17 / 120
寝ている内に、独りで愚痴る。
しおりを挟む
離れた場所に居るキリアンに声を掛けたと同時に自身が全裸である事を知ったガインは、慌てて口を押さえて再度ベッドに潜った。
━━声!遠かったし届いてないよな!?
これは、何か色々マズい。寝たフリをした方が良さげだ!
うん、起きてない事にしよう!━━
皇帝の私室、ベッドから離れた場所に置かれた机には執務室だけで処理出来なかった書類が運ばれており、キリアンが寝る時間を削って仕事をしていた。
ベッドで寝たフリをしているガインはキリアンが椅子から立ち上がる気配を察知して、ベッドの中で息を潜めて身を強張らせる。
「あー……疲れた……少し休憩するかな。
……ベッド、広いしガインの隣で休ませて貰うかな。」
ベッドの右側を明け左側に身を寄せて、寝たフリをするガインの身体を覆うシーツが捲られた。
キリアンの前にガインの全裸が晒されているが、寝たフリをしている為に隠す事が出来ない。
と言うか、男同士なのにキリアンに裸を見られたくないから隠したいと思う自分、どうなんだ!
と、静かにニセ寝息を立てているガインの頭の中では声を大にしての脳内1人ツッコミが繰り広げられていた。
目を閉じ寝息を立てるガインの隣にキリアンが手をつき、ベッドが小さく軋む音を出す。
ガインは隣にキリアンが居るのは分かっているが、自分と同じように横たわっている気配は感じられず、今どの様な態勢で隣に居るかが分からない。
やがてガインの太もも部分にキリアンの手の平が置かれた。
シーツの中で暖まっていた肌に乗るヒヤリとした感触に、一瞬小さく身震いする。
本当に寝ていたのならば、その冷たさに驚き目を覚ましたのだろうが、元々が寝たフリをしてしまったが為に、ガインは目を覚ますタイミングを見失ってしまった。
太ももに乗ったキリアンの手はガインの太ももの体毛を撫で倒す様に、脚の付け根から膝の方に向かい一方向に向け何度も太ももを撫でていく。
「お疲れ様だったね、ガイン。本当に疲れてるんだね…。
こんなにも、深い眠りについて。
この国の為に、よく頑張ってくれた。」
太ももを撫でていた手がガインの内股に滑り落ちる。
キリアンは手の甲で、ガインの脚間にある繁みの中央にある、まだ軟い筒を反対の脚にグイグイと押し付けながら内股を撫で擦って行く。
やがて手の甲での刺激により無自覚なまま硬さを持ち始めたガインの真ん中に在る筒がキリアンの手の平に握り込まれると、その手が上下に動き始めた。
「っっ!!っ…キ…」
「でもね、俺は腹も立ってる。」
いきなり竿を握られ扱き始められ、ガインはキリアンを制止しようと口を開こうとしたが、言葉を遮る様にキリアンが先に口を開いた。
「頑張ったガインに言うのは酷だから聞かれたくないし、寝ている間に本音を愚痴らせて貰うけどさ……。
いつまで、ジジイとババァのご機嫌伺いしていたんだよ。」
ガインは閉じた目を開く事が出来なくなった。
姿を見なくても、声音やチリチリとした空気でキリアンの苛立ちが手に取る様に分かる。
「話が纏まった時点で、国王のジジイに引き止められても無視してサッサと帰るべきだったんだ。
俺を待たせない事がガインの取るべき優先行動だ。
それなのに、いつまでも色ボケババァの側に居るなんて…何なんだ?」
ガインのペニスをきつく握り締め強く扱きながら、雁首の縁に爪の先を痛い位に強く食い込ませる。
「っっつぅ…!へ、陛下…!まっ……!」
「あーもう腹が立って仕方が無いよ。
