【R18】熊の様な45歳の近衛隊長は、22歳の美貌の皇帝に欲しがられています。

DAKUNちょめ

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好きより愛しい、一緒に居たいより、ひとつになりたい。

屋根が低く長細いテントが出来上がると、師匠はテントの前に石を重ねて簡易的なカマドを作った。

鉄製の鍋を取り出し湯を沸かし始める。食事の準備をするらしい。



テントを作る時も鼻歌混じりで楽しそうにしていたけど、師匠はこういう野営みたいな事が好きな様だ。

今回は持ってきた食材で調理をする様だけど、現地調達とかもしたりするみたい……

うん、なんか似合う。

イノシシを倒す野人みたいな熊師匠とか。



「さて鍋に具材は放り込んだし、飯が出来上がるまでは剣でも振ってるか!」



「はい!師匠!」



僕と師匠は川原で剣を構えて、剣を交えた。

僕が激しく打ち込む剣を、師匠は利き手の右手を後ろに回したまま、利き手でない左手に持つ剣で受けていく。

僕からの良い一撃が入ると、師匠の顔が嬉しそうに一瞬だけ綻ぶ。

その甘い笑顔を見るのが好きだった僕は、その顔見たさに鍛錬を惜しまず、剣の上達が早かった。



鍋の具材が煮込まれた頃に夕食を取り、川で布を濡らして簡単に汗を拭き取る。



「俺の領地から更に奥にな、天然の温泉の湧く場所があるんだ。

あそこも剣の修業には良い場所だ。

グレアムの許しが出たら、行くか!修業の後に一緒に風呂……は、キリアンは嫌だったな。」



僕は幼い頃から入浴時には数人の侍女に身体を洗わせていたのだが、若い侍女達にあまりに不自然にベタベタ身体に触られる様になった事と、妙に熱を帯びた目で見られる様になった事に不快感を覚え、侍女に入浴を手伝わせる事を断った。

では、と父上が男の使用人に三助の役を与えようとした事があったが、侍女以上の飢えた目で見られるので身の危険を感じ、結果、7歳からは一人で入浴する様になった。



「いえ、師匠となら構いません。一緒に温泉に入りたいです。」



そうか!と歯を見せて笑い喜ぶ師匠。

この人は純粋に一緒に温泉を楽しみたいだけで、僕を、そんな気持ち悪い目で見ないと分かっている。



父上と同じ位に歳をとった、いい大人なのに…

師匠はなんと無邪気で可愛い表情を見せるのだろう。







夜の森は暗くなるのが早い。

汗を拭き取り早々に寝る事にした僕達はテントに入った。



師匠が奥に頭を突っ込んで仰向けに寝転ぶ。

テントの幅にスッポリはまって、テントの中が師匠の棺桶みたいだ。

で、僕が師匠の胸の上に乗る…と。

師匠の胸板から腹部にかけ、このベッドは温かいけど、硬い……。



「寝ぼけて俺の股関を蹴らない様に気をつけてくれよ?飛び起きちまう!」



師匠が笑いながら僕の頭をポンポンと軽く叩き、僕の頭に手の平を乗せたまま即、眠りに落ちた。



僕は、初めて野外で迎える夜に緊張状態で、目が冴えて中々寝付けない。

静かな夜の森の中で、頬の下にある師匠の鼓動がトクトクと、うるさい程ダイレクトに聞こえてくる。



「うぅ…色々気になって眠れません……師匠……」



顔を上げ、イビキをかき始めた師匠の顔を見ようとするが、上がった顎先と、喉仏しか見えない。

喉仏の下から目線を下ろしていくと、師匠のシャツの胸元がはだけていた。

目が冴えて眠れない時間を持て余した僕は、指先で遊ぶ様に何となく師匠のシャツの胸元を更に広げ、柔い毛に覆われた胸板を出した。



「たくましいなぁ…さすがは騎士隊長の師匠。男らしい。」



大きな胸板を小さな手の平で撫でると、指先がクンと何かに引っ掛かった。



「ン!…ッふ……。」



師匠の身体が一瞬、小さくビクっと跳ねる。

指先が引っ掛かった小さな突起、シャツを更に広げ、それが師匠の乳首だと気付いた。

小さなレーズンの様な、その突起を指先でクニュと押してみる。



「ッッ!!……ン…ぅ…」


ビクッと身体は跳ね上がるが、目を覚ます様子が無い。

くすぐったい行為に弱いと師匠自身が自覚している通り、寝ていても身体は反応せずには居られない様だ。



何だか新しい玩具を手に入れた様な楽しい感覚。

大好きな師匠が、何だか可愛い。もっと可愛い所を見たい。

起きている時には見れない様な、素の反応が面白い。



僕は大好物の干しブドウの様な、師匠の胸の粒にチュっと吸い付いた。



「ふぁっ!!」



大きく声が上がり、一段と大きく師匠の身体が跳ねる。

大きな身体が小刻みに震え、師匠の体温が高くなった気がする。

そして、吸い付いた師匠の胸の粒が固くなってツンと尖り、僕の唾液を纏いキラッと存在を誇示する様に輝いた。



━━何だコレ!!師匠が凄く可愛い!……違う、可愛いなんて言葉だけで括れない!

