ソロ冒険者のぶらり旅~悠々自適とは無縁な日々~

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天空大陸~終わりの始まり

天空大陸へ行こう

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「ぅ、ぅぷっ…ぎもぢわるぃ…(ミダレ)」

「ほら、ちゃんと歩いて。(ラハラメ)」
「今日はもう宿に泊まろ。(アマエ)」
「それじゃあノアさん、ミダレちゃんの事は任せて下さい。(ミダラ)」

「あ、うん。お願いね。」


酔い潰れたミダレは、サキュバス3人組に連れられ、今晩は宿に泊まる事となった。





~ちなみに後日談~


スヤスヤ…( ̄q ̄)

「うふふ…気持ち良さそうに寝てるっちゃ。(ミダレ)」


( ̄~ ̄)「う、うーん…ムニャムニャ…」

「うん…?ノア君が魘されてる…っちゃが?
何の夢を見て…(ミダレ)」

『ポゥ…』(夢に干渉)

「や、やだ!わっちがこの間酔っちゃった時の夢…!
もー…後で皆から話聞いて恥ずかしかった…ん?(ミダレ)」


( ̄~ ̄)「ちょ、こんな所じゃダメだって…」ニマニマ…
( ̄~ ̄)「強引だなぁ…もぅ…」ニマニマ…
( ̄~ ̄)「あぁ…可愛いなぁミダレちゃん…ムニャムニャ…」ニマニマ…

↑終始満更でも無いノア君。


「…ふ、ふーん…
ノア君ってこっちの方が好きなんっちゃね…(ミダレ)」


一見魘されている様に感じたミダレだが、眠るノアの表情はひたすら満足げな様子。

その反応を見たミダレは


「ヴァンディットさーん、潰れるまではいかないけどホロ酔いになれる薬って作れるっちゃが?(ミダレ)」

「作れますよー?(ヴァンディット)」


思わぬ形でノアの好みを知ったミダレは、愛するノアの為、新たなプレイの種を芽吹かせるのだった。





「…さて、どうするかな…
あっちはあっちでクリストフが盛り上げてるし、僕も輪に入りにいくかな。」


ノアは4人を見送り、これからどうしたものかと考えていた。

酒が飲めない為、冒険者や街の住人達と酒を酌み交わす事が出来ないので、街の広場でいつの間にか開催されていたクリストフの宴会芸(エクストリームファイヤーリンボーダンス)が大盛り上がりを見せていたので、そちらに向かおうかと考えたが


〈さ、最近の子供はオマセさんなのだわさ…〉ドキドキ…

「…何でそこから見てるのだわさ?」


建物の陰からひょっこりとケット・ シーのステラが顔を出しており、思春期に彼女を家に連れてきた時の母親の様な視線を向けていた。


「えっと…ステラさん、何か用?」

〈あぁ違うのだわさ、坊やが可愛らしい彼女さんと絡んでたのを覗きに来た訳じゃ無くてね…?〉

「ステラさん?」


偶々タイミングが合わなかった事を弁明するステラを落ち着かせて、ここに居た理由を聞く事にした。





「え?島に招待したい?
…島って、前に話してた空の島の事?」

〈そうなのだわさ。
あ、でも大戦の後で急に友好関係を結びたいから、って訳じゃなくて、坊やの大火傷を治せる知り合いを知っているから紹介したいのだわさ。〉


ステラは前々から説明していた天空大陸へ、ノアを招待しにやって来たらしい。
だがミダレとの情事を目撃してしまい、出るに出れず、家に初めて彼女を連れてきた息子の母親ムーヴで覗いていたのだとか。

島にはどうやらノアの火傷を癒してくれる知り合いが居るらしく、何れ『フロンテイラ』と友好関係を結ぶ事も兼ねて招待したいらしい。


「…となると『フロンテイラ』の領主になったカルルさんも呼んだ方が良いんじゃないですか?」

〈えぇ、カルルさんならもう呼んであるのだわさ。〉


「や、やぁ…(物陰からカルル)」
「覗くつもりは無かったのだが…(物陰からルルイエ)」

(あぁ…こりゃ一部始終見られてたのだわさ…)