皇帝として、国の為に働いてくれた近衛隊長ガインにはこんな事言えないから………。
寝ているガイン師匠に、皇帝じゃなく俺が本音を愚痴らせて貰う。
そんな風に、俺の大事なモノに手を出そうとする奴なんかと仲良くしてやる義理なんか無いんだよ。
機嫌損ねようが、交渉が決裂しようが帰るべきだった。」
ギュッと強く茎を握られる。
ガインが起きている事を知っている上で寝ている事を強いるキリアンが、独り言だと呟く言葉はガインを責めながらの次は無いとの警告でもある。
「ババァと夫婦になるのも悪くないかもなんて考えたんじゃないよな?だとしたら、ババァをブッ殺す。」
ガインは寝ていなくてはならない。
目を開く事を許されず反論する事も許されていない状態で、きつく握られ痛い位に強く扱かれたペニスがヌルリと舐め上げられた。
「まっ!待って下さい!陛っ…!!ンンン!!」
思わず口を開いてしまったガインの口に、反論は一切許さないと言葉を塞ぐ様に布が押し込まれる。
「ガインの全てが俺だけのモノだ。当然コレも。誰にもくれてやる気は無い。」
口の中に布を詰められた状態のガインが肘を立て、ベッドの上で上体を起こしかける。
ガインと目が合ったキリアンは、ガインの性器を強く握ったまま紺碧の瞳を細めて冷たい笑みを浮かべた。
「ホントに、こんな事は起きてるガインには話せないんだけどね。
今後もこんな事が続く様なら、そんな国叩き潰してやろうかなとか思うよな。」
「ッんん!ンッ…!」
キリアンの発言に驚き意見しようとするも声は発せず、ガインの性器が暖かな場所に咥え込まれる。
「ガインのコレは、俺以外の誰を知る事も許さない。
……あぁ、寝てるのに感じてるの?甘苦い汁が出て来てるよ?」
「んうっ!んっ…!んう…む……ぅうん…」
雁首の先の頭の部分が丸々キリアンの口に含まれ、舌先で鈴口をこじ開ける様にチュクチュクと抉られる。
ガインは初めて性器を温かい場所に迎え入れられ、その包み込む様な心地好さに思わず漏れてしまう自身の甘い声に焦る。
自身を制するべく、キリアンから離れようとするが逃れさせてくれる筈も無く、裏側の筋部分の刺激に弱い箇所も舌先と唇でなぞるように苛められる。
「当然、ココも俺だけのモノだ。俺以外の誰にもくれてやる気は無い。」
「んううう!!うう!!」
キリアンの2本の指が、ヂュプとガインの後孔に挿入された。
ペニスの幹部分をハーモニカの様に横から唇で優しく噛まれながら、後孔に入った指がズッズッと出し入れされ始める。
「ンンっ…んっ…んっんっ…んぅ…ん…」
ガインは枕を強く掴み、腰を上げ下げし始めた。
キリアンが動かす2本の指の抽挿に合わせて甘い声を洩らし、真っ赤になった顔にトロンと熱のこもった蕩けそうな目をする。
キリアンから逃れようとする自我と、それを上回る快感とが頭の中でせめぎ合い、どっちつかずに動き回る下肢の動きはいやらしく扇情的だ。
「ああ、ガイン起きていたのか。全然気付かなかったよ。フフ。」
キリアンはガインの後孔から抜いた指先で、ガインの口の中に詰めた布を取り出した。
「っぷぁ……へ、陛下……此度の事……申し訳ございません……。
俺がもっと上手く立ち回れば良かった。
…もう、二度と……陛下にご心配を掛ける様な事は……」
やっと言葉を発する自由を許されたガインは、兎にも角にもと謝罪の言葉を述べる。
だが目の前のキリアンは優しく微笑みかけながらも、いまだ強い怒気を発し続けている。
「何を謝ってるの?師匠達は俺が治めるこの国の功労者だよ?
なぜ謝るの?何を悪いと思って謝ってるの?
