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第二章 〜災厄の化身〜
ゴロッソル戦士国での活動 その4
しおりを挟むチェルシー歴1932年
~ゴロッソル戦士国 冒険都市コルニア~
ここがコルニアか。おおー冒険者がいっぱいだな。流石、冒険都市と言われているだけあるか。
2年経って、ほとぼりが冷めてきたし、ここで一発やるか~
「ルーク」
「は、何でしょうか?」
「どれぐらい信者は集まった?」
「700人はすでに着いております。後からもう200人ぐらい来る予定でございます」
「そうか。では下がれ」
「はは!」
あの冒険者ギルド殺戮事件から2年間が経ち、魔物教の信者はついに15万人を超えた。
この人数は、ゴロッソル戦士国の人口が8000万人と言われているのでまだまだ多くはない。
しかし、その影響力はゴロッソル戦士国とロミア帝国の2つの大国に持っていた。
ゴロッソル戦士国では6万人の信者、ロミア帝国では9万人の信者を抱えており、ロミア帝国の圧政に苦しんでいる民衆の支持を多く集めている。
まだまだ増やさないとなあ~。とりあえず、後100年ぐらいは増やさないと大国には太刀打ちできないか。
今回は、大きな事件を起こして人間どもの知名度を上げるか。
よし、この900人を使ってコルニアを占領するか。
~決行当日~
「信者は全員揃いましたか?」
「はっ、揃っております」
「では、始めるとしましょうか」
エジスの声は信者の前では、威厳があるような声でいつも喋っていた。例外はルーク1人と話す時だけは普通に話す。
「皆さん、これから私たち魔物教の正義の時です。私たちが神の使いである魔物を助ける時なのです!いざ、正義の鉄槌を!
「正義の鉄槌を!!」
この声と共に、領主館や冒険者ギルド、都市の門のところが攻撃された。
それからしばらくして、
「領主館、制圧完了」
「門も制圧完了しました!」
「冒険者ギルド、中に人が予想よりも多く、苦戦しております。」
「では、予備の部隊を全て冒険者ギルドに回してください。私は領主館に行きます」
「はは。」
エジスは領主館に辿り着くと、領主の一家を見て、ニヤリと顔が笑い、そのまま捕まった領主が執務していた部屋に入り、そこの椅子に腰掛け、さらなる続報とこれからの動きを考えた。
「では、領主館には50人残して、負傷者を除いた人達で10人1組になって、街の巡回をお願いします。冒険者は殺して大丈夫です。
その指示を出してしばらくすると、
「冒険者ギルド制圧完了しました!!」
「ご苦労様でした。負傷者は早く手当てをしてあげなさい。負傷していない方を半分に分け、門のところに行きなさい。」
「はは、分かりました。失礼します」
こうも上手く行くとはな。笑いが止まらんわ。
「ルーク」
「はは、何でございましょうか?」
「会議を行うので、暗黒騎士団長と魔女を呼んでください」
「分かりました。すぐにお伝えします」
よし、ここからは防衛戦の始まりだな。ゴロッソルの戦士どもはすぐに手持ちの戦士だけを使って2週間で来るか、時間をかけて1ヶ月掛けるのか、どっちだろうか。
まずは、領主の一族と捕まえた冒険者どもの処刑か。後は、外にいる冒険者の対策も必要か。
エジスは他にも様々な考えをして、想像を膨らませ自分の世界に入っていた時、
「暗黒騎士団長と魔女のお二人が着きしました。」
「ん、分かった。この領主館の会議室に案内しとけ。私はすぐに行く」
「はは、かしこまりました」
そう言い、ルークが去っていくと、エジスが立ち上がり会議室に向かうのであった。
………………………………………………………………
今回はここまでです。
感想といいねよろしくお願いします。
さて、今回は魔物教によるコルニア占領でした。エジスはこの戦いでは誰とも戦っていません。
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