物置小屋

１人向け・other

福寿草は枯れる。(分類不能・誰にいうでもなく、届かなかった話)

笑顔が作れれば元気、私は大丈夫、本当に平気...ずっと言い聞かせてきた。
そう思いこもうと必死だった。
けどそれってきっと、駄目なことなんだと思うんだ。
...やっと準備できた。
うじうじしちゃって、本当にごめんなさい。
どうして今までこうしなかったのか、私には分からない。
でも、でもやっと答えが出た。
私が悪いから。私が要らないから。
...だから、誰も悪くないの。
人間を襲っちゃったのも事実、そのせいで人間じゃないってバレちゃったのも事実。
私がいても仕方ない。何もできなかったし、これから先もきっと何もできないんだから。
だからもう、ここで終わりにする。
私がいなくても誰も困らないでしょ？
そのこともちゃんと分かったから。
私がこうすることで、誰も傷つけずに済むのなら。
...私なんていっそ滅茶苦茶になっちゃえばいい。
そう思わない？
って、こんなことあなたに話しても困らせちゃうだけだよね。
ごめんね、あなたを遺して逝くことになるなんて思ってなかった。
あなたを幸せな世界へ連れていきたかった。
他の人たちにとってはただのぬいぐるみでも、私にとってのあなたはこの世界でただ一人の友人だったから。
お願い。どうか最期まで私の腕のなかにいて。
上手くいったのか、さっきからすごく苦しいの。
...この方法なら迷惑かからないよね。
あなたがいるから温かい。
なんで私泣いてるんだろうね。
ごめんね、私の穢い涙で汚れちゃうね。
ずっと、側にいてくれて...本当にありがとう。
大好き、だよ。
ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ
数年前に書いた物語を台本にしてみました。
どうしてこうなったんだ状態です、ごめんなさい。
『幸福』が枯れてるわけなので、この場合は『不幸』という意味になります。