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5章
休学と大陸間の移動手段
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この大陸を救う事が出来た日から三日が経ちました。
「……仕方ないのぅ。その申請、渋々じゃが受理しよう」
「有難うございます学院長」
「しかし、本当に残念じゃのぅ。これ程の優秀な生徒が休学とは……」
私はお世話になった学院に無期限休学を申請しに来ております。異例の魔物から始まったユイシィスさんによる粛清計画。それを阻止出来た今、私達は学院に通う理由が無くなった為です。シャウラ母様達も既に休学届けが受理されています。
そもそも、私達は元の大陸に戻らねばなりません。決してこの学院が嫌だからという訳では無いのです。大陸間を直ぐに移動できる手段が見つかれば、修業まで学びたいとは思っているのです。一応姫ですので、それも少々難しいでしょうけれど。
「とても良くして下さった学院に対し、大変失礼な事とは思いますが……。何れ機会があれば、その時にまた学ばせて頂ければと思います」
「うむ、多忙の身では致し方なかろう。エーテルナ魔道学院はいつでもミズキ嬢の帰りを待っておる。落ち着いたらいつでもここに来なされ」
「はい、有難うございます」
深々と一礼をして学長室を後にしました。名残惜しい気持ちと共に、廊下で待っていたクリスティアさんに「お待たせしました」と話しかけます。
「これで全員ね」
「はい、学院生活はとても楽しかったので残念な気持ちは強いですね」
「仕方ないわ、元の大陸に帰らねばならないのだから」
「はい……。でも私、帰還予定日ギリギリまで大陸間を直ぐに移動できる方法を探すつもりです」
「船の荷物搬入や各種手続きにはまだまだ時間がかかりそうだし、いいのではないかしら。貴女は転移魔法を展開出来るのだから、情報集めは比較的し易いでしょうし」
途中、異例の魔物騒動が絡んだ事で、元の大陸へ戻る方法等は二の次となっていました。今はミズファ母様達の国船がありますので、帰るという目的は達成されていますけれども。
けれど私はまだ、大陸間の簡易的な移動方法を諦めてはいません。漠然とですが、何か喉元まで出かかっている様な感覚があるのです。そのせいで諦めきれず、大変もどかしいのです。
「ですが、時期的にどの都市も復旧作業で忙しいでしょうから、情報収集はちょっとし辛そうですね」
「まだ三日だものね、根気よく頑張りなさい」
「はい……」
うなだれながら本館から出ますと。学生達が普段通りに学院内を行き交っている風景が広がります。
「この学院都市は比較的無事で良かったわね。学生達も普段通りに過ごしている様だし」
「はい、この学院都市はシャウラ母様とクリムさんが守って下さいましたもの」
帝国は現在、大量の魔物に破壊された各都市の復旧作業に入っています。シャウラ母様やアクアリースの仲間が防衛に参加した都市はそれ程壊れた建物などはありませんけれど、そうでない都市は結構酷い状況です。
とは言え、前もって人々を避難させていた工業都市の様に、他の都市も事前の避難は十分になされていましたので、主な死傷者は兵士さんのみです。焦りで前倒しにしていたユイシィスさんの計画は少なからず情報が外部に漏れており、その点をアクアリースの皆様が突いた事で都市への魔物襲撃を予測し、人々を守る事が出来たのです。
この学院都市はクラウスさんの采配でラグナの次に兵士の層を厚くしていましたので、魔物襲撃による損害は軽度で済みました。ですので、学生の皆様は普段通りに学んでいるのです。
通路を歩いている途中、何人かのお知り合いとすれ違いますが、皆さん私の休学を知りませんので軽く挨拶を交わして通り過ぎます。私達の休学を知っているのはミアさん位ですね。
程無くして正門へと着きますと。馬車の前でメイド服姿のエイルさんが待っていました。
「お帰りなさいミズキ。無事受理されたようですね」
「はい、中々申請書に印を頂けませんでしたけれどもね」
「それは仕方ないでしょう。初代皇帝が所有していた魔道武器「クリムゾン」を実質的に受け継いでいる様な物なのですから。そんな優秀な生徒は今後二度と現れないとミアも言っていました」
「もう、ミアさんまで……。そう言えば、彼女は今帰省中でしたっけ」
