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追暮篇(おいぐらしへん)
関係相談
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複雑さに不安...七海は僕よりずっと美桜さんに詳しい。
だからこそ、ただ見守ることしかできなかった。
真剣に語り合っているというのに、下手に口を挟むのはきっと邪魔でしかない。
神様の表情は少しだけ明るくなり、きちんと七海の言葉が通じたのだと実感する。
ふたりの様子を見ていると、見覚えのある漆黒の翼が視界の隅にうつった。
「...おいで、ノワール」
くくりつけられていたのは、ラッシュさんからのメッセージだった。
「どうかしたの?何か大切な話?」
「うん。ちょっとね...」
《ケイトとちゃんと話をしろ》...最近届くそれには、いつもそう綴られている。
だが、今まで話してもらえなかった事実を突然突きつけられて動けるほど、僕は立派ではない。
今も頭の中でぐるぐるしてしまっていて、整理がついていないのだ。
「木葉...?」
「ごめん、なんでもない」
母親ときちんと話さなければならないのは分かっているつもりだ。
だが、僕にはその勇気がない。
ただ笑って誤魔化そうとしたが、美桜さんの鋭い視線に射抜かれる。
「...何を隠しているの?」
「実は、ちょっと複雑な事情があるんだ。...もし誰かが自分の為に嘘を吐いてくれていたとしたら、ふたりはどうする?」
誰が誰にとは言わず、ただそれだけを訊いてみる。
ただ、七海には分かってしまったらしい。
「...ケイトさんとのこと?」
「どうすればいいのか、分からなくなっちゃったんだ」
「ケイトさんって?」
「僕の母親。父親についての話を聞いたんだけど...」
嘘は言えない。ただ、まさか殺され方について聞いたと話すことはできなかった。
「それは、すごく難しい問題な気がする」
「ごめん。こんなこと言われても困るよね」
「そんなことないよ。私はこうやって相談してもらえるとすごく嬉しい。...ありがとう」
「七海...」
ふたりは似たような目で僕を見つめる。
優しくて、全てを包みこんでくれそうな...本当に温かい瞳。
僕ではその眩しいものを見つめられそうになくて、つい視線を逸らしてしまいそうになる。
「今度、ちゃんと話をしに行こうと思ってる。...そのときはついてきてくれる?」
「私でよければ」
「ありがとう」
七海の笑顔は魔法のように僕に勇気をくれる。
いつだってそうだったと思い返していると、少し気まずそうな咳ばらいが聞こえてきた。
「...ふたりとも、本当に想いあっていて羨ましい」
「ご、ごめん...」
「美桜さんも相談にのってくれる?」
「勿論」
それから3人で話をする。
そうしているのが楽しくて、沸き上がる衝動を抑えつつ会話を続けた。
だからこそ、ただ見守ることしかできなかった。
真剣に語り合っているというのに、下手に口を挟むのはきっと邪魔でしかない。
神様の表情は少しだけ明るくなり、きちんと七海の言葉が通じたのだと実感する。
ふたりの様子を見ていると、見覚えのある漆黒の翼が視界の隅にうつった。
「...おいで、ノワール」
くくりつけられていたのは、ラッシュさんからのメッセージだった。
「どうかしたの?何か大切な話?」
「うん。ちょっとね...」
《ケイトとちゃんと話をしろ》...最近届くそれには、いつもそう綴られている。
だが、今まで話してもらえなかった事実を突然突きつけられて動けるほど、僕は立派ではない。
今も頭の中でぐるぐるしてしまっていて、整理がついていないのだ。
「木葉...?」
「ごめん、なんでもない」
母親ときちんと話さなければならないのは分かっているつもりだ。
だが、僕にはその勇気がない。
ただ笑って誤魔化そうとしたが、美桜さんの鋭い視線に射抜かれる。
「...何を隠しているの?」
「実は、ちょっと複雑な事情があるんだ。...もし誰かが自分の為に嘘を吐いてくれていたとしたら、ふたりはどうする?」
誰が誰にとは言わず、ただそれだけを訊いてみる。
ただ、七海には分かってしまったらしい。
「...ケイトさんとのこと?」
「どうすればいいのか、分からなくなっちゃったんだ」
「ケイトさんって?」
「僕の母親。父親についての話を聞いたんだけど...」
嘘は言えない。ただ、まさか殺され方について聞いたと話すことはできなかった。
「それは、すごく難しい問題な気がする」
「ごめん。こんなこと言われても困るよね」
「そんなことないよ。私はこうやって相談してもらえるとすごく嬉しい。...ありがとう」
「七海...」
ふたりは似たような目で僕を見つめる。
優しくて、全てを包みこんでくれそうな...本当に温かい瞳。
僕ではその眩しいものを見つめられそうになくて、つい視線を逸らしてしまいそうになる。
「今度、ちゃんと話をしに行こうと思ってる。...そのときはついてきてくれる?」
「私でよければ」
「ありがとう」
七海の笑顔は魔法のように僕に勇気をくれる。
いつだってそうだったと思い返していると、少し気まずそうな咳ばらいが聞こえてきた。
「...ふたりとも、本当に想いあっていて羨ましい」
「ご、ごめん...」
「美桜さんも相談にのってくれる?」
「勿論」
それから3人で話をする。
そうしているのが楽しくて、沸き上がる衝動を抑えつつ会話を続けた。
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