物置小屋

１人向け・慰め系

クラシオンへようこそ-マスクのお客様篇-(理想です、ごめんなさい)

ありがとうございました。...妙に明るいと思ったら今夜は満月...2月ってことはスノームーンか。
さて...綺麗な月を眺めるのもいいけど、そろそろ寝てしまおうかな。
流石にお客様もこんな夜中には来ないだろうし...と、思ったときには来るものなのか。
いらっしゃいませ。もう閉店時間ではありますが、そんなことは気にしないでください。
お客様、こちらへどうぞ。
外は寒かったでしょう？何か温かいものをお持ちしますね。
今夜は月が綺麗だから、その窓からゆっくり眺めていてください。

お待たせしました。ホットケーキとカモミールティーです。
ホットケーキはさておき、カモミールティーは眠れないときにいいとされているからどうぞ。
...話すのが苦手なら、そのまま無言で食べてくれて構わない。
ここに辿り着いたってことは、君が傷ついているということだから。
話は...申し訳ありません。したくないなら聞かないし、見られたくないなら見ないから。
マスク、人前で外したくないんでしょ？
それなら俺は奥の部屋にいるから、何かあったら声をかけてください。

...相当傷ついているみたいだ。
誰にも心を開けないような事情があるのか、それとも...なんだ、今の音。
お客様、どうかされ...大丈夫!?
無理をせずに、そのまま座って...辛いなら少しだけ我慢して。
奥の部屋が空いているから、そこまで運ぶよ。
心配しなくても君が嫌がるようなことはしないから。

...嫌かもしれないけど、さっきの傷はもう少し丁寧に手当てした方がいいから見せてもらうよ。
さっき運ぶときちらっと見えたんだ。
俺には専門の知識はほとんどないけど、これは火傷の痕だね。
...少々お待ちください。
少し滲みると思うけど我慢してね。...はい、終わり。
そんなに手際がよかったかな？そんなふうに褒められたのは初めてだ。...ありがとう。
君がちゃんと眠れていないのは、その傷が関係しているの？
...醜い？何が？
君は自分のことが嫌い？
俺から見れば、君はただの人間で...優しい綺麗な心を持った人だ。
俺の料理を綺麗に食べてくれていたし、そんなによくない手当ての仕方も褒めてくれた。
...顔の傷があろうがなかろうが、君の内面は変わらない。
だから君は、全然醜くなんかない。
他の誰が何と言おうと、君の優しさは変わらないから。
泣きたいときは泣いていいんだ。
ここでなら、君のことを誰も責めたりしない。

少し落ち着いた？無理せずそのまま横になっていて。
...この店は、傷ついた存在しか見つけられないんだ。
ここには人間以外も来るよ。
最近は人間の方が多いかもしれないけど、あやかしとか妖精とか...そういう人たちにもご来店いただいてる。
君が辛いとき、ここはいつでも開けているから自由に来てくれて構わないよ。
傷ついた分、幸せな時間があってもいいはずだ。
今夜はもう遅いし、月明かりが差し込むうちに眠った方がいい。
遠慮なんてしなくていいんだ。ここは心を癒す為にある場所だから。
...新しいマスクも用意しておくから、そのまま休んで。
それでは、おやすみなさいませ。
いつか君が素顔で町を歩けるようになる日がくることを、心から祈っているよ。
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心休まる場所がほしくて綴りました。
マスクがないとPTSDによる発作をおこして動けなくなるのでどうしても必要なのですが、品薄状態が続くのは不安です。
...あっても駄目なときは駄目ですが。