物置小屋

黒蝶

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1人向け・other

不安なあなたの想いを(分類不能・PTSDの発作をおこした恋人に)

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今日は随分と人が多かったな...。
どうした?大丈夫か?顔真っ青だぞ...ああ、そうか。
少し端の方で休もう。

急かしたりしないから、ゆっくり息して。
色んなところへ行ったから、疲れとかもあるのかもな...。
ん?どうした?
変な目で見られるって...俺は体調悪い奴を放って帰ることなんてできない。
それに、そんな目で見られてもどうでもいい。
こんなに弱ってるのに、俺の心配させてごめんな。
俺はおまえがいればそれでいい。だから...泣きたいなら泣いていい。
どうして分かったの?って...おまえの顔見てたら分かる。
ほら、俺の胸でよければいくらでもかしてやるから...。


少し落ち着いてきた...?
それならよかった。家まで送る。
何だ?何か言いたそうだな。なんでもないって、俺相手にはそんなふうに遠慮しなくていい。
寂しいから側にいて...?おまえ可愛いこと言うな。
いいよ、今日はおまえの家に...いや、ここからなら俺の家の方が近いか。
今日買ったものおろせばなんとかなるだろう。
他に必要なものは...ドラッグストアとかで買い足せそうか?
そっか。列車には乗れそう?ん、なら行くか。...で、手繋ごう。おまえが迷子にならないようにっていうのと、俺が繋ぎたいと思ったから。
嫌とは言わせないから。
ほら、行くぞ。無理だと思ったらすぐに言え。時間はあるんだし、ゆっくり帰ればいい。
で、家に着いたら...今日の夕食、おまえが食べたいものを作ってやるよ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
私は発作をおこしたとき、人に助けてもらえたことがありません。
変な人呼ばわりされて、蔑まれて終わりました。
『助けてくれる人が側にいたら』という理想の欠片です。
目が覚めたら病院、という経験が一度ありますが、人に迷惑をかけないように出先ではお手洗いに駆けこみます。
けれどもし、こうやって助けてくれる人がいたら。
もしかしたら、もう少し外出も楽しめるようになるのかもしれません。
...願わくば、誰かの心に届いていますように。
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