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1人向け・慰め系
露となるその日まで(切なめ...?)
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わっ、今日は意外と混んでるんだね...。
向こう、席空いたよ。
ねえ、座らなくていいの?
あ、おばあさんがいたから...君は本当に優しいね。
そんなに慌てなくても大丈夫だよ。
ちょっとぶつかっちゃったところで、僕はもう痛くないから。
結構ざわついてきたね。ねえ...顔、真っ青だよ?
...次の駅で降りて休もうか。
ゆっくり息をして。
こうしていれば、少しは安心できるかな?
よかった、だいぶ落ち着いたみたいだね。
...大丈夫?音が大きいのが苦手なの?
そっか...だからヘッドホンをしてることが多いの?
甘えか、それはきっと自分が病気にならずに幸せな人だから出てくる言葉なんだろうね。
それとも、人の気持ちになって考える余裕がないのか...僕には分からないけど、君が苦しい思いをしているのは分かる。
...やっぱり発作がおこったときに電車に乗るのは辛かったんじゃない?
どんなに辛いことがあっても、僕が側にいる。
だから、ひとりで抱えて不安にならないで。
できることなんてほとんどないけど、近くにいてこうやって頭を撫でることくらいならできるから。
話しながら歩いて帰ろうか。
君さえよければだけど、少しは外の空気を吸った方がいいよ。
それじゃあ決まり。行こう?
ほら、こっちだよ。
ここの紫陽花、綺麗だよね。
それに、人があんまり来ないからいいかなって...。
気分が悪くなったりしないでしょ?
我ながらいい場所を知っててよかったって、ちょっと思ってる。
...なんて、自惚れすぎかな?
君は僕みたいなものにも優しいから、いつも助けられてる。
だからかな。...離れたくないって、このまま一緒にいたいって思うのは。
本当にいいの?僕がいたら、君は前に進めなくなったりしない?
...だって、僕はもう死んでるのに。
君のこと、ずっと好きだった。
本当は今すぐ抱きしめて、手を繋いで帰りたい。
でも、僕が側にいると君は他の人と関係を持とうとしないんじゃない?
それならいっそ、ここでお別れしちゃった方が...どうして僕のことを止めるの?
君にとっての僕は、ただの知り合いだった奴って印象でしょ?
それならこんなふうに引き留めようとしなくても...好き?僕のことが?本当に?
できれば、生きているうちに聞きたかった。
...どうしてあの日、近道して家に帰ろうとしたんだろう。
そんなことしなかったら、今もまだ僕の道は続いてたのかな?
このままでも、一緒にいていいの?...一緒にいてくれるの?
ありがとう。それなら、君に大切な人ができるまではここにいる。
...本当に好きで大切だから、幸せになってほしいんだ。
或いは、僕が消えてしまうまで一緒にいるよ。
いつまでこうしていられるのか、実は僕自身も分かってないんだ。
君を困らせたりしないから...いつか一緒にいられなくなるまでは、僕の恋人でいてね。
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死者との恋愛は成立するのか...若干重いのかもしれませんが綴ってみました。
向こう、席空いたよ。
ねえ、座らなくていいの?
あ、おばあさんがいたから...君は本当に優しいね。
そんなに慌てなくても大丈夫だよ。
ちょっとぶつかっちゃったところで、僕はもう痛くないから。
結構ざわついてきたね。ねえ...顔、真っ青だよ?
...次の駅で降りて休もうか。
ゆっくり息をして。
こうしていれば、少しは安心できるかな?
よかった、だいぶ落ち着いたみたいだね。
...大丈夫?音が大きいのが苦手なの?
そっか...だからヘッドホンをしてることが多いの?
甘えか、それはきっと自分が病気にならずに幸せな人だから出てくる言葉なんだろうね。
それとも、人の気持ちになって考える余裕がないのか...僕には分からないけど、君が苦しい思いをしているのは分かる。
...やっぱり発作がおこったときに電車に乗るのは辛かったんじゃない?
どんなに辛いことがあっても、僕が側にいる。
だから、ひとりで抱えて不安にならないで。
できることなんてほとんどないけど、近くにいてこうやって頭を撫でることくらいならできるから。
話しながら歩いて帰ろうか。
君さえよければだけど、少しは外の空気を吸った方がいいよ。
それじゃあ決まり。行こう?
ほら、こっちだよ。
ここの紫陽花、綺麗だよね。
それに、人があんまり来ないからいいかなって...。
気分が悪くなったりしないでしょ?
我ながらいい場所を知っててよかったって、ちょっと思ってる。
...なんて、自惚れすぎかな?
君は僕みたいなものにも優しいから、いつも助けられてる。
だからかな。...離れたくないって、このまま一緒にいたいって思うのは。
本当にいいの?僕がいたら、君は前に進めなくなったりしない?
...だって、僕はもう死んでるのに。
君のこと、ずっと好きだった。
本当は今すぐ抱きしめて、手を繋いで帰りたい。
でも、僕が側にいると君は他の人と関係を持とうとしないんじゃない?
それならいっそ、ここでお別れしちゃった方が...どうして僕のことを止めるの?
君にとっての僕は、ただの知り合いだった奴って印象でしょ?
それならこんなふうに引き留めようとしなくても...好き?僕のことが?本当に?
できれば、生きているうちに聞きたかった。
...どうしてあの日、近道して家に帰ろうとしたんだろう。
そんなことしなかったら、今もまだ僕の道は続いてたのかな?
このままでも、一緒にいていいの?...一緒にいてくれるの?
ありがとう。それなら、君に大切な人ができるまではここにいる。
...本当に好きで大切だから、幸せになってほしいんだ。
或いは、僕が消えてしまうまで一緒にいるよ。
いつまでこうしていられるのか、実は僕自身も分かってないんだ。
君を困らせたりしないから...いつか一緒にいられなくなるまでは、僕の恋人でいてね。
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死者との恋愛は成立するのか...若干重いのかもしれませんが綴ってみました。
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