物置小屋

１人向け・看病系

道標(耳が良すぎる恋人)

あと他に買うものあったっけ？そうだ、メープルシロップが無くなりそうって話をしてたね。
それから他に必要そうなものは…これつけてて。
ごめんね。ちょっと周りが騒がしくて…すぐ会計すませちゃうね。

具合はどう？今は平気？それならちょっと安心した。
ヘッドホン、イヤーマフ代わりに持ってて正解だったね。
もし何もなかったら、大変なことになってたかもしれない。
謝らないで。俺の方こそ準備不足でごめん。
まさかドラッグストアがあんなに混雑するとは思わなかったんだ。
こんなことになるなら、近いからって欲張らずにいつものところに行けばよかった。
あ、お茶飲む？何もないより落ち着くと思うから、よかったら飲んでみて。
最近買ったばかりなんだけど、水で作れるお茶っていうのを使ってみたんだ。
どう？美味しい？…よかった、やっとちょっと笑ってくれた。
さっきから難しい顔してるから、ずっと自分を責めてるんじゃないかと思ったんだ。
君はすごく耳がいいから、あんなに音が沢山ある場所じゃ体調を崩すよ…。
けど、具合が悪いときは我慢しないでほしい。
俺相手には遠慮しないで。引いたりなんかしないよ。寧ろ君のことならどんなことでも知りたい。
お礼を言われるほどのことは…不意打ちの好きは禁止。
そんな可愛いことを言われたら、どんな場所でもキスしたくなっちゃう。
…今の顔も可愛かった。もっと近くで見てもいい？
君は本当に照れ屋さんだね。…歩けそう？手を繋いで帰ろうか。
君が沢山の音の中で迷子にならないように、ちゃんと隣を歩くから。
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恐らく久しぶりに綴ってみました。