路地裏のマッチ売りの少女

黒蝶

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Until the day when I get engaged.-The light which comes over darkness-

第40話

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ー*ー
それから数日、何事もなく過ごせた。
そしていよいよ今日は作戦決行の日。
私はだいぶ早くに目が覚めてしまった。
私はふとノートに目が止まった。
(カムイは読んでくださったのでしょうか?)
「...!」
そこには、丁寧な字で返事が書かれていた。
『メル

メルはいつも俺に勇気をくれます。
勿論元気ももらってるけど...それ以上に、沢山愛されていると感じています。
俺を彼氏にしてくれてありがとう。
俺はもっと、メルに相応しい男にならないとね』
カムイはとても優しい。
この文章からもそう感じた。
(でも...か、『彼氏』ってなんだか恥ずかしいです)
私が一人であたふたしていると...
「どうしてノートをじっと見て赤くなってるの?」
「か、カムイ!おはようございます」
「うん、おはよう」
「カムイ...」
「ん?」
「その、私も...カムイの『彼女』として相応しくなれるように頑張ります!」
ー**ー
この子は突然、何を言い出すんだろう。
...メルは手にノートを持っていた。
どうやら今返事を読んだらしいと、そこで理解した。
「俺に相応しいかどうかなんて関係ない。だって、俺はメルが好きだから。俺は相応しいかどうかよりも、愛の強さが大切だと思うな。俺は誰にもメルを思う気持ちは負けないよ」
「カムイ...それなら、私だって誰にも負けないです。カムイのこと、一番大切ですから!」
メルはしまったという顔をしている。
「可愛い」
俺はメルに口づけを...
「カムイ!いないのか⁉」
どうやら何度も扉を叩いていたようだ。
「ごめん、すぐ行くよエリック。メル、先に着替えて。俺もすぐに行くから」
「はい!」
(メルの笑顔を守るため...今日で決着をつける!)
ー*ー
先に外に出ると、エリックさんが待っていた。
「おはようございます」
「ああ」
エリックさんとは、以前よりも仲良くなれた気がする。
「おまたせ」
「二人とも、乗れ」
私たちは馬車に乗る。
馬車が走り出すと、カムイの様子がいつもと違うことに気づく。
(どうしてカムイは難しい顔をなさっているのでしょう?)
そんなことを考えているうちに、馬車が止まった。
「これではここまでが限界だ。メルにも一応これを渡しておく」
「これはなんですか?」
「通信機だ。使い方はカムイに聞いてくれ。時間がない。頼んだぞ」
「はい!」
私はカムイと二人で奥の道へと入っていく...。
「メル、次はどっち?」
「右です」
私は目的地に近づくにつれ、怖くなってしまった。
足が止まりそうになるのを唐牛で動かしている。
「メル」
カムイが抱きしめてくれた。
「俺がついてるから、心配しないで?」
「カムイ...ありがとうございます」
どんどん心が落ち着いて、目的地にたどり着くことができた。
しかしその光景は...
「随分と派手な歓迎だね」
ー**ー
全部で三十人といったところだろうか。
黒服の、がっしりとした男たちが立っている。
「メル、下がっててね。あと...目を閉じて」
メルはこくりと頷く。
「ここから先へは行かせない!かかれえ!」
俺は閃光弾を投げる。
「なんだこれは⁉」
敵が慌てている隙に、目を閉じているメルの手を引き、屋敷のなかを目指す。
「カムイ...?」
「屋敷のなかにきた。もう目を開けていいよ」
「豪華なお屋敷ですね...」
「こんな別荘まであるとはね」
俺は、特殊サングラスを二つ持ってきておくべきだったと後悔した。
『中の様子はどうだ?』
「今、耳元でエリックさんの声が...」
「通信機だからね。こちらカムイ。屋敷の様子がおかしい。静かすぎる...。付近にいたマフィアと思われる連中三十人を閃光弾で巻いた」
『相変わらずおまえは無茶をする...』
「...通信を切らないでね」
俺は目の前から人の気配を感じた。
メルからは手を離さず、そのまま奥の部屋へと進んでいく。
「な、貴様らは...!」
俺たちの前には、ある意味予想通りの人物がいた。
ー*ー
私は思わず固まってしまう。
「俺はあんたらを捕まえにきた」
カムイからは、強い殺気を感じた。
「そんな!警察の動きは完全に止めたはず...」
「たしかに俺は警察だけど、警察じゃないんだ」
「し、証拠もないはずですわ!」
「残念ながらここにあるんだな、それが」
カムイはファイルをちらつかせている。
「なんですって⁉」
「さあ、観念して...!」
私はカムイの視線を追う。
そこには、とてつもなく大きな薬箱があった。
「それは麻薬だね。そのへんについても、警察署で話を聞くから」
「メルぅ!なあ頼むよ、俺たち親子だろう⁉」
あの人がいきなりそう言うものだから、私は驚いてしまった。
「おいあんた、恥を知れ!メルを酷い目に遭わせておいて...」
「私がパンをくださいとお願いしたとき、あなたはなんて仰ったか覚えていらっしゃいますか?」
「はあ?」
私はとても怖かった。
...いや、今も怖い。
でも、カムイが手を握っていてくれるから、カムイが側にいるから勇気が出る。
「私はあなたを父親だとは思いません。さようなら。おまわりさんにおとなしく捕まってください」
私の体は震えだす。
「おまえ、親に向かってなんて態度だ!」
(...っ!)
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