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これからが始まり。
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俺が生まれ育った、あのゴミの掃溜めのような国では、心から何かを欲した事がなかった。
だから、知る事も無かった。
本当に欲した物が手に入らない苦しみを。
自分が恋い焦がれる相手に、この辛さを分かって貰えない悲しみを。
人の心は、物を強奪するように無理矢理奪えるモノではないという事すら知らなかった。
人の心を自分に向かせたいなんて思った事も無かったから。
使い捨ての「傀儡の国」の王として生まれ、人形のように生きてきた俺が
この国に来て初めて人らしい感情を知り、自分が人として生きていけるのだと知った。
好きな人の心が手に入らない苦しみも、恋い焦がれる辛さが伝わらない悲しみも………
そして、それら全てを受け入れて貰えた喜びも初めて知った。
人を好きになり、相手に自分を好きになって貰える……
愛し合うという事を初めて知った。
「おう!覚悟は出来てるぜ!!アンドリュー!
掛かってこいや!!」
貴賓室の大きなベッドの上で、全裸のオブザイアが構えて待っている。
その構えがもう、ファイテングポーズにしか見えない。
「……プッ…あはは!掛かってこいって…!
オブザイア殿…戦うワケじゃないんですから…」
熊の様に大きな体躯のオブザイアに、飛び付く勢いで抱き付いたアンドリューは、ベッドの上であぐらをかくオブザイアの太ももの上に座る。
足の上に座って尚、オブザイアと視線を合わすには見上げなければならない程にオブザイアは大きい。
「むぅ…わかんねぇからな!
こーゆー事をする日が来るとは思わなかったからな!
普通はな!しねぇんだよ!こーゆー事!
俺達狂戦士は、戦う為だけの存在だからよぉ!!」
「……オブザイア殿、声が段々大きく……」
「どんなツラして、どんな風にしていたらいいのかわかんねぇからよ!!
はははは恥ずかしいわ!!!」
かなり混乱しているのか、テンパったオブザイアが、自分を見上げて見詰めてくるアンドリューの頭をハゲるんじゃないかという程撫でまくる。
声も大きくなり、動きはぎこちないが不自然な位にオーバーアクション気味だ。
「……それが照れってやつですか?……可愛い……
オブザイア殿……やはり、貴方もデルフィナなんですよね。」
オブザイアの太ももに乗せた腰を浮かせ、アンドリューがオブザイアの首に抱き付く。
「ずっとずっと…初めて逢った日からずっと…オブザイア殿が好きでした。
貴方のものになりたくて…貴方を俺のものにしたくて……
それが叶わないなら、死んでもいいと思っていました。」
オブザイアの唇に、アンドリューの小さな唇が啄むようなキスを重ねる。
「初めて逢った日から変な奴だと思っていたがよ……
まさか負け知らずの俺を負かす奴になるとは思わなかったわ。」
「負けたんですか?オブザイア殿が俺に?」
「負けたろうがよ。
殺戮の狂戦士である俺が、お前の命を奪う事も出来ねぇ。
……もう、お前を失えん。惚れたからな。」
アンドリューの目頭が熱くなる。
涙が止まらなくなる。
「あ、あ、あ、アンドリュー!?」
オブザイアが号泣するアンドリューを見て、素っ頓狂な声をあげる。
「す、すみませ…嬉しくて…嬉しくて!涙が…止まらなく…!」
素っ頓狂な声を上げ、変な驚き顔を見せていたオブザイアがアンドリューを包む様に抱き締める。
「俺も、デルフィナも、お前だけのモンだ。
照れくせぇが…愛してるぞ、アンドリュー。」
オブザイアの胸にいだかれたままのアンドリューの目から、ブワッと更に涙が溢れる。
オブザイアの大きな指先が涙を拭い、初めてオブザイアの方からアンドリューに唇が重ねられる。
互いの唇が互いの肌を行き来し、やがて二人は大きなベッドへと身体を沈ませた。
▼
▼
▼
「あのですね、シルヴィアンさんを抱く時は、チョウチョを抱く様な感じです。」
「ふむ、確かにシルヴィアン嬢は儚げで、蝶を捕まえるかの様にそっと手の平で包んで愛でなくてはならぬ様だな。
あまり無理をさせてはならん様だ。」
談話室でシルヴィアンと一緒に居たロータスが、サーリオンに捕まって、色々と質問されていた。
「儚げって…あんた、あたしがババァだから優しく労れって言ってんじゃないだろうね?」
シルヴィアンが夫との二人の時間を邪魔された上に、夫婦間の睦事に関する質問をされ、あからさまに不機嫌そうにサーリオンを睨む。
「いやいや、シルヴィアン嬢は美しい女性だ。
歳はまぁ…我が母が存命なら同じ位ではあるが。
…で?狂戦士殿とは?」
「ダルさんとはぁ、山登りをしてる気分です!
