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Until the day when I get engaged.-The light which comes over darkness-
第32話
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ー*ー
朝早くに目が覚めてしまった私は、オレンジ・ペコーを淹れる。
(実を言いますと、私が一番好きなのは、オレンジ・ペコーに角砂糖二つなんですよね)
それは祖母の味であり、大切な思い出がつまっている。
《メルは本当にオレンジ・ペコーが好きだねえ》
《はい!おばあさまの紅茶は大好きです!》
《それじゃあ、ゆっくりおやすみ...》
お話をしてもらっても眠れないときは、よく作ってくれた。
今でこそ自分で作れるが、あの頃の私は幼くて。
おばあさまについてまわっていた。
(懐かしいです...。今は紅茶を淹れる方になりましたが、やはり幸せです...)
ー**ー
「メル...?」
隣でメルが寝ていなくて、俺はすごく焦った。
「メル」
「すぅ...」
メルはテーブルに突っ伏して寝ていた。
紅茶の香りがするが、アールグレイではない香りがした。
(もしかして、いつも俺の好みに合わせて作ってくれていたのか)
俺はよくばりだと思いつつ、メルの『はじめての経験』を全て独占したくて。
彼女が飲んだことがないであろうものを作った。
リンゴと蜂蜜をミキサーにかける。
(喜んでもらえるといいんだけど...)
俺はそれをグラスに注ぎ、急いで朝食の支度をした。
ー*ー
「カムイ...?おはようございます」
「うん、おはよう」
体を起こすと、肩から何かが落ちる。
「風邪をひいたらいけないと思って、ブランケットをかけてたんだ」
「カムイはやっぱり優しいですね」
「普通だよ?」
この日カムイが朝食として出してきたものは、見たことがないものだった。
「カムイ、これは一体...」
「それはクロワッサンっていうパンだよ。俺はあいにくパン職人じゃないから、近くのベーカリーで買ってきた。飲み物は俺が作ったものだけど...まずかったら言ってね」
「嬉しいです、ありがとうございます!」
私はグラスに注がれた飲み物から飲んでみた。
「これって、リンゴですか?」
「そう、アップルジュースだよ。蜂蜜も入れたんだけど...味はどうかな?」
「美味しいです。リンゴと蜂蜜の甘さの加減が絶妙です!」
私はあっという間に飲み干してしまった。
「おかわりもあるからどうぞ」
「ありがとうございます」
リンゴを飲むことができる...それははじめての感覚で。
でも何よりも、カムイが考えて作ってくれたことが嬉しかった。
「カムイ、今度作り方を教えてください」
「勿論だよ」
カムイの笑顔を見るだけで、私はとても幸せだった。
ー**ー
「メル、おいで」
洗い物の途中なのに、メルをどうしても離したくなくなり、俺は抱きしめてしまう。
「カムイ...?」
メルはきょとんとしている。
実家の場所が知られた以上、この件は急いで片づける必要がある。
(俺がメルを守る。絶対に守るんだ)
心のなかで勝手に誓っていると、窓が破壊された。
(敵襲か?)
「カムイ!」
「...毎度毎度どうしてきみはタイミング悪くくるのかな?」
窓を壊したのは、怪力のナタリーだった。
ー*ー
「くしゅっ」
「メル、これ着てて」
カムイは自分が着ていたジャケットを私にかけてくれる。
「でも、これではカムイが寒くなってしまいます...」
「俺はこれから誰かさんが壊した窓を直さないといけないからいいんだよ」
「ごめんなさい!あたし、どうしていつも壊してしまうのかな...」
「その怪力をコントロールできるようにならないとダメだよ。俺の家のものは特に壊すよね、ナタリーは」
ナタリーさんは本当に申し訳なさそうにしている。
こういうときのカムイは、少し意地悪だと思う。
どうやら一人できたらしいナタリーさんに、アールグレイを淹れた。
「ありがとね、メル」
ようやく笑顔が戻ってきたナタリーさんを見て、私はほっとした。
ー**ー
メルとナタリーが楽しそうに話しているので割りこむのを躊躇したが、どうしてもベンに伝言を頼まなければならなかったので、俺はナタリーに話しかけた。
「ナタリー、頼みがある」
「何?」
「俺の家が、襲撃された。カルテは無事なんだが、家の方はめちゃくちゃで...」
「ええ⁉なんでそれを早く言わなかったの⁉」
「片づけはいいから、新しいガラスをつけてほしいんだ。頼めるかな?」
「分かった、あたしも手伝って二人があの家に帰れるように頑張る」
こういうときのナタリーは、とても頼りになる。
男勝りなところといい、いつも明るいところといい...物を壊されるのはかなり困るが、決して悪いやつじゃない。
「カムイ、私にもできることがあったら言ってくださいね?」
「うん、ありがとう」
俺はメルの頭を撫でる。
「あら、二人ともお似合いね」
「お似合い...?」
「俺とメルが仲良しってことだよ」
「仲良し...はい!だってカムイは私の大切な恋人ですから!」
こんなに可愛い反応をされたら、俺はどうしたらいいのか分からなくなる。
「恋人⁉いつの間にそんな仲に...」
(しまった、誰にも言ってなかった!)
