物置小屋

１人向け・other

拝啓、ずっとふたりで(届かない言葉)

拝啓

去年もお世話になりました。
…といっても、僕が一方的に話しかけてるだけなんだけどね。
そっちはどうですか？ちゃんと暖かいのかな。
僕は少しだけ変わった環境に慣れてきました。
君が残してくれた絆と救ってくれた心で、きっと今夜も歌っています。
だけど、たまにどうしても考えてしまうんだ。
もしもう一度会えたら何を話そうか…って。
僕に託してくれたものを大切にしながら過ごしているつもりだけど、ちゃんとできてるかな？
君に心配をかけないくらい、君のところまで届くくらい歌い続ける。
あのノートに書かれていたもの、まだ半分も歌いきれてないんだ。
君が伝えたい想いは沢山あったんだって改めて思い知らされる。
今度行くときはどんな花を持っていこうか、今から少し悩んでる。
百合？薔薇？花のことはよく分からないけど、君が喜んでくれるものを用意できればいいなと思っています。
これから先も君を忘れることはないし、色々な人に君がいたことを伝えていくよ。
誰かの心に、少しでも君の優しいフレーズが残ってくれるように。


…また読む相手もいないのに書いてしまった。
やっぱり忘れられそうにないよ。…いや、忘れない。
君のところまで届きますように。
ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ
自作小説『君と30日のまた明日』をモチーフに手紙をしたためてみました。