【R18】熊の様な45歳の近衛隊長は、22歳の美貌の皇帝に欲しがられています。

DAKUNちょめ

文字の大きさ
49 / 120

冷静沈着なインテリ眼鏡騎士の女難。

しおりを挟む
皇帝陛下を警護し、私室まで送り届けたノーザンは訓練場に向かった。



午前の兵士達の訓練は終了しており、訓練場の隣に作られた兵士用の食堂が鍛錬を終えて腹を空かせた兵士達で賑わっていた。

皆から母の様に慕われている料理人バネッサの、威勢が良く明るい声が聞こえる。





今朝目を覚ましてから身体を疲弊させる程動かしていないノーザンは空腹でもなく、食堂には入らずに兵舎の脇にある屋外の休憩所に来た。

この場は芝生で覆われた広場で、訓練が終わった後の兵士達が半裸で昼寝をしたり、談笑したりする場として使われる。

兵士以外も立ち入りは自由で、若い兵士と城内でお付き合いをしている侍女の恋人が差し入れを持って来たりなんて事もあったりする。



今はほとんどの兵士が食堂に殺到している様で、芝生の広場は人があまり居らず読書にはもってこいてな程に静かだった。





ノーザンが木陰に腰を下ろして本を開くまでは。





「ノーザン様!わたし、ノーザン様のお好きな果実を使ったお酒を持って来ましたのよ!」



「ワタクシはノーザン様のお好きな鶏を蒸した物を挟んだパンをお持ちしましてよ!」



「いえ、ノーザン様、わたくしは…!!」





兵士以外も立ち入る事の出来るこの場に、珍しく一人でいるノーザンの姿を見掛けた女性陣が、これはチャンスだとばかりにハイエナの様にノーザンに群がった。



恋する女性達の剣幕と、その逞しさが苦手なノーザンはその場から逃げ出したかったが、木を背に腰を下ろした状態で上から女性達に覗き込む様に囲まれてしまい、立ち上がる事も出来ない。





「いや…あの、お嬢様がた…私は貴族でもない、しがない兵士の一人ですし…私なんかより…もっと良い方が…。」





たじたじになりながら、目をギラつかせた女性陣に何とか落ち着いて貰いたいと冷静になるよう諭すノーザンだが、ノーザンは自身が女性達にとって優良物件である事に気付いてなかった。



平民の出身であるノーザンは、騎士爵を与えられているが貴族ではない。

だが、貴族である近衛隊長の腹心の部下で副隊長を任されており、皇帝陛下からの覚えも良い。



この先、叙爵され貴族となる可能性が高く、まだ平民の今なら同じく平民出身の娘も婚姻関係を結び易いし、下級貴族の娘達にとっても、見目麗しく勤勉でありながらも自己主張の強くないノーザンは、夫にするには色々と都合が良く、ツバを付けておきたい相手となる。





にじり寄る女性陣に囲まれ逃げ場を失ったノーザンの耳に、聞き慣れた声が届いた。





「いくら優秀な騎士であるノーザン様でも、一度に皆様のお相手をするのは無理ですわよ。

だからノーザン様が選ぶのです。

ここの皆様がたがノーザン様をお喜びさせたいとお届けになられた数々の品。

その中から、ノーザン様が一番嬉しく思ったモノをお届け下さった方とならば二人きりのお時間を作れますと。」



ノーザンを取り囲んだ女性達が声のした方に一斉に目を向ける。



そこには無造作な三編みに眼鏡をかけ侍女服に身を包んだミーシャが、ぬぼーんと立っていた。



新たなライバル出現か!?と声の主を見てみれば、何とも冴えない見てくれの侍女の登場に、女性らしく身なりを整えた女性達はハんッと勝ち誇った様な、安堵と嘲笑にも似た笑いを溢した。



「み、ミーシャ嬢…」



「ノーザン様、覚悟をお決め下さい。

この場を逃れる為だけに本心を偽るのは無しですわよ?

