物置小屋

１人向け・other

明日への約束(タイトルそのままです)

…見つけた。なんでこんな夜遅くにひとりで出歩いてるんだよ。危ないだろ？
明日から学校だろ？あんまり遅い時間までいると…ああ、そういうことか。
ならひとつ約束をしよう。
明日の朝、絶対迎えに行く。そのときになっても行きたくないなら俺も学校をさぼる。それならどうだ？
別に謝る必要ない。…約束、絶対護ってくれ。
家からこっそり抜け出してきたんだろ？ひとりじゃ危ないから送る。
…俺さ、思うんだ。消えたくなるくらい辛いなら、学校は通信制でもいいんじゃないかって。
別に。見ててなんとなくそう思っただけ。
けど、おまえは約束を破ったことはない。少なくとも、俺との約束は一度もない。
…だから、明日の朝また会おう。
こんなことしか言えないけど、約束は絶対だから。
ここまでで大丈夫か？それじゃあ、また明日。7時半には行くから。
…これであいつは明日までは生きていてくれる。
うざがられてるかもしれないし、嫌がられてるかもしれないけど…放っておけるわけ無いだろ。


おはよう。約束、護ったな。…で、学校はどうする？
そっか、行かないか。なら俺も休む。
だから、俺の家で一緒に勉強しよう。そこでまた未来の約束するから。
いいだろ、俺が今決めたんだよ。明日の約束も、明後日の約束も、ちゃんと守ってくれるんだろ？
…なんで礼なんて言うんだよ。相変わらず律儀だな。
俺はおまえが隣で笑っててくれればそれでいいから。
おまえにしか教えてない、俺の一人暮らしマンション。あそこなら人こないし、早く行こう。
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絶望の底に沈んだ心をつなぎとめてくれるものを綴ってみました。