「ええ。ミアに限らず支配層のご息女方は魔物騒動の後に。ですが、ミアは私達の船出の日には見送りに来ると言っていました」
ミアさんには私達は別の大陸から来たと正直に教えてあります。彼女とはすっかり仲良くなって、今では大事なお友達の一人ですもの。隠し事はちょっぴりだけにしたいのです。
「そうですか。暫くミアさんと会えなくなると思うと、やっぱり寂しいですね」
「寂しい思いをしない様、貴女は大陸間の移動方法を探すのでしょう?」
「はい、その通りです。もうこの大陸に愛着が湧きましたもの。私はいつだってこの大陸に帰って来たいのです」
「少なからず、私もこの大陸の事は気に入っているわよ。だからこそミズキには期待しているわ。私は聖王女と共に用事があるから、移動方法探しは手伝えないのだけれど……」
クラウスさんがアクアリースの国船に対して正式的な入港許可を下し、その上で元の大陸に戻る為に必要な物資を頂ける事になりました。その為、母様達が様々な手続きで忙殺されているのです。食料を無償で頂けると聞いた後のミズファ母様の行動の速さは異常でした……。
「大丈夫ですよ。何となく見つかりそうな感覚はありますし」
「ミズキ。探し物って大抵身近にあるらしいわよ。大体の人はそれに気づかない事が多いと聞くわ。だから少し意識してみるのもいいかもしれないわね」
「身近に、ですか……。解りました」
私が水の魔法を展開出来るようになったのもそんな感じでしたね。身近にあるのに気づかないのは、単に私が鈍感なだけだと思いますけれども。
「さて、そろそろ戻らないといけないわね。ミズキ、ラグナに転移魔法をお願いできるかしら」
「はい。クリスティアさん頑張って下さいね」
「ええ、貴女もね」
直ぐに水鏡を呼び出してお城の正門を映しますと、クリスティアさんが鏡を通り抜けていきます。国間同士の政治的なお話は苦手ですので、全部クリスティアさんにお任せしていました。船に関するお話合いも多いようですからね。
手続きに時間がかかっている主な理由は、ラグナの船が一隻私達の大陸に同行するからなのです。ヤヨイさんが大使として帯同する事が決まっており、アクアリースに駐在砦を作る予定になっています。
大陸間の行き来は難しいですけれど、プリシラ母様の蝙蝠を一匹ラグナに譲渡されます。これで連絡を取る事が出来ますので、ヤヨイさん達は離れたクラウスさんと容易にお話が出来るのです。
「さて、私達もお屋敷まで戻りましょうか」
「はい」
最後に学院の正門に振り向き、姿勢を正して一礼をしました。お別れでは無く、また来ますよという意味を込めて。
-------
「ただいま帰りました」
お屋敷の居間に入りますと、一人の少女が私に向けて走り寄ってきました。体調が回復したエルノーラさんです。
「お帰りなさいミズキ!」
「ふふ、もうすっかり元気になりましたね」
「うん、メイニーやシャウラや五人の母様が沢山遊んでくれるから、とっても楽しい!」
ミズファ母様の回復魔法を受けた事もあり、この三日の間で初めて会った時と同じ様な状態まで元気になったエルノーラさん。今はお借りしているエリックさんのお屋敷に私達と一緒に住んでいます。そして、ここには五人の天翼人の女性達もいらっしゃいます。
「帰ったかミズキよ。流石に子供の相手は疲れた故、交代じゃ」
「はい、シャウラ母様。さ、エルノーラさん、今度は私と遊びましょう」
「うん! でもヤヨイいないのは残念」
「彼女は今お仕事で忙しいですからね。明日お屋敷に帰って来ますから、その時に遊んでもらいましょう」
「はーい」
天翼人の女性達が微笑みつつ、私とエルノーラさんのやり取りをソファに座って見ています。お腹の子の母親としてだけでなく、今は身寄りのないエルノーラさんの母親でもあります。
そんな女性達を見ていて……ふと思ったのですけれど。天翼人達はとても高度な文明を持っていたのですよね。彼女達なら大陸間の移動方法について何か知っているかもしれません。
天翼人の女性達の代表であるクオリアさんに、少々ご質問してみましょうか。
「エルノーラさん、ちょっと待っていて下さいね。あの、クオリアさん」
「はい、何でしょうか?」
「何かこう、私達の大陸とこの大陸を直ぐに行き来できる方法についての情報など、ありませんでしょうか」
「ありますよ」
「え!?」
些細な情報だけでも、という気持ちで質問した所。あっさり、あると断言されてしまいました。一体どの様な情報なのでしょう?