それに、どれも選べないなんてのもかえって皆様に失礼です。

ちゃんと選んで下さい。

ノーザン様が、貢がれて嬉しかった物を。」





「貢がれてって………。」





ノーザンは今まで誰かに何かを貢いで欲しいなんて思った事も無い。

まして、こんな下心だらけのプレゼントなど、むしろ受け取りたくない。



助け舟を出してくれたのだと思ったミーシャは、「父がノーザン様を呼んでますわ」とか言って、ここから自分を逃してくれるのかと思ったのに…。



どれもこれも不必要で、選べないモノの中から、無理矢理マシなモノを選べという。

そうでないと納得させられないと。



助けるどころか、答えを出すまで解放させないと逃げ場を失わされた。





ノーザンは溜め息をついて、改めて女性陣の持ち寄った貢ぎ物と言う名の品を見ていった。





それなりに好きな果実にしなくても良い加工をした果実酒……

空腹ならば美味しく頂けるが、今は胸焼けしそうな蒸し鶏のサンド……

巷で噂だそうだが口にしたいとも思わないナッツ菓子……

若い兵士の間で人気だそうだが全く必要の無い革の手袋など……





正直な所、どれもこれもいらん!!!

選べるか、こんな中から貰って嬉しい物なんか!


ノーザンは額に手を当て項垂れ、大きな溜め息をついた。





「ノーザン様、これは私からの貢ぎ物ですわ。

私はこれを贈りますので、今日の午後を私と過ごして下さいませ。」





ミーシャは侍女服のスカートについたポケットから一冊の本を取り出してノーザンに、差し出した。





「昨日発売の王国騎士物語の2巻ですわ。

カーキとフォーンが活躍しますわよ。

何とこの本、作者のガルバンゾー先生の直筆サイン入りですの。」



「ええッ!!

もう、近場では売り切れて手に入らなかった幻の2巻!

ガルバンゾー先生のサイン入り!?

そ、それ、下さいぃ!!!」





項垂れて腰を抜かした様に木の根元でへたり込んでいたノーザンが顔を上げ、シュタッと勢いよく立ち上がった。





「……という訳で皆様、ノーザン様の本日の予定は埋まってしまいましたわ。

皆様は、また別の機会にノーザン様に逢瀬を申し込んで下さい。」





ノーザンの手に本を渡したミーシャが、ぬぼーんとした表情のまま皆に向けペコリと頭を下げた。

ノーザンの服の袖を右手の指先で摘んでクイッと引っ張り、ミーシャはノーザンを連れてその場を離れようとした。



ノーザンに詰め寄っていた一人の令嬢が、立ち去ろうとしたミーシャの左手首を無遠慮に掴む。





「待ちなさい!!侍女風情が偉そうに仕切って何様のつもりなの!?

ノーザン様を渡しなさい!

ワタクシが誰だが分かっているの!?ワタクシは男爵家の……」





「渡しなさいって、ノーザン様は物ではありませんよ。」





ミーシャは掴まれた腕を振り払い、左手指先を鼻筋の上にやって眼鏡をクイと上げた。





「貴女が誰かなんて知りません。

こんな無礼を働くなんて、貴女も私が誰かを知らないのでしょう?

