ『ドスッ!』『『ズドドッ!』』グオォッ!?〕)


オォオ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″ッ!


突如空を覆っていた氷の牢獄『絶対零度(アブソリュートゼロ)』が大きな音を立てて崩壊を開始。

更に中の肉塊『竜征趙』から巨大な棘が延び、四季龍インヴェルノの体に幾つもの穴を開ける。

ノアの接近に気付いた『竜征趙』が氷の牢獄を突き破り、遂に行動を開始したのだ。


オォオ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″オ″ッ!

『ギュンッ!』『ギュ『ギュンッ!』』『ギュオンッ!』(召喚陣複数展開)



~第47波~

・飛竜×500


『『『『『『ゲェエァアアアアアアアアアアアアアアアッ!』』』』』』





~直下~ 


[り、竜!?(エル)]

[これまでに無いパターンです!逃げましょうノ


[逃げましょう!]と言おうとしたアールは不思議な光景を目の当たりにする。

ノアが何も無い″虚空″に手を翳しているのだ。

更にその手からは″半透明な刀剣の柄″がゆっくりと出現してきていた。


「さぁ行くぞ。
『龍衣無双刀・比類無鬼神ノ顕現』。」
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