物置小屋

１人向け・慰め系

独白(もう届かない言葉)

…あ、起きた？よかった、ずっと眠ったままだから心配したんだよ。
どうして泣いてるの？そんなに悲しまなくても、僕はちゃんとここにいるよ。
そんなに謝られても困っちゃうな…。君を泣かせたかったわけじゃないのに。
怖い夢でも見たのかな？それなら、これから楽しいことで埋められるように心から願うよ。
君はひとりで抱えこむところがあるから心配だな…。
君の心を優しく包みこんでくれる人がいればいいんだけどね。
今は気持ちの整理がつかないかもしれないけど、もう僕を待たないで。
まさかあんなことになるなんて、誰も思わなかっただろうから。
…よかった、ちゃんとプレゼントは届いてたんだね。
最後にするつもりはなかったけど、最後になっちゃったな…。
さり気なく指のサイズを知るのに苦労したよ。
僕は人を救って死ねた。それだけは誇っていいのかな？
…まさか通り魔が現れるなんて誰も思わないでしょ？
あのとき伸ばした手が間に合ってよかった。君が大きな怪我をしなくてよかった。
最期まで君を護れて…君の側にいられて幸せだった。
僕のことは忘れていいから、君は明るい道を歩いて。
限界まで生を全うしたそのときは、僕がちゃんと迎えに来るから。
もし他に相手がいなければの話だけどね。
寂しいけど、それまでは…またね。
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自分を救って消えてしまった彼は、彼女の心の中で生き続けることでしょう。