陛下に直々にお声掛けされてお城で侍女をやっている、伯爵令嬢なのだとは。」



ミーシャは眼鏡の奥で不躾な令嬢をキッと睨んだ。





「えっ…!伯爵令嬢……し、失礼を致しました…」





令嬢は慌てる様にミーシャから手を離し、他の女性達も萎縮して静かになった。

令嬢らしい教育を一切受けていないミーシャは自身を伯爵令嬢だなんて思ってはいないが、伯爵の地位を持つガインの娘なのだから一応は伯爵令嬢だ。

これは意外に使えるとミーシャがニヤリとほくそ笑む。







「ミーシャ嬢…すまない、助かったよ…。生きた心地がしなかった…。」





「助けたつもりはありませんの。

私、ノーザン様を困らせるお願いをしに参ったんですもの。」





ノーザンの袖を摘んだまま、兵舎脇の芝生の休憩所から城に来たミーシャは、ノーザンを引っ張る様にして城内を歩き続けた。





「私を困らせる?ミーシャ嬢は私をどこへ連れて行くつもりだい?」





女性が苦手なノーザンではあるが、ノーザンにとってミーシャは苦手意識が一切働かない唯一の女性だ。

女性らしくないからというのもあるが、ノーザンにはミーシャからの距離感がちょうど良い。





「私の部屋です。今日は私がノーザン様を独占しましたもの。

結婚を前提にした、お付き合いを……

いわゆるイチャイチャをしませんと、あの令嬢達に申し訳が立ちませんんから。」





「イチャイチャ!?み、ミーシャ嬢と私が!?」





ミーシャに渡された本を大事に胸に当てる様に持ったノーザンの顔が青くなり、すぐに赤くなった。

女性が苦手なノーザンではあるが、女性を嫌いなワケでもない。

興味を持てる様な女性に巡り合う機会が無かっただけで、独身主義なワケでもない。





━━そう言えば…私はミーシャ嬢と共に居たり、彼女に触れる事に嫌悪感は無い。

隊長が国境で怪我をしたと聞いた時も、ミーシャ嬢を支えてやらねばと心から思った……

彼女とならば、私は…………━━




皇帝の部屋の並びにあるミーシャの部屋。

先ほど皇帝陛下を私室まで送り届けたばかりのノーザンが再び皇帝陛下の部屋の前を通る。



そして案内されたミーシャの部屋。



うら若き乙女の私室に呼ばれ、二人きりになると言う事は……

ミーシャ嬢はイチャイチャせねばと言った。と言う事は……



好き合う男女がするような、そういう事も多少は許されるのだろうか……

そんな考えが浮かんだノーザンの顔が赤くなる。





「ノーザン様、どうぞ。」





「それでは…」





ドアが開かれ中に案内される。

普段クールなノーザンが明らかに動揺し、ガチガチになりながらミーシャの部屋に足を踏み入れた。





「おかえり、ノーザン。」





ミーシャの部屋の小さなテーブルにつき、紅茶を飲みながら、にこやかに微笑むキリアン皇帝がノーザンに声を掛けた。





「……………えっ?」





ミーシャの部屋に数歩入った所でノーザンの足が止まった。

状況が飲み込めずに困惑するノーザンの背後で、バタン、ガチャッとドアが閉められ鍵が掛けられる。





前門の狼、後門の虎な状況に陥ったノーザンは前にも後ろにも進む事が出来ず、硬直したように身動きが取れなくなってしまった。





茶を飲み干したキリアンがテーブルの上にカップをコトリと置く。





「さぁノーザン。洗いざらい吐いて貰おうか。」





「じっ尋問ですか!?一体何の!!

まさか皇帝陛下暗殺未遂に関与しているとか思われてませんよね!?」





普段冷静なノーザンが珍しく慌てふためいている。

今日一日、数年分の感情の起伏を使ったんじゃないかって程、ノーザンは色んな思いをさせられた。



さっきまではミーシャ嬢と二人きりになるのだと、この歳になって初めて女性に対し胸が高鳴る思いをした。

そのドキドキが、今は処刑待ちの罪人の様な恐怖のドキドキに変わってしまっている。





「そんな事、思うわけ無いじゃないですか。

私達が聞きたいのは、ノーザン様がパパとキリお兄ちゃんとの関係を正しく把握しているかどうかです。

毎回、匂わせ振りな事を言ってましたでしょう?ノーザン様は。」





「パ…パパ?キリお兄ちゃ……おふっ!!」





ミーシャはノーザンの背後から、ガツッと乱暴に椅子をぶつけた。

不意をつかれて膝カックン状態になったノーザンは、椅子にドサッと派手に腰を落とし、ミーシャはノーザンが腰掛けた椅子をガガガガッと力任せに押してキリアンと向かい合わせるようにテーブルにつかせた。



テーブルに両肘をつき、組んだ手の上に顎を乗せたキリアンが向かい側に座ったノーザンにニイッと目を細めて笑んだ。





「単刀直入に訊ねよう。ノーザン、お前は



ガインが俺の妻だと知っているな?」





━━……これ、知ってますと正直に答えたら処刑?

いや、知りませんでしたと答えた所で、陛下自ら隊長を「妻」だと、その立場を肯定して訊ねてらっしゃる。

今、知ってしまった事になってもやはり処刑?━━





「ノーザン様が陛下の問いに狼狽えるなんて……

それに珍しい表情をなさってますわね。汗が凄いですわよ。」





「……わ、私は……知っておりました。

何らかの情報を見聞きして確証を得た訳では御座いませんでしたが。

以前より陛下の隊長への愛しき者に向けるべく眼差しには気付いておりましたし、皇太子殿下であった頃には切なげに隊長を見るお姿も……」





ミーシャに渡されたハンカチで汗を拭いながら、下手に隠すのは却って良くないとノーザンは正直に話す事にした。

冷静になって考えてみれば処刑なんて事は無いだろうが、この先自分にどのような処分が下るかが分からない。



秘密を知る者は城には居させられないと、地方の砦に行けと言われるかも知れない。



「ほう、そんな以前から俺がガインを好きだと知っていたのか……

だとして、なぜ今、俺とガインが結ばれたと知った?