とりあえず謝っておこうとか思ってたりしてない?」
ガインは言葉を詰まらせた。
キリアン皇帝陛下は、隣国に戦後交渉に行ったガイン達一行を功労者だと言ってくれている。
そこに怒る理由は無いと。
今、腹を立て苛立ちを隠さないのは皇帝ではなくキリアンという青年で、その怒りの矛先は強い嫉妬という形で、ガインという1人の男に向けられている。
その怒りを鎮めるためにガインは、受け入れ難いこの事実を自覚しなければならない。
今、この場だけでも。
「待たせてすまん…キリアン。」
ガインはそれ以上を口に出来なかった。
恋愛偏差値がお子ちゃま並のガインには、まだキリアンに対して「お前と俺はデキている!」と言い切る度胸が無い。
まだ、心のどこかでうだうだと想い人になるべきでない自分の理由を探している位だ。
今、この場だけでも自分が発端で始まったキリアンの怒りを鎮める必要があり、強い嫉妬心に駆られているキリアンに自分はキリアンのモノだと伝えるべきだと思いはしたのだが、言葉が出なかった。
「…………。」
口を閉ざしたかわりに、ガインは大きく両足を開いたまま腰を浮かせ、先ほどまでキリアンの指を食んでいた後ろ穴を見せる。
「なぁに?師匠。どういう事?俺にくれてやるって言ってんの?」
ガインの開かれた両膝に手を置き、目の前のガインの肢体を見下ろすキリアンが首を傾げて尋ねる。
「……ち、違う………俺が……キリアンにくれてやるんじゃなくて………
俺に……キリアンを……く、ください……」
━━すっげー恥ずかしい事を言っちまったぁ!!━━
言った途端に火を点けた様に顔が熱くなり、顔も耳も赤くなる。
「あー、良く出来たねぇガイン。ご褒美をあげようね。」
「んあっ!!うくっ!!ま、待て!!いきなり!?」
指を咥えてほぐされた後孔の肉ヒダを、ムニィと押し拡げてキリアン自身が侵入してくる。
ズヌゥと指では届かなかった腹の奥に楔を届かせると、キリアンが下腹部を密着させるように腰を前に押し出し、ガインの竿と双珠が肌の間で押し潰された。
「下さいと自ら言ったのは誰だ?それに、もう、準備万端だったじゃないか…ガイン。」
「あっ!あっ!ま、待て…!ちょっ…!」
キリアンが腰を前後に動かし始め、根元まで埋め込んだ茎がクッチャクッチャ音を立てガインの孔を出入りし始める。
腰を叩きつけられる際にガインの双珠が肌の間に挟まれてコリッと柔く潰される。
「んんっ…!!ちょっと…ま、待てって…まっ、待って…あっ…あぁっ!」
「止めて欲しく無い癖に、またそんな事言う。
厳しいガイン師匠は俺の剣の鍛錬の際に、俺の待ったを聞いてくれた事無かったですよ。」
ガインの重く太い右脚を持ち上げて肩に乗せ、繋がったままベッド上の左脚を跨ぐ様な態勢になったキリアンは、下肢が横向きになったガインの中を掻き回す様に腰を揺らす。
「やっ…!それはっ…んはぁっ!!」
「俺が強くなる為に甘やかさず厳しくしてくれたんですよね?分かってますよ。
だから今度は俺が、師匠を俺だけの可愛い淫乱メス猫ちゃんにするよう厳しく教えこんであげますよ。
この大きくて、ムチムチしたやらしい身体にね。」
抽挿の度にブルンブルンと大きく揺れ動くガインの竿を握り込み、キリアンが小さく呟いた。
「猫ちゃんか……今度首輪でも用意してみようかな……」
━━声!遠かったし届いてないよな!?
これは、何か色々マズい。寝たフリをした方が良さげだ!
