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泣かないver.
導き出された選択
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なんとか説明できるだけしてみよう。
それで駄目なら仕方ないけど、現状が続くよりは気楽にいけるのかもしれない。
「君は休学する前の2年間、真面目に通ってた。
単位を落としてるわけじゃないし、素行不良だったわけでもない」
「それは...そうかもしれない」
「...転入学っていう方式を使ったら、単位はそのまま引き継げる。
だから...上手くいけば、俺と一緒に卒業できるよ」
「本当?」
久遠はぱっと顔をあげ、やや食いぎみに訊いてきた。
「うん。...実は俺、あと1年で卒業できるんだ。
結構長かったけど、楽しかった。
尊敬してる人を近くで見られたし、バイト先に学校を卒業したら正社員にならないかって言われてて...」
「いつものカフェ?」
頷くと、俺よりも嬉しそうにする彼女が可愛らしい。
「俺みたいに前期で卒業せずに、大学を受けて後期で卒業する人も多い。
俺が尊敬してる人もそっちのパターンで...『自分みたいに悩んでいる人を助けたいから』って大学入って、つい最近養護教諭とカウンセラーの資格をとったって言ってた」
「本当にその人のことが大好きなんだね」
「うん。...君がどうしたいかによるけど、色んな選択を持っていいと思うんだ。
ものすごく勇気が必要なことだっていうのは分かってる。
だけど、あの学校に行って君が毎日悲しい思いをするなら...考えてみてほしい」
「その方法をしたら、また行けるようになるかな?」
久遠は高卒を諦めたりしていない。
学校に行けないのが苦しいのだと、何度も話してくれた。
だが、あんなことがあってはあそこに戻るのは難しいだろう。
「試験の勉強しないと」
「後期入学の試験は9月、面接だけ。だから...そんなに気負わなくていい」
「え、そうなの!?」
1本、また1本となくなっていった花火は残り2本。
「あ、もう最後だ。せーのでやろうか。...せーの」
バチバチと音がして、ふたりとも玉が落下する。
ふたりで笑いながら、俺はただひとつだけ訊かずにはいられなかった。
「...ねえ、泣きたいなら泣いてもいいんだよ。
「泣きたくないんだよ...」
「そんな笑顔で言われたら返しようがないな。
それじゃあ、行こうか」
「うん」
手を繋いで歩く、ただそれだけで嬉しかった。
バイクを用意して、後ろに掴まるよう指示する。
そうして少し走ると、彼女の家に辿り着いてしまった。
「楽しかった?」
「うん!花火も、ふたりで乗ったバイクも...こうして話せたことも」
「それならよかった。後で連絡して?多分起きてるから」
「する、絶対する」
「それじゃあ、また」
やっぱり可愛いな、なんて思いつつ後ろ姿を見送る。
久遠の優しい笑顔を守っていけるように、全力を出しきろうと思う。
それで駄目なら仕方ないけど、現状が続くよりは気楽にいけるのかもしれない。
「君は休学する前の2年間、真面目に通ってた。
単位を落としてるわけじゃないし、素行不良だったわけでもない」
「それは...そうかもしれない」
「...転入学っていう方式を使ったら、単位はそのまま引き継げる。
だから...上手くいけば、俺と一緒に卒業できるよ」
「本当?」
久遠はぱっと顔をあげ、やや食いぎみに訊いてきた。
「うん。...実は俺、あと1年で卒業できるんだ。
結構長かったけど、楽しかった。
尊敬してる人を近くで見られたし、バイト先に学校を卒業したら正社員にならないかって言われてて...」
「いつものカフェ?」
頷くと、俺よりも嬉しそうにする彼女が可愛らしい。
「俺みたいに前期で卒業せずに、大学を受けて後期で卒業する人も多い。
俺が尊敬してる人もそっちのパターンで...『自分みたいに悩んでいる人を助けたいから』って大学入って、つい最近養護教諭とカウンセラーの資格をとったって言ってた」
「本当にその人のことが大好きなんだね」
「うん。...君がどうしたいかによるけど、色んな選択を持っていいと思うんだ。
ものすごく勇気が必要なことだっていうのは分かってる。
だけど、あの学校に行って君が毎日悲しい思いをするなら...考えてみてほしい」
「その方法をしたら、また行けるようになるかな?」
久遠は高卒を諦めたりしていない。
学校に行けないのが苦しいのだと、何度も話してくれた。
だが、あんなことがあってはあそこに戻るのは難しいだろう。
「試験の勉強しないと」
「後期入学の試験は9月、面接だけ。だから...そんなに気負わなくていい」
「え、そうなの!?」
1本、また1本となくなっていった花火は残り2本。
「あ、もう最後だ。せーのでやろうか。...せーの」
バチバチと音がして、ふたりとも玉が落下する。
ふたりで笑いながら、俺はただひとつだけ訊かずにはいられなかった。
「...ねえ、泣きたいなら泣いてもいいんだよ。
「泣きたくないんだよ...」
「そんな笑顔で言われたら返しようがないな。
それじゃあ、行こうか」
「うん」
手を繋いで歩く、ただそれだけで嬉しかった。
バイクを用意して、後ろに掴まるよう指示する。
そうして少し走ると、彼女の家に辿り着いてしまった。
「楽しかった?」
「うん!花火も、ふたりで乗ったバイクも...こうして話せたことも」
「それならよかった。後で連絡して?多分起きてるから」
「する、絶対する」
「それじゃあ、また」
やっぱり可愛いな、なんて思いつつ後ろ姿を見送る。
久遠の優しい笑顔を守っていけるように、全力を出しきろうと思う。
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