先程のステラ同様建物の陰からカルルとルルイエ親子が顔を覗かせていた。
2人の反応からして、ミダレとの情事もバッチリ見られていたと思われる。





〈それじゃあ、早速島へ行くのだわさ♪〉

「そういえばどうやって行くんです?
かなりの高さがあったハズですが…
もしかしてハーピー族に掴まって行くとか…?」

〈違うのだわさ。
まぁ見てると良いのだわさ。〉

「「「はぁ…」」」


島への移動方法が分からないノアとルルイエ親子は、ステラの行動を見守る事にした。


〈だわさだわさだーわさ♪〉シャランラ♪


クッソ適当な呪文を言いながら、3人がすっぽり入る広さの地面に魔法陣を描いていくステラ。
描かれている魔法陣は、何処と無く氷の結晶を思わせる。


『『『ポゥ…』』』(魔法陣が発光)

〈上へ参りますのだわさ。〉

『『『スイッ。』』』(地面に描かれた魔法陣ごと3人が浮上)

「「「うおお?」」」


魔法陣が描かれた後、陣と同じ径の光の柱が空に向かって屹立。
氷の結晶の様な魔法陣が足場となって落ちる事は無く、


ズダンッ!(魔法陣に別の誰かが着地)

「「おわっ!?(ルルイエ親子)」」

《こんな夜更けに何処へ行かれるのです主様?》

「あぁグリード、これから空にあるって言う島行く所。
丁度良いからグリードも一緒に行こうか。」


地面からグングン離れていた為、<人化>形態のグリードが慌てて魔法陣に飛び乗ってきた。


〈貴女がグリードさんね。
こうやって顔を合わせるのは初めてなのだわさ。
空の連中は荒くれ者ばかりだけど、″禁忌龍″の貴女なら心配無さそうなのだわさ。〉

《あら?私が″禁忌龍″なのを御存知で?》

〈伊達に長生きしていないのだわさ。
今の島に腰を据える前はあちこち移動してて、大昔に″禁忌龍″を見た事があるだけなのだわさ。〉


ケット・シーのステラは、真っ白で子猫の様な外見である為そうは見えないが、大昔に存在したグリード以外の餓龍王グリードを見た事がある程の長生きさんらしい。

まぁ常日頃からだわさ口調をしていたので、何処と無く近所のおばちゃんっぽさがあったのでそこまでの意外性は無い。


〈何か?〉


いえ、こちらからは以上です。





「あっ!?【鬼神】が空に!
天空にあると言う島へ向かうのだな!?(東の【諜報】)」

「しまった…ちょっと目を離した隙に…(西の【諜報】)」

「ほぅ、魔法陣を足場に…
あの手の陣は異物には干渉せんハズじゃから儂らは着いていく事は出来んじゃろ。(ドワーフ国の【諜報】)」


ノア達が空に向かって暫し、漸く各国の【諜報】達はノアが天空大陸に向かっている事に気付いたが時既に遅し。




バカラッバカラッ!

「おい!【鬼神】殿は何処に居る!(??の使者)」

「ん?お前ん誰じゃ?
一先ず【諜報】の者では無いな?(ドワーフ国の【諜報】)」


ヴァリエンテ領の方角から急ぎ馬を走らせて来た者がここに。
ずっと走ってきたのだろう、馬は大きく息をして疲れきっていた。

どうやらノアを探していた様だが、丁度ノアは天空大陸へと向かっていったばかりだ。

 
「え?その印章は『マリ』の…
何故この地に『マリ』の使者が…?(東の【諜報】)」

「「「「え?『マリ』の?」」」」


東の【諜報】が馬に乗った人物の素性に気付く。
身に付けていたフードに印章があり、東にある海沿いの海上都市『マリ』の物であった。


「その通り私は『マリ』のエンデバー王から遣わされた使者。
【鬼神】殿に『第二次【魔王】殲滅戦』に招待したく参った次第である。(『マリ』の使者)」

「「「「「はぁ?」」」」」
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