おっきくて、広くて、楽しくなるんです!
……で、あ、こんな声が出るんだぁって……」
「もう黙りなよ!!ロータス!!」
シルヴィアンが真っ赤になって慌ててロータスの口を押さえる。
口を押さえられたロータスは、キョトンとした幼い子供の表情で、シルヴィアンを見てから頷いて抱き付いた。
そんな二人を見てサーリオンは鼻の下を伸ばして助平な表情をする。
「ほう、では今夜のアンドリューは初登山なワケか。
無事、頂上に行けると良いな。はははは!」
▼
▼
▼
▼
「オブザイアちゃん!!!朝よ!!!」
突然、バァンっと貴賓室の観音開きの大きな扉が開かれて、マリアンナが部屋に現れた。
大きなベッドの上で大の字になって寝ていたオブザイアと、その胸の上に乗って寝ていたアンドリューが同時に飛び起きる。
「か、母ちゃん!?」
「オブザイア殿、義母上の事を母ちゃんって呼ぶんだ…?」
オブザイアの口から出た「母ちゃん」に少しばかり驚いたアンドリュー。
愛しい人の、初めて知った一面に思わず顔が綻ぶ。
「アンドリュー!
貴方はデルフィナ、オブザイア、そのどちらをも伴侶として愛し、支えて行く覚悟はあって!?」
腰回りにシーツを巻いて起き上がったオブザイアの膝上に、チョコンと座って足を組んだ全裸のアンドリューは、マリアンナの問いに頷く。
「当たり前だ。どちらかだけなんて有り得ない。
デルフィナもオブザイア殿も、俺には必要だ。
俺の愛する妻だ。」
膝の上で断言するアンドリューの背後で、照れ臭いのか下唇を噛みながら赤く染まった褐色の顔を横に向けるオブザイアにマリアンナが喜ぶ。
「いい顔をしてるわねオブザイアちゃん!愛されてるわね!
我が、「彼の国」は!
女王デルフィナの王配としてアンドリューを迎え入れるわ!
アンドリューはもう、この国の者よ。
出て行く事も、奪われる事も許さないわ!
それを世界に知らしめ……」
「……マリアンナ、二人に服を着る時間位は与えてあげようよ。ごめんね、二人とも。」
先王のダイオスが現れ、マリアンナを連れて貴賓室を出て行った。
▼
▼
後日、女王デルフィナとアンドリューは王城で式を挙げ、正式に夫婦となった。
「彼の国」は、女王の伴侶として「傍若無人な王の国」の先王を王配として婿入りさせた情報を世界に発信した。
すると、多くの憶測が飛び交った。
「彼の国」は女王の情報を隠している。
その女王が夫として選んだのが、傍若無人な王と呼ばれたアンドリューだと知って多くの国が動き出した。
どうやって取り入ったのかと勘繰る国、アンドリューが夫とは名ばかりの捕虜になったのではと考える国。
あんな男より相応しい男を紹介したいと申し出る国……
そして、そんな男に懐柔されるような腑抜けた国なら落とせるのじゃないかと戦を仕掛けて来る国。
「望む所だがなぁ!!」
大斧を肩に担いだオブザイアが、褐色の肌に白い歯を見せて笑う。
その左腕にはアンドリューがくっついている。
「今、我が国には三人の狂戦士が居るわ。
オブザイア、カラナィア、ダルゼリアさん!!
我が国の物はチリ一つたりとも渡しはしないわ!
奪いに来るなら返り討ちにして、こちらが奪ってやるわ!!」
マリアンナが不在の女王に代わり号令を掛ければ、不在の女王であるオブザイアがアンドリューを背に乗せ戦線に躍り出る。
「さぁ行こうか!!
血の雨降らせてやるぜ!!アンドリュー!!」
「ああ!オブザイア殿!
血に塗れた美しい貴方が大好きだ!
デルフィナも愛してる!!…死ぬ時は共に逝きたい!」
「ああ、いいな!アンドリュー!