うん、起きてない事にしよう!━━
皇帝の私室、ベッドから離れた場所に置かれた机には執務室だけで処理出来なかった書類が運ばれており、キリアンが寝る時間を削って仕事をしていた。
ベッドで寝たフリをしているガインはキリアンが椅子から立ち上がる気配を察知して、ベッドの中で息を潜めて身を強張らせる。
「あー……疲れた……少し休憩するかな。
……ベッド、広いしガインの隣で休ませて貰うかな。」
ベッドの右側を明け左側に身を寄せて、寝たフリをするガインの身体を覆うシーツが捲られた。
キリアンの前にガインの全裸が晒されているが、寝たフリをしている為に隠す事が出来ない。
と言うか、男同士なのにキリアンに裸を見られたくないから隠したいと思う自分、どうなんだ!
と、静かにニセ寝息を立てているガインの頭の中では声を大にしての脳内1人ツッコミが繰り広げられていた。
目を閉じ寝息を立てるガインの隣にキリアンが手をつき、ベッドが小さく軋む音を出す。
ガインは隣にキリアンが居るのは分かっているが、自分と同じように横たわっている気配は感じられず、今どの様な態勢で隣に居るかが分からない。
やがてガインの太もも部分にキリアンの手の平が置かれた。
シーツの中で暖まっていた肌に乗るヒヤリとした感触に、一瞬小さく身震いする。
本当に寝ていたのならば、その冷たさに驚き目を覚ましたのだろうが、元々が寝たフリをしてしまったが為に、ガインは目を覚ますタイミングを見失ってしまった。
太ももに乗ったキリアンの手はガインの太ももの体毛を撫で倒す様に、脚の付け根から膝の方に向かい一方向に向け何度も太ももを撫でていく。
「お疲れ様だったね、ガイン。本当に疲れてるんだね…。
こんなにも、深い眠りについて。
この国の為に、よく頑張ってくれた。」
太ももを撫でていた手がガインの内股に滑り落ちる。
キリアンは手の甲で、ガインの脚間にある繁みの中央にある、まだ軟い筒を反対の脚にグイグイと押し付けながら内股を撫で擦って行く。
やがて手の甲での刺激により無自覚なまま硬さを持ち始めたガインの真ん中に在る筒がキリアンの手の平に握り込まれると、その手が上下に動き始めた。
「っっ!!っ…キ…」
「でもね、俺は腹も立ってる。」
いきなり竿を握られ扱き始められ、ガインはキリアンを制止しようと口を開こうとしたが、言葉を遮る様にキリアンが先に口を開いた。
「頑張ったガインに言うのは酷だから聞かれたくないし、寝ている間に本音を愚痴らせて貰うけどさ……。
いつまで、ジジイとババァのご機嫌伺いしていたんだよ。」
ガインは閉じた目を開く事が出来なくなった。
姿を見なくても、声音やチリチリとした空気でキリアンの苛立ちが手に取る様に分かる。
「話が纏まった時点で、国王のジジイに引き止められても無視してサッサと帰るべきだったんだ。
俺を待たせない事がガインの取るべき優先行動だ。
それなのに、いつまでも色ボケババァの側に居るなんて…何なんだ?」
ガインのペニスをきつく握り締め強く扱きながら、雁首の縁に爪の先を痛い位に強く食い込ませる。
「っっつぅ…!へ、陛下…!まっ……!」
「あーもう腹が立って仕方が無いよ。
皇帝として、国の為に働いてくれた近衛隊長ガインにはこんな事言えないから………。
寝ているガイン師匠に、皇帝じゃなく俺が本音を愚痴らせて貰う。