「……仕方ないのぅ。その申請、渋々じゃが受理しよう」
「有難うございます学院長」
「しかし、本当に残念じゃのぅ。これ程の優秀な生徒が休学とは……」
私はお世話になった学院に無期限休学を申請しに来ております。異例の魔物から始まったユイシィスさんによる粛清計画。それを阻止出来た今、私達は学院に通う理由が無くなった為です。シャウラ母様達も既に休学届けが受理されています。
そもそも、私達は元の大陸に戻らねばなりません。決してこの学院が嫌だからという訳では無いのです。大陸間を直ぐに移動できる手段が見つかれば、修業まで学びたいとは思っているのです。一応姫ですので、それも少々難しいでしょうけれど。
「とても良くして下さった学院に対し、大変失礼な事とは思いますが……。何れ機会があれば、その時にまた学ばせて頂ければと思います」
「うむ、多忙の身では致し方なかろう。エーテルナ魔道学院はいつでもミズキ嬢の帰りを待っておる。落ち着いたらいつでもここに来なされ」
「はい、有難うございます」
深々と一礼をして学長室を後にしました。名残惜しい気持ちと共に、廊下で待っていたクリスティアさんに「お待たせしました」と話しかけます。
「これで全員ね」
「はい、学院生活はとても楽しかったので残念な気持ちは強いですね」
「仕方ないわ、元の大陸に帰らねばならないのだから」
「はい……。でも私、帰還予定日ギリギリまで大陸間を直ぐに移動できる方法を探すつもりです」
「船の荷物搬入や各種手続きにはまだまだ時間がかかりそうだし、いいのではないかしら。貴女は転移魔法を展開出来るのだから、情報集めは比較的し易いでしょうし」
途中、異例の魔物騒動が絡んだ事で、元の大陸へ戻る方法等は二の次となっていました。今はミズファ母様達の国船がありますので、帰るという目的は達成されていますけれども。
けれど私はまだ、大陸間の簡易的な移動方法を諦めてはいません。漠然とですが、何か喉元まで出かかっている様な感覚があるのです。そのせいで諦めきれず、大変もどかしいのです。
「ですが、時期的にどの都市も復旧作業で忙しいでしょうから、情報収集はちょっとし辛そうですね」
「まだ三日だものね、根気よく頑張りなさい」
「はい……」
うなだれながら本館から出ますと。学生達が普段通りに学院内を行き交っている風景が広がります。
「この学院都市は比較的無事で良かったわね。学生達も普段通りに過ごしている様だし」
「はい、この学院都市はシャウラ母様とクリムさんが守って下さいましたもの」
帝国は現在、大量の魔物に破壊された各都市の復旧作業に入っています。シャウラ母様やアクアリースの仲間が防衛に参加した都市はそれ程壊れた建物などはありませんけれど、そうでない都市は結構酷い状況です。
とは言え、前もって人々を避難させていた工業都市の様に、他の都市も事前の避難は十分になされていましたので、主な死傷者は兵士さんのみです。焦りで前倒しにしていたユイシィスさんの計画は少なからず情報が外部に漏れており、その点をアクアリースの皆様が突いた事で都市への魔物襲撃を予測し、人々を守る事が出来たのです。
この学院都市はクラウスさんの采配でラグナの次に兵士の層を厚くしていましたので、魔物襲撃による損害は軽度で済みました。ですので、学生の皆様は普段通りに学んでいるのです。
通路を歩いている途中、何人かのお知り合いとすれ違いますが、皆さん私の休学を知りませんので軽く挨拶を交わして通り過ぎます。私達の休学を知っているのはミアさん位ですね。
程無くして正門へと着きますと。馬車の前でメイド服姿のエイルさんが待っていました。
「お帰りなさいミズキ。無事受理されたようですね」
「はい、中々申請書に印を頂けませんでしたけれどもね」
「それは仕方ないでしょう。初代皇帝が所有していた魔道武器「クリムゾン」を実質的に受け継いでいる様な物なのですから。そんな優秀な生徒は今後二度と現れないとミアも言っていました」
「もう、ミアさんまで……。そう言えば、彼女は今帰省中でしたっけ」
「ええ。ミアに限らず支配層のご息女方は魔物騒動の後に。ですが、ミアは私達の船出の日には見送りに来ると言っていました」
ミアさんには私達は別の大陸から来たと正直に教えてあります。彼女とはすっかり仲良くなって、今では大事なお友達の一人ですもの。隠し事はちょっぴりだけにしたいのです。
