物置小屋

１人向け・看病系

月夜と忠告(二側歩行)

あら、どうしたの？もしかして今夜も眠れないのかしら？
あたしもなの。夜ふかしは体に悪いと言うけど、もしよかったらつきあってくれない？
ありがとう。それじゃあ、外の景色でも眺めていてちょうだい。
心配しなくても、勝手にいなくなったりしないから。

お待たせ。はい、あなたが試したいって言ってたハーブティーよ。夕方届いたところだったの。
いい夜ね。これだけ綺麗な月を見たのは久しぶりな気がするわ。
たしかに…最近は帰りの時間が合わなくなることもあったし、ふたりでゆっくり話せてなかったわね。
あたしも寂しかったわ。だから今こうして話せるのがすごく楽しいの。
楽しそうに見えない？…それは俺が自制してるからだよ。
じゃないと、目の前の可愛らしい恋人を抱きしめそうだから。
困らせたいわけじゃないから気持ちを抑えてるんだ。あんまり可愛いこと言うな。
…そういうのを無自覚っていうのよ。
好きだとか抱きしめられたいとか…ぬくもりを感じたいなんて、他の人に言っちゃ駄目よ？
あなたに嫌われたくないから襲ったりしないけど、他の人たちはどうするか分からないんだから。
飲み終わったらそろそろ寝ましょうか。
…眠れそうにないなら、寝るまで俺が抱きしめててやる。
ほら、行くぞ。
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久しぶりに綴ってみました。