しかもガインが妻の立場で。」





「………見ていれば分かりますが。特に隊長。

分かり易すぎて……以前は絶対にする事の無かった顔…。

何て言いますか、初恋が実ったばかりのうぶな少女の様な表情をしたりするでしょう?」





ミーシャとキリアンが「それな!!」と言わんばかりに同時にノーザンを指差した。





しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

イケメン後輩のスマホを拾ったらロック画が俺でした

天埜鳩愛
BL
☆本編番外編 完結済✨ 感想嬉しいです! 元バスケ部の俺が拾ったスマホのロック画は、ユニフォーム姿の“俺”。 持ち主は、顔面国宝の一年生。 なんで俺の写真? なんでロック画? 問い詰める間もなく「この人が最優先なんで」って宣言されて、女子の悲鳴の中、肩を掴まれて連行された。……俺、ただスマホ届けに来ただけなんだけど。 頼られたら嫌とは言えない南澤燈真は高校二年生。クールなイケメン後輩、北門唯が置き忘れたスマホを手に取ってみると、ロック画が何故か中学時代の燈真だった! 北門はモテ男ゆえに女子からしつこくされ、燈真が助けることに。その日から学年を越え急激に仲良くなる二人。燈真は誰にも言えなかった悩みを北門にだけ打ち明けて……。一途なメロ後輩 × 絆され男前先輩の、救いすくわれ・持ちつ持たれつラブ! ☆ノベマ!の青春BLコンテスト最終選考作品に加筆&新エピソードを加えたアルファポリス版です。

嫌われ将軍(おっさん)ですがなぜか年下の美形騎士が離してくれない

天岸 あおい
BL
第12回BL大賞・奨励賞を受賞しました(旧タイトル『嫌われ将軍、実は傾国の愛されおっさんでした』)。そして12月に新タイトルで書籍が発売されます。 「ガイ・デオタード将軍、そなたに邪竜討伐の任を与える。我が命を果たすまで、この国に戻ることは許さぬ」 ――新王から事実上の追放を受けたガイ。 副官を始め、部下たちも冷ややかな態度。 ずっと感じていたが、自分は嫌われていたのだと悟りながらガイは王命を受け、邪竜討伐の旅に出る。 その際、一人の若き青年エリクがガイのお供を申し出る。 兵を辞めてまで英雄を手伝いたいというエリクに野心があるように感じつつ、ガイはエリクを連れて旅立つ。 エリクの野心も、新王の冷遇も、部下たちの冷ややかさも、すべてはガイへの愛だと知らずに―― 筋肉おっさん受け好きに捧げる、実は愛されおっさん冒険譚。 ※12/1ごろから書籍化記念の番外編を連載予定。二人と一匹のハイテンションラブな後日談です。

オッサン課長のくせに、無自覚に色気がありすぎる~ヨレヨレ上司とエリート部下、恋は仕事の延長ですか?

中岡 始
BL
「新しい営業課長は、超敏腕らしい」 そんな噂を聞いて、期待していた橘陽翔(28)。 しかし、本社に異動してきた榊圭吾(42)は―― ヨレヨレのスーツ、だるそうな関西弁、ネクタイはゆるゆる。 (……いやいや、これがウワサの敏腕課長⁉ 絶対ハズレ上司だろ) ところが、初めての商談でその評価は一変する。 榊は巧みな話術と冷静な判断で、取引先をあっさり落としにかかる。 (仕事できる……! でも、普段がズボラすぎるんだよな) ネクタイを締め直したり、書類のコーヒー染みを指摘したり―― なぜか陽翔は、榊の世話を焼くようになっていく。 そして気づく。 「この人、仕事中はめちゃくちゃデキるのに……なんでこんなに色気ダダ漏れなんだ?」 煙草をくゆらせる仕草。 ネクタイを緩める無防備な姿。 そのたびに、陽翔の理性は削られていく。 「俺、もう待てないんで……」 ついに陽翔は榊を追い詰めるが―― 「……お前、ほんまに俺のこと好きなんか?」 攻めるエリート部下 × 無自覚な色気ダダ漏れのオッサン上司。 じわじわ迫る恋の攻防戦、始まります。 【最新話:主任補佐のくせに、年下部下に見透かされている(気がする)ー関西弁とミルクティーと、春のすこし前に恋が始まった話】 主任補佐として、ちゃんとせなあかん── そう思っていたのに、君はなぜか、俺の“弱いとこ”ばっかり見抜いてくる。 春のすこし手前、まだ肌寒い季節。 新卒配属された年下部下・瀬戸 悠貴は、無表情で口数も少ないけれど、妙に人の感情に鋭い。 風邪気味で声がかすれた朝、佐倉 奏太は、彼にそっと差し出された「ミルクティー」に言葉を失う。 何も言わないのに、なぜか伝わってしまう。 拒むでも、求めるでもなく、ただそばにいようとするその距離感に──佐倉の心は少しずつ、ほどけていく。 年上なのに、守られるみたいで、悔しいけどうれしい。 これはまだ、恋になる“少し前”の物語。 関西弁とミルクティーに包まれた、ふたりだけの静かな始まり。 (5月14日より連載開始)