共に生きて、共に逝こう!!」
月明かりの下、化け物と呼ばれる巨躯の男が大斧を振りかざす。
多くの兵士を斬り刻み、その肉片を飛ばし血の雨を降らして狂戦士は歓喜の咆哮をあげる。
かつて傍若無人な若き王と呼ばれた男は
オブザイアに寄り添い、降り注ぐ血を共に浴びながら、狂戦士である愛しい妻を見詰めて呟いた。
「…俺達の邪魔をする奴等など、この世から消してしまおう…
オブザイア殿、デルフィナ、愛してる…!!」
━━━終━━━
だから、知る事も無かった。
本当に欲した物が手に入らない苦しみを。
自分が恋い焦がれる相手に、この辛さを分かって貰えない悲しみを。
人の心は、物を強奪するように無理矢理奪えるモノではないという事すら知らなかった。
人の心を自分に向かせたいなんて思った事も無かったから。
使い捨ての「傀儡の国」の王として生まれ、人形のように生きてきた俺が
この国に来て初めて人らしい感情を知り、自分が人として生きていけるのだと知った。
好きな人の心が手に入らない苦しみも、恋い焦がれる辛さが伝わらない悲しみも………
そして、それら全てを受け入れて貰えた喜びも初めて知った。
人を好きになり、相手に自分を好きになって貰える……
愛し合うという事を初めて知った。
「おう!覚悟は出来てるぜ!!アンドリュー!
掛かってこいや!!」
貴賓室の大きなベッドの上で、全裸のオブザイアが構えて待っている。
その構えがもう、ファイテングポーズにしか見えない。
「……プッ…あはは!掛かってこいって…!
オブザイア殿…戦うワケじゃないんですから…」
熊の様に大きな体躯のオブザイアに、飛び付く勢いで抱き付いたアンドリューは、ベッドの上であぐらをかくオブザイアの太ももの上に座る。
足の上に座って尚、オブザイアと視線を合わすには見上げなければならない程にオブザイアは大きい。
「むぅ…わかんねぇからな!
こーゆー事をする日が来るとは思わなかったからな!
普通はな!しねぇんだよ!こーゆー事!
俺達狂戦士は、戦う為だけの存在だからよぉ!!」
「……オブザイア殿、声が段々大きく……」
「どんなツラして、どんな風にしていたらいいのかわかんねぇからよ!!
はははは恥ずかしいわ!!!」
かなり混乱しているのか、テンパったオブザイアが、自分を見上げて見詰めてくるアンドリューの頭をハゲるんじゃないかという程撫でまくる。
声も大きくなり、動きはぎこちないが不自然な位にオーバーアクション気味だ。
「……それが照れってやつですか?……可愛い……
オブザイア殿……やはり、貴方もデルフィナなんですよね。」
オブザイアの太ももに乗せた腰を浮かせ、アンドリューがオブザイアの首に抱き付く。
「ずっとずっと…初めて逢った日からずっと…オブザイア殿が好きでした。
貴方のものになりたくて…貴方を俺のものにしたくて……
それが叶わないなら、死んでもいいと思っていました。」
オブザイアの唇に、アンドリューの小さな唇が啄むようなキスを重ねる。
「初めて逢った日から変な奴だと思っていたがよ……
まさか負け知らずの俺を負かす奴になるとは思わなかったわ。」
「負けたんですか?オブザイア殿が俺に?」
「負けたろうがよ。
殺戮の狂戦士である俺が、お前の命を奪う事も出来ねぇ。
……もう、お前を失えん。惚れたからな。」
アンドリューの目頭が熱くなる。
涙が止まらなくなる。
「あ、あ、あ、アンドリュー!?」
オブザイアが号泣するアンドリューを見て、素っ頓狂な声をあげる。
「す、すみませ…嬉しくて…嬉しくて!涙が…止まらなく…!」
素っ頓狂な声を上げ、変な驚き顔を見せていたオブザイアがアンドリューを包む様に抱き締める。
「俺も、デルフィナも、お前だけのモンだ。
照れくせぇが…愛してるぞ、アンドリュー。」
オブザイアの胸にいだかれたままのアンドリューの目から、ブワッと更に涙が溢れる。
オブザイアの大きな指先が涙を拭い、初めてオブザイアの方からアンドリューに唇が重ねられる。
互いの唇が互いの肌を行き来し、やがて二人は大きなベッドへと身体を沈ませた。
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「あのですね、シルヴィアンさんを抱く時は、チョウチョを抱く様な感じです。」
「ふむ、確かにシルヴィアン嬢は儚げで、蝶を捕まえるかの様にそっと手の平で包んで愛でなくてはならぬ様だな。
あまり無理をさせてはならん様だ。」
談話室でシルヴィアンと一緒に居たロータスが、サーリオンに捕まって、色々と質問されていた。
「儚げって…あんた、あたしがババァだから優しく労れって言ってんじゃないだろうね?」
シルヴィアンが夫との二人の時間を邪魔された上に、夫婦間の睦事に関する質問をされ、あからさまに不機嫌そうにサーリオンを睨む。
「いやいや、シルヴィアン嬢は美しい女性だ。
歳はまぁ…我が母が存命なら同じ位ではあるが。
…で?狂戦士殿とは?」
「ダルさんとはぁ、山登りをしてる気分です!