なに?どうしたい?分からない……僕は何がしたい?

ただ、もう……方法も分からないのに……



師匠が欲しい!欲しい!欲しくてたまらない!━━



師匠の胸の粒を舌先でクンと押し潰し、口に含んでヂュッヂュッと強弱をつけて吸う。



「…は…ぁ……!ふ……」



「何で起きないの…?起きて止めてくれなきゃ…僕が止まらないよ…?」



体温が上昇した師匠から、ムワッと汗の香りが立ちのぼる。

男臭い、汗臭い、師匠の香りが僕の鼻腔を擽る。

僕の体温も上昇し、熱が一箇所に集まるのを感じた。

師匠の腹部の下辺りにある自分の身体に違和感を覚える。

トラウザーズの中の、僕の大事な場所が膨らんで硬くなっていた。



「ええ…?ナニこれ…おっきくなって、カチコチ……」



初めて目の当たりにした自身の身体の変化も気にはなったが、僕はそれより師匠を識る事が止められなかった。



クチュクチュと飴を転がす様に舌先で師匠の乳首を玩び、右手は脈打つ自身を鎮まらせようと、トラウザーズの中に入れて硬くなった性器を握り落ち着かせようと試みた。



「ッフあ!……あ!……ンん!」



いつもは低く、がなる様な声で檄を飛ばす師匠の声が、上擦って甘ったるい。……可愛い…なんて可愛い……。



僕の右手の内側のモノが、僕の感情に誘発された様にビクッと脈打ち、更に硬さを増す。

少し焦った僕は、これ以上可笑しな事にならない様に強く握り、別の生き物の様になった僕の身体の一部を慰める様に手の平全体で撫でた。



━━えっ!!?━━



電流が走った様な衝撃だった。

僕の下で小刻みに震える師匠のように、僕の身体も小刻みに震える。

性器を手の平で包んで撫でる。偶然行ったその行為がもたらした快感は凄まじいものだった。

頭の中で、色んな事象が結び付いていく。



━━ああ、僕は師匠を………大好きな師匠を………いつも一緒に居たいだけでなく、そういう目でも見ていたんだ。

欲しいと…僕の物にしたいと…━━



今まで多くの大人が僕に向けていた欲望。

同じ欲望を、僕は師匠に抱いている。



一度自覚したら、もう自分に対しての誤魔化しも効かなくなっていた。



「……師匠……師匠が好きだ……師匠が欲しい……」



ハッキリと、どういう行為が必要かがまだ分かっていない。

漠然と、師匠を欲しいと強く願うが、何をどう欲しいか分からない。



「あっ…ぅあっ…!んく…」



もっと声が聞きたい、もっと触れたい、肌で肌に触れたい…!

もっと、もっと…!触れるだけじゃ足りない、重なりたい、重なってもまだ足りない…!

師匠と僕が液体なら、ドロドロに混ざり合ってしまえるのに…

ああ、そうだ…溶けてしまいたい。…ドロドロに溶けて交わってひとつになりたい!



「師匠……ああ……そうなんだ……」



僕はそういう行為を、嫌悪していた。

自分をそういう対象に見る者が多く、そうやって見られる事が不愉快だった。

そういう行為を嫌悪していた僕は、そういう行為の知識を頭の中から消しつつあった。



「分かってしまいました……師匠、僕は師匠を……抱きたい。師匠と繋がりたい…ひとつになりたい…」



師匠と性行為をしたい。

受け入れるよりも、自身が主導で思う存分、師匠の中を自分で侵したい。

その行為の詳しい方法はまだ分からない。

だが、そんな事は問題じゃない。

僕は右手に握った自分の性器を、懸命に手の平で擦っていた。

師匠の上擦って情けない声を聞きながら乳首に吸い付き、頭の中でもっと乱れた師匠の姿を想像する。



「駄目だよ師匠…そんな可愛い声で甘えないで…もっともっと聞きたくなる…止まらなくなる…!」



大きな師匠の身体をベッド代わりにし、その上で師匠と繋がる自分を想像する。

所々が曖昧な想像だけど、僕は僕の想像の中で師匠と結ばれた。



「師匠ッ……!!」



右手の内側に、ビュルっと熱い液体が飛び出したのが分かった。

突き抜ける様な快感と、どっと押し寄せる疲労感。

僕は、そのまま眠りに落ちた。





この日から僕の中での師匠は、一緒に居たい位好きな人から、自分のモノにしたい位愛する人となった。



自分の中にある師匠に対する本当の気持ちを知ったこの時から、長く辛い片想いが始まった。

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