物置小屋

１人向け・イベント系

ニューライフ(ハロウィン・クラシオンシリーズ)

いらっしゃいませ。あなたは...今年もいらしてくださったんですね。ありがとうございます。
相変わらず人と話すのが上手なようで羨ましいです。
確かに、猫耳があるあなたでもこの時期なら町に紛れても分からないとは思いますが...ところで、そちらの方は初めてでしょうか？
そうですか、人間に捨てられて...そうして傷ついているから、彼と一緒にこちらへいらっしゃったんですね。
どうぞお好きな席でお待ちください。
そちらはハロウィンの飾りになっていますが、ご自由に手にとってみてください。

...お待たせいたしました。パンプキンスープです。
どうぞお召し上がりください。
あなたの分はこちらになります。あれだけ器が大きければ飲みづらいでしょう？
いえ、この店において重要なのはお客様に癒しを提供できるかどうかですから気にしないでください。
あなたは、どんな人間のところにいらっしゃったんですか？
猫さん、そんな言い方はいけません。
...少なくても、こちらにいらっしゃる人間にはあなたを傷つけたようなタイプの方ではありませんから。
俺には、人と呼べる存在全員がいいとも言えませんし、だからといって全て悪いとも言えません。
この店で、どちらも見てきているんです。
だからこそ、絶対にこうだと断定することはできないんです。
ただ、あなたは偶然か必然か命を得た。
それならば、あなたが好きなように生きてみるのが1番いいと思います。
あなたにとってどんなことが幸せなのか、あなたにとってどの選択がいいのか...いきなり言われても困惑すると思いますが、あなたがやりたいように決めてしまっていいんです。
名前、ですか？俺にはネーミングセンスがありませんので...猫さんがつけるのはいかがでしょうか？
それに、この時期ならあなた方が町に紛れても人間に見つかる可能性は低いと思います。
なので、是非案内してもらって存分に楽しんでください。
新しい生活をしているなかで苦しいことがあったときは、またいつでもこちらにいらっしゃってくださいね。
今回はお代はいただきませんので、そのままお帰り...猫さんと一緒に暮らすんですね。
それなら安心しました。突然ひとりでは辛いと思うので、話を聞いて安心しました。
時期があえば、またスープを用意してお待ちしています。
ありがとうございました。
...よかった、美味しいって言ってもらえて。
もっと料理の腕をあげたら、あの人に追いつけるかな？
追いつけるといいな...。
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クラシオンで綴ってみました。
あまりハロウィン感がないかもしれませんが、お楽しみいただければ幸いです。