そんな風に、俺の大事なモノに手を出そうとする奴なんかと仲良くしてやる義理なんか無いんだよ。
機嫌損ねようが、交渉が決裂しようが帰るべきだった。」
ギュッと強く茎を握られる。
ガインが起きている事を知っている上で寝ている事を強いるキリアンが、独り言だと呟く言葉はガインを責めながらの次は無いとの警告でもある。
「ババァと夫婦になるのも悪くないかもなんて考えたんじゃないよな?だとしたら、ババァをブッ殺す。」
ガインは寝ていなくてはならない。
目を開く事を許されず反論する事も許されていない状態で、きつく握られ痛い位に強く扱かれたペニスがヌルリと舐め上げられた。
「まっ!待って下さい!陛っ…!!ンンン!!」
思わず口を開いてしまったガインの口に、反論は一切許さないと言葉を塞ぐ様に布が押し込まれる。
「ガインの全てが俺だけのモノだ。当然コレも。誰にもくれてやる気は無い。」
口の中に布を詰められた状態のガインが肘を立て、ベッドの上で上体を起こしかける。
ガインと目が合ったキリアンは、ガインの性器を強く握ったまま紺碧の瞳を細めて冷たい笑みを浮かべた。
「ホントに、こんな事は起きてるガインには話せないんだけどね。
今後もこんな事が続く様なら、そんな国叩き潰してやろうかなとか思うよな。」
「ッんん!ンッ…!」
キリアンの発言に驚き意見しようとするも声は発せず、ガインの性器が暖かな場所に咥え込まれる。
「ガインのコレは、俺以外の誰を知る事も許さない。
……あぁ、寝てるのに感じてるの?甘苦い汁が出て来てるよ?」
「んうっ!んっ…!んう…む……ぅうん…」
雁首の先の頭の部分が丸々キリアンの口に含まれ、舌先で鈴口をこじ開ける様にチュクチュクと抉られる。
ガインは初めて性器を温かい場所に迎え入れられ、その包み込む様な心地好さに思わず漏れてしまう自身の甘い声に焦る。
自身を制するべく、キリアンから離れようとするが逃れさせてくれる筈も無く、裏側の筋部分の刺激に弱い箇所も舌先と唇でなぞるように苛められる。
「当然、ココも俺だけのモノだ。俺以外の誰にもくれてやる気は無い。」
「んううう!!うう!!」
キリアンの2本の指が、ヂュプとガインの後孔に挿入された。
ペニスの幹部分をハーモニカの様に横から唇で優しく噛まれながら、後孔に入った指がズッズッと出し入れされ始める。
「ンンっ…んっ…んっんっ…んぅ…ん…」
ガインは枕を強く掴み、腰を上げ下げし始めた。
キリアンが動かす2本の指の抽挿に合わせて甘い声を洩らし、真っ赤になった顔にトロンと熱のこもった蕩けそうな目をする。
キリアンから逃れようとする自我と、それを上回る快感とが頭の中でせめぎ合い、どっちつかずに動き回る下肢の動きはいやらしく扇情的だ。
「ああ、ガイン起きていたのか。全然気付かなかったよ。フフ。」
キリアンはガインの後孔から抜いた指先で、ガインの口の中に詰めた布を取り出した。
「っぷぁ……へ、陛下……此度の事……申し訳ございません……。
俺がもっと上手く立ち回れば良かった。
…もう、二度と……陛下にご心配を掛ける様な事は……」
やっと言葉を発する自由を許されたガインは、兎にも角にもと謝罪の言葉を述べる。
だが目の前のキリアンは優しく微笑みかけながらも、いまだ強い怒気を発し続けている。
「何を謝ってるの?師匠達は俺が治めるこの国の功労者だよ?
なぜ謝るの?何を悪いと思って謝ってるの?
