物置小屋

１人向け・看病系

1日の終わり方(不眠)

…ねえ、大丈夫？さっきまでうなされてたから、つい起こしちゃった。
また昔の夢でも見てたの？…謝らなくていい。
心に残った傷が簡単に癒えないことを、俺はよく知ってるから。
嫌なことを思い出してしまうなら、これから少しだけつきあって。
…お茶、もう用意してあるから。

今日はいつもより甘い茶葉にしたんだけど、美味しい？気に入ってもらえてなにより。
…どう？少しは落ち着いた？それならよかった。
薬を飲んでるのを見たから、それもあって頭がぼうっとしてるんじゃないかと思ったんだ。
…だから、謝る必要なんてどこにもないよ。
同じ出来事でも人によって感じ方はそれぞれだし、過去に囚われないで生きられるほど器用な人ばかりじゃないから。
…俺だって器用じゃない方に入るし、生きづらいなって思うこともある。
だから君に頑張れとか乗り越えろとか、そんなこと言えない。というより、言いたくない。
君は今ぎりぎりのところで耐えてるでしょ？偉かったね。
俺は別に、褒められるようなことしてないけど…でも、ありがとう。
やっぱりお互いを労りあえる関係っていいね。そう思ってるのは、俺だけ？
…よかった、俺が自惚れてるだけなのかと思った。
君が一緒にいてくれるから頑張れる。いつもお疲れ様って言ってくれてありがとう。
ひとりじゃどうしようもないことも、ふたりでならある程度変えられるかもしれない。
どうしたの？…いいよ、いつもみたいに手を繋いで寝よう。
そうすればきっといい夢が見られるから。
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労りあえるのって理想だなと思い、綴ってみました。