物置小屋

１人向け・看病系

あなたの側にいたかった(若干切なめ...？)

おかしいな、電話にも出ないなんて...。
もしかして何かあったのかな？
...家まで帰ってみよう。


ただいま。ねえ、何かあ...いい、無理しないで。
気分悪いの？薬のせいか...。
謝らなくていいから、楽な姿勢のままでいて。
何か食べられそう？そっか...それじゃあ、何か飲めそう？
せめて白湯だけでも飲めればだいぶ違うんじゃないかって思ったんだけど...どうかな？
待ってて、お湯を注ぐだけだしすぐ用意するから。

はい、おまたせ。...美味しい？抹茶風味っていうのがあったから買っておいたんだ。
気に入ってくれたならよかった。
ゆっくりでいいからね。俺も同じのを作ったから飲んでるんだ。
それ、残しちゃってもいいから吐き気止めを飲んだ方がいいと思う。
そのままだとずっと気分が悪いままでしょ？
...泣かないで。出掛けるのはまた別の日でもできるから。
自分を責めなくていいんだよ。
無理してこようとしてたでしょ？そこに散らばった洋服を見てすぐ分かった。
俺はただ、君とこうやって一緒に過ごしたいんだ。
それだけで充分なんだよ。
豪華なディナーも綺麗な景色もなくていい。
ただ隣にいられれば、本当にそれだけあればあとは何も要らない。
ごめん、泣かせちゃったね。薬を飲んだら横になってて。
ゆっくり休んでくれればいいから...ね？

はい、頑張り屋さんな君にプレゼント。
耳、ちょっとくすぐったいと思うけど我慢して...はい、できた。
俺のを見たとき、ピアス？って聞いてきたものだよ。
そう、イヤーカフ。あとはマフラーと手袋、それから...この指輪を用意してたんだ。
君は花が好きでしょ？だから、こうして少しでも花に囲まれていたら寂しくないかなって思ったんだ。
...俺がいない間も寂しくならないように。
今夜は休みだけど、夜は大抵潜入の仕事が入っちゃって...心配をかけっぱなしだし、全然一緒にいられなくてごめんね。
その代わり、今夜はずっと側にいるから。
勝手にどこかに行ったりしないから、心配せずに眠ってて。
ほら、目を閉じて。...おやすみ。

俺は最低の嘘つきだ。どうして今日に限って任務が入るのか...。
起きるまでに戻ってこられればいいけど、この仕事が嫌になる日がくるなんて思ってなかったな。
ずっと独りで生きていくんだって思っていたし、死ぬのは敵からの攻撃を受けたときだとばかり思っていたから。
...そうならないようにちゃんと帰ってくるから、いい子で眠っててね。
ごめん。いってきます。
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何もかも疲れたな、というのを引きずったまま綴りました。
彼は潜入捜査をする立場、という設定にしてみましたが伝わったでしょうか...？