とりあえず謝っておこうとか思ってたりしてない?」
ガインは言葉を詰まらせた。
キリアン皇帝陛下は、隣国に戦後交渉に行ったガイン達一行を功労者だと言ってくれている。
そこに怒る理由は無いと。
今、腹を立て苛立ちを隠さないのは皇帝ではなくキリアンという青年で、その怒りの矛先は強い嫉妬という形で、ガインという1人の男に向けられている。
その怒りを鎮めるためにガインは、受け入れ難いこの事実を自覚しなければならない。
今、この場だけでも。
「待たせてすまん…キリアン。」
ガインはそれ以上を口に出来なかった。
恋愛偏差値がお子ちゃま並のガインには、まだキリアンに対して「お前と俺はデキている!」と言い切る度胸が無い。
まだ、心のどこかでうだうだと想い人になるべきでない自分の理由を探している位だ。
今、この場だけでも自分が発端で始まったキリアンの怒りを鎮める必要があり、強い嫉妬心に駆られているキリアンに自分はキリアンのモノだと伝えるべきだと思いはしたのだが、言葉が出なかった。
「…………。」
口を閉ざしたかわりに、ガインは大きく両足を開いたまま腰を浮かせ、先ほどまでキリアンの指を食んでいた後ろ穴を見せる。
「なぁに?師匠。どういう事?俺にくれてやるって言ってんの?」
ガインの開かれた両膝に手を置き、目の前のガインの肢体を見下ろすキリアンが首を傾げて尋ねる。
「……ち、違う………俺が……キリアンにくれてやるんじゃなくて………
俺に……キリアンを……く、ください……」
━━すっげー恥ずかしい事を言っちまったぁ!!━━
言った途端に火を点けた様に顔が熱くなり、顔も耳も赤くなる。
「あー、良く出来たねぇガイン。ご褒美をあげようね。」
「んあっ!!うくっ!!ま、待て!!いきなり!?」
指を咥えてほぐされた後孔の肉ヒダを、ムニィと押し拡げてキリアン自身が侵入してくる。
ズヌゥと指では届かなかった腹の奥に楔を届かせると、キリアンが下腹部を密着させるように腰を前に押し出し、ガインの竿と双珠が肌の間で押し潰された。
「下さいと自ら言ったのは誰だ?それに、もう、準備万端だったじゃないか…ガイン。」
「あっ!あっ!ま、待て…!ちょっ…!」
キリアンが腰を前後に動かし始め、根元まで埋め込んだ茎がクッチャクッチャ音を立てガインの孔を出入りし始める。
腰を叩きつけられる際にガインの双珠が肌の間に挟まれてコリッと柔く潰される。
「んんっ…!!ちょっと…ま、待てって…まっ、待って…あっ…あぁっ!」
「止めて欲しく無い癖に、またそんな事言う。
厳しいガイン師匠は俺の剣の鍛錬の際に、俺の待ったを聞いてくれた事無かったですよ。」
ガインの重く太い右脚を持ち上げて肩に乗せ、繋がったままベッド上の左脚を跨ぐ様な態勢になったキリアンは、下肢が横向きになったガインの中を掻き回す様に腰を揺らす。
「やっ…!それはっ…んはぁっ!!」
「俺が強くなる為に甘やかさず厳しくしてくれたんですよね?分かってますよ。
だから今度は俺が、師匠を俺だけの可愛い淫乱メス猫ちゃんにするよう厳しく教えこんであげますよ。
この大きくて、ムチムチしたやらしい身体にね。」
抽挿の度にブルンブルンと大きく揺れ動くガインの竿を握り込み、キリアンが小さく呟いた。
「猫ちゃんか……今度首輪でも用意してみようかな……」
51
あなたにおすすめの小説
イケメン後輩のスマホを拾ったらロック画が俺でした
天埜鳩愛
BL
☆本編番外編 完結済✨ 感想嬉しいです!
元バスケ部の俺が拾ったスマホのロック画は、ユニフォーム姿の“俺”。
持ち主は、顔面国宝の一年生。
なんで俺の写真? なんでロック画?
問い詰める間もなく「この人が最優先なんで」って宣言されて、女子の悲鳴の中、肩を掴まれて連行された。……俺、ただスマホ届けに来ただけなんだけど。
頼られたら嫌とは言えない南澤燈真は高校二年生。クールなイケメン後輩、北門唯が置き忘れたスマホを手に取ってみると、ロック画が何故か中学時代の燈真だった! 北門はモテ男ゆえに女子からしつこくされ、燈真が助けることに。その日から学年を越え急激に仲良くなる二人。燈真は誰にも言えなかった悩みを北門にだけ打ち明けて……。一途なメロ後輩 × 絆され男前先輩の、救いすくわれ・持ちつ持たれつラブ!