「ベンには言ってもいいけど、口外禁止だよ?」
「分かった!」
メルは恥ずかしそうに下を向いていた。
俺は窓を修理し終えて、ふと外を見た。
まだ昼前で、太陽の光が眩しかった。
朝早くに目が覚めてしまった私は、オレンジ・ペコーを淹れる。
(実を言いますと、私が一番好きなのは、オレンジ・ペコーに角砂糖二つなんですよね)
それは祖母の味であり、大切な思い出がつまっている。
《メルは本当にオレンジ・ペコーが好きだねえ》
《はい!おばあさまの紅茶は大好きです!》
《それじゃあ、ゆっくりおやすみ...》
お話をしてもらっても眠れないときは、よく作ってくれた。
今でこそ自分で作れるが、あの頃の私は幼くて。
おばあさまについてまわっていた。
(懐かしいです...。今は紅茶を淹れる方になりましたが、やはり幸せです...)
ー**ー
「メル...?」
隣でメルが寝ていなくて、俺はすごく焦った。
「メル」
「すぅ...」
メルはテーブルに突っ伏して寝ていた。
紅茶の香りがするが、アールグレイではない香りがした。
(もしかして、いつも俺の好みに合わせて作ってくれていたのか)
俺はよくばりだと思いつつ、メルの『はじめての経験』を全て独占したくて。
彼女が飲んだことがないであろうものを作った。
リンゴと蜂蜜をミキサーにかける。
(喜んでもらえるといいんだけど...)
俺はそれをグラスに注ぎ、急いで朝食の支度をした。
ー*ー
「カムイ...?おはようございます」
「うん、おはよう」
体を起こすと、肩から何かが落ちる。
「風邪をひいたらいけないと思って、ブランケットをかけてたんだ」
「カムイはやっぱり優しいですね」
「普通だよ?」
この日カムイが朝食として出してきたものは、見たことがないものだった。
「カムイ、これは一体...」
「それはクロワッサンっていうパンだよ。俺はあいにくパン職人じゃないから、近くのベーカリーで買ってきた。飲み物は俺が作ったものだけど...まずかったら言ってね」
「嬉しいです、ありがとうございます!」
私はグラスに注がれた飲み物から飲んでみた。
「これって、リンゴですか?」
「そう、アップルジュースだよ。蜂蜜も入れたんだけど...味はどうかな?」
「美味しいです。リンゴと蜂蜜の甘さの加減が絶妙です!」
私はあっという間に飲み干してしまった。
「おかわりもあるからどうぞ」
「ありがとうございます」
リンゴを飲むことができる...それははじめての感覚で。
でも何よりも、カムイが考えて作ってくれたことが嬉しかった。
「カムイ、今度作り方を教えてください」
「勿論だよ」
カムイの笑顔を見るだけで、私はとても幸せだった。
ー**ー
「メル、おいで」
洗い物の途中なのに、メルをどうしても離したくなくなり、俺は抱きしめてしまう。
「カムイ...?」
メルはきょとんとしている。
実家の場所が知られた以上、この件は急いで片づける必要がある。
(俺がメルを守る。絶対に守るんだ)
心のなかで勝手に誓っていると、窓が破壊された。
(敵襲か?)
「カムイ!」
「...毎度毎度どうしてきみはタイミング悪くくるのかな?」
窓を壊したのは、怪力のナタリーだった。
ー*ー
「くしゅっ」
「メル、これ着てて」
カムイは自分が着ていたジャケットを私にかけてくれる。
「でも、これではカムイが寒くなってしまいます...」
「俺はこれから誰かさんが壊した窓を直さないといけないからいいんだよ」
「ごめんなさい!あたし、どうしていつも壊してしまうのかな...」
「その怪力をコントロールできるようにならないとダメだよ。俺の家のものは特に壊すよね、ナタリーは」
ナタリーさんは本当に申し訳なさそうにしている。
こういうときのカムイは、少し意地悪だと思う。
どうやら一人できたらしいナタリーさんに、アールグレイを淹れた。
「ありがとね、メル」
ようやく笑顔が戻ってきたナタリーさんを見て、私はほっとした。
ー**ー
メルとナタリーが楽しそうに話しているので割りこむのを躊躇したが、どうしてもベンに伝言を頼まなければならなかったので、俺はナタリーに話しかけた。
「ナタリー、頼みがある」
「何?」
「俺の家が、襲撃された。カルテは無事なんだが、家の方はめちゃくちゃで...」
「ええ⁉なんでそれを早く言わなかったの⁉」
「片づけはいいから、新しいガラスをつけてほしいんだ。頼めるかな?」
「分かった、あたしも手伝って二人があの家に帰れるように頑張る」
こういうときのナタリーは、とても頼りになる。
男勝りなところといい、いつも明るいところといい...物を壊されるのはかなり困るが、決して悪いやつじゃない。
「カムイ、私にもできることがあったら言ってくださいね?」
「うん、ありがとう」
俺はメルの頭を撫でる。
「あら、二人ともお似合いね」
「お似合い...?」
「俺とメルが仲良しってことだよ」
「仲良し...はい!だってカムイは私の大切な恋人ですから!」
こんなに可愛い反応をされたら、俺はどうしたらいいのか分からなくなる。
「恋人⁉いつの間にそんな仲に...」
(しまった、誰にも言ってなかった!)
「ベンには言ってもいいけど、口外禁止だよ?」
「分かった!」
メルは恥ずかしそうに下を向いていた。
俺は窓を修理し終えて、ふと外を見た。
まだ昼前で、太陽の光が眩しかった。
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