森の王は何を思う?

ソヨナ

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第二章 〜災厄の化身〜

ゴロッソル戦士国での活動 その3

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~とある魔物教の熱心な信者~


 私たちの正義はここから始まるのね。私の心が奮い立っているのを感じる。


 私たちは今から、冒険者と言われている悪魔達を殺しに行っている最中なのです。


 その数、何と16人もの悪魔達を殺すのです!


 ああ、我らの教皇エリック様が魔物の皮や牙などを金持ちに売っている悪魔達を抹殺せよと命じてくださいました。

 
 私たちは、この正義を為すことにより死んでも私たちはより豊かな来世に転生することができるのです。


 ああ、愛しき魔神エジル様、私たちに光を与えてくれた神様。どうか最後までこの正義を見守ってください。


「皆の者、そろそろ悪魔達がいるギルドだ。準備はいいな。いざ、魔物の為に!」

「魔物の為に!!」


    その瞬間ギルドに50人以上はいるであろう、魔物教の信者達がギルドにいる人々を殺戮していくのであった。


 だが、仮にもそこは魔物を殺して稼ぐ冒険者達がいる場所。


 すぐに拮抗状態に陥っているが、この場にいたのは元々、冒険者16人、ギルドスタッフが8人、副ギルドマスターだけであった。


「クソ、なんで今なんだ。」


「文句言ってないで、手を動かせ!」


「あいつら、魔物教の奴らだな。」


「魔術師は後ろから前衛の援護を、前衛は敵を食い止めろ。もう少ししたら援軍が来るぞ。」


「魔物を殺戮する者達を1人たりとも生かすな。殺すのを躊躇うな。奴らは神が造りし、魔物を殺戮し尽くす悪だ」

 
 そういい、魔物教を率いる者は冒険者の前衛を一刀両断し、冒険者が5人、真っ二つになった。


「ひぃーーーー、あいつやばすぎる」


「狼狽えるな、戦わなければ俺らは生き残れないぞ!」


    冒険者達は一瞬恐慌状態に陥ったが、副ギルドマスターの言葉によって、また持ち直すのだった。


 しかし、相手のリーダーの攻撃で5人が死んだのは、致命的ですぐに押し切られたのであった。


 最後は副ギルドマスターも槍を何本も刺され、ギルドスタッフが全員殺されたところで、戦闘は終わった。


 「皆の者よくやった!正義はなされたのである!今回、7人の勇気ある者たちが亡くなったが彼らは、来世をより豊かに暮らすであろう。さて、我らは今からすぐにここから出て、別れて逃げるが、今はこの喜びを味わおうではないか!」


 そう魔物教のリーダーは言い、魔物教の信者達は喜びの歓声をあげ、すぐに逃げるのであった。


 
 冒険者ギルドに衛兵がついた頃には、すでに魔物教の信者達は居なく、凄惨な現場を見た、衛兵達は嘔吐する者たちが止まらなかったと言われている。


 衛兵達は冒険者ギルドで戦闘が行われていると付近の住民から通報があり、そこから衛兵達を集めて、来たのであったが時すでに遅しであった。


 衛兵達の隊長はすぐに周辺住民の聞き取り調査を行い、魔物教の信者達が冒険者ギルドに押し入った事が判明し、すぐさまこの事は王宮に情報が届き、魔物教の信者全員が指名手配されたのであった。


 しかし、顔が割れている者はいなく、この事で逮捕された者達は全員冤罪であったため、特に成果は上げられなかった。




 ふ~~~人を7人ぐらい殺せたな!気持ちよかった~


    そう言ったのは今回、魔物教の信者達を率いていたリーダー、エジスであった。


 今回の騒動はエジス自身がリーダーとして行なっていたのである。


    さて、次はどうしよっかな!


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今回はここまでです!

感想といいねよろしくお願いします。

 今回の話しは王都の冒険者ギルド殺戮事件でした。王都なのに冒険者やスタッフが少なかったのは、真昼の時間帯であった為に、冒険者達が出払っていたのが原因です。

 周辺住民に不信感を持たれない為、集合場所を冒険者ギルドの前にしていた為、押し入るまでバレませんでした。






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