おっきくて、広くて、楽しくなるんです!
……で、あ、こんな声が出るんだぁって……」
「もう黙りなよ!!ロータス!!」
シルヴィアンが真っ赤になって慌ててロータスの口を押さえる。
口を押さえられたロータスは、キョトンとした幼い子供の表情で、シルヴィアンを見てから頷いて抱き付いた。
そんな二人を見てサーリオンは鼻の下を伸ばして助平な表情をする。
「ほう、では今夜のアンドリューは初登山なワケか。
無事、頂上に行けると良いな。はははは!」
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「オブザイアちゃん!!!朝よ!!!」
突然、バァンっと貴賓室の観音開きの大きな扉が開かれて、マリアンナが部屋に現れた。
大きなベッドの上で大の字になって寝ていたオブザイアと、その胸の上に乗って寝ていたアンドリューが同時に飛び起きる。
「か、母ちゃん!?」
「オブザイア殿、義母上の事を母ちゃんって呼ぶんだ…?」
オブザイアの口から出た「母ちゃん」に少しばかり驚いたアンドリュー。
愛しい人の、初めて知った一面に思わず顔が綻ぶ。
「アンドリュー!
貴方はデルフィナ、オブザイア、そのどちらをも伴侶として愛し、支えて行く覚悟はあって!?」
腰回りにシーツを巻いて起き上がったオブザイアの膝上に、チョコンと座って足を組んだ全裸のアンドリューは、マリアンナの問いに頷く。
「当たり前だ。どちらかだけなんて有り得ない。
デルフィナもオブザイア殿も、俺には必要だ。
俺の愛する妻だ。」
膝の上で断言するアンドリューの背後で、照れ臭いのか下唇を噛みながら赤く染まった褐色の顔を横に向けるオブザイアにマリアンナが喜ぶ。
「いい顔をしてるわねオブザイアちゃん!愛されてるわね!
我が、「彼の国」は!
女王デルフィナの王配としてアンドリューを迎え入れるわ!
アンドリューはもう、この国の者よ。
出て行く事も、奪われる事も許さないわ!
それを世界に知らしめ……」
「……マリアンナ、二人に服を着る時間位は与えてあげようよ。ごめんね、二人とも。」
先王のダイオスが現れ、マリアンナを連れて貴賓室を出て行った。
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後日、女王デルフィナとアンドリューは王城で式を挙げ、正式に夫婦となった。
「彼の国」は、女王の伴侶として「傍若無人な王の国」の先王を王配として婿入りさせた情報を世界に発信した。
すると、多くの憶測が飛び交った。
「彼の国」は女王の情報を隠している。
その女王が夫として選んだのが、傍若無人な王と呼ばれたアンドリューだと知って多くの国が動き出した。
どうやって取り入ったのかと勘繰る国、アンドリューが夫とは名ばかりの捕虜になったのではと考える国。
あんな男より相応しい男を紹介したいと申し出る国……
そして、そんな男に懐柔されるような腑抜けた国なら落とせるのじゃないかと戦を仕掛けて来る国。
「望む所だがなぁ!!」
大斧を肩に担いだオブザイアが、褐色の肌に白い歯を見せて笑う。
その左腕にはアンドリューがくっついている。
「今、我が国には三人の狂戦士が居るわ。
オブザイア、カラナィア、ダルゼリアさん!!
我が国の物はチリ一つたりとも渡しはしないわ!
奪いに来るなら返り討ちにして、こちらが奪ってやるわ!!」
マリアンナが不在の女王に代わり号令を掛ければ、不在の女王であるオブザイアがアンドリューを背に乗せ戦線に躍り出る。
「さぁ行こうか!!
血の雨降らせてやるぜ!!アンドリュー!!」
「ああ!オブザイア殿!
血に塗れた美しい貴方が大好きだ!
デルフィナも愛してる!!…死ぬ時は共に逝きたい!」
「ああ、いいな!アンドリュー!
共に生きて、共に逝こう!!」
月明かりの下、化け物と呼ばれる巨躯の男が大斧を振りかざす。
多くの兵士を斬り刻み、その肉片を飛ばし血の雨を降らして狂戦士は歓喜の咆哮をあげる。
かつて傍若無人な若き王と呼ばれた男は
オブザイアに寄り添い、降り注ぐ血を共に浴びながら、狂戦士である愛しい妻を見詰めて呟いた。
「…俺達の邪魔をする奴等など、この世から消してしまおう…
オブザイア殿、デルフィナ、愛してる…!!」
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