またのご利用をお待ちしています。

あらき奏多
BL
職場の同僚にすすめられた、とあるマッサージ店。 緊張しつつもゴッドハンドで全身とろとろに癒され、初めての感覚に下半身が誤作動してしまい……?! ・マッサージ師×客 ・年下敬語攻め ・男前土木作業員受け ・ノリ軽め ※年齢順イメージ 九重≒達也>坂田(店長)≫四ノ宮 【登場人物】 ▼坂田 祐介(さかた ゆうすけ) 攻 ・マッサージ店の店長 ・爽やかイケメン ・優しくて低めのセクシーボイス ・良識はある人 ▼杉村 達也(すぎむら たつや) 受 ・土木作業員 ・敏感体質 ・快楽に流されやすい。すぐ喘ぐ ・性格も見た目も男前 【登場人物(第二弾の人たち)】 ▼四ノ宮 葵(しのみや あおい) 攻 ・マッサージ店の施術者のひとり。 ・店では年齢は下から二番目。経歴は店長の次に長い。敏腕。 ・顔と名前だけ中性的。愛想は人並み。 ・自覚済隠れS。仕事とプライベートは区別してる。はずだった。 ▼九重 柚葉(ここのえ ゆずは) 受 ・愛称『ココ』『ココさん』『ココちゃん』 ・名前だけ可愛い。性格は可愛くない。見た目も別に可愛くない。 ・理性が強め。隠れコミュ障。 ・無自覚ドM。乱れるときは乱れる 作品はすべて個人サイト(http://lyze.jp/nyanko03/)からの転載です。 徐々に移動していきたいと思いますが、作品数は個人サイトが一番多いです。 よろしくお願いいたします。

エリート上司に完全に落とされるまで

琴音
BL
大手食品会社営業の楠木 智也(26)はある日会社の上司一ノ瀬 和樹(34)に告白されて付き合うことになった。 彼は会社ではよくわかんない、掴みどころのない不思議な人だった。スペックは申し分なく有能。いつもニコニコしててチームの空気はいい。俺はそんな彼が分からなくて距離を置いていたんだ。まあ、俺は問題児と会社では思われてるから、変にみんなと仲良くなりたいとも思ってはいなかった。その事情は一ノ瀬は知っている。なのに告白してくるとはいい度胸だと思う。 そんな彼と俺は上手くやれるのか不安の中スタート。俺は彼との付き合いの中で苦悩し、愛されて溺れていったんだ。 社会人同士の年の差カップルのお話です。智也は優柔不断で行き当たりばったり。自分の心すらよくわかってない。そんな智也を和樹は溺愛する。自分の男の本能をくすぐる智也が愛しくて堪らなくて、自分を知って欲しいが先行し過ぎていた。結果智也が不安に思っていることを見落とし、智也去ってしまう結果に。この後和樹は智也を取り戻せるのか。

おすすめのマッサージ屋を紹介したら後輩の様子がおかしい件

ひきこ
BL
名ばかり管理職で疲労困憊の山口は、偶然見つけたマッサージ店で、長年諦めていたどうやっても改善しない体調不良が改善した。 せっかくなので後輩を連れて行ったらどうやら様子がおかしくて、もう行くなって言ってくる。 クールだったはずがいつのまにか世話焼いてしまう年下敬語後輩Dom × (自分が世話を焼いてるつもりの)脳筋系天然先輩Sub がわちゃわちゃする話。 『加減を知らない初心者Domがグイグイ懐いてくる』と同じ世界で地続きのお話です。 (全く別の話なのでどちらも単体で読んでいただけます) https://www.alphapolis.co.jp/novel/21582922/922916390 サブタイトルに◆がついているものは後輩視点です。 同人誌版と同じ表紙に差し替えました。 表紙イラスト:浴槽つぼカルビ様(X@shabuuma11 )ありがとうございます!

鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる

結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。 冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。 憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。 誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。 鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。

処理中です...