☆ノベマ!の青春BLコンテスト最終選考作品に加筆&新エピソードを加えたアルファポリス版です。
嫌われ将軍(おっさん)ですがなぜか年下の美形騎士が離してくれない
天岸 あおい
BL
第12回BL大賞・奨励賞を受賞しました(旧タイトル『嫌われ将軍、実は傾国の愛されおっさんでした』)。そして12月に新タイトルで書籍が発売されます。
「ガイ・デオタード将軍、そなたに邪竜討伐の任を与える。我が命を果たすまで、この国に戻ることは許さぬ」
――新王から事実上の追放を受けたガイ。
副官を始め、部下たちも冷ややかな態度。
ずっと感じていたが、自分は嫌われていたのだと悟りながらガイは王命を受け、邪竜討伐の旅に出る。
その際、一人の若き青年エリクがガイのお供を申し出る。
兵を辞めてまで英雄を手伝いたいというエリクに野心があるように感じつつ、ガイはエリクを連れて旅立つ。
エリクの野心も、新王の冷遇も、部下たちの冷ややかさも、すべてはガイへの愛だと知らずに――
筋肉おっさん受け好きに捧げる、実は愛されおっさん冒険譚。
※12/1ごろから書籍化記念の番外編を連載予定。二人と一匹のハイテンションラブな後日談です。
オッサン課長のくせに、無自覚に色気がありすぎる~ヨレヨレ上司とエリート部下、恋は仕事の延長ですか?
中岡 始
BL
「新しい営業課長は、超敏腕らしい」
そんな噂を聞いて、期待していた橘陽翔(28)。
しかし、本社に異動してきた榊圭吾(42)は――
ヨレヨレのスーツ、だるそうな関西弁、ネクタイはゆるゆる。
(……いやいや、これがウワサの敏腕課長⁉ 絶対ハズレ上司だろ)
ところが、初めての商談でその評価は一変する。
榊は巧みな話術と冷静な判断で、取引先をあっさり落としにかかる。
(仕事できる……! でも、普段がズボラすぎるんだよな)
ネクタイを締め直したり、書類のコーヒー染みを指摘したり――
なぜか陽翔は、榊の世話を焼くようになっていく。
そして気づく。
「この人、仕事中はめちゃくちゃデキるのに……なんでこんなに色気ダダ漏れなんだ?」
煙草をくゆらせる仕草。
ネクタイを緩める無防備な姿。
そのたびに、陽翔の理性は削られていく。
「俺、もう待てないんで……」
ついに陽翔は榊を追い詰めるが――
「……お前、ほんまに俺のこと好きなんか?」
攻めるエリート部下 × 無自覚な色気ダダ漏れのオッサン上司。
じわじわ迫る恋の攻防戦、始まります。
【最新話:主任補佐のくせに、年下部下に見透かされている(気がする)ー関西弁とミルクティーと、春のすこし前に恋が始まった話】
主任補佐として、ちゃんとせなあかん──
そう思っていたのに、君はなぜか、俺の“弱いとこ”ばっかり見抜いてくる。
春のすこし手前、まだ肌寒い季節。
新卒配属された年下部下・瀬戸 悠貴は、無表情で口数も少ないけれど、妙に人の感情に鋭い。
風邪気味で声がかすれた朝、佐倉 奏太は、彼にそっと差し出された「ミルクティー」に言葉を失う。
何も言わないのに、なぜか伝わってしまう。
拒むでも、求めるでもなく、ただそばにいようとするその距離感に──佐倉の心は少しずつ、ほどけていく。
年上なのに、守られるみたいで、悔しいけどうれしい。
これはまだ、恋になる“少し前”の物語。
関西弁とミルクティーに包まれた、ふたりだけの静かな始まり。
(5月14日より連載開始)
またのご利用をお待ちしています。
あらき奏多
BL
職場の同僚にすすめられた、とあるマッサージ店。
緊張しつつもゴッドハンドで全身とろとろに癒され、初めての感覚に下半身が誤作動してしまい……?!
