物置小屋

１人向け・看病系

勢いにまかせて(二側歩行)

ただい…何この状況。
こんなに遅いのに外を歩いてるわけないし…どこにいるのかしら。

やっと見つけた。その怪我…どこで転んだの？
酔っ払いに何を言われても説得力ゼロよ。あたしが本気で調べるまでに、何があったのかちゃんと話して。
…そう。話さないならこの状況から推理させてもらうわ。
まず、あなたはあたしが帰ってから組み立てるって話した本棚を組み立てた。
いつもより帰りが遅くなったから拗ねてお酒を飲んで、ふわふわになった頭で本を整理してたのね。
…あたしがいつも飲んでる度数高めのお酒を間違って飲んだことに気づかないまま。
それで、ネジが上手く入っていなかった部分から崩れて部屋が散らかったような状態になった…という感じかしら。
なあに？いつもより積極的ね…。
…別に怒ってない。お酒を嗜むのは自由だ。
けど、ひとりでやったら危ないから止めてたのに…そのうえ怪我までしてるし。
その部分に関してだけはちょっと苛ついてるかもな。
…頬、これで冷やしてろ。そのままだとあざになって治らなくなるぞ。
それと、なんで俺の酒を飲んだ？怒らないから正直に話して。
…そんな可愛いこと言われたら、怒るに怒れないじゃない。
あたしが飲んでる味を体験したかったなんて…。だけど、お酒弱いんだからあれは飲んじゃ駄目。
次飲むときはもっと度数が低いものを一緒に飲みましょう。いくらでもつきあうから。

まさかこのままの体勢で寝るとは思ってなかったな。
それにしても…好きとか寂しかったとか言うの反則だろ。そんなところも可愛い…なんて言えないな。
起きてくる前に片づけるか。
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二側歩行で綴ってみました。