「そうですか。暫くミアさんと会えなくなると思うと、やっぱり寂しいですね」
「寂しい思いをしない様、貴女は大陸間の移動方法を探すのでしょう?」
「はい、その通りです。もうこの大陸に愛着が湧きましたもの。私はいつだってこの大陸に帰って来たいのです」
「少なからず、私もこの大陸の事は気に入っているわよ。だからこそミズキには期待しているわ。私は聖王女と共に用事があるから、移動方法探しは手伝えないのだけれど……」
クラウスさんがアクアリースの国船に対して正式的な入港許可を下し、その上で元の大陸に戻る為に必要な物資を頂ける事になりました。その為、母様達が様々な手続きで忙殺されているのです。食料を無償で頂けると聞いた後のミズファ母様の行動の速さは異常でした……。
「大丈夫ですよ。何となく見つかりそうな感覚はありますし」
「ミズキ。探し物って大抵身近にあるらしいわよ。大体の人はそれに気づかない事が多いと聞くわ。だから少し意識してみるのもいいかもしれないわね」
「身近に、ですか……。解りました」
私が水の魔法を展開出来るようになったのもそんな感じでしたね。身近にあるのに気づかないのは、単に私が鈍感なだけだと思いますけれども。
「さて、そろそろ戻らないといけないわね。ミズキ、ラグナに転移魔法をお願いできるかしら」
「はい。クリスティアさん頑張って下さいね」
「ええ、貴女もね」
直ぐに水鏡を呼び出してお城の正門を映しますと、クリスティアさんが鏡を通り抜けていきます。国間同士の政治的なお話は苦手ですので、全部クリスティアさんにお任せしていました。船に関するお話合いも多いようですからね。
手続きに時間がかかっている主な理由は、ラグナの船が一隻私達の大陸に同行するからなのです。ヤヨイさんが大使として帯同する事が決まっており、アクアリースに駐在砦を作る予定になっています。
大陸間の行き来は難しいですけれど、プリシラ母様の蝙蝠を一匹ラグナに譲渡されます。これで連絡を取る事が出来ますので、ヤヨイさん達は離れたクラウスさんと容易にお話が出来るのです。
「さて、私達もお屋敷まで戻りましょうか」
「はい」
最後に学院の正門に振り向き、姿勢を正して一礼をしました。お別れでは無く、また来ますよという意味を込めて。
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「ただいま帰りました」
お屋敷の居間に入りますと、一人の少女が私に向けて走り寄ってきました。体調が回復したエルノーラさんです。
「お帰りなさいミズキ!」
「ふふ、もうすっかり元気になりましたね」
「うん、メイニーやシャウラや五人の母様が沢山遊んでくれるから、とっても楽しい!」
ミズファ母様の回復魔法を受けた事もあり、この三日の間で初めて会った時と同じ様な状態まで元気になったエルノーラさん。今はお借りしているエリックさんのお屋敷に私達と一緒に住んでいます。そして、ここには五人の天翼人の女性達もいらっしゃいます。
「帰ったかミズキよ。流石に子供の相手は疲れた故、交代じゃ」
「はい、シャウラ母様。さ、エルノーラさん、今度は私と遊びましょう」
「うん! でもヤヨイいないのは残念」
「彼女は今お仕事で忙しいですからね。明日お屋敷に帰って来ますから、その時に遊んでもらいましょう」
「はーい」
天翼人の女性達が微笑みつつ、私とエルノーラさんのやり取りをソファに座って見ています。お腹の子の母親としてだけでなく、今は身寄りのないエルノーラさんの母親でもあります。
そんな女性達を見ていて……ふと思ったのですけれど。天翼人達はとても高度な文明を持っていたのですよね。彼女達なら大陸間の移動方法について何か知っているかもしれません。
天翼人の女性達の代表であるクオリアさんに、少々ご質問してみましょうか。
「エルノーラさん、ちょっと待っていて下さいね。あの、クオリアさん」
「はい、何でしょうか?」
「何かこう、私達の大陸とこの大陸を直ぐに行き来できる方法についての情報など、ありませんでしょうか」
「ありますよ」
「え!?」
些細な情報だけでも、という気持ちで質問した所。あっさり、あると断言されてしまいました。一体どの様な情報なのでしょう?
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