・マッサージ師×客
・年下敬語攻め
・男前土木作業員受け
・ノリ軽め
※年齢順イメージ
九重≒達也>坂田(店長)≫四ノ宮
【登場人物】
▼坂田 祐介(さかた ゆうすけ) 攻
・マッサージ店の店長
・爽やかイケメン
・優しくて低めのセクシーボイス
・良識はある人
▼杉村 達也(すぎむら たつや) 受
・土木作業員
・敏感体質
・快楽に流されやすい。すぐ喘ぐ
・性格も見た目も男前
【登場人物(第二弾の人たち)】
▼四ノ宮 葵(しのみや あおい) 攻
・マッサージ店の施術者のひとり。
・店では年齢は下から二番目。経歴は店長の次に長い。敏腕。
・顔と名前だけ中性的。愛想は人並み。
・自覚済隠れS。仕事とプライベートは区別してる。はずだった。
▼九重 柚葉(ここのえ ゆずは) 受
・愛称『ココ』『ココさん』『ココちゃん』
・名前だけ可愛い。性格は可愛くない。見た目も別に可愛くない。
・理性が強め。隠れコミュ障。
・無自覚ドM。乱れるときは乱れる
作品はすべて個人サイト(http://lyze.jp/nyanko03/)からの転載です。
徐々に移動していきたいと思いますが、作品数は個人サイトが一番多いです。
よろしくお願いいたします。
エリート上司に完全に落とされるまで
琴音
BL
大手食品会社営業の楠木 智也(26)はある日会社の上司一ノ瀬 和樹(34)に告白されて付き合うことになった。
彼は会社ではよくわかんない、掴みどころのない不思議な人だった。スペックは申し分なく有能。いつもニコニコしててチームの空気はいい。俺はそんな彼が分からなくて距離を置いていたんだ。まあ、俺は問題児と会社では思われてるから、変にみんなと仲良くなりたいとも思ってはいなかった。その事情は一ノ瀬は知っている。なのに告白してくるとはいい度胸だと思う。
そんな彼と俺は上手くやれるのか不安の中スタート。俺は彼との付き合いの中で苦悩し、愛されて溺れていったんだ。
社会人同士の年の差カップルのお話です。智也は優柔不断で行き当たりばったり。自分の心すらよくわかってない。そんな智也を和樹は溺愛する。自分の男の本能をくすぐる智也が愛しくて堪らなくて、自分を知って欲しいが先行し過ぎていた。結果智也が不安に思っていることを見落とし、智也去ってしまう結果に。この後和樹は智也を取り戻せるのか。
おすすめのマッサージ屋を紹介したら後輩の様子がおかしい件
ひきこ
BL
名ばかり管理職で疲労困憊の山口は、偶然見つけたマッサージ店で、長年諦めていたどうやっても改善しない体調不良が改善した。
せっかくなので後輩を連れて行ったらどうやら様子がおかしくて、もう行くなって言ってくる。
クールだったはずがいつのまにか世話焼いてしまう年下敬語後輩Dom ×
(自分が世話を焼いてるつもりの)脳筋系天然先輩Sub がわちゃわちゃする話。
『加減を知らない初心者Domがグイグイ懐いてくる』と同じ世界で地続きのお話です。
(全く別の話なのでどちらも単体で読んでいただけます)
https://www.alphapolis.co.jp/novel/21582922/922916390
サブタイトルに◆がついているものは後輩視点です。
同人誌版と同じ表紙に差し替えました。
表紙イラスト:浴槽つぼカルビ様(X@shabuuma11 )ありがとうございます!
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる